【政宗×えみかの続編です(処女喪失もの)】
この前―――
普段は自分をブスよばわりして下僕あつかいする高飛車な兄に
何も知らない身体を弄ばれ 欲望をぶつけられてから、
えみかは自分が変わってしまったのを感じた
心にはもちろん、大きな傷をつけられた
殴られたり蹴られたりしたときの、相手だけに向かう怒りや悔しさとは違う
あの日もっと用心していればよかった
もっと必死で抵抗すればあんな目にはあわなかったかもしれない
という自責の念と後悔が、兄に対する憤りよりも激しく
自分の心を抉り 暗く沈ませていた
あの日以来、兄の第二襲来を恐れて
部屋には鍵をとりつけ、
今までは腕や太ももを露出し無防備だった部屋着…
おもにタンクトップやTシャツ&ショート丈のパンツを、
ジャージや長袖のシャツに替えた
風呂には必ず施錠して入るようになった
すべて兄の目を意識しての行動だ
しかし
仕掛けた当の本人は、まるであんなことなど無かったかのように
いつもどおりの声で、顔で、ふるまいで
自分や両親の前で過ごしている
えみかの一連の自衛行動を目にしても、
「おまえには全く興味がない」といったかんじの冷めた目で
馬鹿にしたような冷笑をなげつけてくる
そんな兄の態度に、えみかはひどく腹がたった
(そっちが無理矢理あんなことしたくせに……!!)
しかしすぐに怒りは沈んだ気持ちに変わる
あんなの、お兄ちゃんが私に特別な感情があってしたんじゃなくて、
ただ私の身体を射精の道具に使っただけのことなんだからそっけなくて当たり前か……
あの人何も感じてないんだ…
じれったいような歯痒いような思いを抑えるために、
えみかは自室にこもりベッドの上で自分の胸や秘所に手を伸ばす
あの日以来兄のことを考えたり顔を見たりするだけで、
身体は濡れるようになっていた
「ねぇ、この鍵 自分でつけたの?」
その日 いつもどおりに学校帰りに松本家に寄った京介が
えみかがホームセンターで買い自ら取り付けた自室用の鍵を
指でなぞりながら聞いてきた
鍵穴に中指をすりつけ円を描くように中心に向かってこする
いちいち手つきがエロい
「うん、ちょっとね、防犯とか…そういう」
「防犯なの?」
京介が笑いながら、ベッドに座って携帯をいじるえみかの右隣に
ぴったりくっついて腰掛ける
別に誰かにメールを打っているわけでも
ウェブサイトを閲覧しているわけでもない
政宗に身体を悪戯されて以来、初めて京介と個室で二人きりになることに
恥ずかしいような後ろめたいような
何かで気を紛らわせていないと とても空気に耐えられない
そんな気持ちがえみかに手慰みに携帯をいじらせた
「…えっちなことするためじゃないの?」
京介がえみかの肩を抱きながら 彼女の耳元で囁く
「は?! なんでっ…」
耳にかかる息に真っ赤になりながら、えみかが腰をずらして逃げる
「こういうことしてても お母さんにいきなり見つかる心配ないじゃん」
京介もえみかを追って腰を移動し、今度は背中側から脇を通って左の胸に触れ
人差し指で服の上から乳首を捕らえつつタプタプ側面だけを軽く揉む
「んっ…」
いつもなら軽くはたかれて中断される行為が、思いがけない成果を生み
漏れてきた甘い声に 逆に京介が驚かされる
「えっ」…人三倍五倍女遊びをしてきた男の直感が瞬時に告げる
俺以外の誰かにこういうことされた?
数日前までは胸に触ろうが脚に触ろうが
くすぐったがるか 嫌な顔をして払いのけていたえみかが
今自分の腕の中で頬を紅潮させ切ない吐息をもらしている
普段自分が、求めても許してくれないえみかの代用に数多く抱いている、
明らかに男の愛撫に慣らされた女達と同じ表情だった
「ねぇ えみか、俺以外の誰かにこういうことされた?」
先ほど脳裏をかすめた直感を、京介がそのままぶつけた
いつもふざけてニヤついているような京介の目が、疑惑に険しく吊り上っている
「え……なんで…」
京介の腕に抱きすくめられ、逃げられない状態で
えみかが顔をそらして返事をにごす
(なんでそんなことわかるの?)
