暖かき日光が差し込む真昼の三千院家。
「おーい、ハヤテ。」
「なんでしょう。お嬢様。」
「またもや伊澄の調子が悪いらしい。コレを届けてやってくれ。」
「分かりました。では、行ってきます!」
「気を付けろよー。ハヤテー」
そんな声を聞きながら、ハヤテは鷺ノ宮家へ向かった。
そしてその頃の鷺ノ宮家。
「…という訳で、伊澄が力を取り戻すには…」
「年齢が16歳で強くて頑丈だけど、女の子みたいな容姿をしていて、生まれつき運が悪くて執事をやっている…名前が『ハ』で始まる男の子の…」
「そう。そうしなければ力は二度と戻らないぞ。」
この二人は鷺ノ宮伊澄とその曾祖母である鷺ノ宮銀華である。
「こんにちはー、伊澄さん。」
「あ、あら。ハヤテ様ではないですか。」
「どうしたんですか?そんなに動揺して。」
「い、いえ。なんでもないんです。」
「そうですか。元気そうで良かったです。あ、そういえば前にも『調子が悪い』って事がありましたね。今回もなんですか?」
「え!? え、いや、あの、その…」
口を和服の袖で隠し、顔を真っ赤にして慌てる伊澄であった。
「あ、あのー…、色々な意味で大丈夫なんですか?」
「え!?あ、は、はい。前回は年齢が16歳で強くて頑丈だけど、女の子みたいな容姿をしていて、生まれつき
運が悪くて執事をやっている…名前が『ハ』で始まる男の子の限界まで追い詰められた時の生き血が必要でしたが…。」
「…そういえば、それでおばあさんに命を狙われた事がありましたね。11巻で。」
「…11巻?まあソレは良いのですが…その…今回は…前より…厄介で…」
「なんでまた調子が悪くなってしまったんですか?」
「理事長さんとの戦いで力を使いすぎてしまったので…。現に最近も時々髪が白くなってしまうんです。今もですけど…。」
ハヤテの脳内には天王州アテネと鷺ノ宮伊澄が対決した時の光景が思い浮かんでいた。
「ああ、あの時の後遺症という訳ですか。」
「はい。それで今回は何が必要何ですか?」
「…」
「あの?伊澄さん!?」
「今回は…その…前回は年齢が16歳で強くて頑丈だけど、女の子みたいな容姿をしていて、生まれつき
運が悪くて執事をやっている…名前が『ハ』で始まる男の子の限界まで追い詰められた時の…。」
「…時の?」
「精液が…必要なんです。」
顔を真っ赤にしながら鷺ノ宮伊澄はそう告げた。
「え!?せっ、精液!? そんnくぁw瀬drftgyふじこlp;@:」
「す…すいません。でも…」
「そうしなければ永遠に伊澄に力は戻らない。」
混乱して上手く喋れない鷺ノ宮伊澄の代わりに鷺ノ宮銀華が喋り始めた
「精液は生命の元だからな。力を取り戻すのに相応しいのじゃよ。特に年齢が16歳で強くて頑丈だけど、女の子みたいな容姿をしていて生まれつき運が悪くて
執事をやっている…名前が『ハ』で始まる男の子の限界まで追い詰められた時の精液だと力の復活が通常より早い。しかも、こんな事になる可能性も減る。」
「なるほど…。だから年齢が16歳で強くて頑丈だけど、女の子みたいな容姿をしていて、生まれつき運が悪くて執事をやっている…名前が『ハ』で始まる男の子の
限界まで追い詰められた時の精液が必要なんですね。」
「しかも年齢が16歳で強くて頑丈だけど、女の子みたいな容姿をしていて、生まれつき運が悪くて執事をやっている…名前が『ハ』で始まる男の子の限界まで
追い詰められた時の精液を出来るだけ大量にじゃ。」
「何度も長い文章を使わないで下さい。打ち込むのが面倒です。」
二人の会話に鷺ノ宮伊澄が割って入ってきた。
「でも伊澄さん。どうせコピペですし面倒じゃないですよ?」
「読んでる人もきっと面倒臭いと思ってますよ。多分。」
「まあコピペだかなんだかの話しはもう良い。お前は伊澄に精液を渡せ。」
「いいえ大お婆様。これは私一人の問題です。ハヤテ様を…特にこんな卑猥な条件を押し付ける訳には…。」
「伊澄さん…。」
「で、どうするんじゃ?」
「僕が覚悟を決めれば伊澄さんは力を取り戻せる!伊澄さんさえ良ければ僕は協力します!」
「ハヤテ様…。」
「ほう。執事は意外と変態なんだな。チャッカリと卑猥な方向に話を進めようとしておる。」
「そ、そんなんじゃありませんよ!伊澄さんの為なら僕はどんなことでもして見せます!!!」
「ハヤテ様…。」
「…伊澄さん…。」
「分かりました。」
照れながら。しかしハッキリと返事をした鷺ノ宮伊澄の姿がそこにあった。
そんなこんなで鷺ノ宮家でのドタバタはまだ続く。
そしてその頃の三千院家。
「ハヤテ、遅いなー。」
「ハヤテ君の帰りが遅い時は何かに巻き込まれている時ですよ。ナギ。」
ハヤテがどんな事に巻き込まれているかは知らない二人(ナギ・マリア)の姿がそこにあった。
続く。