雪も降り始めそうなある冬の日、ソフィーは恋人の帰りを首を長くして待っていました。  
愛しい彼はここ一週間ほど仕事で城を空けていて、今日やっと帰って来るのです。  
 
しばらくして夕日が差し始めた頃、  
ガチャ…  
扉の切り替えが黒になり、この城の主であるハウルが帰宅しました。ソフィーの顔が嬉しそうに  
綻びます。  
「お帰りなさい」  
「ただいま…」  
いつもなら、すぐさま微笑んで抱き締めてくれるはずのハウルが、今日はぐったりとした様子で  
笑顔も弱々しく見えます。それでもゆっくりと抱き締められると、とても安心してしまうソフィーなのでした。  
 
しかし、やはり抱き締められた時にいつもとは違う違和感を感じました。ハウルの体は熱く苦しそうな息遣いが聞こえてきます。  
「ハウル?どうしたの?」  
そっと彼の頬に手をあてると、明らかに高い体温が伝わってきました。  
「ハウル!?熱があるじゃない!?」  
「…昨日から調子が悪くてね…ふらふらするよ…」  
そこまで言うと、彼はソフィーを抱き締めたまま崩れ落ちます。  
「ハウル!」  
ソフィーの叫ぶ声が遠くに聞こえました。  
 
 
「ん…う…」  
ハウルが目を覚ますと、そこは自分の寝室。もう朝でしょうか。体が重くてひどく熱っぽい上に  
頭痛もしています。  
室内を見回しても自分以外誰も居ません。体調のせいでしょうか、急に不安感が  
押し寄せてきました。思わず泣きそうになってしまいます。するとその時、  
コンコン……ガチャッ  
「ハウル?」  
控えめなノックの後に、彼が今一番傍に居て欲しいと考えていた、愛しい彼女が入って来ました。  
「ハウル、調子はどう?大丈夫?」  
「…ソフィー!」  
思わずソフィーに抱きつきますが、眩暈がしてまた布団に逆戻りです。  
それにつられて彼女も一緒に引き倒されてしまいました。  
 
「ちょっと!ハウル」  
「……酷いじゃないか」  
「??」  
「こんなに弱っている僕を一人にしておくなんて…」  
「だってあなたとても良く眠っていたから」  
「僕が一人で苦しんでるのにソフィーは…僕が一人寂しく死んでもいいんだ…」  
こんな弱音は聞き慣れているとはいえ、久しぶりに情けないハウルを見ました。  
「まったく…。確かに酷い風邪だけど死んだりはしないわよ」  
「ソフィーにとって僕はその程度なんだね…悲しいよ…」  
「ハウル!!もういいわ、大人しく寝てなさい」  
そう言って怒ったソフィーは出て行ってしまいました。ハウルはため息をついて横になります。  
 
するとドアの外から聞き慣れた声が聞こえました。  
「バカだな、ハウルは」  
「……カルシファーか」  
ドアをスッと通り抜けてカルシファーが入って来ました。  
「あんな事を言ったらソフィーだって怒るぞ。さっきお前が倒れたときの様子見せてやりたいぜ」  
カルシファーはあきれたように話します。  
「お前が急に倒れて熱はあるし苦しそうだしで、ソフィーは大慌てだったんだ。よっぽどマルクルの方が冷静だったくらいだぜ。  
 それであんな事言われたら怒るに決まってるだろ。もうちょっと大人になれって」  
 
カルシファーにまでそんな事を言われたハウルは面白くありません。  
「…誰しも体調が悪い時は弱気になるものなんだよ」  
「オイラ悪魔だから分からないねー。さて、ハウルは大人しく寝てな。オイラはソフィー特製の  
 ホットケーキを食べて来る」  
そう言い残してカルシファーも行ってしまいました。また一人部屋に残されます。  
「分かってるさ…僕だって…」  
一人苦笑いを浮かべ、やがてハウルは眠りの海に沈んでいきました。  
 
