「レックスー!もういっぱぁーいもってこぉーい!」  
「はいはい、もう寝ましょうねー・・・」  
まるで赤ん坊を寝かしつけるような口調で。レックスはその両腕に抱えたエリに言う。  
 
 
「口当たりがいいからって、果実酒をあんなにカパカパ呑むんだもんなあ・・」  
「おかわりー!」  
振り上げたエリの腕がレックスの下あごにヒットする。  
「ううう」  
無言で涙など流しながら、レックスはエリの部屋を目指して歩を進める。  
レックスはすっかり泥酔したエリを部屋に運んでいる途中。  
すっかりお父さん役が板に付いてきてしまった。  
 
 
今宵ファインネル城では、唯一の王位継承者であるクルーガー(と、おまけのエリ)が、ギオラムの町から 
無事に戻ってきたことを祝うささやかな宴が開かれていた。  
ギオラムの町でろくなものを食べていなかったせいか、クルーガーもエリも目の前の皿を親の敵か何かのよ 
うにすごい勢いで空にしていた。  
ほんの数時間前の食卓の様子を思い浮かべながら、レックスは苦笑する。  
「あんな賑やかな食事はどれくらいだろうか・・・。」  
 
ギオラムに侵攻され城を奪われてからというもの、城内、城下を問わず、国中が水を打ったように静まりか 
えっていた。  
特にクルーガーは、笑うことすらしなくなっていた。  
彼は、両親や兄弟を殺され、城と城下町、自分の国を奪われた。  
そのあとも、彼には泣くことさえも許されなかった。  
唯一生き残った王位継承者であるクルーガーには、国を守ることという常人には耐えられないであろう重責 
があった。  
それに押し潰されそうになりながらも必死で政務をこなし、その合間を縫っては、城を奪還すべく、手の皮 
がすりむけ血がにじんでも剣を降る手を止めなかった。  
3日に3時間程度しか眠らなくなったクルーガーは、拭いがたい悲壮感を漂わせていた。  
 
そのクルーガーが、怒ったり、笑ったり、すねたり、いじけたり。  
表情がくるくると明るくなっていったのはいつからだっただろう。  
 
「きっとこのひとが来てからだなあ。」  
 
ようやくエリの部屋の前に着く。  
南の塔、使用人塔の、最上階の角部屋。  
クルーガー宮廷内の上等な個室をエリにあてがおうとしたのだが、彼女がここを気に入ったのだ。  
そのためこの部屋には質素な部屋の作りに不釣り合いな瀟洒な家具が置かれている。  
せめて家具だけでも、とクルーガーが運ばせたものだった。  
 
打開策として異世界の賢者を呼ぼうということになり、そのテストとして召還した「どうでもいい奴」、そ 
れがエリだった。  
いつのまにかそのどうでもいい奴が、みんなの表情を取り戻してくれた。  
 
「私も勇気を貰った・・・」  
ひとりごちながら、いつのまにか寝息を立て始めたエリを、静かにベッドに降ろす。  
 
レックスは自由になった右手で先ほどエリにパンチされた下顎をさすりつつ、窓を開けて、新鮮な空気を入 
れた。  
ひんやりと気持ちいい夏の夜の風が流れ込んでくる。  
 
窓からは、高台に続く針葉樹の森と、小さな湖が見える。  
湖面は鏡のように満天の星となめらかなカーブを描く下弦の月を映し出し、湖の周りには色とりどりの花が 
咲いている。  
まるで宝石箱をひっくり返したかのような状景。  
エリがこの部屋を気にいた理由がわかる。  
 
「れっくすーみじゅーぅー!」  
 
いつのまにか目を覚ましたエリが、虚空に手を伸ばしてぶんぶんと振っている。  
「あー、はいはい、いま持ってきますよー!」  
暴れる手をいったん押さえつけてから、レックスは狭い部屋を小走り移動し、鏡台の上に置いてある水差し 
を持ってくる。  
エリの上体をひょいと起こすと、右腕で支えながら、左手でゆっくりと水を飲ませてやる。  
 
