「まったくあの子は―――!!」  
夜の帳が落ち、闇がその身を包み始めた耶牟原城の廊下を、  
紅玉は不機嫌な足取りで九峪の部屋へと向かっていた。  
「九峪様が私一人をお呼び立てするなんて・・・今度は一体何を  
やらかしたのか・・・」  
つい数分前、九峪の遣わした兵士にその旨を伝えられてから、  
紅玉の頭は不安で飽和状態になっていた。九峪に呼び出されるのは  
これが初めてではなく、そしてこのような時は、決まって香蘭のことで  
叱りを受けるのが常だった。ただ、今回がいつもと違っていたのは、  
紅玉が先ほど口にしたように、九峪が香蘭を呼び立てていないことである。  
普段と違う事態というものは、大かれ少なかれ、人に不安を抱かせる。  
今回の紅玉は、まさにそのよい一例だった。  
 
「すぅーっ・・・はぁーっ・・・」  
部屋の前で深呼吸し、覚悟を決めた紅玉は、中へと向かって声を掛けた。  
「―――九峪様、紅玉、参りました」  
「おー、入れ」  
神の遣いとは思えぬその気さくな返事、そして、その声に怒気のようなものが  
感じられなかったことに、紅玉は少しだけ胸を撫で下ろした。  
「失礼します」  
障子戸を開け、奥に座す九峪の元へと、しずしず歩みよる紅玉。  
「ご苦労さん。まあ、座ってくれ」  
「はい、失礼いたします」  
九峪の正面に腰を下ろすと、紅玉はささやかな質問を、目の前の神の遣いへと向けた。  
「九峪様、それは・・・?」  
今、九峪の手には、薄紫色の液体が半分ほど満たされた、ビードロ製の瓶がある。  
「あぁ、ちょっとな・・・」  
そういうと、九峪は瓶を一気にあおり、中身を飲み干した。  
「・・・ふぅ、ま、気にすんな」  
「はぁ・・・」  
紅玉はそれが何かの薬かと思い、九峪が何かの病気を患って  
いるのではないかと心配したが、あまり度を越した質問は控えようと、それを胸の内へ収めた。  
 
「それでは九峪様、早速で失礼かと思いますが・・・  
今回私をお呼び立てされた御用件を―――」  
再び緊張を取り戻し、姿勢を正した紅玉は聞く。  
「ああ・・・」  
しかし、短くそう言ったきりで、九峪からの答えは返ってこない。  
それきり九峪は黙りこくったまま、俯いてしまった。それほどまでに  
深刻な内容なのかと、紅玉の胸は早鐘のように速まる。ここに呼ばれた以上、  
それは決して自分と無関係なことではないからである。  
そして、その沈黙が暫く続き、紅玉がその心臓の負荷に限界を感じ始めた時―――。  
「・・・香蘭を娶らせて欲しいんだけどよ」  
「―――は?」  
九峪の口から思いもかけない言葉が飛び出したことに、さすがの紅玉も  
間が抜けた声を上げてしまった。  
「だから、香蘭を嫁に欲しいんだ」  
「香蘭を嫁に、ですか・・・はぁ―――なっ!?な、ななな・・・」  
理解の範疇を超えたその答えに、紅玉は激しく動揺し、ただ目を白黒させた。  
 
「やっぱ、駄目か・・・?」  
落胆した表情で、九峪は再び紅玉へと問う。しかし、彼女は大きくかぶりを振ってそれに答えた。  
「とんでもありません!この耶麻台に、いえ、私のいた大陸中を探したとしても、九峪様ほどの  
殿方はおりませんでしょう・・・そのような方に香蘭を娶って頂けるなんて・・・母親として、  
これ以上の幸福はありませんわ!!」  
喜びのあまり、目に涙を浮かべ、口を押さえる紅玉。  
 
―――これで、これであの子も幸せに・・・!!  
 
約三ヶ月前、九峪達が狗根国よりこの耶牟原城を取り戻した後、  
火魅子に選ばれたのは、香蘭ではなく星華だった。  
事実、星華は人格の高潔さ、知識、そして人々の信仰を集めるだけの人望を、  
香蘭より遥かに兼ね備えている。しかし、そのことをいくら頭で理解していても、  
紅玉はそれに不満を覚えずにはいられなかった。彼女は権力自体を欲していたわけではない。  
ただ、異郷の地であるこの国で彼女が幸福を得るためには、確固たる『地位』が必要だと  
信じていたからである。  
 
―――もう心配はない・・・神の遣いである九峪様と結ばれれば、火魅子と同等の・・・  
いえ、それ以上の地位に立つことだって出来る―――しかも相手が九峪様なら―――  
 
また、彼女は香蘭の『女』としての幸せについても、日頃から真剣に考えていた。  
一年にわたる戦いの中、九峪へと惹かれていく彼女を、紅玉は密かに、  
そして微笑ましく見守っていたのである。九峪と香蘭の縁談は、紅玉の求めていた娘の幸せを、  
一度に満たし得るものだった。  
 
