「本当に犯るの?ハヤテ君」
「ヒナギクさん、「犯る」なんて言葉は使う必要がないんですよ。何故なら
僕がその言葉を頭の中に思い浮かべた時には…実際に相手を犯ってしまっていて
もうすでに終わってるからです。「犯った」なら使うかもしれません」
淡々というハヤテにヒナギクは呆れる。
「ずいぶん黒くなったわね…」
「毎日ヒナギクさん、花菱さんとこすってますからメラニン色素も集まりますよ」
「いや…そういう意味じゃなくて…」
「下ネタだな、ハヤ太。…じゃあ、二人を呼んでくる」
ゴウンゴウン
「ハヤ太君が勉強を教えてくれるなんて意外だね」
「雪路が教えられる分野は限られるからな」
「…ヒナも手伝ってくれるから今度こそ補習を回避するぞ」
「いちばん補習をくらっている美希ちゃんがそれを言う〜?」
いつもなら辛辣な反論が返ってくるのだが美希は溜息をつく。泉は笑顔のまま
首をかしげた。
チーン!
生徒会室には机と椅子が三個おかれて、その正面にはホワイトボードが
鎮座している。ハヤテは執事の性分でそれなりに場をしつらえていた。
だからソファーにシーツがひかれていたり、見えないところにタオルや大量の
ティッシュ、ポ○リが準備されていたりする――ただし、コンドームは、ない。
(ナギ「えー、バトルポ○リは使えないの〜」オロオロ。ハヤテ「無理です」)
「あれ?ヒナちゃんは?」
「あ、ちょっと遅れてくるみたいですよ?(エレベーターのブレーカー落とすから)
先に始めちゃいましょう。席についてください」
三人が席に着くと机の上にはプリントが置かれていた。
「メンデルの法則?」
「ええ、生物では頻出ですよ」
「ところでおやつにバナナは含まれますか〜?」
「自分で取ってきたものならOKです」
「今日のハヤ」「テ」「はいつもと…」(注:「テ」といったのはハヤテ)
「違うね〜!…ところで美希ちゃん元気がないよ?どうしたの?まさか…あの日?」
「あの日が来なくて悩んでるんじゃないですか?」
「ハヤ」「テ」「君、それセクハラ〜」
キャピ、キャピ
「…勉強をしたくないからといって、引き伸ばすのはそろそろ止めにして下さい…」
「バレたか」
「たか〜っ!」
コホン
「え〜っ、メンデルの法則とは生物には優劣二つの形質があって、それが子孫に
伝わるというものです。優性をA、劣性をaとした場合――略」
「あっ、ヒナちゃん!」
泉が螺旋階段を登ってくるヒナギクに気付く。
(聞いてなかった…絶対、僕の講義を聞いてなかった…)
それが目的ではなかったが脱力感が濃い。こういうのが学級崩壊のきっかけに
なったりするのだ。
「どうしてエレベーターで来ないの〜?」
「ちょっと運動しようかと思って」(あなた達の退路を断つためよ)
「ヒナにダイエットは必要ない」
「油断大敵なのよ」(というかエッチのしすぎで体重減ったわ…)
ヒナギクはハヤテに目配せすると理沙の後ろについた。
「あー、もう…本スレみたいに脱線しすぎですよ。ちょっと別のバリエーションを
考えましょうか。性染色体にはXとYがあってYが優性です。ただし、Yは精子の
半分にしか含まれていません。例えば僕の精子が花菱さんの卵子に受精したとしたら
どうなりますか?花菱さん?」
美希ちゃん、真っ赤になって怒るんじゃ――っていうか冗談にしてもやりすぎ
じゃないかな、ハヤ太君?と泉は思った。
しかし、美希は蒼白な顔で震えるばかり…。
「花菱さん?」
「…あ!え…っと、悪魔が生まれると思う」
「…冗談が過ぎますよ、花菱さん(あとでオシオキ決定。…僕も冗談が過ぎますが)
正解はフィフティフィフティで男の子と女の子が生まれる、です」
言葉遣いは丁寧だがハヤテからにじみ出る威圧感は泉や理沙にも明らかだった。
「あの…ハ」
「瀬川さん!」
「は、はいっ」
「血液型は?」
「え?えっとO型っぽいかな、と思います」(プロフィールがないので分かりません)
思わず滅多にでない敬語がでてしまう泉。ハヤテはニヤリと笑っていう。
「僕はA型です。つまり僕と瀬川さんの間にはA型かO型っぽい子供が生まれるわけです。
今から実験してみましょう。10ヶ月ほど掛かりますが」
「ふぇ?…むぅっ!」
ハヤテは泉に無理やり接吻すると力ずくで立ち上がらせる。椅子と机が倒れる音が
重く響いた。理沙はヒナギクと美希に任せる手筈だったが、得体の知れないところが
ある相手だし、美希は不確定要素だ。できるだけ手早く済ませる必要があった。
「あ、あの…えっ!?」
問答無用で手をスカートにつっこみ、敏感な部分を遠慮なく刺激する。文句が出る前に
再びチューして唾液を流し込んだ。
泉の身体はだんだん熱を帯び、力を失っていく。ルックスが微妙とか厳しい評価を
しながらもハヤテのことが好きだったのかもしれない。ヒナギクが認めた男だし。
