ちゅちゅ、と吸い付く音が響いて、ちゅぱ、と音をたてて離れる。
もう一度重なる。
離れる。
宗介の舌がかなめを追って突き出され、また重なる。
さっきから宗介が股間をすり寄せて来ては甘えたような声を漏らすので、かなめは辛抱たまらず彼のお腹を撫でて言う。
「…しよっか」
「なにを、だ」
真っ赤になって眉根を寄せて厳しい顔を作る努力はするが、あまり意味は無かった。
未経験の興奮にうろたえながら、宗介は自分の腹をなでる手をじっと見る。
その手はそのままもっと下へ辿り着き、堅くなった下半身をゆるゆると撫でた。
「こういうとこ、触ったりすること」
「…それは」
あまり淫らな行為を、学生の身分である自分たちがすべきではないのではないか、と思う。
思いはするが、やらないでおこう、とはきっぱりとは言えなかった。
さっきから擦れ合う千鳥の股や胸に、正直興味があって仕方がないのだ。
「いや?」
「…いやではない」
「私もだよ」
ふふ、と笑うかなめの吐息が唇にかかって、宗介は意識が飛びそうになるのをすんでの所で堪えた。