ニュースです、かねてから噂となっている義賊集団が再び現れました。  
全てが謎のこの集団は、振り込み詐欺などを行っていた闇金融グループから、被害者の全額返却を.......  
『おいしづか〜なにやってんだよ?』  
 
パチンコ屋のでかい街頭テレビの前で、その少女しづかは足を止めた。  
 
『別に...ここ涼しいし』『つ〜かさ〜見てくれよこれ、まじ大勝♪飲みに行こうぜ良いだろ?』  
 
見るからに風体の悪い若者達。その中にいる少女しづかも茶髪に短いスカート、ルーズソックスに着崩したセーラー服。時刻は夜の10時を回った。とても全うな学生ではないという事は一目瞭然である。  
 
 
『あ〜...ごめん、あたしパス。』  
『え〜何でだよセイリ?w』  
『まぁね〜腹が痛いから帰るわ』  
『セイリなら安全じゃん♪ヤろうぜ〜しづかぁ。ホテル代俺が払うから♪』  
『ばーか。腹が痛いっつってんだろ、じゃーな』しづかは流してそのまま立ち去った。  
『おいしづか〜ヤらせろよぉ』  
 
しづかは馬鹿な仲間の声を無視して歩き出した。  
『(あ〜家に生理用品ない...コンビニ寄ってくか。あとついでにトイレ、まじ腹痛いし)』  
憂鬱な気分のまま、帰り道にあるDOWSONに入った。  
『いらっしゃいませ〜』  
店内の生活用品のコーナーで適当なナプキンと....『(これも買っとこう)』いつも使うコンドームを一箱買った。  
レジの長髪の男は少し訝しげに戸惑ったが、赤面しながらそそくさとレジを打つ。  
『(う...最近の子供ってこれ普通に買うんだな)』『(なにこの店員。顔赤くなっちゃって...面白ぇwwドーテーかよww)』  
目の前の店員の反応が面白くてニヤニヤ意地悪な笑顔を返した。  
『ありがとイお兄さん、ついでにトイレ借りていいー?あたし今生理でさぁ...』  
『こっ〃こちらにどうぞ!!〃〃』店員はますます顔を赤くしてトイレに誘導した。  
『wwお兄さん...やってく〜?』  
『なっ!!〃〃(何言ってやがるこのガキ!!ヤリマンかよ!!)』  
『嘘嘘サンキュー♪』  
 
しづかはキャハハと笑ってトイレに入った  
『(童貞マジウケるww)』  
 
トイレから出ると、横にある雑誌コーナーに立ち読みしている人がいた。  
 
『(あれ?こいつ...)』  
 
整った顔立ちに見覚えがあった。  
『ゼ..ロ?...あんた宇海零じゃね??』  
名前を呼ばれて顔を上げた少年はしづかを見た。見たが、顔に疑問符を浮かべている。  
『しづかだよ。しづか〜。ほら、同じ小学校だったじゃん。覚えてない?』  
『あ...?あ!!しづか?』  
『そうだよ、何?解らなかったぁ?』  
零と呼ばれた少年は驚いた顔をしてしづかを見渡した。  
 
『いや..覚えてるよ、よく昔一緒に遊んだ...でも見た目が変わってて解らなかった。』  
『まぁね〜でもあんたは全然変わってないね。相変わらず可愛い顔しちゃってさぁ』  
 
髪も茶髪。化粧もして...あどけなかった子供の頃のしづかとは変わり過ぎていた。すっかりあか抜けて(抜けすぎか?)でも目の面影は変わってない。  
『超久しぶりじゃん♪あんた中学受験したから別の学校だったもんね。頭良かったもん』  
 
『うん...まぁ』  
『ふ〜ん...今何してんの?高校?』  
『いや...オレ高校行ってないから』  
『え〜マジで?あんた頭良いだろ〜何してんだよ働いてんの??』  
『う、うん...まぁ』  
 
