花菱美希はとぼとぼと時計塔の下を歩いていた。  
 休日補習の帰りだ。モブキャラーズの中でも要領の悪い彼女はひとりだけ  
補習をくらってしまうことがあった。  
 生徒会に顔を出してもさすがに誰もいないだろうし、このまま帰ろう、  
と思って時計塔をみあげた美希の広いデコに何か冷たい液体がかかる。  
「雨?」  
 指に乗せて舐めると微かに塩味がする。ベランダを凝視すると赤く長い  
髪が一瞬ひるがえった気がした。それ以上みても何も現れなかったが。  
「ヒナ?」  
 休日なのにヒナギクがいる。しょっぱい液体…涙?  
 もしかしてヒナギクは何か悩みがあってひとりで泣いているのだろうか?  
 そういえば最近のヒナギクは様子がおかしかった。異様にハイテンション  
だったり、頻繁にぼーっとしてたり、妙に憔悴していることもあった。  
「よし。慰めてやろう」  
 エレベーターを使えば接近を気付かれて、取り繕われてしまう。螺旋階段を  
使ったほうがよさそうだ。  
 コ○ンばりの推理のすえに美希は決断した。  
 そう、真実はいつもひとつなのだ…。  
 
 体力のない美希にとって螺旋階段は長かった。純粋な距離だけでなく、  
もう二度と引き返せないような不吉な予感が美希の歩みをのろくさせる。  
 しかし、ヒナギクを慰めるという決意は鈍らない。  
 生徒会室が近づくと泣き声のようなものが聞こえてきて美希は耳をすましながら  
そっと中を覗き込む。  
 そこで行われている出来事は美希の想像の二次元上をいっていた。  
 
「やだっ…ん…おしりの穴なんて、いじめないで」  
「そんなこと言いながら僕の指をスムーズに飲み込んでるじゃないですか?  
小指、人差し指、中指…できるようになるのも時間の問題ですね」  
「ああっ…そんなことされたら本当に変態になっちゃう」  
「…すでに手遅れだと思いますけど。大丈夫、後ろでするときはちゃんとゴムを  
つけますから」――[ところで何でエッチするときは敬語がいいんですか?]  
「それって逆じゃない?」――[敬語で罵られる方が何か気持ちいいの]  
「ハッ…ある意味正しいかと…ハッ…それにしても、中に出されるの好きですね」  
「ひぁんっ…ハヤテ君こそ。中に出すの大好きなんでしょ?」  
「いやぁ…ヒナギクさんが僕の赤ちゃんを孕んでくれるかと思うと――  
最高にハイってやつになっちゃいますから…」  
 
 
 そこはいつもの和気あいあいとした生徒会室ではなかった。美希には二匹の獣が  
交わる悪魔のハラワタの中のようにさえみえた。  
 でも――淫靡で美しい獣だ。  
 ヒナを助けるべきだろうか?と据え置かれた鎧の持つ剣をみる。  
 いや、この状況では助けたつもりで恨まれるという最悪の展開になりかねない。  
 迷いながら美希はヒナギクの痴態にみとれてしまう。いつもの毅然とした  
生徒会長姿との落差に魂が浮遊するような衝撃を覚える。  
「おしりで感じてますよねー」  
「違うの…ハヤテ君のおち○ちんの方に感じてるの――」  
 よだれと涙に濡れたヒナギクの顔はゾッとするほど美しく猥語すらみやびに響く。  
 美希は自分の身体、とりわけアソコが熱く切なくなっていくのを感じて思わず  
自分の手でおさえてしまう。  
「…んっ!」  
 下着越しに触った瞬間に立っていられなくなり、膝を床について片腕で自分を  
抱きしめ――自慰を始めてしまう。  
「ああ…ヒナったらあんなものをくわえて気持ちよさそう…んっ」  
 布の上からでは満足できなくなり、手を下着の中にいれ、それでも満足できなく  
なって指を膣にくいこませ、かきまわす。  
「あぅ…どうして抜いちゃうの?」  
「いや…ちょっと焦らしてみようかと思って、ほらっ」  
「やだ。擦り付けるだけじゃ満足できないの…早くハヤテ君の、ちょうだい」  
 ヒナギクは髪を振り乱して狂わんばかりに挿入を切望する。  
 狂想の高まりは美希も劣らず、食い入るように見つめながらぐしょ濡れの  
下着の中で両手を激しく暴れさせ、舌を突き出し涙と痙攣の末に絶頂する。  
「ひあああぁっ!いくぅっ!いっちゃうぅっ!」  
 
