今日も今日とて、動く城の主婦は悩んでいます。
「ねぇカルシファー、今日のご飯何にしたらいいと思う?」
「オイラ不味くなけりゃ何でもいいさ!」
「アンタはいっつもそうよね・・・」
ため息ついて、片手に開いた料理本に目を落とします。
我侭がちゃーむぽいんと☆な旦那様は味に表立って文句は言わないものの、
気に入らないと後でヒッソリと不機嫌になるから困り者です。
「先週の火曜は何作ったっけ?」
「えーと、卵使ったパスタ。かるぼにゃーら?」
「カルボナーラね、先々週の土曜は何だっけ?」
「クリームシチュー、じゃが芋たっぷりだったな、オイラちょっと消えそうになったけど」
「あぁ、零しすぎたもんね、ゴメンね」
しばらく本を見た後、今日は野菜煮込みにしようと思ったソフィー。
「カルシファー、あんたのお陰でメニューいちいち覚えなくて済むから助かるわ、あんたやっぱり一流ね」
「えへへー、任せてよ!」
(あんまり褒め言葉になってないけどね・・・ゴメン、カルシファー)
そして今日も、下準備で出る野菜クズやら出来上がった煮物やらをお裾分けして貰うカルシファーでしたとさ。