しづかは懐かしい幼馴染みの再開にとても興味が湧いた。  
 
『ねぇ今ヒマなの?どっか飯でも行かね?久しぶりに会ったんだしさ♪』  
『あー...ごめん、これから俺仕事で行かなくちゃ』  
 
『まじで〜んじゃさ、携帯の番号教えてよ』  
『あぁ...いいよ』  
 
しづかは零の携帯を聞いて、機嫌が良くなった。  
『んじゃな、近々メールするから...無視すんなよ(ギロ)』  
『(う...なんか怖い)解った待ってるよ』  
ニコっと輝く笑顔を見せた。零の持ってるのは週刊誌。  
『謎の義賊再び!!』  
『(相変わらず真面目な奴んだな)』  
 
『んじゃな〜』  
しづかはコンビニを出た。  
『ありがとうございました〜(ったく最近のガキは進んでんだなホ)』  
長髪の店員はしどろもどろだった  
 
やっほートゼロ、元気にしてる[[こないだ会ってまじウケた(笑)だってあんた全然変わんないんだもん  
久しぶりなんだし今度こそ飯行こうよイ  
時間は土曜日の夕方...  
 
 
『おいしづか〜さっきから誰とメールしてんの?男出来たの?w』  
 
今日もしづかは街のゲームセンターで仲間とたむろして、時間を潰していた。  
『バーカ違う。久しぶりに会うダチだよ』  
『男だろ〜?なぁしづかぁ〜ヤろうぜ〜せっかくセイリなんだからよぉ』  
『お前それしか言えねぇの?』  
『ヤりたいんだよしづかと!!最近してねぇじゃん』  
『知らねーよ。誰かと適当にヤれよ』  
 
生理もあいまって、しつこい男に若干イライラする。本当に同じ年の男どもはこればっかりだ。  
(零は...多分こんなんじゃないよな)  
 
『男だろぉ??男が出来たから...』  
『うざいよお前』  
ピシャリと跳ね返した。(ったく..一回ヤらせてやったらこれだよ)  
しづかは煙草に火を付けてそいつから離れた。  
メールの続き...  
 
土曜日の夜どう?  
もちろん、オールだから....  
 
『し〜づ〜か〜!!』  
突然、バッと後ろから羽交い締めにされた。  
『バカ!!やめろ!!殴んぞてめぇ!!!』  
『俺の気持ち知ってんだろう!?俺はお前を...』『...っ離せっ!!』  
スパーーン  
しづかの平手打ちが男の顔面に直撃した。  
男は後ろに飛んで痛そうに顔を押さえた。  
『てめぇ...まじで殴りやがったな!!』  
『殴んぞっつっただろウザイんだよ』  
『許さねぇからなっ...』『きゃあ!!』  
男はしづかの胸ぐらを掴むと、そのまま腹に一撃を当てた。  
『げほっ...!!!』  
生理痛でただでさえ痛いのに、下腹部に鈍い痛みが走りしづかは悶絶した。息が出来ない。  
 
『来いよおらぁっ!!』強引に腕を持ち上げられそのまま連れ去られそうになる  
『(馬鹿かよこいつ...)』わめこうにも声が出ない『大丈夫だって。一回だけにしといてやるから』ニタニタと卑猥な顔を向けて男はしづかの腕を掴んでいる。  
『(くそっ...このくずが!!チンポ噛みきってやる!!)』  
 
『待てよ』  
ふいに違う方から声がした。!!?  
『婦女暴行って事でいいよね?これは』  
 
『...零』  
 
『なんだお前ww』  
男は零の方へガン飛ばす。  
 
『わりぃけどよ〜これセイトーボーエーってやつなw先にこいつが手ぇ出したからwwそれにこいつ、俺の女だし?二人の事に干渉すんなよガキwww』  
『(こいつ...誰が俺の女だ。マジくず!!殺したい)』  
しづかはすごい剣幕で男を睨んだ。しかし..痛みで声が出ない。  
正面に立つ少年、零は顔色を変えずにそのまま近づいて来た。  
 
『ふーん...そうでもなさそうだよ?過剰防衛って知ってる?俺、さっきから携帯でムービー撮ってたから。それにこの人、かなり嫌がってたみたいだし。これ持って警察呼ぼうか』  
パカッと携帯を開いて見せた。  
 
