この物語は「ひまわり!!」のエンディングで語られた彼女たちの未来とは関係ない、別のパラレルワールドが舞台となる。話は製薬会社の陰謀が瓦解した時点に遡り、彼らによる多額の賠償金で志能備学園は男女校ともに再開、捕えられていた教員も元通り復職を果たしている。  
 
モノローグ  
ばっちゃ、お元気ですか?  
こちらは学校のゴタゴタが解決し、ようやく平穏な毎日を過ごせるようになりました。  
といってもそこは“くノ一”養成学校…相変わらず妙な薬物や手裏剣が飛び交い、バズーカ砲も炸裂していて別な意味で賑やかではありますけど…。  
ばっちゃも知ってると思うけどハヤト殿…いや、万里小路先生も相変わらず借金返済のため学校に残り頑張っています。あ、そうそう例の梅干しですが、もし分けてあげられるようでしたらまた送ってくださいね。先生も楽しみにしてくれると思います。  
草々  
 
 
第1幕 武蔵坊の宿題  
第一場。  
場面は校庭、ランチタイム…。製薬会社の治療で「異能力」から解放され晴れて志能備学園の教員に復職した武蔵坊が、お好み焼きを頬張るひまわりに近づく…。  
 
「日向さん…」  
「あ、はい…武蔵坊先生…」  
「相変わらず好きなのね、お好み焼き…」  
「はぃっ!すみませんっ!」  
彼女の授業では「女の武器」に妨げとなる「前歯に青海苔」の弊害から、くノ一に適さない食べ物として注意を促されていたのを思い出し、少し緊張するひまわり…。  
「別に作戦中でなければ構わないのよ、ところで例の『お相手』…もう決まったのかしら?"実施予定表"の提出がまだなのは貴方だけなのよ?」  
 
「そ、それは〜〜〜〜〜」  
ばつの悪さと同時にその内容を思い出し頬を紅らめるひまわりだったが、事が事だけにそう簡単に決められるものではなく、いたずらに提出期限は迫る一方になっているのだった。  
「ま、まだ期限には余裕ありますよね?必ず て、提出します…」慌てて喉を詰まらせそうになる。  
「女にとって大事なことなのは理解しているわ…、でも、くノ一にはプライバシーなんて無いの…、踏ん切りがつかないのなら残念だけど学園を去ることになるのよ?  
良く考えなさい…」  
そう言い放つと武蔵坊は艶めかしいヒップを回転させ、校舎の方に歩み去った。  
 
「え〜ん、ど、どうしよ〜〜〜う」  
武蔵坊のせいで先ほどまであった食欲もなくなりガックリと項垂れるひまわりだった。  
 
 
第二場。  
学園女子寮、しきみの部屋。  
ゆすら、ヒメジが「そのこと」で話し合っている。  
 
「あ〜あ〜、いくら手段とは言えこの若い美空でバージンの安売りを強要するなんて  
フンコロガシ並みに外道よね〜」  
 
「わらわは別に構わんでありんす、だいたい処女膜なんて鬱陶しくて早くどうにかしたいくらいでありんすよ」  
 
「まじで言ってるの〜?ほんと肉食系の血ってライオン並みにワイルドよね〜」  
 
「本物のくノ一になりたいなら、仕方がないじゃない…」しきみは相変わらず薬草をこそぎながら冷めた口調で続ける…。  
「いずれにせよ、男に抱かれることになるのなら、早いうちに慣れ、くノ一としての技を磨くためにいろいろと学んでおくのは悪いことじゃないわ」  
 
「そんなこといったって〜『恋はご法度、相手には恋心を抱かない者を選ぶべし』とか『同年代の男子、特に男子校の生徒は選ばぬべし』とか条件つきなんだよ〜、しきみ…ナナフシは選べないんだよ〜それでもいいの?」  
 
一瞬、顔が曇り薬研(やげん)を捏ねる手が止まるしきみ、  
「べ、別に彼には何も感じてはいないわよ…だから構わないワ…」  
 
「ほんと〜〜〜〜、考えられな〜い、好きでもない男に抱かれるなんて〜」  
「いやなら、無理にすることもないわ…こっそりあの河童とやっちゃって嘘の『実施レポート』を提出すればいいだけのことよ」  
 
「ええ〜〜〜〜っ?そんなこと許されるでありんすかぁぁぁ〜」  
「あの武蔵坊を騙せる自信があるなら…ね…」  
「それはカメレオン並みにスキル必要よね〜、あの人ってばぁ場数は相当踏んでそ〜だし〜」  
諦めの表情で肩を落とすゆすら。  
 
「さっきから何を作ってるんでありんすか?」  
「秘伝の『媚薬』よ…、『棄嫌歓来』と呼ばれる一種の幻覚剤…、これを一粒飲めば相手がどんなに憎むべき男であってもその思いを進んで受け入れ、快感を呼び、破瓜の痛みさえもなくなるという、くノ一には欠かせない秘薬…」  
 
「『破瓜』ってなんでありんす?」  
「女の子のアレが破れることよ〜」(桃太:キシシ)  
「なるほど〜これを飲めば痛くないんでありんすね〜」  
「ヒメジにはそこがポイントなわけぇ?」(桃太:ウシシ)  
 