 
 美希が自分が声を発していたことに気付き、慌てて生徒会室を見直したときには  
ふたりの姿は掻き消えていた。  
 ポンッと肩を叩かれる。  
「ひっ」と悲鳴をあげてふりかえると困ったような笑顔でハヤテがいた。  
「こんばんは。えーっと…花菱さん?」  
 青ざめる美希を後ろから何者かが抱く。  
「見ちゃったのね?美希」  
「ヒ、ヒナ!」  
「仕方ありませんねー」  
「仕方ないわねー」  
 ハヤテとヒナギクは同調するように呟くと、美希を魔窟へひきずりこんでいった。  
 
 
 
 間奏  
 
「どうしたんですか?ナギ」  
「633kのやつ私のファンのくせに私の出番なしかよ」  
「エロパロに出番を求めることの意味、分かってます?」  
 
 
 
 花菱美希は着衣をすべて奪われ、椅子に座らされていた。正面の執務机には  
ハヤテが腰を置き、ヒナギクは後ろでカツカツと靴音をたてる。  
「…誰にも言わないから帰せ」  
「無理ね」  
「無理ですね」  
 前後から即答される。  
「こんな事実を知って僕たちと今まで通り付き合えますか?そっちの方が辛いですよ」  
 ハヤテたちにとって問題は秘密をどう封じるかではなくて、煮るか焼くかにすぎない。  
美希はそれを悟って愕然とする。  
「苦しくて…辛くて…死んでしまいそうな思いのその先に…なにものにも換え難い…  
本当の喜びがあったりするものよ…」  
 ヒナギクが首に手をかけながら、語りかけてくる。  
「何をいってるんだ!ヒナ。正気に戻れ!」  
「あー…花菱さんはヒナギクさんとお話がしたいようですね…お任せします。  
たまには攻めてみるのも発見になるかもですよ」  
「うん…わかったわ。ハヤテ君」  
「や、やめろっ!ヒナ」  
 ヒナギクはじたばたする美希を押さえ込み、左手で顎を持ち上げ右手で下腹部を撫でる。  
「美希…私たちのエッチをみてオナニーしちゃうなんていけないコね。  
いつもは誰を思ってしているの?」  
「いつもオナニーなんかしてないっ!」  
 美希は真っ赤になって否定する。  
 ペチャッっと湿った音と共にヒナギクが美希のほっぺたを舐める。  
「この味は嘘をついている味よ…」  
 びくりと背筋を震わす美希に「誰なの?」と追い討ちをかけるヒナギク。  
 美希はうつむいてボソリと人気俳優の名前を口にする。  
「へーっ!その人ってハヤテ君に似てるよねー?」  
「いやぁ、光栄ですねー」  
 あっという間に美希がハヤテを毎夜のオカズにしているかのように改竄されてしまう。  
このふたりを敵にまわしては知力でも体力でも抗しえないこと、明白だった。  
「うぅっ…違う!本当は…」  
「…本当は?」  
 獲物から全身の水分を絞り出すようにヒナギクが重しをかける。  
「その…ヒ、ヒナのこと…っ!」  
「へぇ〜」  
 ハヤテが街中で珍獣でも見かけたかのような関心の声をあげる。ヒナギクはちょっと  
赤くなったのだが美希が気付くより早く気を取り直して、右手の位置をさらに下げる。  
「じゃあ…こんなことされるの…夢みてたのね」  
「ひあんっ」  
 ヒナギクの白磁のような指が美希のクリストスをつまみ、ひだを撫でる。  
「うあっ!や、やめっ…っ!」  
 椅子の足が何度も浮いて床を打つ。女体をしりつくした愛撫に美希の身体はあっさりと  
陥落する。正面からハヤテに見られているという意識は霧散している。  
「ヒナぁっ!も、もう駄目だ。いっちゃう…」  
「うふっ…かわいいわよ、美希…遠慮なく、いっちゃいなさい」  
 ヒナギクは美希の唇を吸うと超絶技巧な指使いでラストスパートをかける。  
「――――――……っ!!!」  
 憧れの同性と舌を絡ませたまま美希の快感は最高潮にたっし、ヒナギクの右手を  
ビショビショに汚した。  
「…はぁっ、はぁっ」  
 ぐったりうなだれる美希。  
 
