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「…また来てんのかァ?ヘンタイ女。」  
一燈が玄武寺を訪ねると、どうやら当主の時生は不在らしく客間に通された。  
その部屋には、当たり前のようにくつろいでいる美依子がいる。  
 
「…」  
 
ミーコは嫌なモノを見るような目で一燈を一瞬見ると、また読んでいた雑誌に視線を戻した。  
いつもと違い浴衣を着ている美依子を見て  
(そういえば今日は夏祭りだった)と思い出した。  
 
 
(チッ…調子が狂うぜ。)  
ヘンタイ女、と呼んだから何かしらの反応があると思いきや、今日は何も言い返してこない。  
いつもは時生を介して話しているから、改めて2人になってしまうと会話も無いのだ。  
 
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(志村にハクタクさん、まだ来ぃへんのやろか…)  
ミーコは学校から帰宅してシャワーを浴び、浴衣を見よう見まねで着付けたはいいが、  
どうしても自分ではうまくできなかった。  
母親も店の配達やらで忙しそうで、とても着付けを頼めそうな雰囲気ではなかったのだ。  
まだ友人との待ち合わせまで時間はあるし、きっとハクタクなら着付けもできるだろう…  
そう思って隣の寺を訪ねたはいいが、ハクタクも時生も不在であった。  
 
 
ミーコはしばらく待つことにしたが、途中から一燈がやって来て…  
その一燈は仏頂面でテレビを見ている。  
暑いのか先ほどまで着ていた上着を脱ぎ、上半身は黒のタンクトップ1枚である。  
(黙っとればイケメンやのになァ…口を開けばヘンタイ言うし…)そうしみじみと思った。  
 
(…にしても、暑いな…)  
待っていても時生はなかなか来ず、そして沈黙も重なってか一燈はイライラし始めていた。  
昔ながらの造りの寺で風通しは良いものの、この夏の夕暮れ時は暑さが増す。  
 
静かな部屋にはテレビと、ミーコが雑誌をめくる音が響く。  
一燈は視線をテレビからミーコへ移すと、あることに気付いた。  
 
 
「おい、ヘンタイ女。」  
 
パラ…  
呼びかけにも応えず、また美依子は何も聞こえないかのようにページをめくる。  
 
「そこのヘンタイ女。」  
今度はさっきよりも強い口調で呼ぶ。  
 
 
「私には岸田美依子って立派な名前があるんよ!ヘンタイヘンタイ言うなや!」  
ミーコは怒りながら雑誌をテーブルに叩きつけて叫んだ。  
 
「…ヘンタイミーコ、お前の浴衣…左前になってるぜ。」  
そう言って一燈はミーコの胸元を指差した。  
ややこしいようだが、左前や右前と言うのは自分から見たほうではなく、他人から見たものなのだ。  
よく間違えられるが、左前は死人に着せられる浴衣である。  
 
 
「へッ…!?逆やったん?うわ、どーしよー……」  
 
「……しょうがねえな、こっち来い。」  
「直してくれんの?」  
「ああ。」  
 
ミーコの困っていたような顔が、パッと明るくなった。  
(…ったく、どっかの方向音痴と同じくらい世話が焼けるな。  
2回も妖魔に襲われるし、呪いにはかかるし…)  
 
一燈は美依子の後ろに立ち、慣れた手つきで帯をほどいていく。  
今度は前に立ち、結ぶ紐をほどく。  
(…おっと、下は見れねえな。)  
このまま自分が直すと、浴衣の中…下着が見えてしまうのだ。  
ヘンタイとは思っていても美依子は女子高生で、さすがに気を使ってしまう。  
 
「自分で合わせてくれねえか?」  
「ん。」  
 
 
長身の一燈は、美依子の身長に合わせて立ち膝になり、紐を結んでいく。  
(コイツ、口が悪いだけなんや…なんか変な気分…)  
ちょうど美依子の胸の高さに一燈の顔があり、息遣いがキャミソールごしに伝わってきて、くすぐったいような変な感覚になっていた。  
 
帯をほどいた体から、ほのかに香る石鹸の匂いが一燈の鼻をくすぐる。  
(意外といいカラダしてんな、コイツ…)  
ごくり、と一燈は喉を鳴らして美依子を見上げた。  
「?」  
ぽてっとした唇は可愛らしく少し開いて、頬は上気したまま、潤んだ瞳は一燈を見つめ返した。  
 
(やべ…こんなときに…)  
一燈は自分のモノが一気に熱くなるのを感じた。  
なんとか抑えたいと思っても、裏腹に自身はどんどん熱を帯びていく。  
 
「…浴衣…苦しくねえか?」  
制御しきれなくなりそうな理性を取り戻すための、必死のごまかしだった。  
 
「大丈夫……あの…そっちは…苦しくない…?それ…」  
美依子は顔を真っ赤にして、恥ずかしそうに一燈の下半身をを指差した。  
もはやそれはズボンの上からでもわかる程に膨らんでいたのだ。  
 
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「…悪ぃ、そのうち収まると思うから…」  
きまりが悪そうに苦笑いしながらそう答えると…  
 
ちゅッ…  
 
美依子は上から一燈に覆いかぶさるように唇を合わせてきた。  
 
「…っは…私のせいやったら…その…いいよ……?」  
その瞬間、一燈の中で堪えてきた理性がはじけた。  
 
「嫌なら拒めよ?」  
今度は一燈から唇を求め、舌をその中に押し入れると美依子は何の抵抗もせずすんなり受け入れた。  
「ん、ん...」  
そのまま舌で口腔を舐めまわすと、美依子もおずおずと舌を絡ませてくる。  
ぴちゃぴちゃと、いつのまにかテレビが消えていた静かな部屋に水音が響く。  
離れたお互いの舌から、銀色の糸が光った。  
 
