キスをされて、ハウルの手が胸に伸びた瞬間、ソフィーの体は強張りました。
強張る、というよりも固まったと言う方が近いでしょうか。
「ソフィー、怖いかい?」
「え・えぇ、怖い・・・けど、大丈夫、よ、」
途切れ途切れの声は、強がりなのを充分過ぎる程ハウルに知らしめます。
そして、ハウルは一瞬戸惑ってから身をかがめ・・・
ソフィーは、そんな彼の動きに余計体を強張らせ・・・・・・
ちゅ。
そっと、優しくソフィーの頬にキスを落とすと、ハウルは愛しい人の横にもぐりこみました。
「ハウル・・・?」
不安そうに聞くソフィーに、微笑みかけます。
「僕は今まで充分過ぎる程待ったし、待つのはもう慣れたからね。ソフィーが恐くなくなるまで待つのなんて
全然大丈夫さ、僕は臆病だから待つのも苦にならないよ。おやすみ、大好きなソフィー」
愛しい人を、これ以上ない位の優しい笑顔で見つめるハウル。
そんな、彼の優しさを感じるたびに、ソフィーの心は思わず跳ね上がってしまうのでした。