性欲と食欲を同時に満たせる、それが俺にとっての狩りだ。
木陰に座り風に金髪を泳がせ遠目に獲物を探すチーターとも人間ともつかぬキメラアント一匹。
女王が倒れ王も居ない。従う者を失くした兵隊、ヂートゥである。
一見何かのコスプレのようにも思える尻尾を歯で軽くはみはみ。
今日のランチについて考えていた。
性欲だけなら子供の雄でもいいが、喰うとなればやはり牝に限る。
そしてなるべくなら処女がいい。
他の雄の匂いがすると食欲減退だからな。
あと、匂いで言うならタバコを吸わないってのも条件だ。
何故だか人間という生き物は煙を好き好んで吸う。
あんな臭い煙を吸ってる人間。当然その肉も臭くなってしまうから。
だから、そうだな、喰うなら清楚な感じの子。
16〜19才くらいの健康体な雌。
程よい脂の加減、すらりと伸びた腿肉。柔らかい胸肉。
食すにも犯すにも、サイコーだ。
「み〜っけた」
正にそんな理想の雌が、指で作った輪っかの中を歩いていた。
眼前500m、草原の向こうの小さな廃屋の辺りに捉えた。
決めた、今日のランチはあの雌だ。
18才ほどのセミロングの涼しげな眼をした女。
こちらの気配にも気付かず何も知らぬ顔で歩いている。
あの距離なら3秒、いや2秒。よーい・・・ ドン!
突風。かと思ったその一瞬で女の身体は捕らえられた。
その正体が何か、自分の身に何が起きたか分かる前に
身体は廃屋の中へと転がされてしまった。
ツタが生い茂りコケが宿り天井から光が射し込む古びた廃屋。
服は引き裂かれあっというまに全裸に剥かれた。
ザラリと猫科特有のヤスリのような舌が女の柔肌を舐め上げる。
状況の理解より先に来る確かな恐怖。
悲鳴を上げ身体を捩り逃げ出そうとするが手足の拘束がそれを許さない。
「おとなしくしてな、すぐ終わるからさ」
脅しの恫喝でもなく、耳元で囁く悪意でもなく、ただ日常で友人に軽く語りかけるような口調。
これから起こるであろう惨劇がその化け物にとっては日常でしかないという事実。
そんな軽さが女にさらなる恐怖心を植え付けた。
"死にたくない"助けて"どんな命乞いも効かないだろう。
餌でしかない自分の立場。力づくで理解させられたのだ。
唇を奪った。舌を入れ唾液を貪う。
伝う涙を頬から目玉まで舐め上げ全身をくまなく嘗め回す。
恐怖のあまり声すら出せない女をよそに。
あまり騒ぐようだったらこのまま舌を根元から噛み切ってやろうと思ったんだが、良い子だ。
女の細いウエストを背後から抱きかかえ、乳房を潰すかのように力任せに揉みしだく。
胸に喰い込んだ爪が皮膚を破り流れ落ちる鮮血。
やっぱ人間の身体はいいな。柔らかくて。温かくて。
股間から取り出したペニスを男を知らぬ毛の薄いスリットに捻じ込んだ。
濡れてもいない膣に強引に進入され苦痛の悲鳴が上がる。
が、そんな女の苦痛も悲鳴も調味料でしかない。
気持ち良い。締まりもいい。人間、いいな。
処女相手とは思えない激しいペニスの出し入れに見る見るうちに股間は血に染まり
その一回一回が内臓に直に叩き付けるような強烈なものだった。
人間と野生の体格差。自分の細く脆い骨格が軋む音が女には聞こえていた。
苦しい、痛い、相当痛いだろう。
野生のチーター、しかもキメラアントの体力をその細い身体に受けているのだ。
もはや性交と呼べるものではない。猫に弄られる鼠のそれだ。
全身がバラバラになりそうな程の激しいセックス。
その苦痛の往復が女の意識を遠い所へと飛ばしてしまった。
女は気を失い、糸の切れた人形のように四肢がダラリと伸ばしうなだれた。
そんな女にお構い無しにヂートゥはますます加速する。
テクニック?相手を悦ばせる?そんなの考えた事も無いな。
ただ自分の欲望の赴くまま、それをストレートでぶつける。それだけっ。
増た腰の動きに女の意識は戻り、再び苦痛と激痛に襲われた。
女の背中にボタボタと滴り落ちる涎。
ああ、この背肉、美味いんだろうなぁ。
牙を突き立て皮を裂き肉を千切りレバーを引きずり出し血を啜りたい。
ヂートゥの頭の中では既に女は美味そうなお肉となっていた。
「んっ・・・・!」
身体をピクッっと小さく震わせヂートゥは女の中に精を吐いた。
余韻を楽しむかのように数回腰を前後させてから結合を解き、一息。
女の胎内から溢れた精液は太腿を伝い下半身をぐっしょり濡らした。
「ふぅ・・・」
さて、メインディッシュ。
仕留めた獲物を喰らうのは最上の悦びである。
爪を振るい牙を立てれば全ては手に入る。そう学習した。
そしてこれは誰に教わるでもなく、細胞が知っている。
殺すなら喉だ、と。
「じゃあな、アンタなかなかよかったぜ」
唇に最後のキスをし、喉に喰らい付き
女は抵抗するでも命乞いするでも無しに
そっと目を閉じ運命を受け入れた。
喉から刺さり気道にまで貫通した牙。
自らの吐いた血で溺れる、本物の血の池地獄。
噴出す鮮血がヂートゥの顔を真紅に染める。
十数年間生きてきた全てを一瞬にして陵辱し奪い去る瞬間。
しかし、死を前に、女は一つだけこの世に残そうとしたものはあった。
守り通そうとしたものはあった。
無論ヂートゥも先ほどからそれに気付いている。
女がそれを守る為に自らの肉を差し出し捧げてる事も、知っていた。
その廃屋の扉の陰に悲鳴を押し殺し震え怯える子供。その女の、弟。
あまりにショッキングな光景を目の当たりにし固まり動けないのだろう。
喉から牙を抜き。女を解放した。
なんだろうな、さっきまでムラムラと起こってた食欲が、急に無くなっちまった。
まだ死んじゃいない。処置をすれば助かるだろう。
「体壊すなよ」
そう残し、廃屋から去った。
初めてだ。
獲物を喰わずに逃がすなんて。
人間の死に対し感傷的になった?そんなんではない、と思う。
意志を貫き殉じる彼女の姿に特別な何かを?
俺にはちょっと難しくてよく分からないな。でもまぁ、そんなとこだろ。
ま、いいや、気ままに生きるのが俺なら逃がすのも自由だろう。
さて、次の獲物は―――――
762 名前: 投稿日:04/09/15 02:44:40 ID:Dx6N2oDE
ちょっとぬるかったかな
ごまももさん、先にやってゴメン
被ってたらスマソ