とある洗面所の蛍光灯の下。二人の男女が向かい合っている。  
 
 
「ちっ千鳥…!?いきなりどこを触って…!」  
「ど、ドコって…ダメだった?」  
「いや、ダメというわけではないが…しかし…」  
「だ、だって、こんなに膨らんでるし…  
 てか、あんたこんなとこで一人でするつもりだったの?あたしもいるのに…」  
「いや、それは……君に負担がかかるのではないかと思ってな。  
 もし君が一緒にしてくれるのなら、俺は助かる」  
「なら、手伝わせてよ。ここ、握るね…ど、どう?」「あぁ…いいぞ」  
「そう?もう少し強くするね」  
「……!で、では、そうだな…もう少し下を握ってくれないだろうか」  
「こ、こう?」  
「そ、そうだ。いいぞ…少し、動かそうか」  
「っソースケ、急に、なんかいっぱい出てきてるよ…!」  
「んっ…そ、そうか…?いや、大丈夫だ…」  
「ほんと?やっなんか、ドクドクしてる…!」  
「千鳥」  
「へ?」  
「すまない…」  
 
 
ドピューーーーーーー!!!!  
 
 
 
 
「んもう、どーすんのよ!!!あんたが直せるっつったんでしょ、あんたが!!」  
「そうだったか」  
「そうでしょーが!!」  
「しかし、ここの水道は俺が以前修理したことのあるものとはまるで勝手が…」  
「言い訳無用!!どーしてくれるのよ、これ!前より水漏れ酷くなってるっつーか水浸しなんだけど!」  
「…それは、その…申し訳ない」  
「はぁ…もういい…あんたに頼んだあたしがバカだったのよ…  
 ちゃんとした修理屋さんに電話するから、あんたはそこしっっかり押さえときなさい!」  
「了解した。……その、千鳥、夕飯の件なんだか…」  
「…水道破壊しておいて、今それ言う?フツー」  
「そうだな…約束は果たせなかった。残念だが、辞退しよう…」  
「あのー、人の話、聞いてる…?」  
「なんだ?」  
「もー……あげない、なんて言ってないでしょうが。一応、頑張ってくれたんだし…」  
「それでは、その、」  
「ちゃんと修理してもらって、掃除してからよ!」  
「了解した!」  
 

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