かなめが目を覚ますと、自分のベッドの中に何故か相良宗介が居た。
え?これ、夢?とかなめはいぶかしんだが、まだ頭がはっきり覚醒していない。
おもむろに宗介の顔を両手でさわってみると、とても柔らかくて、すべすべで。
ソースケの顔なら本物はきっと岩のように固いに違いないわ、と思い、かなめはこれを夢だと言う事にした。
そして最近とても気になる事を、目視確認してみる事にする。
かなめはエイ、と掛け布団をひっぺがすと、宗介の腰に両手を伸ばす。
何だかややこしげなジャケットの前をあけて、ズボンのベルトも外す。
ボタンもチャックも外してしまい、あとはエイッ!とズボンを膝まで降ろしてしまった。
パンツも一緒に降ろしたそこには、もしゃもしゃした黒い毛の下、くたり、とだらしない、やわらかそうな物が横たわっていた。
「ふーん…」
夢にしては物凄く細部のディテールまで凝っているな…とは思うが細かい事は置いておく。
漫画でしか見たことのなかったそれを、かなめはチョイチョイとつついてみる。
しばらくくすぐるような動作を続けていると、それはむくむくと形を変え始めた。
(へえ、これが…)
どんどん成長し、天井目指して起立したそれは、まるで教育番組の植物の成長を早回しした動画のようでちょっと面白い。
少しヘンなにおいがするのと見た目がグロテスクなのはおいておいて、かなめは立ち上がったいちもつの先端にキスしてみた。
「…ふふ」
ちゅっちゅと口付けを繰り返すたびに宗介が苦しげなくぐもった声をあげるので、段々面白くなってくる。
竿に手を添えて、柔らかい袋を指先で弄びながら、ついにかなめはそれを口の中に含んでみる事にした。
「っう…!!?」
そこでようやく宗介は起き上がり、しかし目の前の事態に目を見開いて無言で居た。
無理も無い。目が覚めたら惚れた女が自分の股間にしゃぶりついているというのは、どう考えても夢だった。
実際この手の夢は最近一晩に三回は見る。しかし今日のリアルさは一体何だろうか。
「ち、ちどり…何を…!」
「ん…なんか判んないけど、あんたが居たからしてみたの。気持ちイイ?」
「あ、ああ、とても…くっ」
「こんなに生々しい夢、はひめてらよ…」
「しゃ、しゃべらないでくれ…!うっ…」
びくん、と宗介の体が跳ねて、かなめの口の中に液体が発射される。
「うえっ!」
正直な感想を端的に漏らして、両手に吐き出された白いものに目をぱちくりさせているかなめを今度は宗介が押し倒す。
「俺にも…その、君の膣周辺を舐めさせてくれ!」
「きゃっ」
ぽてん、と横倒しになったかなめの腰からパジャマのズボンとパンツを一緒に引き摺り下ろし、宗介はがっつく犬の食事のごとくそこに顔を寄せた。
「これが、君の匂いか…」
「あ、やん!そんなに…んっ…!」
鼻先でクリトリスに刺激を与えながら、宗介は躊躇無く彼女の中へ舌を割り込ませた。
どういうわけかそこは非常にぬめっていて、一緒に指も一本挿入してみるとかなめの体がびくびくと跳ね上がる。
宗介は再び漲ってきた自身を彼女の入り口に宛がい、先端でののじを描くように摺り寄せるとたまらなく気持ちがいい。
「くっ…千鳥…!」
いよいよ切っ先が彼女の唇を割り、挿入せんとするその瞬間…
「ぐえー!かなちゃん、あさだー!おきろー!」
突然の怒号に二人はビクッと身を固めて、声の方角を見る。
そこにはニワトリ?を模したキャラクターがジタバタと暴れながら時をつげていた。
かなめは呆然としつつも目覚まし時計を止める。
「…あれ?」
おかしい。
目覚まし時計を止めたのに…目が覚めない。
「ゆ、ゆめ?じゃ、ない…?」
お互い顔を見合わせ、しばらく不思議そうに黙りこくり…その後盛大に絶叫した。