「うわぁー久しぶりだぁ」
「連絡もしてないのにオレもついてきちゃって良かったかな」
ゴンとキルアは数年ぶりにミトさんの家の前まで来ていた。
以前ふたりで訪れてから一度も連絡を取っていなかったので
ミトさんが恋しくなったゴンは、次の修行に臨む前にここを訪れることを
キルアに提案したのだった。数々の戦いを経たふたりは
ずっと変わらない田舎くさくて温かい島とは違い、大きく成長した。
ゴンは以前の幼い体つきから、少し背も伸び
顔つきも男らしくなっていた。一方、キルアは数年前にミトに見せた
不思議なオーラが大人の色っぽいものに変わっていた。
「なぁ、このままただ帰んのってつまんなくねぇか?」
キルアはドアノブに手をかけるゴンに言った。
「え?」
「帰ったらまたミトさんに子ども扱いされんだぜ?
それも、まぁ悪くないけどさ。たまには俺たちが成長したってトコ
を見せてやろうよ。」
キルアはゴンがミトのような存在、温かい母を持つことが
心から羨ましかった。それと同時に自分もその絆の中に
入っていけるのではないかというささやかな希望を心に抱いていた。
「うんっ!それ、面白いね。」
ゴンは昔のままの奇麗な瞳で答えた。
キルアにはある思惑があった。
ふたりはいったん近くの森で作戦会議を行うことにした。
夕日が小さな島全体を包むようにして輝き、森に入ってくる光が
二人を歓迎しているようだった。
「オレはの考えはこうだ。」
キルアははりきって提案する。
「まず、俺一人がミトさんの家に駆け込んでゴンが
旅の途中で死んでしまったことを告げる。」
「えっっ!!」
「まぁ、黙って聞いてろって。そしたらミトさんがショックで
泣き崩れるだろ?そこにゴンが入ってきて・・・ハイ、感動の再会
のできあがり。」
「うーん。でもミトさんがかわいそうじゃないかなぁ・・・」
「大丈夫だって。こんくらいしないとまたアレだぜ?
『さっさとお風呂はいって!湯船の中で30秒よ!』って」
そう言ってキルアはミトさんの口まねをする。
キルアの中で過去たった一度だけ、真の母親のやさしさに
出会った経験は相当大きなものだったのだろう。キルアは
ミトさんのことをはっきりと覚えていた。
「あははっ。キルアうまいなぁ!
よし!んーじゃぁ、やってみよっか。
名づけて『ミトさん泣かせて感動倍増作戦』!!」
「よっし。そうと決まったらさそっく作戦決行だ。
お前はちゃんとドアの前で待ってろよ。」
「わかった!ミトさんをぎゃふんと言わせてやるー!!」
そう言って、ゴンは驚くミトさんを想像して
罪悪感を感じながらも楽しんでいた。
ふたりは森を抜け、すっかり暗くなった道をふざけながら
歩いた。ミトさんがいったいどんな反応をするか、
色々と想像をめぐらせては無邪気に笑いあった。
ミトさんの家には小さな明かりがともり、ドアの前で
ふたりは息をひそめる。いよいよ作戦スタートである。
「んじゃ、いくぜ?」
キルアは一人、ミトさんの家のドアをあけた。
「ミトさんっ!!!」
勢いよく部屋に入ったキルアの前には
昔のままの、いや昔より少し落ち着いた雰囲気のミトが
いすに腰掛けていた。読んでいた本から目をあげると、
驚いた表情でキルアを見る。
「えっ??キルア君?」
ミトは困惑した表情でキルアに尋ねる。
「なんでここに?・・・ゴン・・は?」
キルアは再びこの温かい空間に戻ってこれることを
とても嬉しく思っていた。ミトの髪は伸び、