えみかは自分が、政宗に…他の男に口では言えないような悪戯をされたことを
京介だけには知られたくなかった
自分が口を割らなければ隠し通せることだと思っていた
けれど、女を抱くのに慣れている京介はあっさり勘づいてしまった
えみかの身体が他の男によって変えられてしまったことを
上手に嘘のつけないえみかが、
否定もせず顔をそらしうつむいているのを見て
京介は自分の直感が間違っていないことを確信した
「くそ、なんでだよ 俺にはさせないくせに
他の男と何やってんだよ!」京介が呻くようにつぶやく
他の誰よりも大事だから、好きだから、無理強いはしないで
えみかが受け入れてくれるのを待っていた
性的なことにうとくて恥ずかしがりやなえみかだけど、
自分のことはちゃんと好いていてくれて、
えみかが初めて身体を預けるのは自分だと確信していた
事実 恵まれた容姿とさっぱりした性格で男(だけでなく女にも)
よくもてるえみかだが、京介以外の男に目をくれたことはない
京介がしつこく浮気を繰り返しても、1発殴ればそれで済む関係だった
誰に割り込める隙間もなかったはずだ
「京介…」
自分の横で頭をかかえて沈み込む京介に、えみかが遠慮がちに声をかける
「相手 誰なんだよ」
「っ…………」
言えるはずがない
「俺以外に好きな人できたの?」
「ちがう…!!」
首をふって否定する
しかしその対応は間違っていた
「好きじゃないやつに身体許すってどういう状況なんだよ!」
京介がえみかをベッドに突き飛ばし、押し倒す
「おまえならどんな男相手だって反撃できるだろ?!」
えみかの心臓がギクリと凍る
部屋に鍵、私が腕力で敵わない相手、絶対に名前を出せない相手――
勘のいい京介が答えを得るのに必要なヒントは、十分すぎるほど揃っている…
「最後までは、されてないもん……京介に、だ…抱いてほしいと思って…」
これ以上追求をうけたら絶対にばれてしまう
まだ男の指に身体の奥を触れられるのはたまらなく怖かったが、
えみかは声を振り絞って言った
「……ほんとに?」
一瞬黙って、京介が口を開いた
自分を差し置いて他の男にえみかが抱かれてしまったと思い込んでいたのだ
少しの安堵と、セリフの後半部への期待と、それだけではすまない
誰だか知らない 少なくともえみかに女の反応を覚えさせた男への嫉妬の感情が
ぐるぐる混ざって大きなため息となって京介から排出された
「っは―――…マジで?!」
「まだ処女?」
「処女だよ…!」
自分は手当たりしだいによその女に手をだすくせに、まったく勝手な男だ
少し輝きをとり戻した薄い色の瞳で軽くデリカシーのないことを言う京介に
ちょっとむかつきながらえみかが答えた
私は実の兄にあんなことをされて傷ついたのに、こいつ
私が他の男に何かされても処女までは奪われてないって分かったとたん
ちょっと喜んでる……
(さっき言ったの取り消し、当分絶対抱かれてやるもんか!!)
「じゃーさ、どこまでされたか教えてもらおうかな…」
「え?!」
ベッドから起き上がりそっぽを向いていたえみかの両脇に後ろから京介の両手がさしこまれ
むにゅっと左右の乳房をつかむ
「ちょっと…なに…っっ…!」
むにゅ むにゅ むにゅ むにゅ むにゅ
「っはっ…あっ…やっ」
「えみかのおっぱいこんなに感じやすかったっけ?」
えみかの胸を後ろから揉みしだきながら、
あの日の兄を思わせるようないじわるな口調で京介がつぶやく
京介はえみかの綺麗な身体に自分より先に触れた「許せない男」への嫉妬を、
男より激しくえみかの身体を悦ばせることで乗り越えることにしたようだった
「や、やだぁ…ちょっと待っ…っあん!」
一度ベッドから立ち上がろうとしたえみかを、再び押し倒し今度は
正面から攻める京介
水色のサマーセーターの上からしつこく乳房を揉みほぐす
「っあっ…はん…はっ」
大きな胸が細い指の間でグニュグニュ踊る
「そろそろ脱いでみよーか」
言うより早く京介の手がセーターの中に押し入り
背中側に回ってFカップのブラジャーの頑丈なホックを事も無げに外す
「あっ…」
あっと言う間にブラとセーターを押し上げられ、
えみかの白い豊満なバストが京介の前に初めて晒される
「ふーん えみかこういう乳首してたんだ」
京介の指が愛しげにえみかの胸の先端をなでる
先ほど鍵穴をいじっていたのと同じ手つきで、指を動かす
中指を使って乳輪をなぞり中心に向かって円を描くようにこすりあげ、
さっきさんざん本体を揉みしだかれたせいでコリッと直立している乳頭を
クリクリおしつぶす 円運動はそのままで
「あんっ…!」
「気持ちーの?」
えみかの両方の乳首をつまみあげ 2本の指で揉みながら、
京介が長い前髪の間からいたずらっぽい目つきで微笑む
真っ赤な顔でえみかが首をふる
(乳首弄られて気持ちいいなんて言えるわけないじゃん…!!)
