戦場。そこは最も人間が人間らしさを捨て、そして人間が最も人間らしく振舞える場だろう。  
 理性ではなく本能のフィールドだ。  
 千鳥かなめの隣りに普段ならいる相良宗介などは、あきらかにそちらのサイドに属する人間だろう。  
 今現在。正確には明日の夕方まで、宗介は本来のフィールドでミスリルの作戦に参加していて、ガードするかなめの傍を離れていた。  
 それを油断や平和ボケと切って捨てるのは酷かもしれない。  
 日本で送るあまりにも普通な生活。非日常がテリトリーの彼には、日常の中に潜む危険など、到底察知できようはずもなかった。  
 
「やぁ〜〜〜〜♪ カラオケなんて久しぶりだなぁ〜〜〜〜 いっつもはあの…………バカぁ!! がいるからね」  
 マイク片手にわざわざ『バカぁ!!』の部分の前に一拍置きながら、かなめはボックス内が揺れるくらいの大声で言い放つ。  
 ご機嫌斜め。つき合わされている恭子は響くハウリングに、ちょっと困った顔で耳を押さえた。  
「しょうがないよかなちゃん、相良くんが突然用事が出来るなんていつものことなんだしさ」  
 いつものことだが恭子の切り込みは鋭い。いきなりかなめの怒っているその理由、その核心を突いてきた。  
「な、なに言っちゃってんの恭子、い、いやだなぁ、あんなやつなんか……う、うはっ、うはははははは………うはははははっ」  
「かなちゃん、マイクマイク」  
 引きつった大笑いがいいかげん耳に痛い。なにより不気味だ。  
 チラッと恭子が壁に掛けられた時計を見るとそろそろ終電が近い。  
 しかしもうなにやらすでに、かなめは次に歌う曲を選びながら、グビグビと音を立ててビールを、それもジョッキで呑んでいる。  
 顔も随分と赤い。駅の前で夏の未成年を待ち構えているだろうお巡りさんに、警察署までお持ち帰りされる可能性は大だ。  
 これはもう仕方ない。このままここで大人しく、千鳥かなめリサイタルを聴いてるのが正解だろう。  
 
 そう決めてしまえばそれはそれでいい。家には電話もしてないので怒られるだろうが、いまはそれよりも――――。  
「かなちゃん、スカートで胡坐はやめた方がいいと思うよ」  
 陣代高校から直行で来たので、ふたりの格好は制服のままだった。短いスカートの隙間からは、白いショーツがバッチリと覗いている。  
「お!? とととと!!」  
 酔いが回って警戒心が薄くなっていたかなめは、慌ててスカートを直しながらソファーの上で正座になると、頭を掻いて誤魔化すような  
照れ笑いを浮かべた。  
「角部屋だから他のお客さんに見られることはないけど、店員さんだっていつ来るかわからないんだからね」  
 人差し指をぴっと立ててお母さんみたいにそう言う恭子も、かなめほどではないが顔が赤かったりする。  
 目の前のテーブルに置かれているコップの中身はジュースではない。恭子はおかわりを軽く五杯以上はしているはずだ。  
「まま、恭子さんもう一杯いかがですか? いやなことは呑んで忘れましょうよ」  
 そんな疲れたサラリーマンのようなことを言いながら、別に恭子はいやなことはないのに、勝手にかなめは注文する為に受話器を取る。  
「あ、すみません。ビー、ああ、っと、…………スクリュードライバーを二つください」  
 本当はかなめ的には麦汁を頼みたかったが、ビールばかり呑んで歌っていると、おっさん臭いことに今更気づいて却下した。  
 ボックスに入ってから四時間と少し。  
 もうとっくに手遅れな気がする。店員たちの話題になっているかもしれない。男らしいを飛び越しておっさんの女子高生がいると。  
「は〜〜〜〜い すぐにお持ちしま〜〜〜す」  
 返ってくる店員の軽い、というよりもチャラい声。  
 これだけのやり取りだが、かなめは用件だけ伝えて無愛想に電話を切った。人付き合いはいい方なので、これは結構めずらしい。  
 ただそこそこ酔っているので、かなめはあまり深くは考えなかった。考えたくもなかった。  
 しかし考えたところで、想像力を働かせたところで、答えなど出やしなかったろう。そんなもの出るはずもない。  
 自分たちの話題で店員が盛り上がっていることも、ボックス内にカメラが仕掛けられていることも、ふたりにわかるはずがなかった。  
 
