〜報復×逆襲×返り討ち〜  
 
ハンター試験に合格してGIに戻って来たキルアは、その夜、宿屋のビスケの部屋に乗り込んだ。  
キルアがいない間に、ビスケが純真なゴンを騙して、彼の童貞を奪った事を知ったからだ。  
しかし、問い詰められたビスケは開き直り、あまつさえキルアにまでその魔手を伸ばしてきた。  
抵抗するキルアだったが、師匠であるビスケの体術にはまだ到底及ばない。  
キルアの貞操は、もはや風前の灯であった。  
「さぁて、それじゃ早速いただきましょうか」  
ビスケはキルアの身体をベッドに押し倒すと、両手首を片手でまとめてバンザイをさせるように押さえ 
つけた。  
ぴょんと跳ねてキルアの腰に馬乗りになり、空いた手で彼の上着の裾をたくし上げていく。  
風呂上りのため、ビスケは宿に備え付けのバスローブ一枚というあられもない姿だ。  
ほっそりとした太股が付け根まであらわになり、裾から凝ったフリルのショーツが覗いていた。  
「ざけんな、この……! ちっ、くそ、何で抜け出せねえ!?」  
キルアは関節を外して逃げようとするが、どんな技を使っているのか、まるで腕の自由が利かなかった。  
蜘蛛の巣に掛かった蝶のようにじたばたと暴れるが、ビスケの手は石像のようにビクともしない。  
マチの念糸すら上回る縛めに、キルアの顔に焦りが浮かんだ。  
「ほほほ、抵抗しても無駄だわさ。アンタとは年季が違うのよ。……うん、可愛い乳首」  
「よせっつってんだろ! いい加減にしねぇとマジ切れるぞ!」  
「う〜ん、嫌がるコを無理矢理っていうのも燃えるわね。大丈夫、優しく教えてあ・げ・る♪」  
キルアの抵抗を楽しそうに見下ろし、ビスケは耳元で囁いてから首筋に舌を這わせた。  
こんな調子で親友であるゴンを篭絡したのかと思うと、キルアの胸中に強い憤りが込み上げる。  
心底腹を立てたキルアは、瞳に冷たい光を浮かべると、スッと身体の力を抜いた。  
 
「あら、もうおしまい? それとも、その気になってきた?」  
「……ああ、お望み通りに相手をしてやるよ。こんな風に……な」  
「んっ……!?」  
顔を覗き込んできたビスケに不敵な笑みを返すと、キルアは素早く頭をもたげ、その唇を奪った。  
思いも寄らぬ反撃に、ビスケの目が大きく見開かれ、手首を押さえていた手が緩む。  
その隙に両手を抜き取ったキルアは、ビスケの首の後ろを抱き寄せると、貪るように舌を差し入れた。  
「んんーっ! んむぁ、むっ、むっむー!」  
ビスケは声にならないうめきを上げながら、キルアの胸板をドンドンと叩いた。  
しかしキルアは全く平静な顔のまま、ビスケの口内で舌をうごめかせる。  
口蓋をくすぐり、一本ずつ確かめるように歯列をたどり、ビスケの舌を捕らえて絡め、強く擦り立てる。  
乱暴ながらもツボを心得た舌技に、キルアの胸を叩くビスケの腕から、次第に勢いが失せていく。  
キルアが首を離すと、ビスケは顔を赤らめて、甘い感触の残る自分の唇を指先で押さえた。  
「あっ、アンタ、どこでこんなテクを……」  
「ゴンと同じで、なんにも知らないガキだとでも思ったか?」  
たじろぐビスケを追いかけるように、キルアは音も無く上体を起こした。  
襲い掛かったはずのビスケが気圧されるほど、今のキルアは悠然としている。  
「だって、そんな、その年で経験なんかあるわけ……」  
「経験?」  
シャツを脱ぎ捨てると、ずりずりと後じさるビスケに向かって、キルアは馬鹿にしたように鼻を鳴らす。  
「んなモン、ガキの頃からヤってるよ。家庭の事情でな」  
ビスケを壁際まで追い詰めると、キルアは何でもない事のように、そう呟いた。  
 
              ◇  ◇  ◇  
 
ゾルディック家の本拠地である、ククルーマウンテン。  
その広大な敷地内には、一族の者を最高の暗殺者に育て上げるための、あらゆる人材・設備が整ってい 
る。  
妙齢の女性を主体とする、メイド団もその一つだ。  
無論、執事団が実際には身辺警護を担っているように、メイド団もまた単なる家政婦などではない。  
彼女達の主な役割は、一族の対拷問訓練のトレーナー。  
苦痛だけではなく、快楽に対する耐性をも身につけさせるために、ありとあらゆる訓練を行うのである。  
執事団の戦闘力と忠誠心が卓越しているのと同様、メイド団の拷問技術と性技も常人の域を越えている。  
肉欲を完全に制御できるようになるまで、時には数人がかりで相手をする事もある。  
キルアもまた、精通が訪れる前から、そんなメイド達に様々な技巧を叩き込まれていたのだった。  
 
              ◇  ◇  ◇  
 
「さっきはエラソーなこと言ってくれたよな? 年季が違うとか、教えてあげるとかさ?」  
「あっ、や……!」  
キルアはビスケの瞳を見返すと、彼女の耳朶から首筋にかけてを、そろっと指先でなぞった。  
羽毛でくすぐるような軽いタッチの刺激に、ビスケの身体がピクンと反応する。  
「バトルじゃまだ敵わないだろうけど、こっちの方ならオレ、けっこう勝つ自信あるんだよね……」  
「ちょ、ちょい待ち! アタシはどっちかって言うと、無垢なコを攻める方が好きで……やんっ!」  
囁くキルアの歯先が耳たぶをこりっと甘噛みし、ビスケの抗議を遮る。  
「知らねーよ。二度とゴンに手ぇ出さないように、腰が抜けるまで犯してやるぜ」  
「待って……や、待ってったら、あっ、くぅん!」  
うろたえるビスケの肩口からローブをずらし、キルアは鎖骨の線に沿って唇を滑らせた。  
 
