予期せぬ出来事  
 
 
夕暮れが差し掛かる時間  
買物帰りの一人の青年が店の前の壁に貼られてる一枚の貼紙を見ていた。  
 
貼紙の内容は9月27日に失踪した女の子の情報を求めるものだった。  
 
女の子の特徴はストレートのロングヘアー、眼は真ん丸で鼻と口は小さくバランス良く整っている。  
 
普段は優しく大人しい女の子。  
名前は……上河菜々美  
 
いくら捜しても無駄だよ…お兄さん  
彼女はもう俺のモノになったんだから……  
 
青年は心の中でそう呟いた。  
 
貼紙の内容を見終えた買物帰りの青年はその場から立ち去り、微かに口元を歪ませた様に見えた。  
 
プルルル……  
携帯電話が着信音が鳴り響く  
「チッ……」  
買物帰りの青年は舌打ちした後、不機嫌そうに電話に出る。  
「もしもし、一体なんの用事?彼女なら相変わらず俺の所に居るよ」  
「大丈夫、今はすっかり彼女も俺の用意した場所に慣れてる……」  
 
「それより今は大事な時期だろう、俺なんかに電話しててもいいの?」  
 
「あんたに言われなくても俺は彼女を離す気はない……じゃあ電池が勿体ないから、そろそろ切るよ。」  
 
そう言うと買物帰りの青年は相手からの電話を一方的に切り罵った。  
 
「ったく、クズが…いちいち不愉快でうたぐり深い奴だ…!」  
電話の相手は彼の父である直村洋介。  
直村コンツェルンの重鎮であり天城寺学園の元副理事長でもある人物だ。  
 
買物帰りの青年の名は直村琉耶。  
 
天城寺学園の元生徒会副会長だったが  
共学反対派の実行犯役を父親である直村洋介から任されてた。  
 
学園を共学にしようと努力してた最初の女生徒、相崎恋の邪魔をした琉耶の罪が暴かれ命令した父親と一緒に学園から追放されたのだ。  
 
その後刑事裁判にかけられそうになった琉耶。  
だが父親が懇意の政治家から警察に圧力を掛けて阻止する。  
 
そして琉耶に利用価値が無いと判断した後、手切れ金一億円を渡して家から追い出してしまう。  
 
なにもかも失って全てに絶望した日々を送ってた琉耶。  
そんなある日、琉耶は駅前で天城寺学園の制服を着た見知らぬ女子に興味を持つ。  
その見知らぬ女生徒が上河菜々美−−琉耶が愛してやまないあまりに監禁した女の子である。  
 
買物を終えた琉耶は今、彼女を監禁した部屋に帰る途中なのだ。  
 
菜々美を監禁している部屋に帰ってきた琉耶は、買って置いた物を机に置き彼女が居る部屋に入ろうとした  
 
「はぁ…ん…あぁっ、もっと…」  
 
菜々美の乱れた息遣いと声がドアの隙間から聞こえてくる。  
 
この部屋には俺以外は絶対に出入り出来ないはず……  
それなのに彼女は一体何をしているんだ?  
 
