数週間後。  
 
「ピンポーン・・・」  
インターホン越しの会話を経て・・・ドアが開いた。  
「いらっしゃい、カイジ君・・・!待ってたの・・・。」  
(にこ・・・にこ・・・)  
繁華街とは少し遠く・・・あまり目立たず、しかし・・・シンプルかつ住み心地の良いマンションが・・・現在の真理亜の住居・・・。  
無論・・・セキュリティも万全・・・マンション自体の入り口もそうだが・・・各屋へのオートロック機能付だった・・・。  
 
真理亜は、すこしだけ胸元の露出が高いワンピースを着ていた。  
絹織で・・・5万は下らない高級品・・・。  
ただ・・・カイジには・・・安い1000円のワンピースとの違いがわからないだろうが・・・。  
 
「真理亜さん、あの・・・ええと・・・」  
(アセ・・・アセ・・・)  
 
真理亜を見た瞬間・・・カイジの視界の端に映ったモノ・・・。  
・・・モノ・・・では・・・ないのだが・・・。  
なんとなく・・・  
置物か何かと認識していた方が・・・いい気がした・・・。  
・・・が・・・  
 
「ごめんねえ、まだ、このコは、私以外の人に『お迎え』はできないの・・・。  
 マンションの管理人さん以外でここに来たのは・・・カイジ君が初めてだから・・・びっくりしてるのよ・・・。  
 イチ君、この人はお客様だから・・・吼えたらダメよ・・・?」  
(にこ・・・にこ・・・)  
 
『それ』は・・・首輪に繋がれ・・・大きな犬耳カチューシャを付けられ・・・犬のしっぽを紐で固定された・・・  
悔しさと怒りで震えながら・・・こっちを見ている・・・  
全裸の・・・一条の姿っ・・・!  
 
 
「いや・・・えーと・・・えーと・・・」  
(もじ・・・もじ・・・)  
「どうぞ、あがってv」  
(にこ・・・にこ・・・)  
「・・・はい・・・。」  
とりあえず・・・その姿をなるべく見ないようにして・・・シャワールームその他の位置を案内してもらった後・・・  
カイジは、真理亜の部屋に入った・・・。  
 
「ここが・・・今日の・・・楽しい遊び場です・・・v  
 カイジ君・・・私・・・先にシャワー浴びるね・・・。  
 イチ君も・・・洗わなきゃいけないし・・・一緒に入るから・・・。」  
 
カイジに電流、走るっ・・・!  
「ちょっ、ちょっと待って真理亜さん、あの、あのさ・・・今日でなくてもっ・・・!」  
(なんで・・・なんで・・・なんでアイツばっかりっ・・・いい思い・・・!)  
(どうして・・・こんな理不尽なことが オレの身ばかりにっ・・・・・・!)  
 
「毎日、一緒に入ってるから・・・。」  
カイジに・・・再び、電流走るっ・・・!!  
(うああああぁぁぁぁ〜・・・)  
この一言で・・・カイジはかなり深く落ちた・・・底なし沼へと・・・  
その後、真理亜と一条がシャワーを浴びている間・・・  
「犬!犬!アイツは・・・犬っ・・・!あくまで・・・ペットのイチ君!」  
と・・・呟くことで・・・必死に己を納得させるカイジだった・・・。  
だが・・・・・・  
 
「ごめんねえ、まだ、このコは、私以外の人に『お迎え』はできないの・・・。  
 マンションの管理人さん以外でここに来たのは・・・カイジ君が初めてだから・・・びっくりしてるのよ・・・。  
 イチ君、この人はお客様だから・・・吼えたらダメよ・・・?」  
(にこ・・・にこ・・・)  
 
『それ』は・・・首輪に繋がれ・・・大きな犬耳カチューシャを付けられ・・・犬のしっぽを紐で固定された・・・  
悔しさと怒りで震えながら・・・こっちを見ている・・・  
全裸の・・・一条の姿っ・・・!  
 