『うっ...このガキ!!』男は乱暴にしづかを離して零に殴りかかった。  
『(零!!逃げろバカ!!ボコられる!!)』  
 
零は正面から突進してきた男を受け流して、逆手に手首を掴み地面に転ばせた。  
 
『いってぇ!!!』  
背中で組み敷かれて男はわめく。  
 
ざわ...ざわ  
 
その騒ぎを聞いて、誰かが警察を呼んだのだろう。あっという間に警官が走って来た。  
『お前達何してる!!!来い!!お前達もだぞ』  
 
『(やべぇ...ポリ公)』  
しづかは立ち上がれずにうずくまったままだった。  
 
『あ、お巡りさんこれ一部始終の映像です。それにこの人、怪我してるみたいなんで先に病院に連れて行きます。後で携帯取りに行きますから』  
 
『けが...?』  
『しっ...話合わせて』  
 
しづかの太股からは一筋の血がつたっていた。  
『(....!!違う!!これ生理の〃)』  
『あ、おい!!ちょっと!!』  
呼び止めた警官を無視して、零はしづかを抱え上げるとダッシュした。  
ちょうどお姫様抱っこする形で  
 
『ゼ...ゼロ〜!!!』  
『大丈夫。あれサブの携帯だから』  
 
ニコっと笑われた。  
しづかは為すがままに逃げた  
 
数百メートル走って、二人は近くのカラオケボックスに入った。  
 
 
『零...もういいよ降ろして』  
しづかは零から手を離すと、そそくさとトイレに駆け込んだ。何だかとても恥ずかしい。  
まだ腹部がズキズキする  
 
『(あのヤロー本気で殴りやがった。覚えてろよ...)』  
脚についた血を拭き取り、汚れた下着もついでに洗った。  
『(ちょっと冷たいけど仕方ないか....)』  
部屋に行くと、零はコーヒーを飲んでいた。  
しづかは黙って零の隣に座り、注文したアイスティーを飲む。  
 
『...無茶をすると危ないよ』  
零がまっすぐにしづかを見つめて言った。  
『...何であそこにいたの?』  
しづかは零の顔を見れずにグラスの氷をつついて言った。  
 
『たまたま仕事で来てたんだ。前に会ってなかったら、しづかだって解らなかったよ。お腹殴られただろ?大丈夫?』  
 
『...あれ位平気だよ。』『あれ位って...かなりヤバかったんじゃない?』『別に...しょっちゅうだから。喧嘩なんて』  
『しょっちゅうって...それにあれは喧嘩じゃない。』  
しづかはなぜかいたたまれなかった。昔から、この零の顔は苦手だ。全部見透かされてるような気分になる。  
 
『そ、それよりさぁゼロ』  
『........』  
『(う...そんな怖い顔すんなよなぁホ)』  
 
 
『しづか、まだ中学生だよね?とにかく危ない事はしないでよ。女の子は自分で自分を守れないだろ。』  
 
ムカっときた。  
しづかは不良グループの中でも常に中心にいたし、荒くれた男達にも引けを取らない様に締めてきたつもりだった。自分が女の子などと思ったつもりもなかった...女扱いする輩も周りにはいない。少しこの生真面目な少年である零をからかってやりたくなった。  
 
『ゼロさぁ...ヤったことある?』  
 
『...は?』  
『セックス。したことある?』  
『なに言ってんだよ...』零は顔を赤くしてしづかから目をそらした。  
『(ふーん...ヤった事ないなコイツ)』  
 
 
『しようか?セックス』  
!!!?  
突然何を言い出すのか、零は目を白黒させた。  
 
『助けてくれたお礼にしてあげる。』  
『...何言ってんだよ。馬鹿な事言うな』  
零は焦って再びしづかを見た  
 
ニカァっと意地悪な笑顔を見せて、しづかは零の横に立った。ソファーの上に立ったので零を高く見下ろす形でそのまま短いスカートを持ち上げる  
 
『し、しづか..!かっ..からかうなよ!!』  
零は目を伏せて顔を真っ赤にしていた。  
『(ひゃははオモシロ〜w)』  
細い脚から黒い下着がチラリと見えた。  
 