 
 ユラユラする。  
 まるで波間を漂う小船に乗っているみたいだ。なんだか自分の身体なのにひどくぎこちない。  
 気持ちいのか気持ち悪いのかすらも、靄がかかって思考のはっきりとしない頭ではよくわからなかった。  
「だいじょうぶかなめちゃん」  
 そんなかなめの肩を馴れ馴れしく抱いて、男は耳朶に息を吹きかけるように囁く。  
「ん……」  
 かなめがくすぐったそうに小首を傾げると、男はにやりと厭らしそうに口元を歪めて、更に熱すぎる吐息を吹きかけ囁いた。  
「ふ〜〜〜〜ん かなめちゃんは耳が弱点なのかな?」  
 言いながら男はかなめのうなじに顔を近づけると、クンクンと鼻を引くつかせて獲物の匂いを吸い込む。  
「くぅん……」  
 それだけでもうくすぐったそうにしているかなめに構わず、複雑な造りの耳朶へと尖らせた舌先を捻じ込んだ。  
「んッ……くぅん……ンンッ…………」   
 得体の知れないゾクゾクにかなめの肌が粟立つ。  
 無意識に口を半開きにして熱い吐息を漏らすその顔は、元々がモデルの様な外見の為もあるが、この年頃の娘にしか決して出すことの  
出来ない蒼い色気を漂わせていた。  
 その姿に劣情を煽られた男の舌先は、逃げようと首を振るかなめを執拗に追いかける。  
 結果としてこの追いかけっこで、かなめは耳だけでなく、ほっぺや首筋にもベタベタに唾液を塗りたくられていった。  
 男は一通りかなめの顔を舐め回すと、笑いを噛み殺しながらまた耳元へと囁く。  
 
「あれあれ、もしかしてかなめちゃんは俺のことが、相良宗介のことが嫌いなのかな?」  
「え!? そ、宗介!?」  
 顔を背けていたかなめは、弾かれたように男を見た。びっくりしたような少女の顔が可笑しくて、男は笑いそうになったが続ける。  
「そうだよかなめちゃん、俺は宗介だよ♪ やっぱり俺のことなんか嫌いなの?」  
「!? い、いや、あの、あ、あたしは別にその、あ、あんたのこと、そ、その…………」  
 このうろたえようならば、たとえ宗介を知らなくても、誰であれかなめの気持ちなどわかろうというものだ。  
 男はその初々しい乙女の反応に、心中でペロリと舌を出す。  
「俺はかなめちゃんのこと好きだよ………くくっ………あ、愛してるよ」  
「んぅッ!?」  
 自分の言っている心にもない言葉が相当ツボだったのか、噴出しそうになる笑いを堪えて、呆けた顔をしているかなめの唇を奪った。  
 かなめの目は突然のことに大きく見開かれる。  
 信じられなかった。かなめとて思春期真っ只中。  
 キスする自分を、その相手は宗介だと、想像したことがないわけではないが、そのときがまさか来るとは信じられなかった。  
 自然とうっとりした顔になって、目が静かに閉じられる。  
「………………………………………」  
 その様子を、こちらは目を閉じずに観察している男は、にやにやが止まらないといった感じだ。  
 チラッと一瞬だけ、テーブルを挟んだもう一組のカップルと、仕込んであるカメラの位置を確認する。――――ベストアングル。  
 男は笑みを深くすると、肩を抱いていた手をするすると滑らせて、かなめの腋の下を通した。  
“むにゅんッ……”  
「うッ……うッ…んあッ…………」  
 乳房を鷲掴みにする。ぴくんっと少しだけ身体を堅くしたが、かなめに逆らう様子はない。  
 全体にスラッとした、モデルみたいにバランスの取れた体型なのでそこだけ目立つことはないが、制服の胸元を待ち上げるふくらみの  
大きくて堪らなく柔らかい感触に、ごくりと大きく男の喉が上下した。  
 