「古くから、くノ一はこれを使うことで精神を保っていられたんだとお師匠様が仰っていたわ。これの効能で抱かれる相手は誰であろうと自分の理想の男に見え、終わってから一晩眠りにつけば全て忘れるという…。」  
 
しきみの摘みあげた焦げ茶色の丸薬がきらりと光る…。  
 
「良かったら、貴方達の分も処方してあげるけど?」  
「本当でありんすかぁ〜できれば1ダースほど欲しいでありんす」  
「ヒメジったら〜あなたハツカネズミ並みに繁殖浴旺盛〜〜〜〜」  
瞬間空気が淀み部屋の奥に振り返るしきみ…  
「ん、誰?」声にする間もなく部屋の隅に現れたつきよ姫…  
 
「ど う や ら そ の 秘 薬 が 必 要 な 者 が 他 に も お る よ う だ…」  
 
一同、例によってお椀を覗き込む…。  
そこには項垂れた顔で、すっかりしょげかえっているひまわりが映し出されていた…。  
 
 
第三場  
放課後、課外活動のソフトボール部で練習中のひまわり。顧問兼監督の武智がノッカーを務める。  
 
鋭い打球がサードの守備位置に並ぶ内野手達に襲いかかる。ひまわりの番…  
強めだが普通に捌けない打球ではない、が、最初の一歩が遅れたため後ろにそらす…。  
 
「こらー!日向ぁ!何をやっている〜〜〜っ、早くボールを取ってこーい」  
武智が容赦なく怒鳴りつける。  
 
「すみませ〜ん」  
 
「何やってんだ?あんな簡単なゴロ…」いぶかしがる捕手姿のアザミ・・・。  
「奴は何か悩みごとでもあるのか?」武智が傍らのアザミに問う。  
「さ〜、私の耳には何も入っていませんが〜、もともと抜けたとこがありますからねぇ〜」  
「ふむ…」打球を追う短パン姿のひまわりを見つめる武智…。  
「それにしても、いい脚だ…」  
「はい?」  
「い、いやなんでもない!」アザミの問いかけに一瞬キョどりながらも、再びノックに専念する武智…。  
(できれば奴を…)そう心の中で呟く武智だった。  
 
 
第四場  
教員宿舎、万理小路の部屋。  
筆の子先生が、万理小路の猛り狂った男茎を咥えフェラチオに酔い痴れている。それに身を委ね極楽気分のハヤト。  
「ハァハァ、ふ、筆の子先生〜っ…い、いつも、わ悪いっすねぇ〜」  
件の混乱に乗じ、邪気に操られたとは言えハヤトとひまわりを始末しようとした罪悪感から、いつしか筆の子はハヤトの性欲処理担当を買って出ていたのであった。  
ハヤトはどちらかというと保健担当のみつ先生を希望していたが、一旦関係を結ぶとむしろ虜になってしまっていた…。  
一心不乱に頭を振る筆の子が、ハヤトの分身の敏感な部分に舌先を這わせながら言う  
「おららいさまれすわ、わらしらっれこうれもしらきゃ身がもらない…」  
舌を使いながら喋ってるからハッキリしないが大意は汲み取れる。全寮制の学園生活で半ば禁欲状態に強いられて辛いのに教師生徒や男女の差はない。  
言い終わらないうちに筆の子はハヤトの腫れあがった先端を喉の奥に宛がう様に吸い込み…というか飲み込む  
「おわっ!、がっ、」快感で目眩がしそうなのを堪えながらも、ついつい嗚咽を漏らすハヤト。こんなバキュームフェラは今までに経験がない…。  
「ふ、筆の子先生っ、お、俺にも舐めさせてくれ…」  
「万理小路先生ったら〜そんなことされたら私集中できませんわよ?」  
「い、いいんだ。我慢できない」  
そう言うとハヤトは彼女の腰を引きよせ仰向けになった顔の上に股間をあてがう。  
すでに筆の子の秘溝には女蜜が溢れんばかりに湧き出ており、隠微な香りを解き放っていた。  
ハヤトは巧みに舌を尖らせると、小振りながらも既に半ば開き加減の花びらをこじ開け、今は尻を向けている筆の子の、その部分の下側に位置する「女の突起」を舐め上げた。  
瞬間、ハヤトの肉茎を握る筆の子の左手にかすかな反応を感じると、続けざまに舌の先端を躍らせる。ビクンっビクンっとその度に反応する腰を、まるで無視するかのように筆の子も口と舌と手でハヤトの下腹部を攻め立てる。  
これは戦いである…とでも言いたげに。  
やがてうねりも最高潮に達し、ハヤトは股間が徐々に熱をおびてくるのを感じてくると、舌と顎の反復運動を更に激しくし、舐めるというよりはむしろ舌を押し付けるような感じで反撃する。  
やがて筆の子の方が我慢できずに股間を激しく上下させ、果てるのを察したハヤトは、機を得たりとばかりに、思いっきり筆の子の口腔内に生命の流体を放出したのだった。  
 
第一幕終了  
 

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