何が起こった?  
僕の身に?  
空?倒れてる?まさか、僕が?  
痛い、腕、僕の右腕、あれっ動かない? いや、無い?  
頭がグルグルする。空が回ってる。もしかして頭が割れてるのかな?  
えっと何が起こったんだっけ・・・・。  
巣に近付いた三人の人間を始末しようと・・・して。  
確かその内の一番強そうな人間の腕を斬り落したんだ。  
なのに今なぜ、僕の方が地面を這ってるんだ?  
 
”ボグッ”  
カイトと呼ばれる人間のつま先がネフェルの脇腹に喰い込み、身体が一瞬宙に浮いた。  
衝撃と痛みでネフェルの意識は現実に戻され、断片的な記憶の欠片が合致した。  
そうだ、あの人間は「ナンバー3は大当たりだ」などと呟きステッキを振りかざし  
そこから放たれた閃光が僕の身体を吹き飛ばしたんだ。  
 
自らのダメージも認識した。右腕は肘から下が千切れ飛んだ。骨の何本かにヒビが入ってる。擦過傷は全身だ。  
頭部の損傷も深刻。肋骨は今、折られた。  
自分の置かれてる現実を理解し、ネフェルの心臓がドキドキと加速していく。  
冷や汗が全身から滲み出る。ガタガタと震えているのは全身を包み込む悪寒のせいだ。  
そうだ、この感触は敗北。  
決定的だ、僕は死ぬ、この人間に殺される。  
 
昆虫の面影を残す節の付いたその左腕の関節をひねり、そのまま踵で力任せに逆側にへし折った。  
「うあああああああああああぁぁぁ!!」  
激痛、苦痛、恐怖、不自然に折れ曲がった関節。  
堪らず喉元から悲痛な叫びが漏れる。  
 
「くそっ・・・このバケ猫め・・・・」  
折れた左腕を庇って身体を丸めているネフェルの髪を乱暴に引っ張り上げ  
頬に拳を何発も振り下ろした。  
 
ぐったりと死んだように地面に伏せているネフェル。  
これだけ傷め付ければしばらく動かない、いや動けないだろう。  
肩で息をしながらカイトは落された自分の腕の止血を行なっていた。  
ったく全てこのクソ猫のせいだ。いや、あのガキ共がいなけりゃあの一撃は避けられたかもな。  
どちらにしても忌々しいバケ猫だ。処分してやる。  
カイトはネフェルへ視線を向ける。  
・・・・・よく見れば普通の少女、耳とシッポがある以外は。  
細く長い四肢、薄い胸板。切り裂かれたスパッツから覗く白く瑞々しい太もも。  
カイトの眼にじっとりと湿った何か粘着質な光が宿った。  
「・・・・・まっ、これもハンターの役得かな」  
 
カイトはうつ伏せに倒れてるネフェルの腰を持ち上げ、スパッツを裂き確認した。  
生殖能力を持たないキメラアントの兵士だが「形」としての性器は一応あるようだ。  
固く閉じた無毛の汚れ無き一筋のスリット。カイトの期待通りだった。  
カイトの瞳に、残虐さが増した。  
 
身体を弄られる嫌悪感で目を覚ましたネフェル。  
何?何なの?この人間はこれ以上僕に何をするつもりなの?  
 
溢れ出る唾液を自分の肉棒とネフェルの股間になすり付け、  
固く閉ざされたネフェルの秘部に自らの怒張をあてがった。  
そして一気に。  
 
ズブッ  
 
「にぎゃあああぁッッ・・・・・!」  
ズルズルと身体の中を何か硬い物が擦れ押し込まれていく感触。  
ネフェルは堪らず背を反らせ悲鳴を上げた。  
その大きな瞳から涙がドッと流れ出る。  
痛い!痛い痛い!痛い痛い痛い痛い!  
激痛がネフェルの知覚を支配した。ネフェルは身体が裂けてしまったのかとまで感じた。  
カイトの雄はネフェルの狭い膣をギチギチと拡張しながら奥まで達したが、それでもペニスは根元まで入らない。  
ネフェルの膣にはカイトの全てを受け入れるだけの容量は無かったのだ。  
内部が何箇所か避けたのだろう、血が結合部から雫となり流れ落ちる。  
「うッ・・・ああッ!あッあッあッ・・・・・・・!」  
カイトの腰の動きに合わせ、ネフェルの華奢な身体はガクガクと揺さぶられる。  
ネフェルの中に屈辱などという感情、ましてや快楽などというものは微塵も無かった。  
無限とも思える苦痛の往復を繰り返し繰り返し・・・・・・・  
 
「んっ・・・・」  
動きを止めたカイトはネフェルの体内に大量の精を吐き出した。  
 
・  
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「人を傷付けた動物は処分する決まりだ」  
冷たい水で濡れた様に光を撥ね返すその刀を、ネフェルの白い首筋に這わせた。  
 
そういえば、あの帽子を被った「レアモノ」もそうだったけ。  
頭蓋骨を外され脳を弄られ、理性と言語を支配される直前までひたすら命乞いを続けていた。  
二つのセリフを狂ったように繰り返しながら。  
人間は皆そうらしい。死の間際に誰もが皆、同じ決まったある二つのセリフを繰り返しながら死んでいくそうだ。  
何故だろう?そんな殆ど悲鳴に近いような願いを敵である僕が聞き入れるとでも思ったのだろうか?  
 
しかし気付けばネフェルは、敵であるカイトに向け懇願していた。  
人間と同じあの二つの決まったあのセリフを吐きながら。  
 
「お願い助けて」  
 
「死にたくない」  
 
それが何の意味も持たない事も、知っていた。  
 
 
 
 
 
 
カイトは赤く濡れた刀を布で拭い、刀を鞘へ収めた。  
ネフェルの首が落ちている茂みの方へ  
一度だけ振り返り―――  
 
そして再び仲間の待つ日常へと足を向けた。  
 

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