「んむッ!?………ふぅ!!……んンッ……んぅ……んふッ………はぁッ…………」  
 かなめの目がさっきとは違う驚愕で見開かれる。  
 乳房をやわやわと揉みながら、男は舌先をにゅるりと口内に潜り込ませてきた。  
 柔らかな頬の内側をねっとりとなぞって、口腔の奥で怯えた様に縮こまるかなめの舌を絡め捕ると、唾液をとろとろと注ぎ込んでくる。  
 刹那だけ躊躇いはしたが、  
“こくん……”  
 かなめは小さく喉を鳴らして、本当は宗介ではない男の唾液を嚥下した。  
 その様子を目の端で見ながらにっと笑うと、器用に片手で制服のボタンを外しながら、同時に膝小僧を撫でていた手を大胆にスカートの  
奥へと侵入させる。  
「ちょっ!? やぁ……んッ………そ、宗介、あんッ………くぅッ……ぅんぁッ……」  
 ショーツの上からだが男はぴたりと、宛がうように恥丘に触れてきた。  
 揉まれたり揺すられたりすると、それだけの動きでかなめは快感に襲われて、オシッコを我慢するみたいにぎゅっと腿を閉じる。  
 それはより男の手を強く押しつけることになるのだが、かなめは切なげに身体をよじらせるだけで、払いのけようとはしなかった。  
 唇を離してもそこからは抗議の声は洩れず、男のシャツを縋るように掴むだけである。  
“プチッ……プチッ……プチッ…………”  
 目は殊更ゆっくりと、嬲るように外されていく制服のボタンを、怯えたように見ていた。  
 ライトブルーのブラジャーはもうすっかりと露になっている。ボックスの少し薄暗い照明にその色は映えていた。  
 しかしそんな演出などに餓えた男は興味がない。  
“グイッ”  
 ホックを外して腕から抜くのももどかしいのかブラジャーをずり上げた。なにも着けてないかなめの乳房がまろび出る。  
 
 ブラジャーの支援がなくても、張りのある乳房はきれいな半球形を保ち、垂れる気配は微塵もない。  
 白くて大きなふくらみには、唇と同じ鮮やかな色のピンクの乳首が、ちょこんと慎ましやかに鎮座している。  
 ふるふると震えている様はまるで捕食される前の小動物のようで、ひどく牡の嗜虐心を掻き立てて男を獰猛にさせていた。  
 だがそんな衝動などはおくびにも出さず、男はメッキで出来ている優しい笑みをかなめにしながら、ゆっくりと手を乳房に這わせる。  
 男はぺろっと唇を舐めると、少しずつ少しずつ指に力を込めながら、手に生肌の柔らかさを馴染ませていった。  
 羞恥の為かそれとも快感を味わっているのか、かなめは真っ赤な顔で再び目を閉じている。  
 その表情、その雰囲気、牡ならば誰でもそそられるはずだ。  
 欲望をこの身体に吐き出したい。この身体を汚したい。この身体を――――――――メチャクチャにしたい。  
 かなめが目を閉じている所為もあるが、どちらにしてもいつ剥がれるかわからないメッキを捨てて、男は厭らしい笑いを浮かべると、  
“ちゅぷ……”  
「うぁああ!?」  
 ショーツの脇から秘唇にいきなり指先を突き入れた。  
 かなめの身体が喉を晒して弓なりに反る。それにともない乳房が、カメラに向かってふるるんと揺れた。  
「あれ〜〜〜〜? かなめちゃん♪ もうこんなにしてたんだぁ、興味ないなんてフリしながら、かなめちゃんってエロいんだねぇ♪」  
 電車の中吊り広告にも憤慨するかなめにとって、この言葉は侮蔑以外のなにものでもない。  
 いつもなら頬をフルスイングで張ってやるところだが、今は反論の言葉一つも口からは出てこない。出せない。唇から洩れるのは、  
「はひッ……ひッ……あ、ンぁッ……はぁ……んぁッ……ひぁッ!!」  
 舌足らずな、これまでの人生の中で自分すら聴いたことのない、艶やかで甘い悲鳴だけだった。  
 そしてそのかなめの嬌声に混じって、  
 