『ほらゼロ...こっち見てみな』  
『...やめろって!!!』クククク...しづかは笑って零の膝の上にまたがった。  
『しづかっ!!...んっ』突然口を塞がれた。  
『....!!!』  
数秒間の沈黙。  
一度離して...また口を貪る。それを数回繰り返す。  
 
『.....男なんて、どれも一緒なんだろ?』  
『.......』  
『ヤりたい盛りのクセに』  
『しづか....どいて』  
『あんたも例外じゃない、多分...』  
 
しづかは胸元のリボンをさっと引き抜いて、零の首に手を回した。黒のレースのブラジャーが零の目の前に露になる。  
『....』  
『ほら...もう反応してる』  
しづかは零のズボンのチャックに手をかけようとした...が。  
ぐっ...零はしづかの手首を掴み、そのまま肩の後ろへ回した。  
 
『いっ...痛っ...』  
零は少し哀しそうな顔をしていた。この顔が...すごく苦手なんだ。  
全部、バレそうで。  
『何で...ゼロ...あたしの事、キライ?』  
 
『好き、とか嫌い、とか...そんな気持ちで自分を楽にしようとするなよ』  
真っ直ぐ見つめられる。やっぱ駄目。  
この瞳。  
 
『帰ろう。送るよ』  
零は手を離して、ニコっと輝くばかりの笑顔を見せた。逆らえない...昔から  
 
 
夏の日はまだ高い。  
夕方になっても人通りは多かった。  
しづかと零、二人は無言で歩く。  
 
『ゼ〜ロゼロ〜♪変な名前〜♪♪』  
『ぷっ...何その歌』  
『ゼロの歌w』  
 
『ここで良いよゼロ』  
しづかは立ち止まり振り向いた。  
『...まだ危ないかもしれないだろ?』  
『は〜?危ない〜?誰に言ってんだよ』  
 
きゃははと笑うしづかを見て零は心配そうな顔で、微笑んだ。  
『しづかはさ、仲間いる?』  
『こいつらと一緒なら安らげる、こいつらと一緒なら頑張れるって仲間がさ』  
 
 
仲間...?  
不良仲間とはいつも一緒にいる。でも安らぎと言うよりは、そこにある惰性が心地良いからで...離れて行ってもきっとお互い干渉しない。自然に集まってくる。そんなゆるい惰性...それを仲間と言うのかどうかは解らないが、しづかはそこで安心などした事はない。  
 
『俺は、いるよ』  
『........早く童貞捨てろよな(笑)』  
 
 
じゃあな、としづかは零と離れた。  
こんな事があったから、きっともう零とは会えないかもしれない。でも良い...きっと零はどこか雲上人で、自分とは違いすぎる。小さい頃、よく遊んだ零。  
自分は変わった。  
 
 
『あ...しづか』  
ふいに呼び止められた。  
『これ上げる。ガム』  
『ガム?』  
 
きゃはははと笑ってもらっておいた。  
『帰ってから食べて。』『なんでよ』  
『魔法がかかってるから』  
 
ぷっ...変なやつ。  
『解ったよ。サンキュー』  
 
 
夏の夕晴れにセーラー服は消えて行く  
 
 
途中何度か振り返ったけど、零は自分が見えなくなるまで見送っていた。  
 
 
裏路地を横切って、いつもの道を帰るしづか。  
いつもは原付きで帰る道も歩くと結構距離がある  
 
『ゼ〜ロゼロ〜♪♪.......あ?』  
目の前に三〜四人、いつものしづかの取り巻きが立っていた。  
『よぅしづか〜...ナイトはもういねぇの?』  
さっきポリにパクられた男がニヤニヤ笑いながらしづかの前に立ちふさがった。  
 