 
「いや・・・えーと・・・えーと・・・」  
(もじ・・・もじ・・・)  
「どうぞ、あがってv」  
(にこ・・・にこ・・・)  
「・・・はい・・・。」  
とりあえず・・・その姿をなるべく見ないようにして・・・シャワールームその他の位置を案内してもらった後・・・  
カイジは、真理亜の部屋に入った・・・。  
 
「ここが・・・今日の・・・楽しい遊び場です・・・v  
 カイジ君・・・私・・・先にシャワー浴びるね・・・。  
 イチ君も・・・洗わなきゃいけないし・・・一緒に入るから・・・。」  
 
カイジに電流、走るっ・・・!  
「ちょっ、ちょっと待って真理亜さん、あの、あのさ・・・今日でなくてもっ・・・!」  
(なんで・・・なんで・・・なんでアイツばっかりっ・・・いい思い・・・!)  
(どうして・・・こんな理不尽なことが オレの身ばかりにっ・・・・・・!)  
 
「毎日、一緒に入ってるから・・・。」  
カイジに・・・再び、電流走るっ・・・!!  
(うああああぁぁぁぁ〜・・・)  
この一言で・・・カイジはかなり深く落ちた・・・底なし沼へと・・・  
その後、真理亜と一条がシャワーを浴びている間・・・  
「犬!犬!アイツは・・・犬っ・・・!あくまで・・・ペットのイチ君!」  
と・・・呟くことで・・・必死に己を納得させるカイジだった・・・。  
だが・・・・・・  
 
「いいのかよ・・・俺・・・こんなんで・・・」  
つい・・・首をもたげる疑問・・・  
「俺・・・一条のことも・・・見に・・・来たんだよな・・・?  
 アイツが・・・どれだけ・・・調教されてるかとか・・・ ・・・どんな風に・・・何をされてるのか・・・とか・・・確認しに・・・」  
カイジは・・・下を向いて考え始めた・・・しかも・・・真面目な顔で・・・  
 
「カイジくー・・・!?」  
部屋に入ってきた真理亜が、一瞬固まった。  
「うわっ・・・え、あ、はいっ・・・!?」  
(ドキ・・・ドキ・・・)  
「どうしたの・・・?具合、悪くなっちゃった・・・?」  
・・・下着姿でカイジを心配する真理亜・・・  
カイジは、自分がどれだけ長い間・・・深刻な顔で悩んでいるのかすら・・・気づいていなかった・・・しかも・・・部屋の隅で体育座り・・・これでは・・・真理亜が心配するのも、当然っ・・・!  
 
「だっ・・・大丈夫!大丈夫!」  
(オロ・・・オロ・・・)  
顔を覗き込まれ、豊かな胸元が迫ってきて、赤面するカイジ・・・大きくかぶりをふって、引きつった笑顔を浮かべる。  
「そう、よかった・・・また何か・・・抱え込んでるのかと思って・・・」  
「いや、そうじゃなくて・・・うん、全然カンケーねぇこと考えてたんだ・・・。  
 そんなことないから、安心してくれていいっ・・・!  
 シケた顔見せちゃって・・・あの、ごめんなさい・・・。」  
ちなみに、この時点でカイジは・・・別の面倒事を思いっきり抱え込んでいる・・・。  
 
それを見透かしたような顔で・・・微笑みながら・・・  
「そう・・・なら、いいの・・・。今日は・・・三人で・・・楽しみたかったから・・・。」  
「えっ・・・?えっ?」  
そう・・・全てを見透かしたような顔で・・・  
「イチ君、おいでーv」  
しばらくして・・・  
 
わずかに開いた部屋のドアを・・・頭で押して・・・四つんばいのまま・・・一条が入ってきた・・・  
 
その時っ・・・!  
カイジの衝撃は如何ばかりであったろうか・・・!!  
あまりのことに・・・声が出ないほど・・・カイジは動揺していた・・・!!  
 
