著作者:本保弘人
照明フェイドイン
教室。机は広さに応じて配置。麦の机は舞台中央手前。鞄が置かれる。
上手[かみて]から麦が走ってくる。自分の机に来ると、息を切らして椅子に倒れこむように座る。
麦「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
顔を上げ、一度上手を見てから正面(客席方向)を見て言う。
麦「告・・・白・・・・・・されちゃった・・・・・・」
暗転
舞台中央に麦直立。スポットは麦。正面には告白者がいるイメージ。目を合わさない。
言動は指示のない限り「しどろもどろ」
麦「え・・・えと・・・」
5秒無言
麦「あ・・・、い、いちねんの・・・・・・麻井・・・麦・・・です・・・」
2秒
麦「えと・・・その・・・・・・」
3秒
麦「よ・・・よかったって・・・・・・」
2秒
麦「えっ・・・・・・、は・・・はい・・・」
10秒無言。7秒あたりから麦、きょとんとした表情。
麦、慌てふためくがだんだん挙動不審になる。
麦「・・・・・・、っ、えっ、そんなっ、いきなりなんでっ、えっと・・・その・・・っ、・・・・・・こ、困・・・ります・・・・・・」
最終的には相手に目を合わせないように。
麦「すっ・・・・・・すき、って・・・・・・」
しばらくしどろもどろして、右足を一歩あとずさる。
麦「す・・・っ、すみませんっ!」
麦、一礼して下手[しもて]に脱走。
暗転
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