部屋についた小さな明かりのせいか、ミトの体はなんだか透けて
美しかった。
「あの・・・ゴンは、ごめんミトさん。
オレ、ゴンを守れなかった。それでっオレ・・・」
キルアの演技は完璧だった。
ミトはその場から動けなかった。泣き崩れるキルアを見て、
ゴンの死が本当であることを確信した。
ハンターを続けていく限り、死がつきまとうことは承知の上だった。
それでも、あんなに無邪気にミトに笑いかけるゴンが、
ジンを追いかけてまっすぐに育ったあの子がこの世にもういない
なんて信じられなかった。
「うそっうそよ!ゴンは死んだりなんかしない・・・
死んだりなんか・・・」
ミトはそのまま奥の部屋へ入っていってしまった。キルア
のいる静かな部屋にミトのすすりなく声が聞こえてきた。
「・・・やりすぎたかな。」
キルアは困ったように笑い、ミトのいる部屋へそっと入った。
ドアの隙間から入ってきた光に気がつくとミトは
「ごめんなさい。今は一人にして。」
と小さく、消え入るような声で言った。
それに答えるようにキルアはつぶやいた。
「ごめんな、ミトさん。」
そして静かにミトの体に覆いかぶさった。
「キルア君??」
ミトはびっくりして振り向いたが、キルアに押さえ込まれて床に
押し倒された。暗い部屋には静かで冷たい空気が流れていたが、
キルアからは意外にも温かさを感じた。小さな光が反射して
キルアの髪がキラキラと輝く。
「ミトさん。オレ、ずっとこうしたかったんだ。」
キルアはミトの体にやさしく触れた。ミトの胸はふっくらと大きく
キルアの手の中で少しだけ反応した気がした。
「えっ・・・な・・なにっ」
ミトは驚きのあまり反応することができない。
そのままキルアは自分の唇をミトの唇に重ね、
長いキスをした。その間、キルアは自分の欲望が次々と
あふれてくるのを体で感じていた。
ミトさんをオレだけのもにしたい。キルアのこの思いがミトに
伝わるとミトは我に返ったかのように体を起こした。
「キルア君っ。何してるの!?だめよこんなっ・・・」
と叫びだしそうになるミトの口を唇でふさぐと、
キルアはミトの服に手をかけ、するりと脱がしていった。
下着を着けていなかったミトの胸があらわになり、
キルアは美しさのあまり息を呑んだ。
「ミトさん・・・すごいキレイ。オレ無理だよ、
我慢できない。」
そう言ってキルアはミトの胸をもみ始めた。
「んぁ・・」
ミトの口からいやらしい声が漏れた。ミトは自分の声にハッとして
抵抗しようと試みるが、キルアの鍛えた体の前では無意味に
等しかった。
キルアは口でミトの胸の突起をくわえて吸い上げる。
ちゅっちゅ・・・むしゃぶりつくキルアは
子供のようで、そうではなかった。
ミトはこの状況を何とかしなければという
思いと共に、自分の体にも変化があることに気がつきはじめていた。
ミトの下半身にキルアが手を伸ばしたとき、真実は明らかとなった。
そこでは愛液が絡み合い、キルアの手にまとわりつくのだった。
「ミトさん。わかる??こんなぐちゃぐちゃ。」
キルアはいじわるな言い方をした。ミトの服を全て剥ぎとると
そこには今までに見たことのないいやらしい姿のミトが
現れた。一生懸命足を閉じようと腰をくねらし、
胸の突起を完全に起立させながら潤んだ瞳でキルアを見る。
キルアがわざとくちゅくちゅと音を立てるようにして
ミトのそこに触れると、ミトは体をヒクヒクさせて求める
ように腰を浮かす。
