団長が旅団から姿を消し  
パクノダが命を落としてから数日の事  
 
 
 
「…元気?……んなわけないか。」  
 
 アジトのコンクリートの瓦礫に座り、ただ無表情に  
虚ろな目で一点を見つめるマチにシャルナークが静かに  
声をかけた。  
 
「……何の用だよ…気を遣ってんだか知らないけど、  
今は一人にさせて。」  
「いやだ。」  
 
 マチはシャルに声を掛けられるものの見向きもせずに虚ろな目に  
生気を戻し少しばかり掠れた声で返事を返したが、即答され小さく  
息を吐くと移動をするつもりか瓦礫から立ち上がり一歩目を踏み出す。  
 
「待ってよ。」  
 
 マチが一歩踏み出したと同時にシャルはマチの細い手首をぎゅっと掴むと  
自分のほうへと引きよせ。  
 
「放せ。……ん」  
 
 腕を掴まれたマチは素早くも冷静に言葉を放ち、引き寄せられたと瞬間  
シャルの唇に自分の唇を塞がれ驚き眼を見開き渾身の力で相手の胸に自分の  
空いているほうの腕を叩きつけた。  
 
唇が離れるとマチはぷっと地面に唾を吐きシャルの頬を平手ではたき。  
 
「何すんだよ!この変態!殺すよ…!」  
 
瓦礫に座っていたときの表情とは一転しこれ以上にないくらいに  
シャルを睨みつけ。  
 
「ふーん…頭の中、パクや団長の事でいっぱいか。  
蜘蛛の掟、『団員同士のマジギレ禁止』ちゃんと守らなきゃ。」  
 
 マチとは逆に、柔らかな表情で冷静に話し、マチの鋭い視線に負けず  
穏やかな目でまっすぐマチの目を見つめ、シャルは再び口を開いた。  
一方のマチは旅団の掟を言われると口を閉ざしただひたすらシャルを睨み。  
 
 
「マチが団長のこと好きなのは知ってる。てか、もうそういう関係なんだよね?  
まぁ、俺たちは昔っから一緒にいるからそんなの丸わかりだったけどさ。」  
 
「………………。だったら…わかってるんだったら…なんで…!?」  
 
「そりゃあ、マチが好きだから」  
 
「……っ!?」  
 
シャルは相変わらずの笑顔でさらりと「好き」と伝えるとマチの反応を楽しむように  
マチが口を開くのを待ち。  
 
「だからって…そんなふざけたことしていいと思って」  
「寂しいんでしょ?」  
「…な…なにを」  
「団長としばらく会ってないし…最近してないんでしょ?」  
「…へ、変なこと言うんじゃないよ!」  
 
マチに攻めるように問いかけながら、壁へと追いやりマチの片腕も掴み、両腕を掴んだ  
状態で壁に力強く押し付けると再び口を開き体も顔も至近距離の状態でシャルは一言  
彼女の耳元で囁いた。  
 
「いつもならもっと攻撃的なのにね?能力すら使おうとしないし、  
懸命に掟を守ろうとしちゃって…そんなに団長のことが…クロロのことが  
好きなんだね。」  
「………っ…るさい…いい加減にしなよ…あたしから離れて…」  
 
今までシャルを力強く睨んでいたマチだが、とうとう目線を下げシャルから顔を背け  
シャルとの顔の近さと急に男性として意識してしまったせいとで頬を赤に染めたマチに  
シャルは愛おしそうに目線を向けた。  
 
「マチってさ、Sっ気の強い女の子と思いきや意外とドMだもんな…Мのくせに  
がんばって強がっちゃって…ほーんと、苛めがいあるよ。これじゃあ、ヒソカも  
マチに惚れちゃうわけだ。…ところでさ、団長とはいつもどんなこと…わっ」  
 
シャルの言葉に恥を感じ目を細めながら悔しそうに歯を食いしばるも、耐え切れず  
マチは自分の右足でシャルの左足を力強く踏みギリギリと地面に捻じ込むように  
踏みつけた。  
 
「これは正当防衛だから、掟を破ることにはならないでしょ…?  
…頼むから…もうやめなよ!あたしはあんたにそういう気は無いんだ。」  
「うるさい!そんなの言われなくてもわかってる!」  
 
 
 ―ただ好きなだけなんだ。  
 
 
「ひぁ…!や、…めろ!!シャル!っ…いや…だ」  
「…………っ」  
 
シャルは叫んだ瞬間にマチの腕を放しすぐさまきつく抱きしめマチの首筋に顔を埋め  
噛みつくように吸いつき、マチの必至の抵抗にも動じずきつくきつく抱きしめ、マチを  
そのまま壁から滑るように地面に尻が着くように自身の力で誘導し、地面にマチの背を  
つけると彼女の上へのしかかった。。  
 