「―――香蘭はさ、受け入れてくれると思うか?」  
「えっ―――?はっ、はい、それは勿論です!あの子はいつも私に、  
九峪様のことが大好きだと―――」  
紅玉はいつの間にか自分の後ろに立っていた九峪に少し驚いたが、  
何故彼がわざわざそんな場所に移動したのか、という疑問までは持たなかった。  
それほど彼女は、降ってわいたような吉事に興奮していたのである。  
「そっか、じゃあ心配ねぇな・・・ちっと気は早いけど、これから俺達は家族ってわけだ」  
「はい!ふつつか者ですが、娘共々・・・んんっ!!?」  
紅玉の言葉を遮るように、九峪は突然しゃがみ込み、口の端を歪めて笑うと、  
背後から彼女の両胸を乱暴に掴んだ。そのまま掌の感触を愉しむように、ゆっくりと揉みしだく。  
「家族に隠し事があっちゃ、いけねぇよなぁ―――?へへっ、凄ぇ巨乳じゃねぇか・・・」  
「んんっ、くっ、九峪様、お戯れを・・・」  
いきなりの事態に、紅玉は混乱したが、それでもまだ少しばかりの余裕はあり、  
笑いながらその手をどかそうとする。それは九峪がいかに神の遣いであり、  
また同時に英雄であったとしても、その容姿は娘と変わらぬ齢のものだったからである。しかし―――。  
「―――俺はな、おふざけで女の乳揉んだことなんざ・・・一度もねぇんだよっ!!」  
「なっ、ひああぁぁっ!!」  
九峪が一気に自分の服を引き裂いたとき、そんな余裕は遥か彼方へと吹き飛ばされてしまった。  
 
「あうっ!!」  
「へへっ、可愛い声、出せんじゃねぇか・・・」  
九峪は床に倒れ込んだ紅玉の両腕を掴み、放り出された乳房へと  
その舌を這わせた。  
「ひっ・・・くっ、九峪様っ、おやめください!!」  
「あぁん?」  
紅玉の怒声をものともせず、九峪は彼女をからかうように、  
その乳首を音を立てて吸った。  
「んっ、くぅ・・・九峪様、これ以上は・・・いくら九峪様とはいえ・・・」  
「ぶっ飛ばしてみるかぁ?やめといた方がいいんじゃねぇの?へへへ・・・」  
「くっ・・・何故です・・・!?」  
あくまで自分から離れようとせず、今度は舌で乳頭を転がす九峪に、  
射るような視線を向けて紅玉は聞いた。  
「ンなことしてみろよ、香蘭に全部ばれちまうぜ?俺がこうやって、  
お前としっぽりヤってたってよ・・・」  
「なっ!?これはあなたが無理矢理―――!!」  
「関係ねぇっての。惚れてる男が、よりにもよって、自分の母親と  
やってたなんて知ってみろ。香蘭の奴、壊れちまうんじゃねぇか?」  
「う・・・」  
大切な一人娘のことを持ち出され、紅玉の抵抗があっけないほどに弱まる。  
「そうそう、おとなしく一発ヤらせてくれりゃ、秘密にしといてやるからよ・・・」  
「くぅっ―――!あっ!!」  
紅玉の『同意』が得られたとわかった九峪は、いそいそと彼女の身体に残った  
衣服を剥ぎ取り始めた。  
 
「ひゅーっ、お前、ほんとに三十代かよ・・・すべすべじゃねぇか」  
「―――っ!!」  
無遠慮に身体をまさぐられながら、紅玉は、ただその恥辱に耐えるしかなかった。  
そして、最後に残った一枚が足から抜き取られると時、さすがに紅玉は腰をよじって  
ささやかな抵抗を示したが、九峪にそんなものは全く通用しなかった。  
「―――んん?おいおい、紅玉よぉ―――」  
「見ないで・・・下さい・・・!」  
九峪が下着をゆっくりと引き抜くと、紅玉の股間から、一本の粘性をもった汁が伸びた。  
その下着と紅玉を繋ぐ愛液を指ですくうと、九峪は彼女の目の前で、それを擦り合わせて笑った。  
「いやいや言いながら、しっかり感じてんじゃねぇか。エロい体しやがって・・・」  
「くっ―――!!」  
「さてと、待ってろ・・・今ぶち込んでやるからな―――」  
「くっ、九峪様っ、何をっ・・・!!」  
いそいそとズボンに手を掛ける九峪を見て、紅玉はその身体を小刻みに震わせる。  
「決まってんだろうが、こいつでお前を・・・可愛がってやるんだよっ!!」  
「ひいぃっ!!」  
紅玉は、突如トランクスの下から取り出された怒張を目の当たりにし、危うく失神しそうになる。  
九峪はその隙を見逃さず、素早く紅玉を組み敷き、自分の頭を彼女の足で挟むような体制をとった。  
 