上気した頬は真冬の子供のようにまっかで、はだけたTシャツから、先程食べ過ぎたからであろうぽっこり 
とした下腹が覗く。  
それを見てレックスは思わずくつくつと笑ってしまう。  
「情緒も何もあったもんじゃないなあ。」  
 
「ゴホン!」  
 
と、そこへ、不機嫌そうな咳払いが響く。  
 
レックスは驚いて水差しを落としそうになる。水差しから零れた水が、エリのTシャツに大きなシミを作る。  
「ああ?!ごめんなさい、エリさぁん!」  
言いながら慌てて扉のほうを見やると、そこには鬼のような形相をした男が立っていた。  
 
「殿下!」  
 
男は、ファインネル城の王位継承者・クルーガーそのひとだった。  
なぜか長い金髪のその先端までよどみない怒気を纏い、その威圧感はたとえ獣やギオラムでもたちまち逃げ 
出すだろうとすら思われた。  
 
眼前には、凄まじい形相のクルーガー。  
「つべたいよーー!れっくすのあふぉんだらがー!!」  
腕の中には、暴君・エリ。  
まさに四面楚歌。  
じたばた暴れるエリの腕や肘がレックスの顔面を数回痛打するも、  
レックスは王子の凄まじい怒気を孕んだ青い双眸に縛られるかのように、その場を微動だにできないでいた。  
中間管理職の身の上を呪いながら、レックスは心の中で王子の怒りの理由をそれはもう必死に考えた。  
(ああ、なにゆえそのようにお怒りなのですか殿下?!)  
(先程迄はあんなに楽しそうに、食事をされていたではないですかぁぁ!)  
 
「・・・何してる」  
漸く王子が口を開いた。  
「へ?」  
その声に金縛りをほどかれたレックスだが、質問の意味を諮りかねて、思わず間抜けな声を出してしまう。  
 
「おまえエリに何してるって訊いてるんだよっ!!」  
「ひぇぇぇ?! でっ泥酔したエリさんの介抱ですよ?!」  
「そんなベッドで抱きかかえてーー・・・」  
そこまで言ってから、クルーガーの顔が真っ赤に染まる。  
間の抜けたレックスとは言え、その瞬間、クルーガーが何に対して怒りを露わにしたのか理解した。  
レックスは暴れるエリの身体を、素早く、しかし静かにベッドに横たえると、クルーガーに深々と一礼し、 
そのまま足早に部屋を出て行った。  
 
「殿下にも、あんな可愛い一面があったんですね・・・」  
使用人塔の為灯りの少ない廊下を歩きながら、しかし足取りも軽やかに。  
レックスはあったかい気持ちでいっぱいだった。  
数々の美姫がクルーガーの周りにいた。しかしクルーガーはその内の誰にも心を開こうとはしなかった。  
寝所にさえ剣を携帯し、眠るときは兵を配置し、夜伽を共にした女でさえ近寄らせようとはしなかった。  
レックスはずっと、クルーガーの苦しい横顔を見てきた。  
クルーガーはずっと独りだった。失った悲しみがあまりに大きかったのだろう。独りになろうとしていた。  
 
冷え切った彼の心を温めてくれるひとが、ようやく現れたのだ。  
 
背中に重い鉄の扉が閉まる音と、遠ざかるレックスの足音を聞きながら、クルーガーは赤面した顔を両手で 
押さえ、自嘲気味にひとりごちる。  
「ちくしょう、何を言ってるんだ、俺は・・・!」  
ため息混じりにへなへなとその場に座り込む。  
 
スコーン!  
 