『あんた...まじしつこい。てか超ウザい。もう出てきた訳?』  
下からガン飛ばして睨み付ける。  
 
『ひどいっすよしづかさ〜ん、仲間を見放して逃げるなんて〜』  
取り巻きの一人がヒャヒャヒャと笑いながら、しづかの肩に手を伸ばす。  
 
『触んじゃねぇよ。ぶっ飛ばされたいかテメェ..』  
『しづかよぅ〜』  
先ほどの男がしづかの腕を掴んで無理矢理抱き締めてきた。  
『離せ!!くずが!!』  
取り巻き二人がしづかの脚を持ち上げた。その口を手で塞ぎ、あっという間にしづかを運んでしまう。  
『(うぅー!!!むー!!!)』  
『カカカ...無駄無駄ww』必死に抵抗するも、三人もの男に自由を塞がれてはなすすべがない。  
そのまま暗闇の公園に運ばれて行く。  
『(ちくしょうめ!!)』  
しづかはボロ...ボロと悔し涙を流しながらされるがままだった。  
 
 
薄暗い公園の鉄棒にしづかは四肢の自由を奪われ、きつく縛られた。  
手首、胴。口にはタオルで猿轡をかまされて...全く抵抗が出来ない。  
 
『さて...と』  
卑猥な顔で男共が酒を煽り、そんなしづかを鑑賞していた。  
『いい格好だな、え?』キヒヒと笑って、しづかの顔に自分の顔を近づける。  
『調子こいてんじゃねぇぞ!!下手に出てりゃ図のぼせやがって』  
パァニっ!!  
平手打ちがしづかの顔を直撃する...  
 
ふー...ふー..  
しづかは黙って三人を睨み付けていた。ずっと無言の抵抗を続けている。  
『しづか〜降参しろよ。そしたら楽しませてやるよwwいっぱいイカせてやるからよぅ...』  
バシャッとバケツの水がかけられた。  
『(この鬼畜どもが...誰が降参するかよ!!)』  
 
『なぁしづかぁ〜』  
生ぬるい舌がしづかの頬をなぞった。  
ぞわっとした不快感が襲う。  
『いいねぇその顔...もう我慢出来ないぜ...カカカ』  
 
ちくしょう...ちくしょう!!!  
 
心の抵抗も虚しく、しづかの制服が男達によって乱暴に脱がされていく。露になる肌。  
脚。  
ついに下着にも手をかけられた。  
 
『う゛ー!!!うっ!!!』  
こんな裏路地など人が通るはずもない。  
『やべぇ...俺もう無理』男の一人がしづかに覆い被さった。  
荒い息を首に受けて吐き気がする...。気持ち悪い  
 
しづかは処女ではない。援交もやってる。  
でもこんなに不快なレイプを受けるなんて...  
『やらしい女だぜ...見ろよこれ。セイリ中だからマンコがぐちゃぐちゃだ...くせーしな』  
 
ボロ...ボロ...  
助けなんて来ない。いや、来ないで欲しい。  
散々凌溽の言葉を浴びせられ...  
 
『あぅっ...!!』  
男の硬くなったものがしづかを貫いた。  
『ケヘヘヘ...ヌルヌルだ...中出しし放題だからなぁ!!』  
激しい、一方的な蠕動。  
『あぁー...最高。イキそうマジ...うっうっうっ』  
『お...俺もっ!!』  
横で自らしごく男のものがしづかの顔面に当てられた。  
その刹那、白濁した液がしづかの体に放出された。  
しづかの顔、胸、中には複数の男の...精液。中には血液と混ざったものがしづかの中から滴り落ちた。  
 
 
死にたい...こんな辱しめを受けて...守れない!!自分を....!!!  
誰か....誰か誰か!!!!  
 
 
バキィッ  
 
グギっと乾いた骨の音がした。  
....!?!  
しづかではない。  
男達の...後ろから  
 
ゴンっゴンっ  
 
鈍い音が闇の中からする。どうやら見張り役に立っていた一人がやられたらしい。  
しづかは次に来る恐怖におののきながら震えていた。  
 
『大丈夫、峰打ちだから。でもしばらく声が出せないように喉は潰しておくね』  
 
 
『ぅっ...!!』と言う短いうめき声と共に一人は倒れた。  
 
 
『あんだぁ...?』  
『(!!!?零...っ)』  
 
 
『不快だな、お前らって』  
そこに立っていたのは先ほど別れた少年、零だった。  
『...零なんで?』  
『魔法のガム。渡しといて良かったよ。店から出てずっと付けられてたみたいだから』  
零はゆっくりと近づいて来た。  
『ごめん...やっぱりちゃんと送れば良かった。強くてもしづかは女の子なんだから...』  
ポンポンとしづかの頭を叩いた。  
『んだテメェ!?やっぱりしづかの男かよ!!』  
『ゼロぉ...』  
 