 
「ハウル…きて…」  
 
 
「…………はっ!」  
あれからどれくらいたったのでしょうか、ようやくハウルは目を覚ましました。  
「ゆ、夢か…」  
ハウルは頭を抱えます。彼は可愛いソフィーといたしている夢を見ていたのです。  
夢の中のソフィーはいつもより素直で大胆でしたが、イイトコロで目が覚めてしまいました。  
「あんな夢を見るなんて…」  
夢のせいか、下半身もしっかり反応しています。彼はそんな自分にため息をつきました。  
ですが彼女に一週間も触れていなかったので、仕方がないとも言えるのです。  
 
ハウルはゆっくり起き上がってみると、前のように激しい眩暈もしませんでした。  
熱もだいぶさがったようです。  
窓の外に目をやると、夜空に星が輝いていました。どうやら夜までずっと眠っていたようです。  
 
コンコン……ガチャッ  
「ハウル?」  
また控えめなノックの後に、今度は夜着姿のソフィーが入って来ました。  
「やあ、ソフィー」  
「もう起きて上がって大丈夫なの?ふらふらしない?」  
そう言って心配そうにハウルの額に手をあてます。  
「ひどい眩暈はないよ。少しだるいけど…」  
「熱も下がったみたいね。良かった…」  
ソフィーは、ほっとした顔を見せました。  
「ごめんなさい…怒って部屋から出て行ったりして…」  
「カルシファーに聞いたよ。ひどく心配してくれてたんだって?基本的に弱った僕はダメ人間  
 だからね。ソフィーが怒っても仕方ないよ」  
「うん…でも、あれから何回も様子を見に来たんだけど、あなたずっと眠りっぱなしだったから…。  
 少し前に来た時とか、あなたすごく嬉しそうな寝顔だったのよ?何かいい夢でも見ていたの?」  
さすがのハウルもまさか『君としている夢だよ』とは言えず  
「…よく覚えてないけど、いい夢だったような気がする…」  
と答えました。  
 
「汗たくさんかいたでしょ?背中拭いてあげる。そのあと着替えましょうね」  
そう言ってソフィーは部屋を出て行きました。  
ハウルはふと考え一人で焦りました。  
(今の状態じゃあぶない!誤解をまねく!)  
さっきの夢のせいでまだしっかり反応したままです。  
 
そうこうしているうちに、お湯を入れた洗面器とタオルを持ったソフィーが戻って来ました。  
「背中拭いてあげるから寝間着を脱いでむこう向いて」  
とりあえずハウルは言われるままに背中を向けて下着一枚になります。そこはうまく隠しつつ。  
ソフィーは背中だけでなく、後ろから腕や胸も丁寧に拭いてくれます。やがて、  
「脚も拭いてあげるから前向いて」  
「えっと…それは…」  
「?どうしたの?それとも自分で拭く?」  
ハウルは一瞬焦りましたが、すぐ考え直しました。せっかくなのでちゃんと 全 部 拭いてもらおうと。  
 
ソフィーは彼を前向きにさせると足首の方から丁寧に拭いてくれます。だんだんと膝、太腿に上がっていき…  
ふと一点を見て固まってしまいました。しかしすぐに真っ赤になって視線を外します。  
「ハ、ハウル…!」  
「どうしたの?汗拭いてくれるんでしょ?」  
少し意地の悪い微笑を浮かべて彼は言います。  
「……あなたって最低!」  
いよいよ恥ずかしくなったソフィーは怒ってそっぽを向いてしまいました。  
「ソ、ソフィー…」  
本気で怒らせてしまいそうだと焦ったハウルは、  
「僕さっき夢を見て…。その…ソフィーとしてる夢を。夢でソフィーがあんまり可愛かった  
 ものだから…起きてもこんな感じで…」  
さっき浮かべた意地悪い微笑はどこへやら。彼はしどろもどろになりながら正直に話します。  
 
「……ばか」  
ソフィーはまだ真っ赤な顔をしていましたが、もう怒ってはいないようでした。  
ハウルは優しくゆっくりとソフィーを抱き締め、耳元で囁きます。  
「一週間も会えなかったんだ…大好きなソフィーに触れたくてたまらなかったんだよ…」  
それはソフィーも同じでした。恥ずかしくて絶対口には出せませんが、この一週間ハウルに  
触れてもらうのを心待ちにしていたのです。  
 