「あん・・あぁ・・・ん・・」
時折漏れる声はもうそろそろ限界を感じているミトの
代弁をしていた。キルアはそっとミトの中へ指を入れると
愛液でいっぱいのそこはすぐに次の指を欲しがり、
あっという間に3本の指が滑り込んだ。
ぐちゅっくちゅ・・・ふたりの音は外にいるゴンに
届くのではないかと思うほど大きく、なまめかしく
部屋に響いていた。
「ミトさん。ホント・・・ごめん」
キルアがつぶやいた。ミトは自分のふがいなさと
それでも感じるキルアの存在にどうしたらいいかわからなかった。
しかしミトの体ははやくもキルアのものを欲しがっていたのだ。
「ミトさん、オレ・・・」
キルアは自分がミトをだましていたことを謝ろうとした。
ゴンは生きていて、今外でミトさんとの再会を心待ちに
しているんだってこと。
はやく伝えてミトさんを不安から解放してあげたかったのだった。
だけどそれを口にしたらこの場はどうなってしまうかを考えると
なかなか口が開かなかった。
その時。
キーっという音とともにゴンが部屋に入ってきた。
「キルアー?まだー?」
ゴンは暗闇に目を細め、そこにぼんやりと見えるふたりの姿を見つけた。
「ゴンっ!」
キルアは夢中になるあまり、ゴンがこの家に入ってくる音にさえ
気がつかないでいたのだった。
ミトの上に重なっているキルア、その下で足を広げて応えているミト。
こんな光景を目の当たりにしたゴンが平常心でいられるはずが無かった。
「キルアっなにやってんだよ!!ミトさんになってことを・・・。
ミトさん!!」そう言ってミトのそばへ駆け寄った。
「ゴン・・・生きていたの?」
ミトはゴンを見ると安心のあまり涙がこぼれた。そして、今ゴンが
見ているであろう光景を想像してハッとした。
「ゴンっお願い。見ないで。」
ゴンはその言葉が発せられる前に、ミトの体に反応していた。
愛液にまみれたミトのその部分とキルアの手が呼応するようにキラキラ
しているのを見て、自分が来る前に行われていたであろう行為
を想像した。小さい頃、ミトさんと一緒に風呂に入っていた時は
なんとも思わなかったのに、何故自分は今こんなにもミトさんの
姿に体をうずかせているのだろう。そんなことをゴンは静かに思った。
むぎゅっ。
「えっキルア??」ゴンが声を上げた。
キルアは一瞬のうちにゴンのあそこを手で握っていた。
「やっぱりな。お前の、でっかくなってる」
ゴンのあそこは確かに短パンの布をおしあげていた。
「っっうあ!!やめろよっオレはそんなこと・・・」
「あっそーぉ?じゃぁミトさんの体見て何も感じなかったんだ。
オマエが来る前にオレがミトさんにしていたこと、想像したんだろ?」
キルアはニヤッとした笑みを浮かべ、さらにゴンの下半身を刺激する
ような言葉を言い立てる。
「ミトさん。きれいだったぜ?あんあん喘いじゃってさ。まぁ
この体見りゃわかるだろうけど」
「やめてっ!!」
ミトが叫ぶ。押し付けられた体を精一杯動かしている。
その姿を見て、ゴンの心の中ではミトを気の毒に思う気持ちよりも
キルアに無理矢理犯されようとしているミトをもっと見たいという
残酷な思いが勝っていた。そこからはゴンは驚くほど自分の感情に
素直に従った。
「キルア、オレ変だよ。大切なんだミトさんのこと。
だってオレの母さんだよ?なのに・・・こんなのって」
ゴンはそう言って自分のあそこを押さえる。
「別に変じゃねーよ。自然なことじゃね?
