「部長、できましたので目を通しておいて下さい。」  
雨宮から書類を渡される。今度の内覧会の件だろう。  
会社ではこんなに仕事が早いのになぜ家ではあんななんだか…  
 
書類に目を落とすとポストイットが貼ってある。  
「ぶちょー、お昼を一緒に屋上で食べましょー。ホタルより」  
…何だこれは。  
 
昼になり、屋上へ行くと先にアホ宮がニコニコしながら待っていた。  
悔しいことにかわいい。目が腐ったとしか思えない。  
 
「ぶちょー!遅いですよー!」  
「仕方ないだろう、取引先から電話があったんだから」  
「さっ、食べましょー!」  
「何だ、コンビニおにぎりだけか」  
「おかずはちゃんとありますよ」  
いつの間にか私の弁当を奪って今まさに蓋を開けようとしている。  
「おいっ!何をする、それは私が今朝作った私の為の弁当だ」  
「部長のかわいいホタルちゃんにも分けて下さいよ〜」  
「ははぁ、わかった。貴様もう給料が底を尽きたな」  
「どきっ!そーんなことないですよ〜〜〜」  
「いつも言ってるだろう!ちゃんと計画的に貯蓄なり何なりして  
おかないと…あ、何勝手に食ってるんだ。人の話を聞きなさい!」  
「おいし〜〜〜!さすがぶちょお!あ…」  
説教している間にかなり食われてしまった。すぐに奪い返すべき  
だった。  
 
「あ〜、もっと食べたかったなぁ。」  
ふくれっ面でおにぎりを食べ始める。  
「まったく、貴様ときたら…ほら、口あけて」  
「あ〜ん。もぐもぐ…おいしい〜〜〜!」  
箸で特製卵焼きをつまんで口に放り込む。  
「何だか新婚さんみたいですねっ、はい、あーんって。きゃ〜〜!」  
「バカ!何喜んでるんだ。私からすればヒナ鳥にエサやってるような  
もんだ」  
「はあ〜〜〜〜〜?!」  
 
「お腹いっぱい、ご馳走さまでした。あ、そーだ」  
食べ終わるなり駆け出して行った。  
「まったく…にゃんこみたいだな。満腹したらどっかに行っちまう」  
 
呟いてはたと気付いた。  
また…どこかに行ってしまうのだろうか。今は私を好きだと言って  
いるがそれが永遠だという確証はない。もしかしたら手嶋と寄りが  
戻るかもしれないし、他に好きな男ができるかもしれない。  
そうしたらまた、私の許から飛び立ってしまうのだろうか。  
 
「…雨宮」  
 
ふいに胸が締め付けられるような感覚に襲われた。  
 
「ぶちょお〜〜〜!デザートでっす!」  
風のように駆け戻ってきた。何かを持っている。  
…何考えてるんだ。あの干物女とやっていけるのは私くらいしかいまい。  
 
「はい、シュークリーム。これ女子の間で大人気なんですよお。  
山田姐さんが買ってきてくれたんですよ。これは部長の分です。  
お客様と商談中だったからとっておきました」  
「たまには気が利くじゃないか…って何にのせてるんだ。茶托じゃ  
ないのか。しかもラップもかけてないし」  
「他にお皿が見つからなかったんですよ。そしたら目の前にこれが  
あって」  
「しかも使用済みか!せめて洗ってからにしてくれ。まったく…」  
「いいじゃないですか。それくらいでお腹壊したりしませんよ」  
「まったくもう…ん、美味いな。女の人はこういうの見つけるの  
好きだよな…って何見てる」  
「一口、欲しいなあ〜」  
「もう食ったんだろう?それにさっき満腹だって言ってたじゃないか」  
「甘い物は、ベ・ツ・バ・ラっ」  
上目遣いに見つめるまなざしに鼓動が早くなる。  
「一口だけだぞ」  
「やった!おいしい〜〜!」  
「あ、一口って言ったろう!こんなに食べやがって」  
「育ち盛りですから」  
「腹肉ばかりだがな」  
「ぐっ…言い返せないのがぐやじい〜」  
 
もう少しイジめてやりたくなってきた。  
「口にクリームがついてるぞ」  
「え?え?どこですか?ぶちょ…」  
唇を塞ぐ。少し荒っぽく、噛みつくようにキスをする。  
「んっ…、あ…急になんで…」  
「デザートを食われたから、君がデザートだ」  
「そんなぁ…ん…」  
今度は優しく、包み込むようにキスをする。舌を差し入れると  
待っていたかのようにからみつかせる。積極的になったもんだな。  
首筋に唇を這わせるとこらえきれないように声を漏らす。  
チュニックの裾をまくり、柔らかなふくらみに触れる。  
「あ…あぁん!」  
「静かに。誰かが来るかもしれんぞ」  
「でも…ガマンできません…」  
ブラの金具を器用に片手で外すと白桃のような乳房が現れる。  
その頂は思わぬ外気に触れたせいか固くなっている。  
指でそっとなぞると雨宮の身体がびくっと反応する。  
 
初めて抱いた時はもっとぎこちない反応だったのに今や  
私の触れる所全てに可愛らしく反応し、時にぞくっとするほど  
妖艶なまなざしで私を見つめる。  
自分がこの女を花開かせているのかと思うともっともっと  
歓ばせてやりたくなる。いや、虜にしたつもりが囚われているのは  
私の方かもしれない。  
 
舌で胸を愛撫しつつ、レギンスの上から最も敏感な部分をなぞる。  
服の上からですらしっとりと潤っているのが感じられる。  
「もう…ガマンできません…」  
息も絶え絶えに訴える。スーツの上着を敷き、雨宮を横たわらせる。  
チュニックの裾がまくり上げられてほんのり赤く色づいた上半身が  
露になった姿は裸よりも欲情をそそられる。  
「イヤラシイ格好をしてるな」  
「ぶちょおがこんな風にしたくせにっ」  
「…いくぞ」  
 
するりとレギンスと下着を下ろし、奥へ一気に突き進む。  
中は溶けそうな程に熱く、包まれる感覚にたちまち昇りつめてしまい  
そうになる。誰かに見つかるかもしれないというスリルが  
たまらなくさせているのかもしれない。  
 
「あぁっ…ぶちょおっ…」  
声を押し殺して必死にしがみついてくる。背中に立てられた爪さえ  
甘い痛みに変わる。  
くちゅっ…くちゅっ…水音と二人の息づかいだけが聞こえる。  
もう雨宮は息をするだけで精一杯のようだ。  
「もう…もう…だめですぅ…」  
息も絶え絶えだ。中が今まで以上に締めつけて来る。私も限界だ。  
 
「ああっ……ぶちょお!!」  
ぐったりと力が抜ける。身体を起こして愛しい思いで見下ろすと  
雨宮が腕を伸ばして抱きついてくる。  
「ぶちょお…ずっとそばにいて下さいね…」  
 
問いかけにわざと答えずキスをする。きっと一生、死んでも、  
生まれ変わってもそばにいるような気がする。  
 
 
 

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