「あっ、は……。キルア、やめるだわさ……。こんなの、アタシの趣味じゃ……ん、んうっ!」  
「へぇ、けっこう感度いいじゃん。年食ってるだけあって、すっかり開発済みってわけか」  
「誰が年食ってるって……んんっ、くっ……!」  
キルアはビスケのローブの帯を解くと、少しずつ脱がしていきながら、滑らかな肌を撫で回した。  
脱がす際の衣擦れすらも愛撫に変えて、ゆっくり、ゆっくりと責め立てる。  
見た目通りの年齢なら、ただくすぐったいだけの微かな指使いが、成熟したビスケの快楽中枢を刺激す 
る。  
文句を言いながらも、ビスケのその声には隠し切れない艶が混じっていた。  
「んだよ、もう乳首立ってるじゃねーか。よっぽど溜まってたんだな」  
「や、んっ、ちが……」  
完全にローブの前をはだけると、ビスケの胸の先端は、すでに硬くしこっていた。  
軽く手を伏せれば隠れる程度の淡い膨らみは、呼吸に合わせてゆるく上下している。  
キルアはあくまで普段通りの口調で、愛らしい肢体を冷静な目で見据えた。  
その視線に却って羞恥心を喚起されたのか、ビスケの腕がのろのろと持ち上がり、そこを隠そうとする。  
しかし、キルアは即座にビスケの手首を押さえると、少し乱暴に払いのけた。  
「隠すんじゃねーよ。オレにヤって欲しいんだろ?」  
「だって……。そんな目で見られちゃ、恥ずかしいわさ……」  
「自分から襲って来といて、よく言うぜ。それに、ゴンを喰った時には、もっと色々したんだろーが?」  
そう言い捨てると、キルアはビスケの胸に口元を寄せ、小さく唇を尖らせた。  
先端にもう少しで触れるという所で止まると、ロウソクを消す要領で風を送る。  
「くんっ!? や……! 息、吹きかけないでっ……!」  
温かく湿った吐息が敏感な場所を刺激して、ビスケは思わず身を竦ませた。  
 
「ふうっ、ふー……。ふっ、すうっ、ふ……」  
「こっ……、だから、やめなさいってば、キルア……っ!」  
ビスケの訴えを無視して、キルアは執拗なまでに吐息で胸の頂点をくすぐり続けた。  
息をかけられるたび、ビスケの情欲の炎は、もどかしさを伴ってじりじりと燃え上がる。  
責めから逃れようとしてか、ビスケはキルアの顔に手をかけ、押し返そうとする。  
けれどその腕にはろくに力が入っておらず、キルアの頭をわずかに動かす事さえ出来なかった。  
「焦らされんのには慣れてないみてーだな。んじゃ、こういうのはどうだ?」  
「あ、きゃん!?」  
キルアは薄く笑うと、ビスケの手首を捕まえて、その指先をそっと口に含んだ。  
ぬるりとした感触に親指を包み込まれ、ビスケの口からびっくりしたような声が漏れる。  
ビスケに見せつけるようにしながら、キルアは順番に指を咥えてゆき、指の股をちろちろと舐めていく。  
小指に舌を絡め、手首、肘の内側、脇の下へと伝ってから舌を離すと、今度は逆の手を取り上げる。  
解放されたビスケの腕は、全ての力を吸い取られたように、だらんと身体の脇に垂れ下がった。  
「キルア……どこで、こんな事まで……」  
「家庭の事情だっつったろ? もっとも、ゴンと知り合ってからこっち、だいぶご無沙汰だったけどな」  
ビスケの問いに簡潔に答えると、キルアは小指の方から口に咥え、ちゅぱちゅぱと音を立てて吸い立て 
た。  
男根に奉仕するように、るろるろと舌を使い、唇でしごく。  
けれど、情熱的な愛撫とは裏腹に、キルアのアイスブルーの瞳は揺らぎもしない。  
冷たい視線に、ビスケはまるで自分が単なる実験対象にでもなったかのような、被虐の快感を覚える。  
「あ……キル、ア……」  
ビスケは潤んだ瞳でその視線を受け止め、媚びを含んだ声でキルアに呼びかけた。  
 
              ◇  ◇  ◇  
 
「んふぅ、ああ、キルアぁ……」  
「んだよ。大口叩いた割りに、もう降参かよ?」  
しばらくキルアの入念な責めを受け続ける内に、ビスケは完全に抵抗をやめていた。  
キルアの首に両腕を回してくたっともたれかかり、肩口に額を乗せて、時折ピクッと背筋を震わせる。  
横座りになった太股をモゾモゾと擦り合わせ、更なる刺激を求めて、胸をキルアに押し付けようとする。  
キルアは、その度に軽く身体を引いて避けながら、肝心な部分をわざと外して指を滑らせた。  
「やだっ、もう……。キルア、これ以上、焦らさないでよぉ……」  
ビスケは切なそうに眉を寄せて、息すら乱していないキルアの顔を見上げた。  
そこには、普段の毅然とした雰囲気も、ゴンを相手にした時の余裕を持った態度も、微塵も残っていな 
い。  
まるで見た目通りの少女であるかのように、持て余した疼きを鎮めることも出来ぬまま、キルアに懇願 
する。  
どうやら演技ではないと見て取ると、キルアはビスケの腰を抱き寄せ、顔を下にずらしていった。  
「んっ……。ここにして欲しいのか?」  
「そっ、そうよっ……! そこ、ほしいのっ……!」  
なだらかな丘の麓に口付けられると、ビスケはそれだけで声を上ずらせた。  
キルアは片手で柔肉を寄せ上げ、キスをした場所を起点として、ゆったりと舌で螺旋を描き、中央へ向 
かった。  
背中に回した手はさわさわとビスケの背筋を伝い、肩甲骨のあたりまで遡ってから、今度は撫で下ろす。  
刺激への期待に、触れられていない方の乳首までが膨れ上がり、つんと硬度を増す。  
しかし、もう少しでそこに触れるというところで、キルアはスッと舌を引っ込めた。  
「いやぁ、キルア、意地悪しないで……あんっ!?」  
期待を裏切られて、ビスケの気が抜けた瞬間、キルアは胸の頂きを強く吸った。  
 