 ハヤテは我慢できない様子で立ち上がり、ヒナギクに歩みよる。  
「あら…私?」  
「意見も聞かずにするなんて可哀相じゃないですか?」  
「それだと…私は可哀相なんだけど?」  
「まぁ…ヒナギクさんですから…」  
 ハヤテは肩をすくめて意味不明な論理を展開し、美希と間接キスを交わす。  
「あ、はぁっ…」  
 甘い声に美希が顔をあげると至近距離で、ヒナギクがハヤテに後ろから抱きかかえられ、  
あそこに肉棒を出し入れされていた。  
 さっき見たのとは比べものにならない迫力。  
 快楽の涙か、汗か、愛液が美希のデコをうち、情事の匂いと水音が情感を麻痺させる。  
「どう?男の人も気持ちよさそうでしょ?…やぁんっ!」  
「や、やめてくれ!そんな姿を私にみせないでくれ!…お願いだから」  
「泣かないで…女の身体は男を受け入れるようにできているのよ。それが幸せなの」  
 対照的に満足げなヒナギク。ハヤテは自分の立場がないなー、と陰で苦笑する。  
「そろそろ射精しますよ、ヒナギクさん」  
「あぁん…たっぷりヒナの中に出して…子宮にハヤテ君の精子しみこませて」  
 美希だけが蒼白になる。  
「そんなことするな!それだけは…それだけはっ!」  
「そうですね…そろそろ出来てしまうかもしれませんねー」  
「愉しみよね…」  
「うぅ…」  
 美希は泣き、逡巡し、決意する。  
 
「だ、出したければ…私の中に出せ…!」  
 ハヤテの動きがピタリと止まる。  
「マジですか?安全日なんですか?」  
「しらんっ!でも…これからヒナが危険な日は私に出すがいい…」  
「…それは花菱さんも危険日だったとしても?」  
「と、当然だっ!」  
「美希…」  
 妙にしんみりとしてふたりは美希をみつめた。ハヤテがヒナギクから肉棒をひきぬく。  
「わかりました。いたわりと友愛が僕の胸をしめつけましたよ」  
「馬鹿な子…」  
 そういってヒナギクが美希を横から抱きしめ、ハヤテをむかえいれる心の準備をさせる。  
「花菱さん…僕のコレ、ヒナギクさんのだと思ってください。それならできるでしょ?」  
「ヒナのおち○ちん…」  
「そう…あれは私のなのよ」  
 ヒナギクの口ぶりが何故か微妙に腹が立ったので後で折檻してやろうと思いながら、  
ハヤテは肉棒を美希の割れ目にそわせる。  
「ずいぶん、濡れてほぐれていますね…これなら簡単に入りそうです…いきますよ」  
 美希は反射的に目を固く閉じた。  
 つっぷりと水に油がはいりこむような感触で四次的接触くらいのがなされる。  
考えてみればハヤテと美希はいまだにキスすらしていないのだが。  
「ぜ、全部…入った?」  
 目じりに涙を浮かべて美希が聞く。  
「おめでとう、美希…あなたも女になったのね」  
「ヒナ…」  
「…あのー、僕が主役のはずなんですけど…ふたりだけの世界をつくらないでくれます?」  
 こめかみと肉棒に青筋をたててハヤテが突っ込む、突っ込んだ。  
 思い返せば今日は射精の寸前になるたびに邪魔がはいり、一度もイけていない。  
エロパロじゃなければ最後までイけずに終わっているところだ。  
「花菱さんはヒナギクさんの代わりに僕の肉便器になるんでしたよね?」  
 返事がない。ATフィールド展開中のようだ。  
 ブチッ  
「遠慮なくやらせていただきますよ…五回は余裕でいけそうです」  
 