ボロ...ボロ...  
『カカカ...ククク..関係ねぇな!!テメェがいようといまいと...この女を輪すって事には変わりねぇ。おい、そのガキなぶり殺してしづかを目の前で犯してやろうぜww』  
『ゼロぉ...』  
『(...早くしないとな)』『ひっ...!!』  
男の一人が後ろで叫び声を上げた。  
『んだぁ??』  
『ヤバいっすよ..!コイツ...斧!?斧持ってやがる!!』  
零はすっと立ち上がり、手斧を持ち変えた。  
 
『はぁ〜?んなもん意味ねぇ、こっちは三人だぞ?降るひま何かねぇよ!!』『試してみる?』  
零は横一閃に斧を凪ぎ払った。ビュウンと空を切って男達は後ろに飛び避けた。  
そのまま姿勢を低く、持ち手をスライドさせ一人のみぞおちに柄を強く突き立てた。  
『ぐぇっ!』  
『結構色々使えるんだ、コレ。』  
 
『こんのガキがぁ!!』  
背後から突進してきたもう一人に、零はポケットから取り出したものを投げつけた。  
ピシャッ  
 
『うぐっ...なんだこれ!!目に入っ..砂か??』  
『砂鉄だよ。カイロの中身。』  
『み...水!!』  
 
『早く病院行った方がいいよ。水と空気に触れると酸化する...錆びるんだよ』  
 
ひぃぃ!!と走って逃げて行く。  
『(あと一人..早くしないと)』  
零はしづかの方を見た。あられのない姿が痛々しい  
 
『(零...すげえ強い..強いじゃん)』  
ざわ...ざわ...ざわ  
しづかは零から視線を離せずにいた。  
自分には出来ない。  
男と対等に、しかも多人数相手に。  
『(零...すごいよあんたは)』  
突っ張っても、回りに何人侍らせても...自分は零のように一人で戦う事が今まであっただろうか。せいぜい弱い親父相手のゆすりぐらいだ...  
『...ゼロぉ〜...助けて!!』  
 
しづかの方を向いて、零はニッコリ笑った。  
 
『当たり前だろ。すぐ助ける』  
『舐んめやがってぇ!!』  
 
背後から襲ってきた男に、零は咄嗟に斧を引き抜いた。  
ガキィィン  
固い、金属音。  
 
『へへ...こうじゃなきゃ...フェアじゃねえだろ?』  
男は刃渡り30cmのナイフをかざしていた。  
『黙れ...何がフェアだ。一人の女の子を散々リンチにしといて』  
接近されるとナイフが断然有利。  
ぎりぎりと力で圧される。  
 
『しづかはよぅ...良い体してるだろ?』  
ニヤニヤと下品な笑いをする男はじりじりと顔を近づける。  
『分けてやってもいいぜ〜?』  
 
!!!  
ドンっ  
零は体を小さくして体当たりをした。  
男はよろめくと再び体勢を立て直して上からナイフを降り下ろした。  
 
『ゼロぉ!!!』  
『くたばれやぁ!!!』  
!!!  
 
零の脚が男の脇腹を強打した。  
『はぁ...はぁ...』  
『ぅげっ』  
男は地面に卒倒した。  
『脚は...近くだと...リーチあるよね...』  
零は立ち上がるとしづかの方へ駆け寄ると、男の持っていたナイフで縄と猿轡を切る。  
 
『ゼロ....うっう..』  
『ごめん、しづか...もっと早く...』  
『バカヤロー!!』  
しづかは胸ぐらを掴んでゆさゆさと降った。  
『なんだよこの斧!!やべえよお前!!!...』  
『相手が複数だからこれを取りに行ってた。ガムのGPSが途中で止まったから急いで追いかけたんだけど...ごめん』  
『ちげぇよ!!...何で戻ってきたんだよ!!バカヤロー...あたしは...へっちゃらなんだよこのぐらい!!黙ってりゃそのうち終わるだろ!!』  
『違わないよ』  
『違わねぇ...?!』  
零はしづかを抱きしめた。  
『だってしづか言ったろ?助けてって...じゃあ...助けなきゃ駄目だったんだ...』  
 
