少し気が晴れたのか、九峪は大きく伸びをして、首をぐるぐると回した。
「お疲れでしたら、わたくしが」
「へ?」
すす‥‥と膝立ちのまま九峪に滑るように近づいた紅玉は、九峪の前から両肩を掴んだ。
「お身体をほぐしてさしあげましょう」
「え!?あ‥‥」
目の前の、紅玉の胸元に目を奪われたかと思えば、そのまま胸の内に抱え込まれ、
首の後ろに腕を回した紅玉は、そのまま九峪の首から背中に掛けての壺を丁寧に探し出す。
九峪の顔の左側が、紅玉の胸肉に埋まる。
(え、あ、ちょ、ちょっとま‥‥)
身じろぎしようとする九峪を、紅玉は頭をぐっと抑えて、
「じっとしていて下さいませ。ツボが見つかりません」
(あ、ああ‥‥マッサージね‥‥な、なるほど‥‥)
「ほら、首のここが、こんなに固くなっておりますわよ‥‥背中もこんなに」
(固くなってるのはそこだけじゃありません‥‥)
今や紅玉は、胡座をかいた九峪の左腿の上に座り込む形となって、身体を密着させており、
儀服の裾が乱れ、綺麗に筋肉の着いた太股が露になる。
未亡人の色香を全身に浴びる九峪であった。
若い九峪が、それを耐えられる訳もなく、下半身が充血していく。
もう少し密着しようと身体を寄せる、紅玉の膝が、九峪のモノを押し上げる。
「あら‥‥‥‥」
(や、やばッ‥‥)
「まぁ‥‥しょうがないですねぇ‥‥これも、お元気な証拠ですから」
「や、あの、すいません。そんなつもりじゃないんです」
「これでお元気にならなければ、逆に失礼と言うものですよ」
「え?そ、そんな」
バツが悪そうに顔を掻く九峪を内心可愛いなと想いながら。
「九峪様、よろしければ、わたくしめにお情けを下さりませ」
「‥‥‥‥は?」