予想していたタイミングをずらされたビスケは、そこから電流を流し込まれたように、大きく喉を反ら 
した。  
焦らしに焦らされたところにいきなり強い刺激を受け、痺れにも似た快感がビスケの肢体を駆け巡る。  
先端にたっぷりと唾液を塗りつけると、次にキルアは大きく口を開けて、もう一方の膨らみを頬張る。  
そして、唇でもむもむと揉み解しながら、舌の腹でコリコリとした突起を転がした。  
「んああっ! キルア、そんな、いきなりっ……!」  
「ふむっ……ぷぁ。誰が意地悪だって?」  
「ん……あ、アンタよっ! ずるくって、意地悪でっ……あ、あん!」  
キルアは唾液に濡れた乳首を指先でこね回し、それ以上の文句を封じた。  
中指でトントンと叩き、くりっと押し付けてめり込ませ、指の間に挟んでもてあそぶ。  
「そんで、おまけに上手いって言うんだろ? つーか、ビスケが感じ易いのか? ……んむっ」  
「んっ、ふあっ、そんなことっ、言わないで……あっ、いいっ……」  
キルアは再び乳房にかぶりつき、ぷりぷりとした肉を口全体で味わいながら、先端に軽く歯を立てた。  
硬い歯が敏感な突起に浅く食い込み、舌や唇とはまた違った快楽をビスケに与える。  
ビスケの背後に回されたキルアの手は、ショーツに包まれた尻から太股にかけてを、円を描いて往復す 
る。  
主に少年ばかりを狙うビスケにとって、このような熟練した愛撫を受けるのは、久しく無かったことだ 
った。  
「キルア、そこばっかりじゃなくて、こっちも……ここも触ってぇ……?」  
ビスケは腰を前に突き出すと、小さなショーツの下端に自分の指を這わせた。  
そこはすでにじっとりと湿っていて、軽く押さえただけで滲み出てくるほど水気を含んでいる。  
濡れた布地は下腹部にぴったりと貼り付いて、淡雪が積もった紅梅のように、花弁の色を薄赤く透かし 
ている。  
「あのな、お前ばっかり気持ち良くなってどーすんだよ」  
見るからに淫猥な光景だったが、その程度の媚態など見慣れているキルアは、少しも動じなかった。  
 
ビスケの身体から手を離すと、キルアは気配を感じさせない動きで、ベッドの上に立ち上がった。  
「あ……キルア、やめちゃ、いや……」  
「別にやめる訳じゃねーよ。ただその前に、オレの方の準備をしてくんなきゃな」  
「あ……」  
キルアは別人のように大人しくなったビスケを見下ろしつつ、バミューダと共に下着を脱ぎ捨てた。  
名工が最上級の大理石を素材に彫り上げたような、キルアの硬質な裸体の全てが、ビスケの前に晒され 
る。  
だが、思わず洩れたビスケの声には、歓喜と同時に明らかな落胆が込められている。  
先端の半ばまでを包皮で隠したキルアの陰茎は、意思の力で押さえ込まれ、いまだ力無く頭を垂れてい 
たのだ。  
「どうすりゃいいかぐらい、判んだろ? ちゃんと出来たら触ってやるよ」  
キルアは片膝を立ててだらしなく座ると、そこに頬杖を突いて、からかうような声でビスケを促した。  
獲物を射程距離に収めた肉食獣の愉悦が、一見無邪気な表情の裏に見え隠れしている。  
「ん、わかった……」  
わずかに覗いている亀頭は、年相応のピンクの粘膜ではなく、深い紅色の皮膚に変化している。  
無毛の下腹部とのアンバランスさに情欲を掻き立てられ、ビスケは言われるままにそこへ這いずってい 
った。  
「はっ、んむっ、ちゅ……」  
ビスケはキルアの前に跪き、柔らかな状態の陰茎を愛しげに咥えた。  
唇で包皮を捲り上げて亀頭を完全に露出させ、ねっとりと舌を絡めて愛撫する。  
同時に細い指をその下に伸ばし、ぶら下がった肉の袋をやんわりと手の平に包み込む。  
「ふむぅ……んっ、ふっ、ふむ……ん。っも……ぷ、んふぅ……」  
「おっ、さすがに言うだけの事はあるじゃん」  
キルアが目を細めて呟くその下で、ビスケは弟子であるはずの少年へ懸命に奉仕し始めた。  
 
              ◇  ◇  ◇  
 
「ふあっ……んふぅ。どうキルア、んう、気持ち、いい……? んちゅ……」  
ビスケは快楽に酔った瞳で見上げながら、舌と唇と指先を使って、キルアの下腹部に愛撫を重ねた。  
袋に添えられた指がしわを丹念に広げ、中のしこりを優しく揉み解す。  
舌先が鈴口の下の継ぎ目をいじり、舌の腹で亀頭を頬の内側の粘膜に押し付けて、キルアの官能を誘う。  
訓練で耐性をつけているとは言え、キルアもまるで感じないという訳ではない。  
キルアの股間に血流が集まり、ビスケの口の中で、肉茎がゆっくりと大きさと硬さを増していった。  
「その調子、その調子。さすが師匠、なかなかのモンだぜ」  
「んむぅっ!? んっ、むぷぅ、んんっ!」  
まるで余裕といった表情のキルアは、ビスケの愛撫を受けながら、彼女の肢体に再び手を伸ばした。  
伏せても形の変わらない胸の膨らみを、たふたふと手の中で弾ませ、先端を指先で擦る。  
一流のピアニストが鍵盤を弾くように、白い背中で滑らかに指を閃かせ、快楽の旋律を奏でる。  
興奮を鎮めることが出来ないよう、けれど満足するまでの刺激は与えぬよう、緻密に計算して撫で回す。  
生殺しのようなキルアの指使いに身悶えし、ビスケは奉仕により一層の熱を込めた。  
「ふうっ……ぷ! すご……キルア、まだ大きく……んふぅっ、ちゅ、ちゅっ……!」  
「く……ビスケ。分かってると思うけど、歯なんか立てんなよ」  
「んふぅ、わかって、る……ほむっ、んくっ、ちゅぽ……!」  
そのうちに、キルアの陰茎は徐々に反り返り、ビスケの小さな口の中には収まり切らなくなってきた。  
ビスケは空いていた手を根本に添えて、しゅにしゅにとしごき出す。  
横倒しにして幹の横を唇でついばみ、下の袋を口に吸い込んで舐め、唾液に濡れたそれに頬擦りをする。  
やがてキルアの剛直は、細身の身体にそぐわないほどの大きさを示し、雄々しくそそり立った。  
 