「こっち…おいで」  
ソフィーはハウルに言われるままにベッドに上がります。二人で横になると彼はソフィーの唇や  
首筋に何度も口付けました。そしてそれは段々深くなっていき、舌も絡めます。  
ちゅっ…ちゅっ…ちゅっ…  
久しぶりに触れるハウルの体は風邪のせいか熱くて、彼の熱い舌が絡まるとソフィーの意識も  
熱くなってとろけてしまいそうになります。  
 
ハウルはキスをしながら胸を揉みほぐし、その後には紅く立ち上がった頂点を口の中で  
舐め転がして、反対側は指でつまんで刺激を与えます。  
ちゅっ…ちゅく…  
ソフィーは胸を彼の熱い口に含まれて、いつもより感じてしまいました。  
「はっん…ハウル…熱いっ…あっ!」  
 
ハウルは次の行動に移ろうとして体を起こしますが、さっき長く起き上がっていたためか、  
今回はふらふらします。  
「……ごめんソフィー…起きるとふらつくんだ…」  
「………うん…わかった」  
するとソフィーが起き上がり、ハウルの上に覆い被さるような体勢になりました。  
やはり彼女の顔は真っ赤になっています。  
「……これでいい?」  
「うん、ありがとう僕の可愛いソフィー…」  
彼はまた熱い口付けをしながら、指をソフィーの秘部に滑らせます。そこはすでに滴るほどに  
濡れていて、指もするりと中に招き入れられました。中を指でかき回し、親指で少し上の  
蕾をはじくとそれに合わせてびくびくとソフィーの体が跳ねます。  
 
「ソフィー……いいかな?」  
「……うん…どうすれば…いいの?」  
ハウルはソフィーを上に乗せ、硬くなったそれに彼女の手を導きます。ソフィーはそのまま  
それをそっと掴んで腰を落とし、濡れそぼった自分の中へと招き入れます。  
初め抵抗を感じたそれは、やがてスムーズに奥まで入り込みました。  
「あ…んっ!」  
自重でいつもより深く入り込む彼は普段より熱くて、そこから融けてしまいそうです。  
「ハ…ウル…」  
「気持ちいいよソフィー…。そのまま動いて…君の好きなように動いていいんだよ」  
「好きなようにって……」  
彼の上になど乗った事が無かったソフィーは戸惑いました。  
「君が気持ちいいように動けばいいんだ…」  
そう促されて、腰を少し前後に動かしてみました。  
「…あっ!ああっ…んっ」  
するといつもとは違う快感がうまれます。今度は上下に動かしてみました。また違ったトコロに  
あたります。  
 
「あっ…ふぅっ…気持ち…いい…」  
ソフィーは思わず声に出してしまいました。  
「もっと動いて…ソフィー」  
彼に言われるままに腰を動かすと、それは無意識のうちに激しくなっていき、  
くちゅ…くちゅ…ずちゅっ…  
二人の結合部から漏れる水音もいやらしく響きます。  
やがて快感のため動きが緩慢になったソフィーに物足りなくなったのか、ハウルは自身で  
腰を下から突き上げ、せめたてました。彼のそれは、さらに奥まで届きます。  
「んっ!んっ!あっ…ふぁっ…あん!」  
感じているソフィーの中は、柔らかくきつくハウルを咥えこみ締め付けました。  
ず…ずちゅっ…ぐちゅ…  
音もさらに重く淫らに響きます。  
 
暫くして、腰をくねらせていたソフィーに絶頂が訪れました。  
「んんっ!あっ…あっ…はぅ…ああっ!!」  
きゅうっときつく締め付ける彼女の中を感じながら、ハウルはさらに腰を動かします。  
「はっ…あ……」  
「くっ…うっ!ソフィー…」  
高みへ昇って脱力するソフィーに腰を打ちつけ、少し遅れてハウルも果てました。  
その後、彼はまだ自分の上でぐったりしているソフィーに囁きます。  
「ありがとう。愛してるよ…ソフィー」  
ハウルの嬉しそうな顔を見ると、恥ずかしくも頑張ったかいがあったと、  
自分も嬉しいソフィーなのでした。  
 
それから少し熱の上がったハウルは、ソフィーに 全 部 拭いてもらったそうな。  
 
 
 
後日、予想通り風邪のうつったソフィーに、ハウルがどんな看病をしたか…というのはまた別の話。  
 
 
 
 
END  
 
 

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