 普段怒らないやつが怒ると…怖い!  
 ハヤテは美希視点では何の前置きもなく激しいアタックを開始する。  
「あ゛あ゛あっ!…ぐっぅ」  
 美希は突然の痛みに奇声を発し、殺意のこもった視線をむける。  
 ハヤテの動きは肉棒をヤスリにして美希の肉壁をこそぎ落とそうとでもいうように凶悪で、  
美希の意識は痛みのあまり何度も飛んだ。  
「ハ…ハヤテ君」  
「ヒナギクさんは黙っててください!」  
「きゃっ」  
 泣きそうな表情でヒナギクが身をすくめる。  
 微かにあったかもしれない恋愛感情の萌芽など踏みにじり、ただただ怒りと欲望を  
スレンダーで華奢な身体に叩きつける。  
「がっ…ぎぃっイイイ」  
 美希のそれは悲鳴ですらない。魂が削られる不協和音だった。  
 いたわり?友愛?そんなものクソくらえデ〜ス!と身体を使って絶叫しながら、  
前から射精、後ろから射精、上から射精、下から射精、椅子の上で射精、床の上で射精、  
机の上で射精、壁におしつけて射精――  
 ハヤテが我に返ると糸が切れた人形のようにズタボロの美希が床に転がり、明らかに  
精液で下腹部を膨らませ、割れ目から勢いよく白濁液を噴き出していた。  
 破瓜の血が混じっているはずなのに、そこにはまったく赤みがなく、  
ハヤテは自らの行いに恐怖した――はずだが、  
肉体の主導権を握っているのは脳の別の領域、原始的なそこだったので、  
「美希!大丈夫?美希!」と叫ぶヒナギクの髪を鷲づかみにして、  
「レイプをみてオナニーしていたくせに、今さら友人面ですか?茶番をやってる暇が  
あったら、僕のを舐めてくださいよ。本当は中に欲しいんでしょう?」と罵倒する。  
 
 美希が生き返ったとき、目の前でヒナギクが泣きながら中出しされていた。  
全身のきしみよりも、それがショックだった。  
「そ…そんな。私が代わりになるっていったはずだ…」  
 ハヤテは平然と応える。  
「花菱さんが気を失っていたから、ヒナギクさんに代わってもらったんです。  
僕を満足させる約束でしたからね」  
「…ヒドイ!」  
「お楽しみはこれからですよ?どちらが先に僕の赤ちゃんを孕んでくれるんでしょうね〜」  
 
 時計塔の狂宴は終わらない。  
 
【残り3人】  
 
 
 
次回予告  
「突如白皇学園時計塔に現れた、ぐおぐろと渦巻く黒い欲望に堕ちた執事!  
ヒナギクは?美希は?逃れられるのか?はたまた泉と理沙まで手ゴメに  
されてしまうのか?ってゆーか理沙の会話サンプルが少なすぎて書けねえっ!  
シチュエーションも冴えねえっ!ハヤテの精嚢はもつのか?  
生徒会四人をベランダに並べて後ろからズコバコという633kの夢は叶うのか?  
そしてラスボス桂雪路にたどりつけるのか?  
 
『泉と理沙の保健体育補習(仮)』  
 
次回もサーヴィス!サーヴィスゥ!」ノシ  
 

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