心の中で疑問に思うと彼女に気付かれない様にそっとドアを開けた。  
その表情は凍り付く様に冷たく鋭く変わってた。  
 
「あぁっ…!はぁ、はぁはぁ……」  
 
乱れた息遣いと声が更にはっきりと聞こえて来る。  
同時に琉耶が抱いた疑問も解けた  
 
「ねぇ、君は一体なにをしているの?」  
 
琉耶が声を掛けると菜々美はビクッと反応し今している行為を止めて、恐る恐るその声がした方を向いた。  
 
「……あっ、りゅ、琉耶くん…私、私…」  
 
あまりの恥ずかしさで今にも泣き出しそうな声になる菜々美。  
 
「なにをしてたのか言ってごらん?……怒らないから。」  
 
反対に琉耶は嬉しそうに何をしてたのか菜々美に問いただす。  
 
「……ニー…してたの…」  
 
一部始終とはいえ見られた恥ずかしさで小声になる。  
 
「え…聞こえないなぁ、誰の事を思ってナニをしてたのか…はっきりと俺に聞こえる様に言ってくれないか?」  
 
わざと聞こえないフリをする上にさりげなく質問を増やす琉耶。  
 
「り、琉耶くんに…抱かれる事を思って…してました、オナニーを…」  
 
彼女は羞恥のあまり泣き出しそうな顔を赤らめながら自慰告白した。  
 
「ふふっ、正直だね菜々美は…そんなに俺に抱かれたくって堪らなかったんだ。」  
 
琉耶はそういうと嬉しそうに彼女に近づき耳元で囁く。  
 
「…じゃあ、今度は俺の目の前でそれをしてみてよ。出来るでしょ?俺を愛してるなら…」  
 
戸惑いと驚きを隠せない彼女を尻目に自慰を要求する琉耶。  
 
「……わかりました…。」  
 
琉耶に心も身体も捕われてる故か菜々美には断ることが出来ない。  
 
茂みに覆われた秘部に自分の指を侵入させる。  
 
「んっ…」  
 
クチュクチュといやらしい水音を起こしながら侵入させた指を掻き回す。  
 
「あぁ…はぁ、はぁ…」  
 
秘部にある蕾も刺激する荒い息遣いがより乱れてくる…。  
 
「あっん、はぁん…いい…」  
 
秘部を掻き回す頻度と蕾を刺激する頻度が速くなると同時に羞恥に乱れる表情。  
 
琉耶によって彼の目の前で自慰をしてる…  
その事実がよりいっそう身体を火照らせ絶頂へと駆け巡らせる。  
 
「ンッあぁっ、もうダメ…イッちゃう…!」  
 
ビクンっと身体を跳ねらす菜々美の様子を琉耶はただ嬉しそうに眺めてた。  
 
「よく頑張ったね…でもまさか君がそんな事をするとは予想外だったよ。」  
 
自慰で絶頂に達した菜々美の頭を優しく撫でる。  
 
 
「急にどうしても我慢できなくて、気がついたら…あ、あの…琉耶くんはしないんですか…?」  
 
恐る恐る琉耶に自慰の事を質問する菜々美に琉耶は答える。  
 
「俺…?俺は菜々美、君が居るからそんな事をする必要は無い。」  
 
そう答えたあと服を脱ぎだして菜々美の唇にキスをする。  
 
「…んっ………」  
 
自慰で迎える快感とは段違いの味に酔いしれる菜々美。  
 
「さっき自分の手で絶頂したのに君の身体は満足してないんだね…」  
 
彼女の耳元で吐息を混じらせながら甘く囁く琉耶  
 
「ひゃあ…ち、違い…アッ…」  
 
「ククッ、違わないみたいだよ?君の下の方は…」  
 
抵抗させる間もなく自らの手で濡れさせた秘部と蕾を今度は琉耶の手によって刺激される。  
 
「さっき見た限りだと此処が一番感じてたみたいだね?」  
 
「アァッ!や、やめ…」  
 
さっきの自慰を眺めた時に気付いた彼女の感じ易い部分を更に強く刺激する  
 
「ま、また…きちゃう琉耶くんの手で……イッちゃうよ!アァンッ!」  
 
「やっぱり俺の手でイカした方が君はいい声で鳴いてくれる  
さっきよりも艶やかでそそる声だ…」  
 
返す言葉もなくただ物欲しげに潤んだ瞳で琉耶を見詰める菜々美。  
 
「その前に君が俺にすることがあるでしょ?」  
 
その言葉に静かに頷くと菜々美はそそり立つ琉耶の陰茎を手で包み込みそして口で奉仕する。  
 
「…そう、君は本当によくわかってる。」  
 
赤く可愛いらしい舌を使いながら自分の陰茎を一緒懸命に奉仕している菜々美が堪らなく愛しい。  
 
それと同時に彼女の口の中で琉耶の陰茎がますます固く大きくなっていく。  
 
「…ッそろそろ、出るよ」  
 