トロンとした表情の泉をソファーまで抱きかかえていくと、頭を股の間につっこんで
パンティを引きずりおろし、徹底的なサーヴィスをくわえる。中から濡れることを
期待せず唾液でべたべたにしたが、そこまでしなくても良かったかも。
泉の顔は上気しておバカな思考能力も不全状態にあるようだった。
「では…おやつのバナナの時間ですよ〜」
「…」
返事がないが気にせずに挿入。バナナはわりとスムーズに動いて最奥に到達する。
「う…ぁ…」
口を広げて涙をにじませているところを見ると流石に痛みがないとはいかないようだ。
まあ、別にハヤテが痛いわけではないので――むしろヌメリ具合が気持ちよい――
構わず自分の快感にむかって突っ走ることにする。
ずっちゅ、むっちゅ、と異音を生じながら男女間の摩擦運動を激しくくりかえす。
「ふ、にぃやぁああっ、ひはぁんっ…あ!あ!」
いつのまにか喘ぎだす泉。かなり感じやすい娘らしい。泉の方からハヤテの身体を
抱きしめてきたので、それに応えて角度を深めながら力強いピストンをくわえてやる。
「瀬川さん!そろそろ出ます!イってください!」
「え?…え?あっ!ひゃ…ふわぁぁあ――っん…!」
初めての性交・中出しで絶頂に達してしまう泉。涎をたらして震える顔が可愛かった。
【残り2人】
ぬちゅっ、と泉から肉棒をひきぬいて理沙の方をみる。
余韻にひたる暇がないのは正直悲しい。
理沙はヒナギクと美希の攻めを受けていた――はずなのだが理沙の方が攻めている
ように見えるのは目の錯覚か?
ハヤテは目をこすりながら3人がからみあう現場に接近する。
「これ何てエロゲ?」
理沙は口はしを微かに吊り上げハヤテに聞いた。
(ええーっ!2ちゃんねらーなの?…いや、落ち着け。突っ込むところはそこじゃない。
アソコだ、って僕までボケてどうする。落ち着け、焦ったってロクなことないよ)
脳内を不毛に高速回転させながら肉食獣が同業者に歩み寄るように弧を描いて近づく。
妙に疲れた顔のヒナギクと美希がハヤテにさっと場をゆずる。
腕を掴まれても理沙は抵抗しなかった。ただボソリと
「初めてなの。優しくして(棒読み)」
「…っ!」
一瞬ハヤテは固まってしまう。このままでは
「お兄ちゃん実は私たち血が繋がっていないの(棒読み)」とか
「いっちゃう、初めてなのにいっちゃうよー(棒読み)」とか
言われて精神に取り返しのつかない傷を負いそうだ。
しかし、引き返すことはできない。ハヤテは理沙の秘部が濡れていることを確認し、
表情を観察しながら突っ込みをいれた。
…ポーカーフェイス。処女じゃないのかな?と思いながら下を見ると破瓜の血が
流れている…痛覚がないんだろうか?本当に腹が立ったが怒りと精液を叩きつけても、
うまくいきそうにない。
ハヤテは途方に暮れた。僕もヤキが回ったかな?と悩んだ。
「…はぁっ、まったく。朝風さんみたいな女は初めてですよ、僕…」
そう愚痴ると理沙の膣が微かに締め付けてきた。
「?」
怜悧な顔を丹念に眺めると頬に赤みが差しているような…?
「…可愛いですよ、朝風さん」
キュウゥッ。
「きっと綺麗なお嫁さんになれますよ」
締め付けだけでなく蠕動も――もしかしなくても、ラブラブな言葉に弱いようだ。
「理沙さんの肌、滑らかで気持ちいいです」「唇柔らかいですね」「愛してます」
エトセトラ、エトセトラ。
自分が軽薄な言葉を吐く結婚詐欺師のような気がしたが――気のせいではない。
理沙は赤面して声を押し殺しながら、感じていることを膣で示し続けた。
これで殺意のこもった視線が後頭部に突き刺さっていなければ…どっちにしても
窮地は免れなかったのかも。後ろを盗み見るとヒナギクが恐ろしい形相で睨みつけ、
美希は不快そうに目をそらした。
「はっはっは…僕の愛は無限ですよ(ヤケ)」
理沙の心を糖蜜付けにしながら腰の動きを刺激的にしていく。理沙がイってくれる
とは思えないが、別に問題はないだろう。
「ハァハァ…朝風さんの中…最高ですよ!僕の赤ちゃんを孕んでください!」
「…ああっ!」
限りなくひとり相撲っぽかったハヤテのセックスは最後に報われる。
ハヤテの肉棒は理沙の内部で爆発し、白濁したマグマを大量に噴出した。
快感というより知恵熱でぐったりした理沙の身体がずり落ちる。
すぐにハヤテは肩を掴まれた。
「ア、アハッ?」
「ハヤテく〜ん!?」
ずもももももも〜っとヒナギクの顔が近づいてくる。美希も横目でみているので
ケアが必要だろう。
(こんな筈ではっ!)
ハヤテの準備したティッシュはあっというまに枯渇したとか。
【残り1人】
次回予告
「ついに生徒会を征服したハヤテ。しかし、その前に酒乱金欠女教師桂雪路が
立ちはだかる!白皇学園の支配権をかけた戦いの幕が、今あがる!
『絶対可憐賭博運命黙示録ユキジ』
次回最終回!お見逃しなく」ノシ