立ったままの美依子が崩れ落ちないように左手で腰を支え、右手は浴衣の中をさぐっていく。  
少し汗ばんだ太股をたどり、薄い生地の下着の上から柔らかな部分を優しくなぞる。  
 
「あぁ……やぁ…」  
 
全身の力が抜けていくように感じた美依子は、たまらず一燈の首に強く抱きついた。  
右手はいつのまにか下着の中に進入して、すでに濡れた秘所からくちゅり、と音がした。  
   
 
「や…ぁ…ん…」  
 
「…ハッ…」  
 
器用に左手で紐を解いていき、美依子の浴衣はただ羽織っているだけの状態になった。  
胸元に熱い息がかかるたび、一燈の指が動くたびに、抱きつく腕に力がなくなっていく。  
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かき回していた指は下着から引き抜かれ、膝をついていた一燈は立ち上がった。  
反対に腕の支えが無くなった美依子は力なくその場に跪く。  
タンクトップを脱ぐと少し汗ばんで、鍛えられた上半身が露になる。  
 
カチャカチャとベルトを外し下着姿になると、美依子の手が伸びてそそり立つ塊を取り出した。  
細い指のたどたどしい手つきに腰がぶるりと震えた。  
 
「…んッ…」  
にじり寄った美依子は両手を添え、そのまま舌を這わせた。  
雑誌などで知識はあるものの、美依子にとっては初めての経験だった。  
そのまま先端の血管などを舌でなぞると、一燈からかすかに声が漏れて(これでええんかな…?)  
と上目遣いで表情を盗み見る。  
 
「…んふッ…ちゅっ…」  
先端を口に含んだり、唇で輪郭をなぞったりするたび、ビクビクと一燈のモノが震える。  
長い髪をかきあげて唇を噛み締めている顔がなんとも色っぽくて、美依子もさらに濡れが増すのを感じた。  
 
(やべっ…そろそろイキそうだ…)  
 
「…イって…良いか?」  
そう聞くと、夢中になっていた美依子の手と舌がぱっと離れた。  
 
 
「…私も、もうココが熱くなって…」  
涙目でそう訴えてくる美依子がたまらなく愛しく見えて、  
このままだと自分が美依子の初めての相手になってしまうと心配していたのがどこかへ飛んでいった。  
 
そのまま美依子を脱いだ浴衣の上に寝かせ、下着を取っていく。  
「…ンな緊張すんな…」  
いよいよ強張っている美依子の表情に気付くと、一燈は覆いかぶさって、美依子のあらゆる場所に唇を落としていく。  
すると今度は落ちてくる一燈の髪の毛がくすぐったいらしく、ケタケタと笑い出した。  
 
「…入れるぞ?」  
「…」  
そっと一燈は塊を美依子の秘所にあてがうと、すぐに少し窪んだ入り口がわかった。  
細い腕がしっかりと一燈の背中に絡み付いていて、緊張をほぐすために美依子と唇に重ねた。  
 
「…あいたた…」  
「…爪、立てていいから…クッ…」  
初めて受け入れるそこは十分潤ってはいるものの、一燈を受け入れるには小さすぎた。  
きつく締め付けられる感覚で、一燈はもう限界に近かった…  
 
「…どォせ痛いんやったら、一気にお願いします…」  
「…歯ァ食いしばれよ?」  
 
美依子は息を吐いたのに合わせて、ズルッと体内に異物が入り込む感覚を覚えた。  
 
「っっ…痛ぁっ…」  
 
「…あと…半分…」  
ギリギリと遠慮せずに一燈の背中に爪をたてていたため、うっすらと背中には血がにじむ。  
美依子のおでこに浮かぶ冷や汗をそっと手で拭い、もう一度口唇を重ねる。  
 
「…ふっ…」  
「…入った…」  
「……ホンマ?」  
 
緊張が解けた瞬間だったからか、あとはすんなりと受け入れることができた。  
(意外と最初ほど痛くはのうなったわ。)  
「…動いてもええよ?」  
「…なら、お言葉に甘えて…」  
 
言うのが早いか、そのまま一燈は美依子のわき腹を押さえ、腰を動かす。  
美依子は苦痛に顔を歪めながらも、冷静に一燈の顔を観察していた。  
(こないな顔もするんやね…)  
だんだん動きがスムーズになると痛みが収まってきて、同時に気持ち良さも感じ始めていた。  
 
「んあッ!!」  
「…何ちゅう声出してんだ、ヘンタイ。」  
「…せやかて…あッ…」  
「そろそろ…」  
イっていいか?の合図で美依子を見ると、コクン、と頷いた。  
「…クッ…は…」  
急いで引き抜くと、美依子の腹の辺りに白濁液が飛び散った。  
 
 
いつの間にか夕日は沈みきり、代わりに弱い月明かりが差し込んでいた。  
「どーしよー…待ち合わせの時間とっくに過ぎてるわ…」  
「悪かったな、ヘンタイ。」  
「あんたがあんなんするからッ…!浴衣に…アレ…付いてしもて着られんし…」  
浴衣はしわがついた上に一燈の精液がついて、とてもじゃないが人前では着られそうになかった。  
今美依子が着ている服は玄武寺の使用人から借りたものだ。  
「…祭、行きたかったなァ…」  
「…今度、連れて行ってやるよ。美依子。」  
「え、今名前で…」  
「うるせー、ヘンタイ」  
「なんやのー!」  
 
 
〜部屋の影にて〜  
「どういうタイミングで出たら良いんだろうな、ハクタク」  
「それは私も存じかねます…」  
2人の影では楽しそうに笑う2人の声が響いていましたとさ。  
 
 

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