「ねぇ、もういいでしょ……? ちゃんとしたんだから、アタシのもぉ……」  
「ああ、そう言やそうだったな。いいぜ、してやんよ」  
キルアはビスケの前からスルッと身をかわすと、彼女の後ろに回り込んだ。  
ビスケのショーツは重たげに湿り、それでも吸い切れない蜜が、白い内股を妖しく濡らしている。  
「おい、ケツ上げろよ。このままじゃ脱がせらんねえだろ?」  
「んっ……こう?」  
ビスケはキルアに指示されると、物憂げに腰を持ち上げた。  
キルアの手がショーツに掛かると、尻をもぞもぞと動かして、それを引き下ろす動きを手伝う。  
膝までずり下げられると、ビスケは自ら足を抜き、片足に小さな布切れを残したまま、大きく足を開く。  
一本の陰毛さえ生えていない鮮紅色のスリットと、その上の薄茶色の菊座までが、無防備に曝け出され 
た。  
「あーあ、もうグッチャグチャじゃねーか。オレのナニをしゃぶってるだけで、こんなになったのかよ 
?」  
「んんぅ、だって、だってぇ……」  
キルアの呆れたような声に、ビスケは駄々をこねるように呟きながら、ふるふると腰を左右に振った。  
上体はベッドに預けたまま、尻だけを高々と掲げた、男心を誘う格好だ。  
肢体の幼さとは正反対の淫らな姿勢に、キルアの牡の本能がズクンと疼く。  
キルアは軽く息を吸うと、今すぐそこに突き入れたいという衝動を、吐息と共にそっと押さえつけた。  
「そんなに、こうして欲しかったのか?」  
「やっ、もう、しなくていいからぁ! 挿れて、挿れてよぉ!」  
尚も焦らすように花弁の縁をそろそろとなぞると、ビスケは耐えかねた様子でキルアに訴えた。  
身体をくねらせた拍子に、新たな雫がクレヴァスから零れ、つうっと筋を引いて内股を伝う。  
花開いた肉襞はひくひくとわななき、その奥へと誘うように甘い香りを放っていた。  
 
「そんなにがっつくなって。まだまだ余裕あんだろ?」  
キルアは手の平で内股の愛液を掬い取ると、それをきゅんと引き締まった尻に塗り付けていった。  
自らの生み出したぬめりを広げられ、白桃にも似たビスケの臀部が淫らな光沢を放つ。  
キルアは両手を尻の上に添えると、外側に開く感じで揉み込んでいく。  
硬さの残る小さな柔肉は、キルアが軽く握っただけで、ゼリーのようにぷりゅんと掌から逃げ出した。  
「余裕なんてないのっ! お願いだから挿れてっ! 中を掻き回してっ!」  
ビスケはじたじたと膝を踏み鳴らしながら、切羽詰った声色で叫んだ。  
それはまるで、熾き火で身体中を炙られているかのような、悲痛とさえ言えるほどの懇願だ。  
「へいへい。ただし、今度はやめろっつったって、最後までやめねーからな」  
「あっ……!」  
キルアは興奮を押し隠して普段通りの口調を保ち、片手の中指をビスケの陰裂に宛がった。  
もう片方の手は飽きもせずに、ビスケの尻をもてあそんでいる。  
溶けたバターのように熱くぬめる入り口を探り、キルアはぬぷぬぷと指を差し入れていく。  
「あ、ああ、ああっ……!」  
きつく締まった秘洞は、それでもさして抵抗なく指を飲み込み、ビスケは甲高い歓喜の声を上げた。  
「何だよ、指入れただけで軽くイっちまったのか? これでよく、オレに教えてやるとか言えるよな」  
「くはっ、ん……くっ、くうっ! ひあっ、あっあっあ、ああっ!」  
キルアはビスケの願い通りに、挿入した指で膣内を掻き回した。  
右回りから左回り、時には大きく時には小さく、煮えたぎったビスケの中で幾重もの円を描く。  
緩急をつけて出し入れし、指先をくいっと鉤状に曲げて内壁を探り、身体の奥から官能を引き出してい 
く。  
キルアの言葉には答えもせず、ビスケはただ指の動きの一つ一つに、甘い喘ぎを洩らし続けた。  
 
「ここばっかってのも、ちっと芸がないよな。ビスケ、こっちの方は知ってるか?」  
「ひん……やだっ!」  
尻を撫でていた手をずらして、キルアがつんつんと菊座を突くと、ビスケは予想以上に大きく反応した。  
身体全体がビクンと強ばり、指を入れられたままの膣口と一緒に、後ろの穴がきゅうっと縮まる。  
ビスケは片手を後ろに伸ばし、不浄の穴をキルアの目から隠そうとする。  
だが、キルアに軽く振り払われただけで、その手はあっさりと除けられてしまった。  
「やだじゃなくて、知ってるかって聞いてるんだよ。答えろよ、ビスケ」  
「んふぅっ! だめ、だめだったら……くふぅ!」  
キルアは意地の悪い口調で問い掛けながら、硬く閉ざされた入り口を、ねちねちと指先でこねた。  
しわの寄った薄茶色のすぼまりが、キルアの愛撫によって徐々に強ばりを解きほぐされていく。  
「だめなの、そこっ! アタシ……そこ、感じ過ぎちゃうのっ!」  
「へー、いいこと聞いた。それじゃ尚更、可愛がってやらなくちゃな」  
「だめっ、だめなのっ、や……め!」  
ビスケの答えにニヤリと笑ったキルアは、膣に挿入した指をのたくらせながら、菊座を徹底的に責め始 
めた。  
キツツキが木の幹にくちばしを打ち付ける要領で、指先でトトト、トトトンとリズミカルにノックする。  
指の腹でぐりぐりと火を揉み消すように撫で、内股に垂れる雫を拭っては、そこに擦り込んでいく。  
すぐにビスケの菊座からは力が抜け、軽く押し付けただけで、つるっと指の第一関節まで入るようにな 
った。  
「ここが弱いってのはホントみてーだな。これで、指入れたりしたらどうなるかな?」  
「あん……っ!」  
陰裂を抉っていた中指をずりゅっと抜き取ると、キルアはそこに纏わりついた蜜を眺めつつ、そう呟い 
た。  
キルアの指先は長風呂をした直後のようにふやけ、ほこほこと湯気が立ち昇るほど湿っている。  
 
