ハウルは自分の翼から大きめの羽を一枚抜き取ると、ひらひらと魔法の杖のようにかざしてみせました。
「ソフィー、これの使い道って、飛ぶだけじゃあないんだよ?」
そう言って、ハウルはいきなりソフィーの寝間着を脱がせ始めました。
『今日の仲良しの儀式は少しだけいつもと違うことをしよう』とハウルから提案されたソフィーでしたが、
まさかいきなり寝間着を剥ぎ取られるとは思いませんでしたので、慌ててその手を止めさせました。
「ちょっと待ってハウル。いきなりだなんて…、その、灯りを消してからにして。」
いつもは優しくゆっくりと仲良しの儀式をしてくれるのに、ベッドに入るや否や翼を出して見せたり、寝間着を剥ぎ取ろうとしたり、いつものハウルとはなにか違います。
「大丈夫だよ。いつもどおり、僕に身をまかせて…」
にっこりと微笑むハウルでしたが、こういう風になにかをはぐらかすような物言いをするときはろくな事をしないと、ソフィーは知っていました。
「いいから灯りを消して頂戴。それに…変な事する気じゃないでしょうね?さっきも言ってたけど、いつもと違う事ってなんなの?」
「ふぅ…まったく。僕のかわいいめんどりさんはおしゃべりだなぁ。それと、灯りは消さないよ。今日はね。」
そう言い終えると、ハウルは右手をすっとソフィーの上にかざしました。
するとたちまちソフィーの寝間着が消え、代わりにその両手足は皮のベルトで締め上げられてしまいました。
外そうとしましたが、ギリギリと皮のきしむ音をたてるだけでびくともしません。
ソフィーはなんだか恐ろしくなって、ハウルに向かって叫びました。一緒に暮らしてからこんな風にハウルを感じたのは初めてでした。
「ハウル、一体何のつもりなの!?やめて!今すぐ外して!」
しかし、ハウルは先ほどと同じようににっこりと笑みを浮かべるだけでそれに答えようとしませんでした。
「ハウル、お願いだからこんな事止めて?ねぇ…ひゃあっ!?なっなにっ?」
ソフィーはいきなりお腹のあたりに走った感触にびくりと身体を震わせました。
「は、羽?え?やっ、くすぐったい…!やぁっ、やめっ!ハウル、く、くすぐったいったら!」
ソフィーのお腹のあたりを走ったものの正体は、ハウルの羽でした。
ハウルは嫌がるソフィーを無視して、ソフィーの身体のいたるところを羽で撫ぜ始めました。
先の尖ったところでスッと撫ぜたり、くるくると円を描くようにしたり、触れるか触れないかのところで行ったり来たりさせたり…。
羽が触れないように身を捩っても、また別の箇所に羽が触れてくるので、キリがありません。
そして、始めはくすぐったがっていたソフィーも、いつしか荒く熱い息をつき、羽が触れるたびに身体中がそれを感じてしまって、どうしていいのか訳がわからなくなっていました。
「ハ、ハウル。もしかして、いつもと違う事って、これのことなの…っ?」
ソフィーは必死になってハウルに問い掛けました。
気を抜くと、吐く息と一緒に喘ぎ声が漏れてしまいそうです。しかし、こんな明るいところでこんな恥ずかしい事をされて感じてるだなんて、絶対に認めたくありませんでした。
「ご名答。ソフィー、だいぶ感じてきちゃってるみたいだね?ほら、ここ…こんなに赤く尖がってる。今日は灯りを灯したままだから白い肌に赤が映えて、とても綺麗だ。」
ソフィーの気持ちを知ってか知らずか、ハウルはソフィーの乳首へと羽を走らせました。
「っ、いやっ!お、願い…ぃっ!やめっ、や、ね、ねぇ、はうる、お願いぃっ…!っく、」
ソフィーがいくら懇願してもハウルは手を休めようとはしませんでした。
「ほーら、今度はこっちだよ。ソフィーのお腹ってすべすべしててやわらかくって…僕大好きだよ。」
「だ、だめっ!ハウル、ハウルゥ…、おね、も、やめ…ぇ!ううっ、や、ぁっ」
頬を赤らめながらいやらしく身をくねらせて涙を流すソフィーの姿はハウルにとって、とても扇情的でたまらないものでした。
(男の子っていうのは好きな女の子ができるとその子のことをいじめたくなるものだって子供の頃聞いたけど、これがそうなのかな。)
その後約1時間ほど、ソフィーはハウルの羽でいじめられ続けました。
もちろんその夜から一週間、ハウルはソフィーに口を利いて貰えなかったのでした。