「っ…あ!!」
「ここも先客にいただかれちゃってたみたいだね」
動作とは違う、湿った声の素直な反応に京介がつぶやく
片手をえみかのジーンズのファスナー部分に伸ばしながら
京介が片方の乳首を口に含む
「んあっ…やっ」
自分の下半身の衣服を剥ごうとする京介の手を止めようとしたえみかの手が、
京介の手首を掴んだところで止まる
女慣れした器用な指と舌で乳首を丹念に転がされ、
思わず腰が浮き 太ももをを摺り合わせると、グチュリという卑猥な音がした
いつの間にか足の間は気持ち悪いほど濡れていて、
ショーツは肌に触れると不快な粘りを伝えてきた
えみかは自分の身体が自分の意思にかかわらず、
京介を受け入れる準備を始めていることに気付かされた
「や…待って…こわい…」
ジーンズをずりおろされ
今やびしょぬれの布切れになったショーツに正面から手をかけられ
えみかが哀願する
「何がこわいの こういうこと他の男としたんでしょ?」
「してないっ…してないもん!」
かぶりを振ってえみかが否定する
嘘はついていない
アソコに指を入れられはしたが、
穿いたまま脇から指を突っ込まれて弄られたので、ショーツは脱いでいない
「それは俺が確かめるよ。ほら 見せてよ。
えみかの大事なところ」
「やだっ…」ショーツの上辺を握り、かたくなに拒否するえみか
経験のない彼女が 自分でもよく見たことのない恥ずかしい部分を
好きな男の前で晒すには多大な覚悟が必要だった
「じゃ 後ろからだったら恥ずかしくないでしょ」
「?…あっ…やっ」
いきなり京介がえみかをうつぶせに転がし、
無駄な肉のいっさいついてない まっすぐな背筋にキスをする
そのまま背骨に沿って優しく舌を動かし 左右の肩甲骨を甘噛みする
「ん……っ」こわばっていたえみかの身体が緩み、ため息が漏れる
背中を愛撫しつつも、抜け目ない京介の手は 一方が前に回って乳房を揉み、
もう一方がショーツの上から尻をくすぐり、更なるえみかの心と身体の軟化を狙う
(…気持ちいいかも……)
京介の巧みなマッサージに えみかが身体を任せきった瞬間
突然 尻を撫でていた指がすばやくショーツの両端をひっかけると
尻を覆う布を中央に寄せ、Tバック状態にした
「ちょっと…!」
うっとりした気分を壊され 怒るえみかにかまわず
京介が細く束ねたショーツを持ち上げ尻の割れ目に食い込ませて上下に揺する
乳房同様 大きめの白い尻肉がタプタプ弾む
「あんっ…あっ…やっ…やめ!」
「やなの?じゃこれはどう?」
さっきまでの包み込むような愛撫とは裏腹に、京介の目が意地悪に笑う
優しいマッサージは、一気にハードなものに転回した
四つん這いの頭より高い位置にまでショーツを引っ張り尻を上げさせ
その股間部分、ギチギチに引っ張られた細い布が締め上げ包んでいる
えみかのふっくらした2枚の肉のかさなり部分を、
京介が細い指で微妙に振動させながらなぞっていく
「ひ……!! ゃ…っ」
京介の指の与える絶妙な圧力に思わずイキそうになる
えみかのそういう様子を察して
そのギリギリのタイミングで割れ目を往復するのをやめ、
今度は薬指と小指を除いた3本の指が
2枚の肉を一緒に掴んでクニュクニュ揉んでやる
絶頂に達しそうだった快感は、意識をはずされ不発に終わる
「やっ…いやぁ…」
四つん這いになっていたえみかの上半身が前にのめり、
ますます大事な部分に かつてそこを守っていた細い布が食い込む
「も…やだ…こんなのっ」
好きな彼女を初めて抱く前の愛撫にしてはえげつない京介の攻撃に、
えみかが半泣きになる
(こんなの続けられたら変になっちゃう…!)