「キルア、おねがい、いや、やめてぇ……」  
これからその指で何をされるかを悟ったビスケは、首を限界まで捻って後ろを向き、必死な様子で訴え 
る。  
けれど、ビスケの涙ながらの拒絶も、キルアの意思を制することはできない。  
キルアは、蜜でべったりと濡れた指先を菊座に宛がい、静々と埋め込んでいった。  
「や、いや、いやああっ!」  
「いやって言うわりには、ずいぶん簡単に入ってくぜ?」  
「だめっ、キルア、抜いて、抜いてよぉっ!」  
うねうねと侵入するキルアの指を止めるように、ビスケはぎゅっと下腹部に力を込めた。  
火がついたように激しく頭を振り乱し、前へ這いずっていこうとする。  
しかし、がっちりと細い腰を掴んだキルアの片手が、ビスケに逃亡を許さない。  
ローション代わりの愛液が入り口の抵抗を打ち破り、指先がつるつるとした感触の直腸へ滑り込んでい 
った。  
「やぁ……! そっれ、いじょ……なか、いれな……で!」  
「安心しな。もう根本まできっちり入ってんぜ」  
「んああっ……!?」  
キルアはそう答えながら、手首のスナップを利かせて、ビスケの体内に振動を送り込んだ。  
深く突き刺さった指が直腸内で蠢き、むず痒さを伴った快感を引き出されて、ビスケの首が仰け反る。  
「って……。おいビスケ、ぎちぎちいってんぞ。ちっとは力抜けよ」  
「だっ、そん……なっ、されてっ、おなか、響いてっ、ちゃ、無理っ……!」  
とば口が指の付け根を締め付けてきて、キルアは軽い痛みすら覚えた。  
キルアはぺちぺちと小さな尻を叩いて促すが、ビスケは切れ切れに返事をするのが精一杯といった風情 
だ。  
ビスケの肢体は苦痛を耐えるように強ばり、菊座はキルアの指を更に強く拘束した。  
 
「しゃーねーな。ここらで一回ぐらいイっとくか?」  
「あっ、キル、ア、なに……っくぅ!?」  
ビスケの答えも待たずに、キルアは後ろの穴を抉っている手の親指の腹を、その下の花弁に押し当てた。  
丁度、片手の中指と親指で、ビスケの股間の肉を挟み込む形だ。  
そして、手首を細かく左右に揺らし、二本の指の間にある柔肉をぐりぐりと擦り立てる。  
「ふあああぁっ!?」  
前後の穴を同時に責められて、ビスケの背がバネのように跳ね上がった。  
「や、っは、やめ、やっ、や、あ、あ、あ!」  
「ほら、イっていいんだぜ? ビスケがケツの穴でイクところ、オレに見せてみろよ」  
花弁の浅い位置を刺激するキルアの親指は、ぐちゅぐちゅと湿った音を立てて、表面に出た肉襞を擦っ 
た。  
トロトロと零れ出す快楽の雫は、あっと言う間に手首までしたたり、キルアの前腕を濡らしてゆく。  
「だめっ、キルア、こんなの、すぐ……ちゃ、っ……ちゃうのぉ!」  
「だから、イっていいっつってんだろ? つか、早くイケって」  
少し苛立たしげに呟くと、キルアは親指をずらし、陰裂の上にあるピンと立った肉芽をくりゅっとこね 
る。  
「やはっ、そこだめぇ、出るのっ……出ちゃううぅぅ!」  
「はぁ? ……うわっと!」  
ビスケは高々と鳴くと、全身をプルプルッと震わせて、絶頂の潮を勢い良く吹き出した。  
プシャアァッと音さえ聞こえて来そうな潮吹きに、キルアは軽い驚きの表情を浮かべて手を止める。  
きつく締まっていた菊座がふわりと脱力し、キルアの指がビスケの中からずるっと抜ける。  
「やぁぁ、キルア、見ないでぇ……」  
ピュッ、ピュッと尚も小さく潮を吹きながら、ビスケの下半身はくたくたとベッドに崩れ落ちた。  
 
              ◇  ◇  ◇  
 
「ちっと驚いたぜ。ケツでイった挙句に、こんな潮吹きなんてな……」  
「はぁっ、はあ、はっ……!」  
全力疾走の後のように激しく喘ぐビスケを見下ろし、キルアは感慨深げに呟いた。  
飛沫の飛んだ手の甲をチロリと舐め、薄しょっぱいビスケの味を確かめる。  
久しぶりの柔らかな獲物を前にして、キルアの剛直は先程から赤黒く充血し、いきり立っている。  
訓練でも仕事でもない以上、その昂ぶりを無理に抑えつける必然性など、どこにもない。  
そう考えたキルアは、牡の本能を解放して、ビスケの背後へにじり寄った。  
「これだけ濡れてりゃ、オレのでも何とか入るだろ……」  
キルアは脱力したビスケの尻を両手で持ち上げると、親指で小さな秘洞の入り口を目一杯広げた。  
白く濁った粘液がトロリと流れ出て、濃密な女の匂いを漂わせる。  
「はっ、あ、キル、だめ……。アタシ、イったばっかで……」  
「カンケーないね。それに、最後までやめねぇって、さっき言っただろ?」  
「や……っはぁ、せめて、ちょっと、んっ、休ま、せて……」  
ビスケはまだ力が入らない様子で、か細い声でキルアに囁いた。  
しかしキルアは己の剛直をビスケの股に挟むと、そのまま数回、腰を前後に揺する。  
それだけでビスケの愛液が全体に絡みつき、キルアの肉茎がてらてらとなめし皮のような艶を増す。  
「これ以上待てるかよ。……いくぜ、ビスケ」  
「ほんと、まって……。そんな、立て続けじゃ、アタシ、もたな……っ!」  
キルアは手馴れた動きで、腰の動きだけで先端を入り口にピタリと宛がうと、ビスケの腰を引き寄せた。  
柔らかい亀頭がひしゃげながら狭い膣口を潜り抜け、その後に続く硬い幹がビスケの中を押し広げてい 
った。  
 