「つべたいぞーこらーレックスー!」  
クルーガーがこの部屋に無理矢理運ばせた、天蓋付きの瀟洒なベッドの上で暴れる小さな身体。  
それが投げたと思しき空になった水差しが、思いを巡らしていたクルーガーの頭にヒットする。  
 
(ああ、さっきレックスの奴が水を・・・)  
のろのろと腰を上げると、ベッドでもがいているエリを見下ろす。  
 
濡れた白いTシャツからは、その下の素肌の色が透けて見える。  
 
差し込む月明かりに照らされて、白い素肌は吸い込まれそうな艶を放つ。  
 
クルーガーはベッドの縁に腰を下ろすと、エリの小さな頭を撫でる。  
つややかな黒髪が指に絡む。  
「んー・・・」  
じたばたと暴れていたエリが静かになり、口元をゆるませながら、むにゃむにゃと気持ちよさそうに声を出す。  
つるつるのほっぺたを指でなぞると、くすぐったそうにいやいやする。  
 
知らず知らずのうちにクルーガーの口元には柔らかな笑みが浮かんでいた。  
無防備な仕草があまりにも可愛くて、一瞬頭をよぎった邪推が払われる。  
 
窓から流れ込むひんやりとした空気に、エリが身を震わせる。  
「あ、着替えないと風邪ひいちまうか・・・」  
 
着替えを取りにエリの側を離れるその一瞬すら惜しみながら、クルーガーはベッドから重い腰を上げた。  
 
窓を閉めて、部屋を見回す。  
エリの鞄を勝手に開けるのは憚られたので、衣装箪笥から瑠璃色のネグリジェを一枚取り出す。  
衣装箪笥もクルーガーが用意させた上等なものだ。  
その中には、寝間着以外にもこちらの世界の衣装が沢山入っている。  
しかしエリはそれらに袖を通そうとしない。  
「動きにくいもん。それにそんなフリフリした服じゃ、買い物にもいけないわ!」  
クルーガーが女官に命じて用意させた流行のドレスなどあえなく一蹴し、  
いつもTシャツにジーンズというラフな出で立ちで、下町を徘徊し、ことある毎にトラブルを運んでくる。  
 
再びベッドに腰を下ろし、エリの柔らかなほっぺたをふにふにと撫でながら、クルーガーはいろんなことを 
思い出していた。  
エリが来てからというもの、毎日がとても慌ただしくなった。  
 
思えば第一印象は最悪だった。  
おもいきり頭をはたかれたのも、「くそ王子」呼ばわりされたのも、王族であるクルーガーにとっては初め 
ての経験だった。  
王族に対する侮辱は死刑に相当するからだ。  
クルーガーの前では、誰もが本音と建て前を巧に使い分けて接してくる。  
時には媚び、時には諂い、クルーガーの目にはそんな人間達が人形のように映った。  
しかし、それが彼にとっては当たり前だった。  
 
ギオラムの襲撃以来、完全なモノクロになってしまったクルーガーの世界に、鮮やかすぎる極彩色をぶちま 
けたエリを、長いこと疎ましく思っていた。  
 
濡れたTシャツを着替えさせる為に、エリの体を起こそうと肩を抱く。  
おもちゃのように軽いエリの身体は、少し力を込めただけで容易く持ち上がり、そのままクルーガーのほう 
へぐらりと倒れ込んでくる。  
暖かい体温。柔らかな肌。甘い香り。  
こみあげる愛しさを押さえられずに、クルーガーはその小さな身体を抱きしめた。  
 
自分の腕の中で無防備に寝息をたてるエリに対して罪悪感を覚えるものの、クルーガーはどうしても彼女を 
離したくはなかった。  
「一度だけ」  
そう自分に言い訳をして、エリに触れるだけのキスをする。  
 
桃のような肌  
桜色の唇  
柔らかな黒髪  
 
一旦触れてしまえば、理性の歯止めなどは簡単に緩む。  
 
くすぐったそうにもがくエリの仕草が可愛くて  
エリが自分のものではないことが堪らなくもどかしくて  
 
「もう一度だけ」  
「あともう一度だけ」  
そんな言い訳を繰り返しながら、頬に、髪に、瞼に、唇に。何度も口付けを繰り返してしまう。  
 
「ん・・・れっくす?」  
クルーガーの腕の中で、エリが小さく声をあげる。  
「違う!」  
すかさずクルーガーは叫んでしまう。  
「え・・?あれ?」  
焦点が合わないのか、大きな瞳をぱちくりとさせながら、目の前のクルーガーをまじまじと眺めるエリ。  
「なんで一番最初に呼ぶ名前がレックスなんだ」  
言うが早いか、クルーガーはエリの唇を自身のそれで塞ぐ。  
先程までとは違う、啄むようなキス。  
舌先を絡め取られた瞬間、エリの身体がびくりと反応し、途切れ途切れに吐息が漏れる。  
もたらされる奇妙な快感に混乱し、クルーガーの身体をはねつけようとするエリの細い腕も、やがては抵抗 
をやめる。  
そのままエリをベッドに横たえ、ゆっくりと唇を離す。  
 
