署長もクラマもいなかったというif物
相良宗介は悩んでいた。
アマルガムと関係のないことがわかった、ナムサクに
ぐずぐずと留まっていることへの焦燥感も、
今の生活に心地よさを感じるようになったのも、
自分が彼女のことをどんどん忘れていく喪失感も、
間違えて昨夜のクラスA昇格の宴会で酒を飲んでしまったこと、
ついでに今二日酔いで頭が痛いのも
彼を悩ませる要因の一つではあったが、
彼にとっては、そんな事は今は頭になかった。
彼を悩まし、懺悔させる原因
それは、自分がベッドの上で寝ているからだ。
全裸で、しかもホテルではなくナミの家で。