『あ...それよりしづか...』  
零はしづかの体を離すと俯いて視線を反らした。  
『なんだよ...』  
『...行くぞ。すぐ、今度こそ本当に病院!!!』  
『はぁ〜??別にあたし...』  
『これ着て!!!』  
零は自分の上着をしづかに着せると手を取り走り出した。  
『えっ?!ゼロ??!病院って..!!』  
 
 
 
『...はい、ではお薬出しておきますね。今から20時間以内に必ず服用して下さい。そして翌日も同じ量を同じ時間に飲むこと。』  
 
『.....』  
しづかが零に引っ張られて来たのは...病院の婦人科だった。  
『これからはキチンと避妊しなきゃ駄目よ。生理中でも出来ちゃう時は出来ちゃうんだからね。廊下にいるの...あなたの彼氏でしょ?』  
『....』  
『本当は彼も一緒に診察受けてもらった方がいいのよ。緊急で来るぐらいなら普段から飲む事をおすすめしますが??』  
 
『次の生理が来るまで少し日にちに誤差が生じるでしょうけど、また変化があれば来て下さい』  
 
 
診察を終えて廊下に出ると、零が所在なさげに立っていた。  
『あ....しづか...もらえたかな?...その...薬』  
顔を真っ赤にしてモゴモゴしている零。しづかはそれがやけにおかしかった  
 
『うん、バッチリ。てかなんで知ってんだよwwwピルの緊急用なんてさぁ...』  
『お、女の子だろ!!知っておいてよ...そのぐらい...』  
 
クククと意地悪そうに笑ったしづかはわざと零の耳もとで囁いた。  
『(次は彼も聞きにきなさい、だって...)』  
 
『.....』  
『ねぇゼロ....』  
ニカっと笑いながら  
 
『(やっぱ一発ヤっとく??)』  
『.....しづか!!』  
『嘘嘘ホ冗談だってww怒んなよ...』  
『何か俺を勘違いしてるみたいだけど...』  
『え...?』  
今度は零がしづかの耳もとに口を近づけた。  
 
 
 
 
『(昼間見せられた下着が頭から離れないんだよ!!!怒〃バカ!!!)』  
 
 
 
あれから数ヶ月。  
零とは一度も会っていない...と言うより会えなかった。  
あの日会って零から教えてもらった携帯の番号は、どうやらポリに渡したサブの携帯のものらしい。  
 
その後は何もなかったように毎日が過ぎた。  
あたしをリンチにしたアイツらも、あれ以来姿を見せていない。  
零が言うには、仲間が見つからない様に処理した...とか何とか。まぁアイツの事だから暴力で解決、なんて事はないだろう。帰りに、何かあったらこれ持って警察にって...アイツらの指紋を採取したセロテープ渡された時はちょっとビビった。  
お前どんだけなんだよ!!ちょっとヤバくね??的な。  
まぁ何にせよ...零からの連絡もない。  
世間じゃ相変わらず振り込み詐欺の義賊の話題で持ちきりだし...学校はタルいからサボりまくってる。  
 
実質何も変わってない。別に零に干渉しようとも思わないし。それがうちらのやり方だろ  
 
 
...ただ思う。  
アイツみたいな奴が、これから未来に立てば世の中こんな腐らずに生きていけるんじゃないかって...頭良いからさ、ゼロは『セージカ』とかになれんじゃね?結局何の仕事してんだお前  
 
 
なぁゼロ  
 
変わった事っていや、何もない。  
もう一回アンタに会おうとも思わない。  
でも好きとか嫌いとかだけで、相手とヤるのだけはもう止めた。きりがないからな(ピルも高ぇし)  
 
またひょっこり現れそうだよゼロ...  
 
それを少し期待している  
 
 
end  
 

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