「くるー・・がー・・?」  
名前を呼ばれて、クルーガーは無性に嬉しくなった。  
 
今はもう、自分のことを名前で呼ぶ者はこの世に誰もいなくなったのだ。  
 
愛しい人が、自分の腕の中で、自分の名前を呼んでくれることが、こんなにも嬉しいのか。  
そんな陳腐なことに感動する自分に驚く。  
 
エリの頬を優しく撫でる  
「クルーガー・・?」  
するとエリがもう一度自分の名前を呼んでくれる。  
エリの濡れた葡萄のような瞳のなかに自身の姿を確認すると、  
クルーガーは嬉しくて、  
「エリ、エリ」と愛しそうに名前を呼びながら、何度も触れるだけのキスを降らせる。  
 
エリはこれが夢なのか現実なのかよくわからないままでいた。  
クルーガーの愛しそうに自分の名前を呼ぶ声と、柔らかい体温が気持ちよすぎて。  
エリはそっと手を伸ばし、クルーガーの頬に触れてみる。  
クルーガーが微笑むのを見ると、今度は両手でクルーガーの頬をぐにぐにする。  
 
「なんだ、クルーガーはあたしのことが、好きだったのか」  
悪戯っぽくエリが言う。  
クルーガーは柄にもなく真っ赤になりながら、黙って頷く。  
エリは満足げに微笑むと、クルーガーの頭を撫で撫でする。  
 
「エリ」  
言うが早いかクルーガーは再び唇を合わせ、エリの舌を絡めとる。  
同時にクルーガーの手はエリのTシャツの中に侵入し、そのすべらかな素肌を楽しむように、背中をなぞる。  
 
クルーガーは名残惜しそうに唇を離すとすぐさま舌をエリの首筋に這わせた  
「ひゃああん」  
エリの背中をなぞりあげる自らの指先の動きに合わせるように、鎖骨から首筋、耳たぶまでを舌で嘗めあげ 
るとエリは甘い声をあげながらビクリ、ビクリと身体を震わせて上体を仰け反らせる。  
クルーガーはエリの首筋に所有の証を幾つも刻みつけながら、背中から手を回し、エリのTシャツをまくり 
あげた。  
 
「や、、あっ、、みちゃ、だめ、、、!」  
露わになった小さなふくらみを見られまいと、エリは両腕を伸ばしてクルーガーの目元を覆う。  
しかしクルーガーはそんなことお構いなしに、そのままエリの胸に唇を寄せた。  
柔らかさを確かめるように、しかし壊さないように優しく、円を描くように揉みしだくと、薄桃色の先端が 
呼応するように隆起してくる。  
クルーガーはそれを口に含むと、舌で転がし、優しく甘噛みをし、音を立てて吸い上げた。  
「んあぁぁ!」  
 
先程までささやかな抵抗を試みていたエリの腕は、  
いまやクルーガーの頭をきつく抱きしめ、まるで”もっともっと”とお強請りをするように、自分の胸に押 
しつけている。  
「エリ、すごく可愛い」  
「ん・・・!バ、カ・・・何、言っ・・・あ、あぁっ」  
クルーガーが思わずつぶやいた愛の言葉に、すぐさまいつもの調子で茶化そうとするも、気持ちよすぎて声 
にならない。  
クルーガーの手が再び背中をなぞりあげると、それはすぐさま嬌声に変わった。  
 