琉耶の言葉を合図にドクンッと菜々美の口の中に精液が注がれる。  
 
広がる精液の苦味に耐えながら注がれたそれを全て飲み込む。  
 
「随分上手くなったね、最初の頃は飲みきれなくてよく顔に掛かってたのに。」  
 
精液を注いだ陰茎を引き抜かれた菜々美の口からは何も語れない  
ただ潤んだ瞳で琉耶になにか求めている。  
 
「俺にナニをして欲しいか自分の口で言ってごらん。」  
 
そんな菜々美を見てニコッと微笑みながら意地悪そうに問い掛ける琉耶。  
 
「…り、琉耶くんと一つになりたい…です。私のこと激しく抱いてください…。」  
「ふふっよく言えたね…。」  
 
何とか口を動かし恥ずかしそうに答える菜々美  
 
琉耶は嬉しそうに再びそそり立った陰茎を愛液で十分に潤った彼女の秘部に宛てがう。  
 
陰茎はズブズブと肉壁を掻き分けあっという間に奥にまで入り込む。  
 
「ああっ…」  
 
待ち望んでた挿入に声が漏れる  
結合された秘部からは更に愛液が溢れ出しそして肉壁がキュッと絞まる。  
 
「くっ…相変わらずキツイけど暖かくて気持ちいい…動くよ。」  
 
グチュグチュといやらしい水音と立てながら最奥を突かれ掻き回される。  
 
「はぁ…琉耶く…ん、もっと……」  
 
「最初抱いた頃はあんなに痛そうにしてたのに。  
今はすっかり順応してるね…いや、淫乱になったのかな?」  
 
「ち…違います…。り、琉耶くんが私を…あぁンッ!」  
 
菜々美の言葉を封じ込むかのように更に激しく最奥を突く琉耶。  
 
「でもいいか、その可愛いらしく喘ぐ声も淫らで艶やかな表情も全て俺だけのモノだから…。」  
 
私はもう琉耶くんからは逃れる事は出来ない…  
その言葉を聞いた菜々美は改めてその事実を思い知る。  
 
「あぁ、琉耶くん…私もう…」  
 
「そろそろイクのかい?なら一緒にイッちゃおう…」  
琉耶の問いにコクんと頷くとそれを合図に菜々美の膣内に熱い愛欲が注がれた  
 
お互いに感じあい恍惚に溶け合い絶頂に達する  
 
私はもう、琉耶くん無しではいきれない……  
 
一人で自慰をする時では決して味わえない快感を琉耶と一緒に味わいながら菜々美は強く思った  
 
お互いの愛欲を貪り終えた後、菜々美は琉耶の胸の中に居た  
 
夢心地なのか表情はとろんとしてただ胸の中でしがみつく様にしている。  
 
そんな菜々美に琉耶は語りかける  
 
「ねぇ、菜々美…」  
 
黙ってはいたがピクッと微かに反応する菜々美、構わずに話を進める琉耶  
 
「さっき外出した時に君の為に紅茶とお菓子を買ったんだ、後で一緒に食べよう。」  
 
とろんとした視線で琉耶を見つめた後コクんと微かに頷く。  
 
「ありがとう、君は本当に愛しくてしょうがない。その表情も可愛いくて綺麗だよ…。」  
 
最近になって見せる様になったとろんとした表情  
それは琉耶が菜々美をひたすら愛で続けた結果だった。  
 
特に今回は身体を気遣かって、抱くのを少し止めてたのと何回も絶頂に達した為か夢見心地が長い様だ。  
 
「俺に抱かれるのを想像しながら自慰行動を起こすなんて嬉しいよ…  
それだけ君が俺のことを求めていたんだから。」  
 
最初は兄や友人、学園の人達の事も思ってた。  
 
だけど琉耶の手によって抱かれては優しく愛撫され甘く囁かれる  
そして快楽を覚えれば覚える程  
次第に外に出たいという気持ちが薄れ、心と身体が琉耶だけを求め続ける様になって来た。  
 
「でも一人でするより俺と一緒の方がずっと良かっただろ?」  
 
とろんとした瞳を潤ませながらまた頷く  
 
「ふふっ、そうだろうね。俺が君なしではいられないのと同じ様に君も俺なしではいられない…。」  
 
髪の毛を撫でたあと優しくキスをする  
そして彼女に甘く囁く様に言った  
「ああ…愛しいよ、菜々美。これからもずーっとこの鳥かごの中で君を愛で続けるよ…。」  
 
琉耶くんの言う通りだ、私はもうこの人なしではいられない…  
離れることなんて出来ないよ…  
 
とろける様な意識の中で菜々美はそう痛感した  
そして琉耶と一緒に眠りの中に墜ちて行った。  
 
 

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