「リアリティってもんがねぇよな」  
「リアリティ…ですか?」  
夜の公園のベンチで、隣に腰掛けてる神戸が不思議そうに首を傾げた。  
これも捜査の一貫…公園で馬鹿な事をしているカップルを盗撮して、身元を調べた後それをネタにカップルをゆするという事件が続いてる。  
俺と神戸はその馬鹿を捕まえるため、カップルを装ったおとり捜査の最中だった。  
「俺とお前が恋人に見えるわけねぇだろうが」  
「でもぅ…捜査員は二人しかさけなかったみたいですし、やっぱり布引さんの様にお強い方が適任だと思うのですけど」  
「大体、盗撮されたとしても、俺をゆすろうとする奴がいると思うか?」  
神戸はポンと手を叩いて頷いた。  
「まぁっ、それは盲点でしたね」  
「………納得するな」  
「あのぅ…ちょっとよろしいですか?」  
「なんだ?」  
「怪しい人を捕まえて職務質問をするにも、まずはその方をおびき寄せないといけませんよね?  
とりあえず…真似事だけでもしてみたらどうでしょうか?あの方達みたいに」  
「真似事って言ったってな…」  
気が付くと、カップルの喘ぎ声が公園に響いている。  
「こいつら全員逮捕しちまうか?」  
「盗撮されるために、この方達に負けないように頑張ります!」  
「…公園の見回りでもすっか…?」  
「私、頑張りますっ」  
「……あのなぁ、真似事っつったって、草むらでゴソゴソ動いてりゃあいいんだよ」  
「あのぅ…でもそれだとリアリティが無いような気がするのですが…」  
「お嬢ちゃんにリアリティを求めてもなぁ…そんな経験もねぇんだろ?」  
「大丈夫ですっ!私、勉強してきましたからっ」  
あからさまに嫌そうな顔をした俺に、神戸はなぜか自身有りげに微笑んでみせた。  
‡  
ベンチから茂みに移動すると、そこにドッカリと腰を下ろした。  
大きくため息をつく。  
「服が汚れちまうだろ?俺の上に座りな」  
「騎乗位というものですね?」  
「つまんねぇこと覚えんじゃねぇよ。いいから座れ」  
「はい。では失礼します」  
ちょこんと、神戸があぐらをかいた俺の上に乗っかってきた。  
顔が近づく…こいつ、本当に顔ちいせぇよなー…  
「重くありませんか?」  
「全然軽い。ちゃんと食ってんのか?」  
照れ隠しに吐き捨てるように言ったのに、神戸はなぜか嬉しそうだ。  
「では、動きますね」  
「勝手にやってくれ…」  
諦め気味の俺の肩に手を置いて、神戸はおずおずと腰を揺らし始めた。  
 
「あーー…っ」  
「!?」  
あまりにわざとらしい声におもわず吹き出した。  
「なんなんだ、それは?」  
「なにか?」  
笑われたのが不満なのか、唇を尖らせている。素直に可愛いな…とおもった。  
俺が我慢してるのにこいつときたら、普段から俺を試す様な事ばかり仕掛けてきやがる。  
「犯人…捕まえてぇか?」  
「はい!もちろんです」  
「俺の質問に正直に答えたら、協力してやる」  
「なんでしょうか?」  
「相手が俺じゃなくても、お前はこんな事するのか?」  
瞬間、さっと神戸の顔が真っ赤になった。  
「あのっ…わ・私…」  
「分かった、分かった」  
俺は苦笑しながら、慌てだす神戸の頭を撫でてやる。  
「協力してやる」  
「あっ…?」  
神戸の腰をぐいっと引き寄せ、やや立ち上がりかけていた俺の高ぶりに、神戸のソコを擦り付けた。  
「あのっ…なにか当たっていますっ」  
「そうか?」  
ズボンから、ソレを引っ張りだした。神戸のスカートに隠されて見えないが、神戸の下着をソレで突いた。  
「あぁっ…待ってくださいっ…」  
「なんだ、もうこんなに濡らしてたのか?パンツがぐっしょりだぞ」  
「いやっ!そんな事、言わないで…ふぁっ…あっ」  
「いい声出せるじゃねぇか。その調子だ」  
「やんっ…!?」  
手をスカートの下に潜り込ませ、下着をほんの少しずらしてやる。  
クチュクチュと言う音を立てて、柔らかい毛の生えた神戸の濡れたホトに俺の高ぶりを擦り付けた。  
「あどけない顔してても、ここは立派な女だな。俺のを飲み込もうとしやがる」  
「んっんんっ…!いいんですよ?…私の初めて、布引さんに差し上げますっ」  
「…初めてがこんな所じゃ味気ねぇだろ?今日は最後までしねぇよ」  
「そんなのってないですぅ…最後までして…あぁ…ください…」  
神戸が俺のモノを奥まで導こうと腰を擦りつけてくるのを、尻を掴んで押さえる。  
「文句言うな…ちゃんといかせてやるから」  
「はぁうっっ!?」  
神戸の尻を上下に激しく動かして、お互いの中心を擦り合わせる。  
表面しかなぞられないその行為にも、神戸の性器は蜜を溢れだしながら喜びをしめしている。  
「あぁっあっ、素敵です…こんな事、本を読むだけじゃ…やぁっ、わ・分かりませんでしたっ」  
 
ゴテゴテしたフリルの付いた服を脱がせるのが面倒だったので、ブラウスの上から胸や乳首の辺りを強く噛む。それにも神戸は上体を仰け反らせて、か細い震える声で応えた。  
「布引さんっ怖い…はぁっあぁうっ…おかしくなってしまいますぅ…私っ…」  
「いきそうなのか?ココがひくついてんぞ?」  
「こ・これがそうなんですねっ?あぁあんっ…いきますっ・私、いってしまいますぅ!!」  
気が付けば、神戸も腰を揺すって貪欲に快感を貪っていた。  
「ー…くっ…」  
「ああぁあぁっ…!!!」  
神戸の下着に欲望をぶっかけると、神戸も達したのかガクリと体を崩れさせた。  
前髪をかき上げ、しっとり濡れた額にキスをする。  
少し不思議そうに首を傾げた神戸だが、すぐにニッコリと笑ってみせてくれた。  
 
ー…後日、無謀にも神戸にたかりに行った盗撮犯を逮捕した。(もちろん俺と神戸のあの事も忘れてくれるように、少しばかりの挨拶をさせてもらった)  
今の悩みといえば、神戸が「初めて」の場所にふさわしい高級ホテルを探していることぐらい…贅沢といえば贅沢な悩みだが。  
 

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