その日も、発端は些細な事でした。
ハウルが、干されているソフィーの下着を見ながらニヤニヤしていて、本人がそれに気付いたからです。
「まぁ、ハウルったら、マルクルが変な真似するからやめてちょうだいっ!」
ぼふ、といい音を立ててクッションがハウルの頭にヒットします。
「何言うんだよソフィー、僕はコレを脱がす時を思い出してるだけで、その物自体に笑ってたわけじゃ・・」
途中まで聞いて、ソフィーは手近にあった物を投げ始めました。
花瓶の花、机の上にあったカップ。最後には、花を抜いた後の花瓶まで!
「ソフィー、コレはさすがに当たったら死んじゃうよ、僕」
「いつもえっちな事しか考えてない人は1回頭打った方がいいと思います!」
フン、と鼻を鳴らしてソフィーは部屋に入ってしまいました。
そんな彼女の後姿を見て、ハウルは本当の事を思います。
「あの時、履いてたやつだなとか思ってたなんて言わなくて良かったよ、ホント・・・」
こっそりため息1つ。それから、ソフィーのご機嫌を取りに部屋に向かったそうな。