前に倒れこんで顔を隠して羞恥に耐えるえみかに、京介は容赦がない
「あーゆーのは初めてだったの?」
うつぶせになって腕で顔を隠すえみかに
覆いかぶさるように京介が添い寝し肩を抱く
いつのまにか上半身は脱いでいる
「変なことしないでよ…!」
「変じゃないよ えみか悦んでたじゃん」いつものニヤニヤ笑いで京介がからかう
「悦んでないっ!!!」
「ここ、こんなに濡らしてるくせに?」
京介の右手が尻の側から侵入して割れ目に向かう
「やっ!!」
足を固く閉じても時すでに遅く、京介の指がショーツの隙間から入り込み
濡れそぼった肉壷の蜜をかきまぜる
「くぅ……はっ」
「もうさ、これも脱いじゃおうよ」
足の力が緩んだ瞬間に、京介がびっしょりと濡れたショーツを一気に引きずりおろす
「あっ…」
「こんなの穿いててもお尻が気持ち悪いでしょ?」
器用に脱がすとベッドからは手の届かない遠くへ投げ捨てる
「……!!」
剥ぎ取られて捨てられたショーツの行方に目をとられている隙に
京介が驚く速さでえみかの片足を持ち上げ、
あらわになったそこに口をつけた
「やだっ…!!そんなとこ…汚いー!!」
腰をひねって逃げようとするえみかを
京介はガッチリ押さえて離さない
「汚くないよ えみかの身体に汚いとこなんてないもん」
震えて怯えるえみかのそこを 京介の舌が慰めるように撫でる
内股を舌でつついてさらに大きく足を開かせると
ひだに沿って舌を使い どんどん溢れる蜜を舐めとる
ぷっくりと充血した陰核を吸い 唇で挟んで舌の先でつつき 舐め転がす
えみかはいよいよ泣きそうな顔を、抱き寄せた枕に埋めて
声を押しころし耐えている
(こっから先が誰にも触られてない領域なんだな…)
剥き出しになっている乳房が時々プルンと大きく揺れ、
京介をますますやる気にさせた
「ハァ ハァ ハァ ハァ…っ! あう…あっ あん あん!」
すっかり京介の舌と 後から加わった指のコンビネーション技にはまり
えみかは気付かないうちに声を出していた
「あんまり大声出すと階下(した)のお母さんに聞こえちゃうよ」
「いじ…わるっ」
セリフとは裏腹に、もっと大声を出させようとするような京介の舌と指の妙技に
えみかは自分で口を塞いで耐える
(今日まだキスしてないのに…そんなところばっかり熱心に舐めて…)
「そろそろ いい?」
京介が顔をあげてえみかに尋ねる
「…?」 「……!!」
質問の意図を理解して、えみかが慌てて投げ出していた足をたたむ
「閉じることないじゃん さっきまであんなにパッカリ開いてたのに」
えみかが恥ずかしがるような言葉をわざと投げ、
京介が足をこじあける
「や…」
さんざん感じさせられて
でもイキそうになるとわざとはずして焦らされて くたくたになっている下半身は、
ちょっと力を込めただけでたやすく開いた
「やらしいね」
ずっと顔を埋めて奉仕していたえみかのそこを、初めて京介はじっくり観察した
真っ赤になって顔を隠している上半身とは違い、
さっきから可愛がっていたそこは 熱を放ってひくひく震え
待ちきれないといった様子で京介を誘っていた
ぷちゅ
「あっ…」
壷の中に浅く指を沈めると、指をくるむ水音とえみかの吐息が同時にもれた
「いいよね?」
「…………」
沈黙を、京介はYESと受け取った
えみかの中途半端にずらされていた衣服を全部脱がせ、
自分も裸になった京介が優しくえみかをベッドに寝かせる
さんざん濡らした後で今更遅い気もするが、これ以上シーツを汚さないように
クローゼットにあった大き目のスポーツタオルをえみかの腰の下に敷く
「ちゃんと避妊するから」
「………………」
ギクッとするような生々しい単語を聞かされ えみかの身体がこわばる
(今からすることで、京介の子供ができちゃうかもしれないんだ…
やっぱ怖い 悪いけどできたらここで止めたい…)
