「い…うううぅ…がぁ……!」  
金髪の美少年の食いしばった口元からだらだらと涎がこぼれている。  
下半身はむき出しにされ、いまにもはちきれそうなペニスは女性の足に踏みにじられている。  
女性は微笑みながら爪先で先端をもてあそんだり、竿全体を踏みつけては楽しんでいるようだ。  
「あ、あああっ…!…ぐ、…も、もう…もう止めてください!!」  
いつしかうめき声は悲鳴へと変わっていた。  
射精のぎりぎり寸前でおあずけ、の繰り返しで、ペニスは痛いほど膨張してややどす黒く変色していたほどだ。  
「ふふ」  
女性は舌をぺろりと出し、竿を握り締めると意地悪そうに目を細めた。  
「…やめてください、じゃないでしょう?さあ、お願いしてごらんなさい!」  
涙で真っ赤に濡らした少年の青い瞳が、自分を陵辱している者の目を睨み付けた。  
その全身は屈辱に、あるいは快感に震えていた。  
「……お…お願い、です…。  
射精させてくださいっ…。僕の…せ…精液を…出させて下さい…!!  
…───サリマン先生」  
 
 * * * * * *  
やや時間はさかのぼる。  
彼は魔法学院内の師範で王宮付き魔法使いでもあるマダム・サリマンの私室の前に立っていた。  
「遅かったわね。入りなさい、ハウル」  
気高くつめたいいつもの声が数回のノックの音の後、ハウルを部屋の中に招いた。  
彼は精一杯平静を装ってドアを開けた。  
しかし関節が白くなるほど握り締められた拳の中で、さっきもらったばかりの卒業証書はくしゃくしゃになってしまっていた。  
高給取りの魔法使いらしく、ひろびろとした部屋は高価な調度品で埋まっていたが、ハウルの心を動かすものはそのうちの一つも無かった。  
ソファーに腰掛けているのは真っ白と言って良いほど淡い髪色の、若く美しい女性だった。  
「サリマン先生、お呼びですか」  
ハウルと呼ばれた、整った顔立ちの少年が先に口を開いた。  
その声にも、表情にも、感情というものはまったく感じられなかった。  
 
サリマンは一見齢20代半ばのしとやかで上品な女性に見える。  
いっぽうのハウルはといえばせいぜい15…いや、見た目と実年齢は一致するとは限らない。  
彼らは人の目と心を惑わす魔法に精通している魔法使いなのだから。  
「髪を金色に染めたのね、ハウル。わたくしは前からお前の美しい黒い髪が好きだったのに」  
サリマンは小さくため息をついた。柔らかな口調だったが、嫌悪感にハウルの全身があわ立った。  
蛇に、白い蛇にこちらを睨みつけられて全身が動かない。そんな気分だった。  
「ハウル」  
ハウルの背筋にぞくりと冷たい痺れが走り、ごみのようになった卒業証書を取り落とした。  
「…服を脱ぎなさい」  
唐突すぎるサリマンの命令だが、なぜか彼は逆らおうとはしない。  
ハウルはうつむいて、いつもしている事のように上着のボタンを一つ、一つゆっくりと外し始めた。  
ズボンに手を掛けたが、ややもたついた為サリマンの叱責が飛ぶ。  
少年は相変わらず無表情を装っていたが、顔に赤みがさしてくるのまでを隠すことはできない。  
 
ハウルの表情を見たサリマンは、顔に似つかわしくない凄みのある微笑みを見せた。  
「全部残さず脱ぐのよ。……ああ、遅刻した上にこれ以上待たせるというの?」  
ハウルは恥ずかしさで顔を真っ赤にしながらも、のろのろと最後の一枚を床に落とした。  
すらりとした美しい身体のなかで、男性器だけがやけに奇妙で滑稽に映った。  
部屋は暖かくはなかったが、ハウルの身体にはうっすらと汗がにじみはじめている。  
サリマンが手招きをするソファーにハウルは言われるがままに歩み寄った。  
「四つんばいになりなさい」  
さすがに表情が硬くなりはしたが、不思議にも少年は魔法使いの言葉に逆らうそぶりをみせることはなかった。  
ハウルはソファーに両手両足をつき、一糸まとわぬ裸体を教師の前に晒した。  
「…さて、どうしようかしらね…」  
サリマンはハウルから姿が見えないように後ろに回りこんでいた。  
すると、何かに気が付いたサリマンは途端に楽しそうな笑い声を立てた。  
見ればハウルの男根が既に充血して膨らみはじめていたのだった。  
「見られるだけで感じるなんて…なんてはしたない子なの。  
ほら、お尻の穴までおいしそうにひくひくさせちゃって…。」  
 
わざと少年の羞恥心を煽るようにサリマンはささやきかける。  
全身が硬直し、ペニスが震える。  
足の付け根の袋を握られ、ハウルは息を呑んだ。  
つつっ…と指先が裏筋をなで上げるように亀頭へと伸びる。  
「ひっ…ん」  
逆らうことなどできるわけがない。  
サリマンがハウルを見初めてからというもの、幾度となく辱められ、犯され続けてきた。  
逆らうことをしないハウルの様子から、何らかの呪いがかけてあることは察せられる。  
「…気持ちよくして欲しいの、ハウル?」  
ハウルは目をしっかりと瞑り、こくこくと頭を上下させた。  
「ふん、それなら自分でしごいて見せてご覧」  
「……!」  
ハウルは四つんばいのまま、右手を半勃ちの竿にあてがう。  
ここからは見えないが、サリマンが自分を凝視しているのだけは感じられる。  
自分の親指と人差し指で作る輪でペニス全体をゆっくりとしごき上げる。  
 
ハウルは自分の唇から漏れそうになる声を必死に押し殺していた。  
「ひゃあ…ううぅん…!!」  
突然、サリマンに媚薬を含んだジェリー状の液体をお尻の穴にたらされて、思わずハウルは少女のような悲鳴をあげた。  
同時に、身体の芯から痺れる疼きが全身を侵食し始める。  
程なくしてじわじわと絶頂の予感がハウルを襲った。  
手の動きが激しくなり、竿を擦るのを止めることができない。  
「あぁっ!?うくぅ…っ、せ、先生…、も…もうイきます……!」  
「ダメよ!!」  
サリマンの白い手がハウルの怒張するペニスをきつく握り締めた。  
「イ…ぎぃっ…!」  
噛み締めた唇からくぐもった苦痛の声がこぼれる。  
サリマンの手の中で爆発寸前のペニスがびくびくと跳ねながらのたうちまわる。  
 

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