「うっく、すげ……。やっぱ狭いな、ビスケのここ……」  
「だ……っめ、硬いの、奥まで、くるっ……ぅん!」  
まるで乙女のような強い抵抗の中、キルアはずぷずぷとその奥へ突き進んでいった。  
幾重にも折り重なった肉襞がぬたっと絡みつき、数十本の舌で舐め下ろすような快感を送り込んでくる。  
ビスケはシーツを引き裂かんばかりに握り締め、異物の侵入と駆け巡る快楽を耐えている風に見える。  
根本の部分を少し外に残した処で、コツリとビスケの最奥までたどり着いたキルアは、軽い溜息をつい 
た。  
「ふう。さすがに全部は入り切らねーか……」  
「や……っく、キル、ア……。おねが……、まだ、動かな、で……」  
キルアが深さを確かめるように、小さく腰を揺さぶると、ビスケは掠れた声でそれ以上の動きを制止し 
た。  
だがビスケの言葉とは裏腹に、その身体は逞しい男根を歓喜と共に迎え入れ、わなないている。  
貫かれた秘洞は、きゅんきゅんと内部のモノを断続的に締め付け、快楽の度合いを如実に表す。  
言葉よりもその反応を信用して、キルアはゆったりと前後の動きを開始した。  
「あふぅっ! っか、なか、こすれちゃ……! う、ふぅぅん……!」  
それほど激しい動きでは無いのにもかかわらず、ビスケはたちまち甘い声を発し始めた。  
張り出した雁が後退して肉襞を一枚ずつ擦られる度に、膣内がきゅうっと収縮して、より強い刺激を生 
む。  
半ばまで抜かれた肉茎が再び前に進み出すと、押し出されたように熱い吐息を洩らし、肢体をくねらせ 
る。  
ビスケは前後の動きが切り替わる一瞬に息を継ぎながら、キルアの脳に響くような喘ぎを上げ続けた。  
「もっ……やぁ、こえ、とまらな……のっ!」  
「いいじゃねえか。さっきだって、結構でかい声出してたぜ?」  
「やっ……やなのっ……! んく、うっ、うう、う〜っ!」  
ビスケは顔をベッドに押し付けると、シーツを噛み締めて漏れ出る声を押さえつけようとした。  
 
子犬がじゃれるように唸りながら、布地を食い千切らんばかりに強くかぶりを振る。  
その乱れように、キルアは嗜虐心を刺激され、瞳が妖しい光を宿らせる。  
キルアは深く挿入すると、膝立ちの状態からぐっと立ち上がり、ビスケの下半身を引きずり上げた。  
「んぷぁっ! キルア、なにすんのよぉ……? んんうっ!?」  
ビスケはベッドから引き剥がされ、前傾姿勢のまま立ち上がった、不安定な体勢を取らされた。  
身体をくの字に曲げたビスケは、両腕を伸ばしてベッドの上に手を突き、上体のバランスを取ろうとす 
る。  
しかしその時、キルアが素早くビスケの両手首を逆手にねじ上げて、馬のたづなのように引き絞る。  
そしてそのまま、ビスケの尻を跳ね上げるように、何度も何度も腰を上下に振った。  
「きゃうんっ!? やっ、キルア、こんな、かっこ、やだぁ!」  
「ビスケが、声を我慢しようとすっからだよ。いいから、もっとお前の声、聞かせろよ」  
「やふっ、やだっ、はずっ、恥ずか、しいのぉっ!」  
大きく胸を反らす格好を強制されたビスケは、身体を揺さぶられながら、羞恥に震える声を放った。  
さきほど達したばかりの足腰は未だに萎えているようで、生まれたての子馬のように膝が細かく震えて 
いる。  
少しでも膝を曲げてしまうと、突き上げてくるキルアの先端が、子宮口にごりっと押し付けられる。  
ビスケは爪先立ちになりながら、襲い来る快楽の嵐に立ち向かう。  
けれど、完全に火をつけられてしまったビスケの身体は、確実に次の絶頂へと向かいつつあった。  
「かはっ、キルア、激し、すぎっ……! アタシ、またいくっ、いっちゃ、んうっ……!」  
「遠慮、すんなよ、ビスケっ……。イきたきゃ、勝手に、イケって……」  
キルアは少し息を切らしながら、突き放すような口調でそう答えた。  
そして、動きを緩めるどころか、ストロークを短めにして、その分スピードを速めていく。  
 
キルアの下腹部が尻肉を叩く、かしわ手を打つような鋭い音がテンポを上げ、ビスケの鼓膜に突き刺さ 
る。  
じゅぷじゅぷという結合部の水音と、ビスケの喘ぎ声がそれに重なり、淫らな協和音が室内に響き渡る。  
何とか耐えていた均衡を崩されて、ビスケは急速に快楽の極みへと押しやられる。  
「いっ、く、んんんんんっ!」  
きつく唇を噛み締めて、ビスケは二度目の絶頂の証を、シーツの上に振りまいた。  
「っと、またイったか……。でもまだ、終わりじゃねーぞ……」  
「んあっ、あ、っはぁ、……?」  
再び崩れ落ちようとするビスケの肢体を背後から抱きかかえ、キルアはゆっくりとベッドに腰を下ろし 
た。  
緩くあぐらをかいて、絶頂の余韻に動けないでいるビスケを貫いたまま、自分の腿の上に座らせる。  
胴体を引き寄せると、ビスケの頭がくたっとキルアの肩にもたれかかり、物問いたげな視線を送ってく 
る。  
立て続けの刺激に潤んだ瞳を見返しつつ、キルアはビスケの耳元に囁いた。  
「言っただろ? もうゴンに手ぇ出さないように、腰が抜けるまで犯してやるって」  
「っ……! ゃ、ぁ……!」  
キルアの声から、紛れも無い本気の響きを感じ取り、ビスケはいやいやと小さく顔を左右に振った。  
その顔は知らない場所に引きずり込まれる幼児にも似た、恐れの表情を浮かべている。  
「イヤだっつっても無駄だぜ? つーか、もう抵抗する気力も無いだろうけどな」  
「キルア……やめ、おねが……っくふぅ!」  
キルアはビスケの膝の裏に手を掛け、彼女の正面で腿をぴったりと合わせると、大きく両脚を抱え上げ 
た。  
ビスケの体重の殆どがキルアとの結合部に集中し、亀頭が子宮口を強く圧迫する。  
「ま、けっこう鍛えてあるみてーだから、途中でおかしくなったりはしねえだろ。  
 しばらくは男なんて欲しく無くなるぐらい、たっぷり可愛がってやるよ……」  
淫魔のような囁きを耳に吹き込みながら、キルアはビスケの身体をゆさゆさと揺すり始めた。  
 