再び固くなっているえみかの額やまぶた、頬にキスして
「大丈夫だよ 俺慣れてるもん!」
思いやりがあるようなないような本気か冗談か分からないセリフで京介が励ます
「ばか!!」
怒り半分切なさ半分、泣き笑いな表情でえみかが突っ込む
自分にかぶさっている京介の額か頭をはたこうと思ったが、何故か手が動かなかった
しばらく黙って顔を見つめあって今日初めてのキスを交わす
京介の舌が入ってくると、自分の分泌液で、いつもと違う甘酸っぱい味がした
今までしたことがないような、激しいディープキス
えみかは初めて 自分からも舌を動かし京介のそれに絡めた
(気持ちいい…)
政宗の奪うようなキスと違って、
優しく優しく えみかを思いやっていることが伝わってくるキス
(とろけそう…)
胸が熱くなって、やっぱり自分は京介が好きなんだ という気持ちが広がる
「じゃ、いい?」3度目の確認で、
「うん…」やっとえみかは返事をした
避妊具はキスの片手間で装着してしまったらしい
さすが慣れている男
さっきの唇を合わせた口内の抱擁で、またたっぷりと濡れているえみかの秘所に、
京介が固く勃起した熱い肉棒をおしあてる 京介が腰を使って動くと、
陰茎の裏部分と その下の袋ががえみかの割れ目の上をじゅぷっとすべる
押し付けて擦りあげると、くちゅ くちゅ と肉の間で淫靡な音がする
えみかが自分を受け入れる準備ができている印だ
長いこと待った、愛しい愛しい彼女との初めてのセックス…
一息ついて、京介が膣口に陰茎をあてがう
よく濡れた肉壷はぬるっと先端部をたやすく飲み込んだ
「ん…」
京介の首に手を回したえみかが、グッと腕に力を込め眉をしかめる
自分の身体の内部に何かが入ってくる違和感
少しづつ 少しづつ 京介の熱い塊がえみかの奥へ進む
「う……」
「…痛い?」
「ん…大丈夫…」
「無理すんなよ…」
首や腕に爪を立てられながら、京介が励ます
しばらく部屋には二人の荒い呼吸だけが響く
徐々にえみかの肉壁を割って京介の肉がえみかの中に食い込んでいく
「っあっ……」
えみかの頭の中で 何かがはぜたような感覚がして、
気付くと京介を丸ごと受け入れていた
「…これ 入ったの?」
「うん、全部入ってる……」
「そっか、すごい 熱い……」
「……っ 動いていい?」
「え…(もうギチギチなんだけど)…動くの? こわい…」
「んっ…大丈夫 ゆっくりやるから…」
切ない息を吐きながら、
初めて男を受け入れたえみかの身体になるべく苦痛を与えないように
細心の注意を払って京介が腰を動かす
「っ…は…んっ……あ!」
少しの冷や汗と お互いの体温による汗を浮かべながら
京介の動きに合わせてえみかが喘ぐ
痛いのと自分の中で異物が動く違和感にまじって わずかな快感も確かにある
「えみか可愛いよ……」
いつもは勝気に吊りあがっている二本の眉を八の字にゆがめ けなげに
自分の下で痛みに耐えているえみかのほっぺたにキスをしながら 京介がつぶやく
発育のよい胸や尻をしてる割には不足がちだと思っていた色気が、今は
首を反り唇を噛むしぐさや表情から、
匂い立つように京介を煽る
「その顔見てるだけで……もうイキそ……」
趣味の格闘技で鍛錬されているえみかの下半身の筋肉に締め上げられ
京介は絶頂が近いのを感じた
「っ……あっ…あっ…ふ………ぁ」
喘ぎながらも 少し余裕のでてきたえみかが薄く目をあけると、
自分の上で普段見せないような切羽詰まった表情で大事に自分を抱く京介の
細い首筋が目に入った
薄い皮膚の下で、ゴツリととびでた喉仏が激しく上下し
首の側面には所々 さっき自分が立てた爪の後が生々しく残っていた
浮かびあがる太い血管と その下の深くえぐれた鎖骨のくぼみ、その延長上にある
尖った肩が たまらなく愛しく見えた
自然とえみかは 京介の肩を抱きしめ首筋に噛み付いた
「っあ…っ!!」