(なんだコレっ・・・何なんだ一体っ・・・!?)  
 何が・・・起こってる・・・!?さ・・・さんにん、って・・・さんにんって・・・アレ!?・・・こないだの・・・アレか・・・!?あの・・・ええと・・・)  
(俺が出して終わったヤツ・・・!?い、一条・・・が・・・出るまで・・・あれ!?)  
(えええっ・・・!?そんな・・・ふ、ふたりなんじゃ・・・一条は・・・見るだけなんじゃ・・・!)  
(ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・)  
 
そして・・・カイジは・・・あることに気づいた・・・。  
今回・・・カイジが真理亜の部屋に行く目的・・・それを・・・カイジは・・・  
『真理亜さんが元気に暮らしているかどうか』  
としか・・・告げなかった・・・それを聞いた真理亜が・・・  
『完全に傷が癒えたかどうかカイジ自らに確認して欲しい』  
と、艶のある声で囁いた・・・。  
 
(まさか・・・見破られて・・・いたっ・・・!?)  
 
カイジは・・・ウソは一切ついていない・・・。ただ・・・  
『一条がどのような扱いを受けているか』  
これを・・・言わなかった、だけ・・・。  
真理亜が一条から受けた酷い仕打ちを考えると・・・一条は・・・何をされていても文句は言えない状態・・・  
だから・・・言わなかった・・・。ただ、自分がしたことの結果は、目を背けず、見たかった。  
・・・自分が地獄に突き落とした人間が・・・どうなったのかを・・・確認したかった。  
 
(・・・ああ、そうか・・・。そうだよな、真理亜さん・・・。)  
 
今まで・・・数多くの男たちを魅了し・・・『いい子』として調教してきた真理亜には・・・カイジの本心など全てお見通し・・・。  
「そういうことか・・・真理亜さん・・・。」  
苦笑しながら真理亜に視線を送ると・・・ウインクが返ってきた。  
 
一条は・・・手足を地に着け・・・カイジをにらんだまま、ピクリとも動かない・・・。  
「あれぇ・・・イチ君・・・まだ怖いのかな・・・?大丈夫よ?」  
先ほどカイジにしたように、真理亜が一条の顔を覗き込んだ・・・  
カイジが表情を確認すると・・・一条は・・・すでに涙目になっていた・・・そして・・・。  
 
「ヴーーーーッ!」  
 
犬が、警戒心をあらわにしたときの声を・・・あげた・・・そしてまた・・・涙目でカイジを睨む・・・  
カイジは・・・目も口も思い切り開けたまま・・・また・・・声も出ない状態になった・・・  
(おっ、おいおいおい一条っ・・・!え・・・?それ・・・鳴き声、鳴き声っ・・・!)  
しばらくして目をこすり・・・何度も確認し・・・一条を指差しながら口をパクパクできるようにはなったが、まだ声は出ない・・・。  
「・・・・・・・・・・・・・・・」  
(ざわ・・・ざわ・・・)  
「威嚇もしないの!この人は怖くないって言ったでしょう・・・?ほら、イチ君、ごめんなさいは?」  
一条、止まらぬ涙っ・・・!  
(ぶわっ・・・ぼろ・・・ぼろ・・・)  
「クゥン・・・」  
(ぼろ・・・ぼろ・・・ぼろ・・・ぼろ・・・ぼろ・・・ぼろ・・・)  
 
「いいい、いち、いち・・・」  
(オロ・・・オロ・・・)  
カイジがここでうろたえる必要は全くないのだが・・・体の奥からこみ上げるざわめきに・・・うろたえざるを得なかった・・・  
「はい、よくできましたぁ・・・。じゃあ・・・今日はとっても素敵なごほうびを・・・あげちゃうv」  
うろたえるカイジをちらりと見つつ、一条の頭をよしよししながら・・・  
 
「魔女の真理亜が・・・イチ君を・・・人に変身させちゃいまぁす・・・v」  
「え・・・?」  
「ヴ・・・?」  
「いち・・・一条っ・・・!驚いたときも・・・鳴き声なのかっ・・・!?」  
真理亜と一条、二人に連続で仰天させられたカイジ・・・・・・。  
 
「イチ君はー・・・今のままだと、人の言葉が話せません。  
 でも・・・今日は・・・喋れるようにしてあげる・・・vただ・・・真理亜は・・・人間の女の子にしかできないの・・・。  
 見た目は男の人にできるんだけど・・・どうしても・・・アソコが女の子になっちゃうの・・・。  
 今日は・・・みんなで仲良く楽しもうね・・・v」  
 