「背中が感じるのか?」  
クルーガーはエリの身体をひょいっと裏返し、四つんばいにさせ、舌で背中を嘗め上げる。  
背中から腕を回し、両の手はエリの胸をもてあそぶ。  
「ひゃあぁぁっ」  
前後から与えられる快感にエリは堪らずひときわ高い声をあげた。  
 
クルーガーの舌は背中を上下に這い回り、右手は乳房の重みを確かめるように何度も揉みあげ、小さい乳首 
をくりくりとこねまわす。  
左手はエリのヒップラインを何度もなぞる。  
やがてその手は下腹に回りこみ、エリのショートパンツのボタンを外すとそのまま下着ごとずるりと脱がせ 
てしまう。  
ショートパンツを抜き取られまいとエリは慌てて足を閉じるも、乳首を摘まれ首筋に歯を立てられると、そ 
んな抵抗は途端に意味を成さなくなってしまう。  
「あ、だ、めぇ、ああっ」  
下半身もひょいっと持ち上げられて、足から下着もろともショートパンツが抜き取られる。  
体勢はいまだよつんばいの姿勢のままだ。  
「はずか・・・ああっ、んっ」  
抵抗の声などは例によって快感にかき消される。  
 
愛液が白い内股を濡らし、ぬらぬらと淫らな光を放つ。  
クルーガーの指先が丸見えになった秘所に触れると、そこはくちゅりといやらしい水音を立てた。  
「んあっあああっ」  
クルーガーの指先が割れ目を何度もなぞる。  
ぬるぬるぬるぬる  
そこは溶けたバターのように熱くぬらつき、クルーガーの指など容易に呑み込んでしまいそうだった。  
 
「ああっ、ん、そ、んなと、・・・!さわっちゃやああああっ!」  
薄紅色のスリットと、その上の薄茶色の菊座までもが、クルーガーの前に曝け出されている。 
快感と羞恥にエリはすすり泣くように喘ぎ、身体を支えていた肘を折り、上半身はベッドにへたり込んでし 
まう。そうなると尻だけを高く持ち上げた格好になり、まるで男を誘っているようだった。 
このまますぐに己を突き刺したい衝動に駆られる。 
 
クルーガーは両手でエリの秘所を広げると、エリの薄い桃色の花弁と中央の肉芽が露わになった。 
あふれ出る密を掬い取るようにスリットを嘗めあげ、膣口に舌を差し込みくちゅくちゅとかき混ぜる。 
一番敏感な肉芽を舌で剥き、口に含み転がして、甘噛みをしてから、強く吸う。 
 
舌で充分にほぐしてから、ひくつく膣口に指を一本挿入する。 
「あぅ」  
声をあげてエリの細いからだが震える。  
まだ男を知らないエリの秘裂は異物を拒絶するかのような圧力を持っていた。 
肉壁がぎちぎちとクルーガーの指を締め付け、痛いくらいに絡みついてくる。 
 
(きついな・・・こりゃよくほぐしてやらんと痛いだろうな・・・)  
 
「ひゃあ!」  
クルーガーは一旦指を抜き、よつんばいエリの身体をひょいっと仰向けにする。 
驚いたエリが抗議の声をあげる隙もなく、そのまま足を開かせ、エリの薄い恥毛をかき分けた。 
 
クリトリスを口に含み転がしながら、再度指を挿入し、空いた左手で乳房をもてあそぶ。 
3点からの刺激に狂ったようにエリが喘ぐ。 
「あぁ、も、だ・・・めぇ!おかしくなっちゃうよぅ・・・!」  
 
挿入した指をゆっくりと律動を開始する。 
出し入れするたびにぐちゅぐちゅと密が溢れ、エリの内股やクルーガーの腕を愛液が滴る。 
「ああぁ!もう・・・やあああ!!」  
指先をフックのように曲げ、密を掻き出すように肉壁をひっかくと、エリの身体が弓なりにしなり大きく震えた。 
 