“ぬちゃ・にゅちゅ・くちゃ……”  
 ガムを噛むような下品な音は、痴態を凝視する男の耳にははっきりと届いている。  
 僅かばかり秘唇を弄くっただけで、もう男の指先はふやけそうなくらい愛液でぬるぬるだ。  
 かなめのショーツはお漏らししたみたいにグチャグチャだろう。  
 それを思ってにやりとした男は、潤滑油の助けを借りて指先を更に奥へと、処女の粘膜の感触を愉しみながら抉るように突き入れた。  
「ンあぁッ……はぅッ……んンッ……ひッ、あ…あぁんッ……ふぁッ、あッ…んぅッ!!」  
 軟体動物のようにぐにぐにと蠢かせたり、ピンクローターを真似たように震わせると、かなめの腰が切なげに妖しく踊る。  
 一見すると指から逃げているような動きだが、よく観察すれば追いかけているのはかなめの腰の方だった。  
 後からビデオで視聴すれば、そのダンスの淫らさはたっぷりと堪能出来るだろう。画面の向こうから挑発してる様に見えるはずだ。  
 作品の会心の出来を確信しながら、男は最も女が弱いだろう部位にも指先を軽く触れさせる。  
“ちょん……”  
「ひぅッ!?」  
 それだけでかなめのお尻は飛び上がった。  
 軽く触られたその部位から、快楽の波が一瞬で身体を駆け抜け、それだけでかなめの意識は攫われそうになる。  
 しかしなんとか繋ぎ止めたかなめは、未知の恐怖が過ぎ去りほっと胸を撫で下ろそうとしたが、その波は一度や二度では終わらない。  
 寧ろここからだった。  
「はひッ!?………ンッ、ンッ……ふぅッ……はぁ……んぁッ……ぅああッ!!……あ!?……ああッ………んぁッ!!」  
 指の腹で女の真珠とも呼べる部位を、面白半分で好き放題に転がされる。  
 その度にかなめのダンスのテンポは上がり、声のトーンも高くなっていった。  
 閉じていた腿はカメラに見せるように開かれて、穿いているショーツがお漏らしでもしたみたいに濡れているのがはっきりとわかる。  
 かなめの腰が揺れるとポタポタと雫が垂れて、シートには恥ずかしい水溜りが出来ていた。  
 
「それじゃここらで、とりあえず一回イッとこか、かなめちゃん♪」  
“ずちゅ……”  
「あッ!?…………………あッ、ああッ!!」  
 一際深く指を挿し込まれ、真珠を捻り潰される。  
 それだけであっさりと、かなめの目の奥では、普段教室で見るよりもずっと激しい閃光が瞬いて、白い世界に意識は飲み込まれた。  
 
 大きく腰をひくんと跳ねさせて、2、3秒空中でぶるぶるとホバーリングすると、ポフッとお尻がシートに着地する。  
 動かない。はぁはぁと荒くなっている息を整える為に、乳房が激しく上下しているが、ぐったりとかなめの身体は脱力している。  
 そんなかなめを頭の天辺から爪先まで、あますところなく舐めるようにウオッチしてから、男はごくりと唾を飲み込んで振り向いた。  
「あんッ!!」  
 ぴったりのタイミングで、可愛い声が男を出迎える。こちらの声はかなめ以上に舌足らずだ。  
 テーブルを挟んだもう一組のカップル。  
 やはりこの店のアルバイトの男が、四つん這いにさせた恭子のスカートを捲って、丸くて大きなお尻にむしゃぶりついてる。  
 ショーツ越しの匂いをくんくんと嗅ぎながら、薄皮を剥くようにずり下ろして、それこそ白桃のようなお尻を露にした。  
 男は目を危なく爛々と輝かせると、興奮を抑え切れていない舌をのばす。  
「きゃぅッ!? んンッ、んぁッ!!」  
 元々がそういった嗜好なのか尻たぶを広げて、恭子の肛門をぺろっと一刷けすると、舌先を躊躇わずに突き入れる。  
「ンッ、ンッ……ふぅッ……はぁ……んぁッ……うぁッ!!」  
 少女たちにはここで味あわされているは感覚は、ほとんどが未知のものだろうが、いま恭子がされていることは覚えがあるはずだ。  
 女の子だから悩みの種かもしれないが、健康なら毎朝経験しているだろう。  
 もっとも、それが出るのではなくて入ってきて、壁の感触を愉しむようにくねる感覚は初めてだろうが。  
 