それに、言ったじゃん。成長したトコ見せるって」
「えっ!!じゃぁキルア最初っからこのつもり・・・??」
キルアはその質問には答えないまま、再びミトの方に体を向ける。
「ゴン。オマエはミトさんの足広げて。まず見てろ」
ゴンは言われたままにミトの体にまたがるようにして、足を
広げさせる。ふたりに弄ばれるミトの体は熱を発し、さっきまで
冷たかったこの部屋がまるで暖炉に火をともしたように暑く感じた。
ミトは長い間こんな行為とは縁が無かった。
二度と帰ってくることもないであろうジンを思って、
時々自分で行うそれはむなしさを残すだけで、熱を帯びることはなかった。
自分にまたがって、むなしさしか知らない自分のそこを
眺めるゴンがジンに重なって見えて、ミトはさらに乱れた姿になった。
「あっ・・・はぁぁんっ・・あん・・いやぁ」
キルアの出し入れされる舌はミトの体の感じる部分を的確についてくる。
その動きとあわせて、ミトの口からこぼれる艶っぽい声に
ゴンの下半身は我慢できなくなっていた。
「キルア・・・オレ、もうやばいかも」
「んだよ、はえぇな。わかった。かわるからこっち来い」
ゴンはキルアと場所をかわり、自分の短パンを下げた。
ゴンのそれは大きくそりかえり、先端からは先走るものが流れていた。
ミトのあそこは多量の愛液を含んでいて、少し触れただけで
それは床に零れ落ちるほどだった。
「ミトさん。ごめんね、わがまま言って」
そう言ってゴンは自分のものをミトにゆっくりと入れた。
じゅぷっじゅぷっ・・・ミトが体をそらせて
今まで聞いたことも無いような声をあげる。
「あっ・・あぁぁぁ・・ゴンっ・・んぁっ・・あ」
ゴンはゆっくりとミトの奥に自分の物を沈める。
「ん・・ふぅ。ミトさんの中・・・すごいよ」
ゴンがスピードをはやめるとミトの体が痙攣するようにふるえた。
「ゴン、ミトさんもうイクぜ?」
キルアは横で楽しそうにふたりを見ている。
「ん。・・・っあ・・オレも」
ゴンとミトはひとつになって体を揺らし、ビクンとなったあと
同時に絶頂に達した。
「あぁぁぁああっ・・・あぁぁん・・あぁ」
「んぁっ・・・ミトっ・・さんぁぁ」
ふたりは体をぐったりとさせたまま重なっていた。
ミトの胸の中に顔をうずめるゴンは、やはり昔とは違ったひとりの
男になっていた。
「ミトさん。ミトさんの中、すごい温かかった」
そう言ってゴンは愛しそうにミトを見つめた。
「オレ、ミトさんとずっとこうしたかったのかもしれない」
黙っていたミトはハッと顔を上げた。
「え?」
「ミトさんの体見た時、オレの中でなんか・・・感じたことない感覚
が走ったんだ。こんな感覚、ミトさん以外ではありえないと思う」
ミトは一連の行為を恥ずべきものとしてしか考えられなかった。
しかし、そんなゴンの言葉に胸の中の奥深くに秘められた
本当の思いがトクンと鳴った気がした。あの時ジンに重なって見えたゴン。
それはゴンの母親という立場からの苦しみにより、
ミトのわずかな理性がゴンをジンにすりかえて見せたのかもしれない。
ミトはゴンが成長して、こうなる日を思って
自慰を繰り返していたのかもしれない。
「ゴン。私も嫌じゃなかった・・・。けど、もうっ騙すことない
でしょ!!私、ホントにゴンが死んじゃったのかと思って・・・」
ミトの大きな目がまた潤む。
「大丈夫。ミトさんを一人になんかしないよ」
ゴンはミトにそっと口付ける。
横でふたりの会話を照れながら聞いていたキルアは
「チェッ。作戦、成功だけど失敗な。オレは全然得してねーし」
とふくれっ面をして見せた。そんなキルアを見て
「なんで??キルアも一緒にまたやろーよ。3人でさ」
とゴンが真面目に言い放った言葉にキルアとミトは
ビックリして、目を丸くした。
「あっはっは!!やっぱゴンはすげーや」
「ほんっと常識知らないんだから。これが
どういうことかわかてるの??」
「??」
小さな島に一人の母親と二人の息子。
そしてそれは同時に一人の女と二人の男でもあった。
そうして3人の夜はまだまだ続いた(?)のだった。