クルーガーは絶頂を迎え息を荒げるエリをぎゅっと抱きしめ、胸に、頬に、額に、そして唇に、キスをする。  
エリの肌は全身薄朱色に染まり汗ばんでいた。 
「だいじょうぶか?」  
エリの額の汗を拭ってやりながら、クルーガーが声をかける。 
イッたばかりでまだどこか焦点の合わないエリの漆黒の双眸は、少しの間くるくると宙を仰ぎ、やがてクル 
ーガーのガラス玉のようなそれを捉える。 
 
こくん  
 
頬をバラ色に染め恍惚とした表情で頷くエリの表情は、いつもの少年のような顔からは考えつかないほど妖 
艶だった。 
 
クルーガーと目が合うなり、エリの顔がみるみる赤く染まっていく。  
いつも憎まれ口ばかり叩いている手前、何を言っていいのかわからないようだ。 
エリは黙って頷くと、顔を隠すようにクルーガーの胸に顔を埋めてしまう。 
 
じゃじゃ馬を乗りこなしたかのような充実感とでも言うのだろうか、 
そんないつになく可愛いエリを見て、クルーガーはなにやら感慨無量な気分になっていた。 
「ごめんな、いやだったか?」  
クルーガーが頭を撫でながら優しく声をかけると、エリがおずおずと顔を上げてそれに応える。  
「別にやじゃなかった、よ。その・・ちょっとびっくり、した、だけで。」  
「そうか。」  
クルーガーは安堵のあまり顔を綻ばせた。 
本当は愛しい女をこんな形で抱いてしまうのに抵抗があったのだ。 
 
真っ赤な顔でもごもごと言葉を紡ぐエリが可愛くて、クルーガーはぎゅっと抱きしめて言葉を続けた。  
「俺の世界では、愛しいと思ったらこうして契りを交わす。エリ、俺はお前が、好きだ。」  
一旦抱いてしまったら、きっと、お前を元の世界に帰すのがイヤになるくらいに。 
それは言葉に出さずに心に秘めておく  
 
「・・・・・・クルーガー、顔真っ赤だよ」  
「うるさい!」  
前言撤回。やはりじゃじゃ馬は一生じゃじゃ馬のようだ。  
「お前が欲しい。」  
「しょうがないなあ」  
答える代わりに、エリはぐっとクルーガーを抱きしめ、そのまま彼の唇を奪った。 
 
くすくす笑いながら悪戯っぽく笑うエリにキスをすると、クルーガーもローブを脱ぎ去り、堅く反り返った 
己をエリの秘所にあてがった。 
 
数度割れ目に擦り合わせ、蜜を絡みつける。 
「あっ・・・はぁっ」  
さっきの今で身体が鋭敏になっているエリはそんな僅かな刺激にもビクリビクリと反応し腰を揺らした。 
 
ゆっくりと腰を沈ませ、エリの膣内に己を埋め込んでいく。 
「痛・・・!」  
エリは苦痛に表情を歪ませ、跡が残るくらい強く、クルーガーにしがみついてくる。 
「だいじょうぶか?」  
「だいじょぶ・・だから・・クルーガーの好きにして・・いいから・・」  
心配そうに覗き込んでくる青い瞳にエリが気丈に応える  
クルーガーは、余裕がないくせに精一杯強がるエリがなんだか無性に愛しくなった。 
 
「ちゃんと濡れてるから、大丈夫だ。痛いのは俺のモノがデカいせいだ。でもそのうちそれが良くなるから。」  
クルーガーがエリの頬を伝う涙を拭ってやりながら言う。 
「何言ってんのよ・・・力抜けるわ」  
「力抜けって。笑」  
「んあぁっ」  
 
「ほら、入った」  
エリの膣壁はものすごい熱さとぬめりと圧力を持って、ぎちぎちと締め付けてくる。 
クルーガーはそのままエリの最奧まで己を突き立てた。 
クルーガーは指でエリのクリトリスを弄りながら、ゆっくりと律動を開始する。 
「んんっ・・・ぁはっ」  
クルーガーの腰の動きに合わせ、エリは苦痛とも悦楽ともとれるようなくぐもった声をあげる。 
膣内の苦痛と、クリトリスからくる快感とが混ざり合い、エリの思考回路を麻痺させてゆく。 
 

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