首輪・・・。  
しっぽ・・・。  
カチューシャ・・・。  
全てを取り外し・・・一条の両手を握って・・・  
「・・・はい、これで・・・後ろ足で立ってみて・・・?ぐらぐらしても・・・こうして前足を持っててあげるから・・・。」  
顔を赤くしながら・・・一条が・・・立った。  
「お話もできるよね・・・イチ君?」  
 
「一条・・・。私は・・・い・ち・じょ・う・ですっ・・・!ごしゅ・・・真理亜っ  
 ・・・・・・・・・さん・・・。」  
そう言った後・・・ますます赤面しつつ・・・スネた・・・。  
どうやら『真理亜』と呼び捨てにすらできないほど躾られたらしい・・・。  
 
「よう一条・・・久しぶり。女かー・・・そうだなあ・・・元々・・・顔は女だしなあ・・・」  
(ニヤ・・・ニヤ・・)  
「うるさいっ・・・!」  
またもや一条、涙目・・・  
 
「こぉら、ケンカしないの。カイジ君・・・と、イチ君改め、一条君・・・vそう・・・本名は一条だったのね・・・。言いたかった・・・?」  
「あた、あたりま・・・き、聞こえてた・・・だろう・・・?」  
「ごめんね・・・『わうっ!わうわうっ!』にしか・・・聞こえなかったの・・・。」  
さらっと言って・・・  
「じゃ・・・ローション塗ってあげるね・・・二人いっしょに・・・」  
豊かな胸の谷間から・・・陰部にまで・・・大量のローションを垂らした・・・  
 
「あ・・・うぁっ・・・!あああ、あ・・・ハァ・・・ハッ・・・!」  
一番下は・・・一条。  
四つんばいではなく・・・仰向けの状態で・・・真理亜がつけたディルドをアナルに挿入されている・・・  
『赤い殺し屋』のような鋭い突起はないものの・・・下手をすると腕の太さまでありそうなモノを・・・くわえ込んで・・・  
「は・・・ハッ・・・んむっ・・・」  
突かれる度に声をあげる・・・  
顔の付近に真理亜の胸があるため、たまに・・・呼吸困難にもなっているようだ・・・  
「今日のローションは、いちご味・・・ナメても大丈夫だから・・・好きなだけぺろぺろしてね・・・一条君・・・。」  
 
真ん中は・・・当然・・・真理亜。  
一条が言っていたように・・・何も入れていないのに・・・愛液が腿を伝う・・・  
しばらくバックから拝ませてもらった後・・・カイジが上に乗り・・・ヴァギナに挿入・・・  
「は、入ります・・・真理亜・・・さん・・・」  
「ん・・・いいよ・・・いつでも・・・」  
ズッ・・・  
 
「・・・!!!  
 んっ・・・あああ、あ・・・ああ・・・」  
この声は・・・真理亜ではなく・・・カイジの声である・・・  
挿入した途端、きつく締め上げられ・・・思わず声が出てしまった・・・  
真理亜の『いいよ』は・・・  
 
『挿入するに十分な潤い』ではなく・・・『相手に快感を与える用意』・・・!!  
カイジは一瞬・・・体全体が痺れ・・・たまらず・・・真理亜の背中にもたれた・・・。  
ローションでべたついた髪が・・・カイジの額を・・・鼻を・・・顎を・・・頬を・・・耳を・・・  
まさに・・・魔女っ・・・!アナルのみならず・・・男の全身に快感をもたらす魔女・・・!!  
 
「うっ・・・あ、あああ・・・!」  
次にあえいだのは・・・一条っ・・・!  
カイジが・・・真理亜を挟んで犯されたときのように・・・挿れただけで・・・伝わる振動っ・・・!!  
カイジが動く・・・その動きに合わせて・・・  
「ハッ・・・ハッ・・・ハッ・・・ハッ・・・」  
規則正しい・・・呻きが聞こえる・・・  
 
「ふっ・・・あん・・・あ・・・  
 ん・・・キモチ・・・いい・・・?二人、とも・・・。」  
ここまで来て・・・真理亜、未だサービスっ・・・!自身の快感より・・・二人の快感優先・・・。  
「あ・・・い、いいよ・・・聞こえない、のかよ・・・真理亜さ・・・うぅっ・・・こ・・・の・・・こ・・・え・・・ああっ・・・」  
「ご主人・・・様・・・やめて・・・く、あっ・・・いつも・・・わた・・・しの・・・聞いてる・・・クセに・・・ハァ・・・ハァ・・・」  
もはや一条は・・・完全に・・・Mモード全開・・・!  
ドSから・・・Mへのモードチェンジ・・・!しかもおそらく・・・時と場合によって・・・自由に切り替え可能っ・・・!  
 
