圧倒的な怪力に、太公望は壁に押し付けられた。  
両腕を頭上で押さえつけられ、背後の壁が軋む。  
その、男性ボディビルダーのような体躯と女性のように華奢な太公望とでは力の差は歴然としていた。  
逃げられない。犯られる。そう感じるのに時間はかからなかった。  
…ぬめり、と生暖かい舌が頬を伝った。  
そこに纏わりついた唾液が顎を伝い、地にトロリと垂れる。  
 
「や…やめよ、ビーナス!」  
 
腕を封じられ、足も先ほどからビーナスに踏まれ動かせない。  
…たとえ使えたところで、彼に逃げるすべは無かった。  
事前に彼は三姉妹の巧みな罠により宝貝を奪われ戦闘不能の状況を作られていた。  
三人揃えば趙公明と五分と言われる名高き彼女たちにぬかりは無かった。  
 
「ふふふ、あなたの私に対するお気持ち…このビーナスはすでに気付いてましてよ」  
「お、お主…何を……!!むぐぅ…!!ん…!!んんん!!」  
 
そのゴツイ唇に言葉をふさがれた。  
物凄い圧迫感、頭蓋骨が割れるのではと思うほど顔を押し付けられる。  
ファーストキスだった。  
 
…もしこれが、こんなゴリラではなく…あやつならば…な。  
彼は頭の中で水の羽衣を身にまとう女性を思い浮かべていた。  
 
「ぷはぁ…ふふふ、太公望様…心ここにあらず、ですわね?」  
「な、なにを…言っておる」  
「本気でいきますわよ」  
 
耳元でそうつぶやくと彼の股間は大きな手で覆われていた。  
 
「く…ビ、ビーナス…!そんなことは、するものでは…ない…くぅっ!!」  
 
下半身で反り立った彼の息子に、ビーナスは口を添えた。  
ベッドに仰向けにされている彼の腕は頭上で縛られ、抵抗する事はできない。  
何より彼自身が驚いたのは、自分のモノが目の前の動物に対し反応していることだった。  
 
(そ、そうか…!さきほどの口付けの際に、薬を…!)  
 
「ふふふ。太公望様…ワタクシに対しここまで反応してくださりますとは…」  
「そ、それはお主がさきほど…!!ぁ、あぁっ…!!」  
 
ビクッ、と体が跳ねた。彼のモノがビーナスの口内に飲み込まれたからだ。  
 
「う!ぬぬぁぁッ!や、やめよ…!お主の唾液でワシのそれが溶けて無くなりでもしたらどうする!」  
「じゅぽ…ふふふ、太公望様ったら大げさですわよ…」  
「ああぁぁぁッ…!」  
 
もがけばもがくほど彼の上着は上へずれていく。  
露出したその男には不釣り合いな白い肌を上目で見ながら彼女はフェラを再開した。  
肉棒の先から溢れる透明の液とビーナスの濃厚な唾液が混ざり合い、激しく音を立てる。  
 
「じゅぷ…じゅぷ…ふふ、いやらしい味がしますわね」  
 
彼女の舌は裏筋を這い、カリ首を舐め回し、言葉と共に攻める。  
やがて…  
 
「ぁ…!!ああぁぁぁぁぁッ!!」  
「じゅぷ…む、ふんんんんッッ!!」  
 
限界が訪れた彼のモノから発せられた白い液を、ビーナスは口内全体で受け止めた。  
喉の奥まで届く、濃厚な粘りのある精液を、彼女は飲んだ。  
竿の根元を強く掴むようにして先端まで引く。  
先端をストローのように咥え、搾り出すようにして残りを吸った。  
 
「ぁ…くっ…はぁ…はぁ…」  
「ごくん…ふぅ…美味しかったですわ…」  
 
太公望のモノから口と手を離すと、彼の腹部に手を優しく添える。  
その手は次第に上へと、撫でるように這い、彼の服を捲り上げた。  
 
「は、ぁ…はぁ…も…もう、やめよ…」  
 
露出した、産毛一つ生えぬ幼子のような胸にビーナスは舌を這わす。  
白い胸板に涎をまとわり付けていく。  
その舌はやがて二つの桜色の突起へ…  
 
「ぁぁ…太公望様…お顔が真っ赤に染まってますわよ…?」  
「く…そ、そんなこと…」  
 
乳首を転がしていた舌はゆっくりと、さらに上へと這っていき  
鎖骨、喉、顎、頬…と、舐め回しながら太公望の耳にまで迫った。  
 
「ぁ…ぁ…!あぁぁぁ…」  
 
耳たぶを甘噛みされ、上ずった声をあげた。  
 
「たっぷりと楽しみましょう…」  
 
そうビーナスが耳元で呟いた、  
その時!  
 

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