「あ、ありがとう、ソースケ」
ベッドまで運んでもらったかなめが宗介に感謝の言葉を告げる。
「礼を言う必要はない、君を守る事が俺の任務だ」
照れなのか、僅かに目を逸らして答えた。
十数分前、かなめは数人の男に襲われた。
刃物で脅され路地裏に引きずり込まれて、変な薬を注射器で腕にうたれて危うく・・・
そこにかなめを探しに来た宗介の手によって助けられた。
かなめは一人では立てない状態だったので恭介がかなめの家のベッドまでおぶってきたとゆうわけである。
「千鳥、体は大丈夫なのか?顔が赤いぞ、やはり病院に、、」
不安そうに宗介が訪ねる。
「え?平気、平気、なんともないから」
かなめはできるだけ普段通りの振る舞いをしようとする。
そう、、、実は全然平気ではないのだ。
先ほど変な薬を打たれてからとゆうもの体が熱く、のどの渇きにも似た疼きが体を襲っている。
ここまで来る間、宗介の背中に敏感になった体が擦れるたびに声を漏らしてしまい、宗介に「どこか痛いのか?」と聞かれるたびに慌てて誤魔化した。
「しかし・・・」
納得できない様子の宗介。
「もう、本当に大丈夫だから、ほら、ソースケも早く部屋に帰って勉強しなさいよ、明日は古典の小テストなんだから」
限界だった。
これ以上宗介と一緒の空間にいたら・・・
「確かにそうだが・・・む、、、やはり熱が少しあるな」
決定的だった。
かなめの額に宗介の手が触れた瞬間、それまで体の疼きを必死に押さえつけていた理性が脆くも崩れ去った。
宗介の腕を掴みベッドに引きずり込む。