「そっ・・・そうだよな一条・・・うあっ・・・!い・・・いいよな、十分だよな・・・!?き・・・キモチ・・・」  
「あっ・・・ああ!こ・・・これ以上は・・・もう・・・うっ・・・!」  
それを確認してから・・・  
「よかった・・・私も・・・今、すごく気持ちいい・・・  
 ん・・・じゃあ・・・私と一緒に・・・もっといっぱいキモチよくなろ・・・?  
 ずーっと・・・たくさん、やろうね・・・v」  
 
直後・・・真理亜の動きがさらに激しさを増すと同時に、叫びにも似た大きな喘ぎが聞こえてきた・・・  
 
「じゃ・・・真理亜さん、元気で・・・」  
「・・・カイジ君も・・・いつでも来てね・・・。疲れたら・・・いつでも・・・」  
 
帝愛との繋がりは絶ったが・・・真理亜は、今までの貯蓄を資本にして風俗店を開き、ひっそりと営業している。  
繁華街からかなり離れたところに・・・ひっそりと・・・隠れ家のように・・・存在するその店は・・・  
立地条件の悪さにも関わらず・・・今まで築いた人脈によって、そこそこ繁盛しているようだ・・・  
 
無論、真理亜による調教がメインの・・・事前予約が必要な店・・・。  
 
「よかったら・・・お店のほうにも顔を出してね・・・v」  
「え・・・。あ、うん・・・はい・・・。」  
内心・・・ガク・・・ガク・・・しながら・・・どっちつかずの返事をした・・・。  
(俺・・・俺・・・、行ったら・・・行ったら一条の二の舞に・・・なるっ・・・!確実に・・・。)  
 
「一条君、ご挨拶は・・・?バイバイは・・・?まだ・・・魔法がとけてないから・・・人の言葉で言える・・・よね・・・?」  
一条は・・・あからさまに冷たい視線をカイジに送り・・・  
「きをつけておかえりくださいかいじさま。」  
・・・見ているカイジの方が・・・いたたまれなくなってしまった・・・。  
 
「いやっ・・・!言わなくていい、言わなくていいから一条っ・・・!  
 棒読みしなくていいからっ・・・!なっ・・・!?」  
「ごしゅじんさまにおそわるまえからきをつけておかえりくださいはおぼえています。」  
半ば意地になって、一条が言い返した・・・。  
 
「カイジ君・・・一条君が・・・気をつけてって言ったの・・・あなたが初めてよ・・・?  
 マンションの管理人さんにも・・・警察関係の人にも・・・言わなかったのよ・・・。」  
(くす・・・くす・・・)  
 
「・・・・・・・・・。」  
何も言えないカイジ・・・。  
あからさまに嫌そうな顔をする一条・・・  
「なんですかかいじさま。」  
 
「いや・・・ごめん、今・・・なんか微妙な気分になった・・・。」  
(ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・)  
「ふん。せいぜい拉致されないよう気をつけろっ・・・!」  
よっぽど苛立ったのか、高慢な口調が・・・戻った・・・。  
それを見て・・・カイジはようやく・・・  
「うるせえっ・・・!余計なお世話だよ、イチ君っ・・・!」  
笑顔で憎まれ口を返せた・・・。  
 
 
そして・・・今も・・・真理亜の店には・・・毎夜・・・社会に揉まれ、戦い・・・疲れきった男たちが来る・・・  
店の名は・・・昔、流行った・・・歌のタイトルと・・・同じ・・・。  
 
【聖母たちのララバイ】  
 
 
終  
 

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