              ◇  ◇  ◇  
 
それから一時間以上もの間、キルアはビスケの身体を執拗に貪り続けた。  
気の向くままに次々と体位を変え、鋼のような剛直で、中を探り、こじ開け、抉り、掻き混ぜる。  
ビスケの柔軟な肢体は、キルアの様々な要求にも難無く応じ、白い肌を淫靡にくねらせる。  
キルアは指で舌で唇で、ビスケの細い絹糸のような髪の毛から足の爪先までを、余す所無く這い回る。  
愛撫が重ねられるたび、まるで身体の全てが性感帯になったかのように、ビスケの口から甘い嬌声が上 
がる。  
蜜壺から抜かれる事のないキルアの男根は、萎えるどころか一度として精を吐いてすらいない。  
それとは対照的に、ビスケの陰裂から大量に溢れた愛液は、シーツの上に大小の染みを作り出していた。  
「きる、あ……。おねがい、もう、ゆるしてぇ……」  
「なに甘いコト言ってんだよ……。まだオレ、一回も出してないんだぜ?」  
キルアは、仰向けに寝かせたビスケの腰を抱え直しながら、少し喉にからんだ声で答えた。  
さすがにその額にも薄く汗が滲んでおり、白皙の美貌も快楽に赤く染まっている。  
これだけ責め立てても、ビスケの秘洞は絶妙な力加減で、キルアの剛直をきゅんきゅんと捉えて離さな 
い。  
実際のところ、絡みつく肉襞の感触に、キルアの我慢もかなり限界に来ていた。  
「もう、ごんにてをだしたり、しないからぁ……。だから、ゆるしてよぉ……」  
「まあいいか、あんまり遅くなると明日がつらいしな。そろそろ本気で仕上げてやんよ……」  
「やっく、うそ……っ! まだ、なかで、おっきく……っ!」  
キルアは、心臓抜きの際に指先を変化させる要領で、ビスケの中の陰茎に力を込めた。  
亀頭が育ちきった松茸のように傘を広げ、浮き出た血管が幹の部分をごつごつと節くれ立たせてゆく。  
ぎちぎちと膣内を押し拡げられ、ビスケの背が弓なりに強く反り返る。  
下腹部が盛り上がるほどに肥大化したキルアのモノに、ビスケは爪先を攣りそうなほどピンと伸ばした。  
 
「やだっ……きるあ、そんなの、さけちゃう……っ!」  
「んなヘマすっかよ、ちゃんと調節してるっての。ほら、どうよっ……!」  
「ひうぅっ!? かっ、はぁ、っくぅ!」  
キルアはビスケの腰骨のあたりを両手で掴むと、自分の腰の上でガタガタと素早く揺さぶりをかけた。  
限界まで拡大された膣の内部が、凶悪に変化した肉茎に擦られ、苦痛になる寸前の強烈な刺激が爆発す 
る。  
銛の返しのようになった雁の部分は、肉襞をぞりっと捲り上げ、ビスケの奥から蜜を掻き出していく。  
ビスケはおこりのように全身を震わせ、押し寄せる官能に激しく身悶えた。  
「どうだ、いいんだろ? ほら、オレのがいいって言えよ!」  
「いいっ、いいのっ! きるあの、よくって、おかしくなっちゃうのぉっ!」  
言葉でも責め立てながら、キルアは半ばまで剛直を引き抜いて、亀頭でざらざらとした天井を擦った。  
更にビスケの下腹部に手の平を押し当て、内部の摩擦を強めてやる。  
密着度の増した亀頭の突き上げに、ビスケは狂ったように髪を振り乱しながら絶叫した。  
「まだだぜっ……! ビスケ、こっちも好きなんだよなっ……!」  
「くひぃぃん! ひぅ、らぁ、らめぇ!」  
キルアは片手をするっと腰の後ろに回すと、ビスケの菊座にずぷりと中指を挿入した。  
ビスケの尻を抱え込むようにして、抽送に不規則な捻りを加えながら、直腸の中で指を痙攣させる。  
指と剛直の間の肉をごりごりとすり潰されて、舌の回らなくなったビスケの眉間に強くしわが寄る。  
立て続けの絶頂にきゅくきゅくと締め付けてくる媚肉の収縮に、キルアの射精衝動も誘われていく。  
「くっ……! ビスケ、そろそろ、出すぞっ……く、う、うぅ、……うっ!」  
「ふあ! くう! やあ! あああ、あ……ああああぁ!!」  
ドクッ、ドクンと中で脈動するキルアの剛直に合わせ、ビスケの口から断末魔にも似た叫びが迸った。  
 
