「あ、ハウル髪の毛!ちゃんと梳かさないとだめよ。私がやってあげる。」
(髪の毛を濡らしたまま乾かし、ぼーぼー状態のハウル)
「うん」
(ハウルを椅子に座らせ、髪を梳かし始めるソフィー)
「せっかく綺麗な髪の毛なのに…ちゃんとお手入れしなきゃ駄目よ。」
「ははっ!ソフィーの髪の毛のほうが綺麗だよ。ほら、僕の髪の毛と混ざったら、夜空に浮かぶ星みたい!」
(上を見上げ、ソフィーの首元に手を伸ばし、顔を寄せさせるハウル。ハウルとソフィーの顔が大接近)
「きゃっ!ちょっと、せっかく梳かしたのにもつれちゃうじゃない。ほらほら、ちゃんとして…。
まったく、前は『綺麗じゃなきゃ生きてる価値なんかない!』って言ってたくせに、こういうところには無頓着なんだから。」
(身を離し、再び髪を梳かし始めるソフィー)
「今は僕よりソフィーのほうが綺麗だからね。そっちを見てるほうがいいもの。ソフィーは以前のように着飾っていた僕のほうが好きなの?」
(凝りもせず、再び上をソフィーを見上げ、いじわるい笑みを浮かべるハウル)
「ば、ばかっ!そういうことじゃないの!ハウルはハウルよ、どんな姿をしていたって私のあなたへの思いは変わらないわ。けどね…」
「じゃあ、問題ないよね!さ、髪の毛梳かしてくれたお礼に今度は僕がソフィーの世話を焼こう!」
(ソフィーの手をつかみ、ガタンとイスから立ち上がるハウル)
「は?ちょっと、え、あ、やっ!?ハウル!ちょっと待って、なんでエプロンのリボンをはずす必要があるのよ!まだ私お洗濯が済んで…ひゃあっ?」
(ハウルはくるりとダンスをするようにソフィーの手をつかんだまま身体を回転させソフィーの後ろに回った後、いそいそとエプロンのリボンを解き始める)
「今日はお洗濯はお休み!後で僕も手伝ってあげるから。ね?」
(後ろからソフィーのほっぺにキスするハウル)