「…………マニアめ……」  
 自称相良宗介は、ちょっと羨ましそうな顔をしながらも、かなめへと視線を戻す。呼吸は大分落ち着いてきたみたいだ。  
 だらしなく開いている足を一度閉じると、スカートの中に手を忍ばせる。  
 馴れたもので、素早く抜き取ったときにはしっかりと、手にはずぶ濡れの下着を握っていた。  
 男はそれを無造作にテーブルの上に放り投げると、両膝に手を置いてそろそろと勿体つけるように足を開いていく。  
 まばらな恥毛をべったりと張り付かせているそこは、新鮮なピンクの肉色を覗かせながら、飢えた視線を浴びてひくひくと蠢いていた。  
 散々弄くられ綻んでいる秘裂からは、哀願するように透明な涙を流している。  
「…………………………」  
 男は無言でかなめの開いた足の間に跪くと、長い舌を一杯にのばして、零れる寸前の雫を掬い上げた。  
「んふぁッ!?」  
 かなめが白い喉を晒して仰け反る。クールダウンしていた身体に、それだけでまた簡単に、そして強制的に火が点いた。  
“ちゅるん・じゅう・ちゅく…………”  
 食事の席でやったら間違いなく叱られるだろう不作法な音を立てて、男はかなめの身体から湧き出す淫らなシロップを啜り上げる。  
 丹念に舐め上げられる秘唇はぐっしょりと濡れそぼり、その成果かトロリトロリと後から後からかなめは淫蕩な味を湧き出させていた。  
 男はその味の虜になったかのように、立て続けに尖らせた舌先をぬかるみの奥に挿し入れて掻きまわす。  
「ふぁッ…あッ……やンッ……あふぁ…………」  
 粘膜の狭間で舌を蠢かせる男は、かなめの耳にも聴こえるようにわざと、何度も何度も大きな音を立てて執拗に蜜を啜り上げた。  
 
 かなめは子供みたいに『イヤイヤ』と首を振ってその卑猥な音を、舌によってもたらされる毒のように身体の隅々を侵してくる快感を、  
必死になって拒否しようとするが…………おそらく自分のしている行動に気づいてないんだろう。  
 両の手は男の髪の毛を掻き毟って、おねだりするように腰をくねらせ、はしたなく秘唇を押しつけていた。  
 期待に応えるように男はその腰を引き寄せると、今度は真珠色の蕾に狙いを定め吸い付く。  
「ひゃうッ!?」  
 鋭く痛いくらいの甘い刺激が脳天から爪先へと一気に走って、そのまま勢いをつけて戻ってくると身体を突き抜けた。  
 言葉にすればかなめを襲った感覚は、まぁ概ねこんなところだろう。目の奥ではパチパチといくつもの閃光が乱舞していた。  
「はひッ……ひッ……あ、ンぁッ……はぁ……んぁッ……ひぁッ!!」  
 牡の口内ではまだ可愛らしく半分だけフードを被ってる真珠を、剥いたり戻したり器用にくり返され、その都度かなめの身体が跳ねる。  
 舌先一枚に翻弄されるそのあられもない痴態に、しっかり者のクラス委員長の姿を見つけるのはもう難しかった。  
「ふぁッ…あッ……やンッ……あッ…んぅッ………んンッ………あふぁッ!!」  
 その友人のメガネっ娘もリボンを解かれたのか、長い栗色の髪と意外に大きなお尻を振りたくって喘いでいる。  
 舌が肛門から引き抜かれると、きゅっきゅっと窄まりが収縮するのが、なんとも可愛らしくそしてなんとも堪らなくエロかった。  
 こちらも普段の学校で見る彼女を知っている人間ほど、いまの姿はギャップがありすぎてびっくりするだろう。  
 指先を挿入すると中々離そうとしない。洩らす悲鳴にも確実に甘いものが混じっていた。  
「あひッ!?……ひッ……あ、ンぁッ……ひッ……あ、ンぁッ………はぁ……んぁッ………………」  
 男が肛門に挿したままの指をふざけたように持ち上げても、恭子は犬みたいに高々と無様にお尻を上げて身悶える。  
 さして触れられてもいないはずなのに、幼さを多分に残している秘裂は、友人にも負けないくらいにぐっしょりと濡れていた。  
 
「うぁッ…は……ああッ……ひッ、あ…あぁんッ……ふぁッ、あッ…んぅッ…………ぅああッ!!」  
 恭子のキャラに合わない艶やかな声に感化されて、かなめの甘い悲鳴もどんどんとトーンが上がっていく。  
 しかし親友ふたりの競艶はそう長くは続けられなかった。  
“くにゅん……”  
「ひぁうッ…は……ああッ……あ……ぅああッ……ふぅ……うぅ…あッ!?…………ひッ……んぁぁッ!!」  
 女の子の真珠に軽くだが歯を立てられ、かなめの快楽神経に雷が落とされる。二度目の閃光。あっけなくかなめの意識は飲み込まれた。  
 

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