「……っふう。あー、久しぶりだったから、結構キたぜ……」  
ビスケの中に欲望を解き放ったキルアは、緩やかに腰を前後させて、絶頂の余韻を噛み締めた。  
最奥では大量の精と愛液が混じり合い、熱泥のようにドロドロになっているのが、亀頭の先端で感じ取 
れる。  
ビスケはどうやら完全に失神したらしく、その身体はぐったりと脱力したまま、ピクリとも動かない。  
しかし、キルアが剛直を抜き取ろうとすると、温かな肉襞が吸盤のように吸い付いてきた。  
「おっ……? あれ、抜けねえぞ? ……んっ、ちくしょう、なんなんだよ!」  
キルアはビスケの腰を掴んで力を入れたが、それでも先端から半ばまでの部分がどうしても抜けなかっ 
た。  
膣痙攣かとも思ったが、それにしては締め付けも強くはなく、むしろ甘やかに包み込む感じである。  
訳の分からない事態に、キルアの顔に戸惑いと焦りの感情が浮かんでくる。  
すると、気絶していたとばかり思っていたビスケがパチッと目を開き、余裕の表情で微笑んだ。  
「んふふ、良かったわよ、キルア。美少年に陵辱される美少女ってのも、これはこれで燃えたわさ」  
「てっ、てめえ! さっきまでのは、全部演技だったのかよっ!?」  
「そんな事ないわさ。半分ぐらいは本気で感じてたわよ? 実際何度もイっちゃったし」  
うろたえた声を出すキルアに、ビスケは心底楽しそうな表情でそう答えた。  
「念も使わない相手にこれだけイかさせるのも、何十年ぶりかしらね。これはアタシも本気を出さない 
と」  
「本気、って……。ちょ、ちょっと待て、念だと!?」  
最初の言葉を聞きとがめ、キルアは慌てて『凝』を行い、オーラを視覚的に捉える。  
ビスケのオーラは下腹部に集中し、キルアの腰と剛直を絡め取るように、幾重にも巻き付いていた。  
「こ、こいつ、何て下んねーコトに念を使うんだよ!」  
「甘いわね。これも、オーラを自由自在に操るための、修行の一つだわよ」  
やましい事など少しもありません、といった感じで平然と答えるビスケを、キルアは疑わしげに睨んだ。  
 
「……てか、それもウソだろ、ぶっちゃけ?」  
「あは、さすがにゴンみたいに騙されないか。でも、どっちにしろ、やる事は変わらないけどね」  
嘘を見抜かれても少しも動じないまま、ビスケはキルアの腰を両脚で引き寄せる。  
同時に内部の肉襞が、それぞれ独立した生き物のように蠢き、萎えかけたキルアのモノに快楽を送り込 
む。  
「うくっ!? お、おい、まだやる気かよっ!?」  
「んふふふふ、だってキルア、腰が抜けるまで犯してくれるって言ったじゃない。  
 それに、アタシも優しく教えてあげる、って言ったでしょ? 念を駆使したセックスの仕方♪」  
「んな事、言ってねえぇぇっ!」  
キルアは力の限り否定するが、ビスケの身体は接着されたかのように、ぴったりと腰に貼り付いている。  
ゴンの報復に来たはずのキルアは、それから朝日が昇る頃まで、たっぷりと返り討ちにされる羽目にな 
った。  
 
              ◇  ◇  ◇  
 
「う〜、だっりぃ……」  
翌日、殆ど寝ていない上に、最後の一滴まで搾り取られたキルアは、ゴンとビスケの後ろを歩いていた。  
足を下ろすたびに腰骨がギシギシと軋み、その顔は一晩でげっそりとやつれている。  
一方のビスケは、つやつやと満ち足りた肌の艶を示し、ゴンと何やら楽しげに話し込んでいる。  
ある意味、戦闘力の違いを思い知らされた時以上に、キルアのプライドは傷つけられていた。  
「女の方が後を引くはずなのに、何でビスケはあんなに元気なんだよ……」  
ビスケの横顔を盗み見ると、昨夜の彼女の痴態が二重写しになり、キルアの胸が小さく高鳴った。  
念能力を存分に用いたビスケの性技は、慣れているはずのキルアを溺れさせるほどの快楽を与えてきた。  
メイド達すら遥かに上回るそれを思い返すだけで、ぞわっと沸き立つような欲求が込み上げてくる。  
キルアは立ち止まると慌てて首を振って、底無し沼のような情欲の昂りを振り払った。  
 
「やべ、マジでおかしくなっちまうぜ。ったく、今度帰ったら訓練のやり直しだな、こりゃ……」  
「ねー、キルア、どうしたのー?」  
「何でもねーよ、ゴン。いいから、次のカードをゲットしに行こうぜ」  
駆け寄ってきたゴンに適当なことを言って誤魔化し、キルアは再び歩き出した。  
しかし、ゴンはにひひと笑いながら、キルアの顔を下から覗き込んできた。  
「んだよ、ゴン。そんなにオレの顔が面白いかよ?」  
「えへへ。キルアも昨日、ビスケと『せっくす』したんだよね?」  
「んなっ!?」  
屈託なく大声で訊いてくるゴンに、キルアは思わず絶句した。  
ビスケの方を見やると、彼女は今にも吹き出しそうな顔で、キルアの狼狽する様子を眺めている。  
「これでオレ達、『あなきょうだい』なんだってね。それでさ、ビスケが今度は『さんぴぃ』をしよう 
って……」  
「このバカ! んなコト道の真ん中で喋るんじゃねー!」  
「ひはい、ひはいほ、ヒフハ〜!」  
ゴンのほっぺたをギリギリと左右につねり、キルアは顔を真っ赤にして怒り狂う。  
「ビスケも、コイツにこれ以上、ヘンな事吹き込むんじゃねぇ!」  
「あ〜ら、ゴンにそっちの知識を教えろって言ったのはキルアでしょう?」  
「だから、まずは一般的な常識から教えろって! 一足飛びにヤバい知識ばっかり教えてどうするよ 
!?」  
「ヒフハ〜、ひはいほ、はらひれよ〜!」  
暗殺者として育てられた自分以上に非常識な二人に、キルアはこめかみにズキズキとした鈍痛を覚える。  
「ったく、こんなんで本当に、ゲームクリアなんか出来んのかよ……」  
キルアの慨嘆をよそに、グリードアイランドの空は、今日も抜けるような青に染まっていた。  
 
〜END〜  
 
 
 
<次回予告>  
 
♪ちゃらっちゃっちゃっちゃー、ちゃらっちゃっちゃっちゃー♪  
幻影旅団団長、クロロ=ルシルフル。  
彼を狩るためだけに、ボクは旅団のメンバーに潜り込んだ。  
でも今は、もう一つだけ欲しいものがある。  
そう、クールな仮面に隠された、マチの本当の心が……。  
次回、ハンター×ハンター。『純愛?×偏愛×ヒソカのキモチ』。  
そんな目で見るなよ……興奮しちゃうじゃないか……。  
 
 

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