「ほらっ…糸使えよ……もっと抵抗してみせなよ!…」  
「いやっ…だ!…蜘蛛の掟は守るっ…裏切りたくないっ…」  
 
 
 ―おれの好きな女に…こんなに愛されてる団長が  
    
 
  憎 い  
 
 
 
「ああ…憎いよ…クロロが憎い…!こんなに…マチのことが好きなのに…っ  
俺だったら…マチの前から片時も離れないのにっ…」  
 
「…やめて…シャルは…あたしにとって大切な存在だけど…兄弟みたいな存在なんだ…  
こんなとこ…団長に見られたらっ……いや…!」  
 
「帰ってこない!!団長は、クロロは帰ってこないよ!!…俺を見て…っ」  
 
 
シャルはマチの上にのしかかった状態で嫌がるマチを気にもせず頬、顎、首筋、耳元に  
キスの雨を降らした。  
今までに見たことのないシャルナークに恐怖を感じ先ほどまでは強気でいたマチは、  
力なく怯えた表情でただただシャルからの唇へのキスを顔の向きを変えることによって  
拒むしかできず、いつもは強気な目が次第に潤み始め、今の彼女からは幻影旅団としての  
姿が見えない。  
 
「帰ってくる…団長は帰ってくる…!」  
「うるさい!俺だけ見ろって言ってるだろ…」  
 
懸命にもがくマチはもう既に衣服が右肩のみはだけた状態で滑らかな肩が  
見え、一緒に黒い下着も見えている。  
シャルはキスを終えるとマチの左肩の衣服もずらすとブラの紐に手をかけ  
両方の紐をずらし片手でマチの胸を揉みしだきながらもう一度首筋に顔を埋め  
吸いついた。  
 
「…っ…シャルぅ…やめろ!……っ!」  
「んっ…ふ……いくら言ったって無駄。団長が帰ってくるまでマチに痕を  
何回でもつける。消えたらまたつける…何回でもっ…」  
「…シャル……お願い…嫌なの…っ」  
「嬉しい……こんなに名前よんでくれて嬉しいよ」  
 
シャルは嫌がるマチをもはや気にもせずに行為を続け、今度は片方の胸に舌をちろりを  
這わせ、軽く甘噛みをした。  
 
「…ふぁ…ば、かっ…!いやだっ!!!」  
 
マチは下半身が動けない代わりに動きが自由になった右腕を振り上げ  
シャルへと拳を向けた。  
 
「何やってるの?蜘蛛の掟を破っちゃダメだよ、マチ。」  
 
瞬間、シャルは素早くマチの右腕を掴みマチのとろうとした行動を阻止した。  
 
「…くっ…!……あんたなんか…っ、シャルなんか嫌いだっ…!」  
 
「ふっ…言っていればいいさ。かわいいよ、マチ。」  
 
シャルはマチに語りかけながら行為を続けマチの着物の上に巻かれた帯を  
緩めた。  
帯を緩めると今度はスパッツの上からマチの秘部をツーっとなぞりながら  
マチの表情を伺った。  
 
「……っ……」  
「我慢しないで声をだしなよ?…気持ちいいくせに。」  
「…だまれ…。」  
「マチ…」  
「うるさい!!黙れっ!黙れ黙れっ!!!!」  
 
声を上げたマチに対してシャルは口角をあげニヤリと笑いマチのスパッツに手をかけ  
一気に引きちぎった。  
 
「シャル!!いやだ!やめろっ…クロロっ…助けて…クロロぉ…」  
「ふふっ、呼んだって来やしないのに。」  
「ぁ…ぅ…っ……はぁ…や…いやぁ…」  
 
シャルはマチの様子にお構いなしにマチのそこへと指を忍ばせゆっくりと  
指を動かし始めた。  
危機感を感じどうすることもできないのがわかっているのか  
ただひたすらに声をあげ、思いもしなかった展開とクロロ以外の男に  
体を触られ心は抵抗しても体が悦んでいるという事実への悔しさで  
ぼろぼろと涙をこぼし始めるマチ。  
 
「…ぅ……くっ……」  
「団長にもこんなことされているんでしょ?…」  
 
サディスティックに微笑むシャルは次第にマチの中で動く指の動きを早め  
マチの感じるところを探すように、マチの表情を伺いながら指をかき回した。  
 
「ねぇ、マチ…この後のこと…わかってるよね?俺のここ…ものすごいことになってる  
んだ。すごい楽しみ…マチの中、気持ちイイんだろうなぁ…」  
 
「ぁ…うる…さい………ひ…あ……ん…っ…ふぅ…ぐ…」  
 
「もっと……もっと…もっと声だしてよ…」  
 
マチは声を出すまいと必死に堪え地面を掴むようにギリギリと指をたてる。  
 
その場にはただ静かにくちゅくちゅと卑猥な音が鳴りやむことなく響いていた。  
シャルは拷問の如く行為を続け目の前にいる女が崩れていく様をただ眺める。  
 
 
 

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