「はぁ…私はいつ戻れるんだ」
(旧狗根)耶麻泰国の一角に部屋をあてがわれ、表向きには客人として扱われている(人質なのだが)清瑞は憂鬱そうにため息をはいた
「…‥人質の身だから仕方ないのだろうけど‥これじゃあ体がなまってしょうがないな」
自分の身の上を理解していながらも、やはり乱波としての本能なのか?
清瑞は捕らわれてからもずっと身体能力を低下させない為に体を鍛え続けていた
そして今も柔軟体操に精をだしている
「っ…っは…はっ」
体操を始めて小一時間ぐらい立っただろうか…清瑞の額に汗の玉が浮かび上がり頬から顎へと流れ落ちた
「っ‥ふぅ…」
一通りの柔軟が済んだのだのか…動きが止まる
「…っ‥今日はこれくらいで十分か、‥んっ」
動きを止めた清瑞は全身に、急速に冷えてゆく汗の冷たさを感じ、急いで手拭いを探し出し体を拭いてゆく…こんな敵の手中で風邪でも引いたらそれこそ命に関わる
「…はぁ…まったくそれにしても…」
清瑞は汗を拭う手を止め、あらためて自分の格好を見直して見る
今の清瑞の格好はと言うと…天目の親衛隊幹部と同じ制服…つまりは、思い切り肌を露出した格好なのだ。
その余りの露出加減に、思わず息を飲んでしまう
こんな恥ずかしい格好…もし耶麻台国の誰かに見られたら自殺モノだ
「九峪様は喜びそうだけど…」
清水は不意に自分の主であり、神の遣いである男の顔を思い出した
「…………」
九峪様…
清瑞はソッ…っと自らの唇を指で押さえた
囚われる前に、安全祈願のおまじないだと九峪に唇を奪われた事を思い出す…唇にまた、あの甘い感触が戻ってきた…
「九峪様…」
優しく甘く…そして熱い九峪の口づけ‥もう一度‥唇を奪われてみたい…
清瑞は次第に己の九峪への想いに囚われてゆく
九峪様…九峪様…
九峪の唇の感触を思い返してみる
もし、九峪の口づけが…唇だけでは無く‥体中をなぞったらどんな感覚なのだろうか?
清瑞は目を瞑り、九峪を思い描きながら自分の体に自らの手を這わせてゆく
すると、清瑞の瞼の裏に九峪が姿を現した
『清瑞…』
優しい声色が脳内に響いた、それと同時に清瑞の指が自らの乳房の突起を弄び出す…
「あっ…九峪様…」
瞼の裏で九峪が自分の指と同調する
『清瑞…』
瞼の裏の九峪が、清瑞の乳房を愛撫し始めた
露出の激しい、あって無いような制服をずらし乳房に口づけ‥舌を出し舐め回すと勢い良くしゃぶり上げ、歯を立てる
「あっ…!!んあっ!九峪様…」
『清瑞…凄いいやらしい制服だな…』
脳裏の九峪は辱めるように卑猥な言葉を清瑞に投げかけ、痛い位に突起した乳房の先端にチロチロと舌を這わせた
『ピチャッピチャッピチャッピチャ…』
聞こえるはずのない淫らな音が清瑞の思考をおかしくする
「うっ…あぁっ…んっ‥ひぁあ…っ」
これは現実じゃない、九峪がここにいるはずもない…ましてや自分の体を弄んでいるなんて絶対にあり得ない事だ
「あんっ…ぁ…あっ九峪様ぁ」
わかってはいる…清瑞もわかってはいるのだ
だが、自らの指を止める事も瞼の裏で自分を辱める九峪を振り払う事も清瑞には出来なかった
『どうした?清瑞…そんないやらしい声出して‥そんなに気持ち良いのか?』
瞼の裏の九峪にが清瑞に囁く
「は…っい‥九峪‥様ぁっ…気持ちいぃ‥凄く気持ち…い」
そこに九峪はいないとわかっていながら清瑞は声を出して九峪に答えた
『よし、そんなに気持ち良いなら‥こっちも良くしてやるよ』
九峪の指が乳房から股間へと下がってゆく
「あっ…!?」
それと同時に清瑞の指も股間へと伸びていった