不意に『えみかの自発的な愛情表現』という滅多にない刺激をぶつけられた京介は
えみかの中でビクリと震え 精を放った
「ごめん…今ので…、イっちゃった……」
えみかに力なく重なりながら京介が切れ切れにつぶやく
「いつもは絶対、レディファーストなんだけど」また京介が思慮のないことを言い
今度はえみかの突込みがまともにわき腹に入る
「痛いよ!」
「うるさい、あたしの方が痛いっつーの!」
えみかの中から自身を引き抜くと
彼女に背を向け 素早く役目を終えた避妊具を片し
自分が刻んだ裂傷から滲む血や分泌液、それらを受け止めたスポーツタオルを始末して
「じゃ、えみかの方もイかせてあげるから!」京介が余裕の笑顔で振り返った
「もう今日はいいってば!」ヒリヒリ痛む身体の中心を庇うような動きで
ベッドの隅に逃げるえみか
「だめ、1回1回キッチリ イかせないと気がすまない!」妙なポリシーを振りかざし
京介がえみかの身体をつかまえ組み敷く
「そんなら、挿入はなし…今日のところは」
捕まえたえみかの耳にキスしながら京介が囁く
ちょっと安堵したえみかだったが、この後 京介の全く手抜きなしの濃厚な後戯に
また激しく身体を揺さぶられることになるのであった
「じゃあ、まずここからね」
京介の手が 仰向けに寝るえみかの胸に吸い付くように触れる
大きな乳房を両手で挟んで中央に寄せ、極力近づけた左右の乳首を
八の字を描くような軌道で交互に舐める
味わうようにねっとり、そしてだんだん乳首を弾くように素早く
「ふ あっ!あん あん」
一旦乳房を挟んでいた手を離し 重力によって脇に流れる乳肉を
今度は横からタプタプ揺すり身体の中央で打ち付ける
タン タン タン パン!
「あっ…やっ やっ あん」
中央でまた両乳を固定すると片方の乳房を大きく口に含み
乳首を中心に吸い上げる
「あんっ」
跡が残るように 強く吸う
「いっ 痛いぃ」
えみかが呻くと、吸っていた乳房を放し
逆側の乳首を軽く咥え 舌先で優しくマッサージする
「はぅ…んっ……」
えみかが甘い吐息をもらす
足の間にはまた大量の蜜が溢れていた
「そろそろイく?」
京介の手が下に伸びる 太ももを撫で
足の付け根で水分をたっぷりまとうと、その指先が
えみかの一番感じやすい肉芽に触れた
「いっ…!はっ…」
指の腹がゆっくり上下して突起をさする
「ん……」
身体の中線を走る強い衝撃に耐えるように 身をよじって顔を伏せるえみかに
京介が頬ずりし、口づけた
ちゅば…
口の中でお互いの舌がもつれ、糸をひく
よく動く指先は下の突起を休まず撫でている
たまに摘んで2本の指で軽く揉む
「んっ…!」
人体で一番敏感な口の中と 女体で一番敏感な肉の突起を同時に愛撫され、
えみかが果てた
キュッと緊張しやがて弛緩した身体の動きに 京介もそれを悟り、
手を休め えみかを抱きしめる
ほっぺたをくっつけて 乱れたえみかの呼吸が整うのを待ち、
再び長いキスを交わす
「えみか 大好き…」
「あたしも、京介が好き…」
気付くと京介は部屋に来たときと同じ夏の制服姿で
えみかの隣に寝そべっていた
えみかは裸のまま シーツだけを胸から下に纏っている
あのまま寝てしまっていたらしい
「気持ちよく寝れた?」京介がにこにこ話しかける
「……うん、どのくらい寝た?」
「1時間くらい。お腹すいたろ」
「うん…ごはん食べたい」
短い言葉を交わし、呆けた頭で京介の差し出す着替えを受け取る
身体は 汗もそれ以外の分泌物も綺麗に拭き取ってある
自分が眠りについた後、京介が後始末をして 自分が目覚めるのをずっと側で
待っていたのかと思うと顔が赤くなった
二人揃って何故か顔がにやける
階下から夕飯を知らせる母の声がする
下に降りるとまた兄と顔を合わせることになるだろうが、
もう自分の身体は反応しないだろうと えみかは思った
-終わり-