「ひぃっ、おっ、おねっ、お願いです、どうか・・・それだけはっ・・・」  
子供のように震える紅玉に、九峪は激しくその嗜虐心をくすぐられ、  
思わず涎を垂らしそうになった。  
「お前だって欲しがってんじゃねーか・・・素直になれって、な?」  
九峪は、その亀頭を愛液を滴らせる割れ目へと何回も押し付け、淫猥な音を立てた。  
「へへっ、新品みてーだな、おい」  
その言葉通り、紅玉のそこには色素の沈着など全く見られず、九峪が姦通してきた処女たちのそれと  
見比べても、全く見劣りするところは無い。  
「よっと」  
唐突に九峪は腰を進め、その剛棒をカリ首まで紅玉の中へと進めた。  
「・・・ひっ、嫌・・・!!」  
紅玉はびくりと震え、それを自分から追い出そうと必死に腰を振るが、  
しっかりと足を掴まれたその状態ではどうしようもなく、ただ九峪の侵入を許すしかなかった。  
「ほれほれ、どんどん入ってくぞ・・・あー、凄ぇ締まる―――そらよっ!!」  
「うあぁっ!!!」  
九峪は紅玉の、その娘より一回りも大きい巨乳を揉みながら、ゆっくりと腰を進め続け、  
最奥部近くで、一気にその肉棒を突き入れた。  
「ほぉれ、全部入ったぜ・・・気持ちいいだろ?」  
「くっ、う・・・」  
紅玉は唇を噛み締め、何とかその恥辱に耐えようと必死になっていた。  
「ちっ、何とか言えよ、おらっ、おらぁっ!!」  
「あぅぅっ!!あっ、くっ、動かないでっ・・・!!」  
「ふんっ、ふんっ!!」  
紅玉の言葉など聞こえていないかのように、九峪は腰を加速させ、  
より乱暴に彼女を突き挿していく。  
 
「くううぅっ・・・いやっ、あっ・・・!!」  
「いいぜぇ、お前の中、最高だっ!!今日はこん中に・・・へへっ、たっぷりぶちまけてやる・・・!!」  
「いっ、いやぁ・・・九峪様・・・もう、やめてっ、おやめくださいっ!!」  
「ったく、うるせぇなぁ・・・娘の方は凄ぇ淫乱なのによぉ―――」  
腰を止め、思い出すように笑う九峪に、紅玉の表情は凍りついた。  
「娘にっ・・・香蘭に何をっ・・・!?」  
「へへぇ、チョロいもんだったぜ・・・部下と上手く話せねぇっつって  
落ち込んでたからよ、ちょいと慰めてやったら、その場で股ぁ開きやがった」  
「な・・・!!」  
「武闘家として、ちょっと問題あるんじゃねぇか?まぁ、たっぷりと可愛がってやったぜ。  
勿論、今でもな」  
「あっ、あなたは香蘭を・・・愛してはいないのですか!!?」  
蒼白になりながら、紅玉は問いかけた。せめてこの男が、香蘭のことを愛していてくれたら、  
まだ香蘭も、そして自分も救われる。だが―――  
「馬ぁー鹿っ、んなわきゃねぇだろっ!!美味そうな身体してやがったから、  
優しいふりしてやってただけなんだよっ!!」  
「―――っ!!くっ、このっ・・・この外道っ!!」  
紅玉は九峪の顔めがけて唾を吐いた。それは見事に命中したが、九峪の余裕の表情は  
全く揺らがない。  
「おいおい、香蘭じゃねぇんだ、言葉は正確に使えよな・・・俺みてぇのはな、  
『腐れ外道』って言うんだよっ、おらぁっ!!」  
「あかっ、くっ、はうぅっ・・・!!」  
紅玉を言葉攻めにしながら、テンションを高めきった九峪は、  
おもむろに紅玉の尻を持ち上げると、それをあらゆる角度にグラインドさせ、  
彼女の中を隅々まで突き上げた。  
 
「うっ、くおっ・・・いくぜぇっ、久々の精液・・・しっかり味わえっ!!」  
「ひぃっ!!駄目っ、外に・・・」  
頭を激しく振り、紅玉は目の前の悪魔に懇願する。だが、それは当然の如く、あっさりと拒否された。  
「もう遅ぇっ、喰らいやがれっ!!!」  
「あっ、ひっ、ひいいぃぃっ―――!!!」  
子宮の奥に九峪の精液が叩きつけられたことを実感した紅玉は、体を仰け反らせ、絶望の悲鳴をあげた。  
「ふぅっ、ふぅっ・・・紅玉・・・」  
その名を呼び、ぐったりする紅玉の唇を奪う九峪。半ば気を失っている紅玉は、ただ虚ろな目をして  
その身を九峪に委ねていた。  
「今日は孕むまでやってやるからな・・・香蘭も喜ぶぜぇ、なんせ弟か妹が出来るんだからよぉ・・・」  
九峪はそう言うと紅玉の身体を裏返し、精液を溢れさせる秘所へと、再びモノを突き入れた。  
先ほど飲んだ忌瀬特性の精力剤で、今夜の九峪は萎え知らずになっている。  
恐らく、紅玉が開放されるのは暫く先のことになるだろう。  
「香蘭・・・香蘭・・・」  
愛しい娘の名を呼びながら、紅玉は、ただ涙を流し、その身を悪辣な英雄に揺さぶられるのだった。  
 
 

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