「では、いってらっしゃいませ。お嬢さま、マリアさん」
「うむ、帝のジジイに蹴りを入れたら、すぐに帰ってくるからな。せっかくの日曜だというのに、全く、あのジジイ…」
「じゃあ、洗濯機の修理、宜しくお願いしますね。
帰りは、早ければお昼前、お昼を誘われたら、午後二時ごろになると思います。予定がはっきりしたら電話しますから」
「はい、では、お気をつけて」
午前8時というお休みの日のお嬢さまの行動の基準からすると物凄く早い時間の朝食を済ませて、
お嬢さまとマリアさんは、三千院のご本家にご出発なさるところです。
三千院のご本家から電話があったのは昨日の夕方でした。
何でも、帝お爺さまが珍しくお風邪を召されて高熱をお出しになられ、
「マリアが見舞いにきてくれないと死んでも死に切れない」と言って騒いでおられるらしいんです。
お抱えのお医者さんの見立てでは大したことはないということですが、
優しいマリアさんは、ナギお嬢さまをつれて帝お爺さまのお見舞いに行くというわけです。
お二人を乗せたリムジンがお屋敷のご門を出るまでお見送りすると、
僕は早速、クリーニング室へ向かいます。
もちろんその目的は、さっきマリアさんから頼まれた洗濯機の“修理”なんですけど、
洗濯機は本当は故障なんかしてはいないんです。
実は昨日、ご本家からの電話があった直後に、僕がコンセントを抜いたんですよ。
ですから、どのボタンをどう押そうと洗濯機は動かなくて当然なんです。
それで、本当ならば昨日の夜には乾燥までが終わっているはずの昨日の分の汚れ物が、
まだ洗濯槽の中にあるってワケなんです。
何故そんなことをしたのか、ですか?
そりゃあ、僕だって健康な男ですから、定期的にどうしても必要になるものがあるわけですよ。
そう、『オカズ』です!
さて、クリーニング室に着きました。
その真ん中には、大きな大きな容量4500リットルの洗濯乾燥機。
目指すオカズは、この中です…
フロントの透明な樹脂製のハッチを開けると、酸っぱいような蒸れ臭い匂いが一気に襲い掛かってきますが、
『虎穴に入らずんば、虎児を得ず』ってことで、ここは我慢。
更にそこに頭を、というか機内の広さが広さなので、上半身そのものを突っ込むようにして、
軽い吐き気に耐えながら汚れ物の海を掻き分けていきます。
汚れ物の小山の中に、横から下から上から腕を突っ込んで…
お!あったかな!?
あ…、違った…
こりゃあ、ナギお嬢さまのグ○ゼのブラじゃありませんか…
申し訳ありませんが、イラネ…
ん!指先に触れる薄手の布の、男の僕には馴染みの無いこの感触…、これは…?
よっこらしょ、と引っ張り出してみると…
おおおおッ!!
キターーーーッ!お目当ての、マリアさんの白いフリル付きパンティー!!キターーーーーーッ!!
型を崩さないように注意しながら、手で広げてよーく見てみると…
やっぱりキターーーーーーッ!!!股布の所に微妙な色の染みキターーーーーーーーッ!!!!
気が付くと、僕のズボンの前はもうパンパンで、
その中では、ビリビリ痺れながらビクビク脈打ってるカチカチに硬くなったもう一人の僕が、
まるで伸び盛りの筍みたいに今にもパンツを突き破りそうになってます。
「マリアさん…」
僕は、ちょっと尻を後ろに突き出し気味にしてジッパーを下ろしやすくすると、
登山鉄道の線路みたいに大きく上っては急激に下るそれを、ジジジ…と下ろしていきます。
もう、下腹の中で何かが熱く激しく蠢き回っているようで、『理性』だの『自制心』だの言っていられる状況じゃないです。
マリアさんに黙ってパンティーを借りるのは、なんといってもこれが二週間ぶりなんですから!
山のような汚れ物の中から一生懸命掘り当てたマリアさんのパンティーを一瞬でも手放すのが嫌だったので、
それをパクッと口に咥えて両手を空けると、もう既に扱いにくいほどに膨れ上がって硬直している僕の分身を、
自由になったその両手の指でトランクスの前の合わせ目を無理やり掻き分けて何とか無理矢理掴み出しました。
「うわッ!」
ぶるん!と勢いよくトランクスの拘束から開放された分身を見て、その凄い有様に自分自身でもびっくりしてしまいした。
むっくりと腫れ上がっているカリ首全体はエラと鈴口を中心に真っ赤に染まっていて、
褐色の表面の下に何本もの青黒い静脈をうねうねと浮かび上がらせている茎は、
一脈毎にビクッビクッと震えながら硬さと太さの限界に近付いていくようです。
やっぱり身体は正直なもので、4、5日置きに、それが若い男の義務みたいに思いながら、
自分の部屋で深夜のテレビの水着の女の子を見ながら弄るときなどとは分身の張り切り加減が全く違います。
気が付けば、このただ事で無い分身の様子に呆気に取られている間にも、
口に咥えている、まだ少し湿り気が残っている小さな白い布から漂ってくるマリアさんの大事な部分の匂いは、
鼻を通ってそのまま脳味噌をビリビリ痺れさせ続けていて、それが更に分身を暴発へと確実に追い詰めていきます。
「…ッ!」
片方の手指を、激しく脈打ちながら更に少しずつ硬さを増し続ける分身の茎に沿え、
もう片方の掌で例の薄い染みの部分が丁度鼻のところに来るようにパンティーを顔に押し当てて、準備完了。
ですが…
この、広げている手を離したらすぐにクルクルと可愛く丸まって掌に乗るくらいに小さくなってしまうこんな頼りない布が、
昨日一日の間、マリアさんの大事な部分に密着してそこを隠して護っていたんですよね…
では…
僕は先ず、肺の中の空気を全部搾り出すようにハァーっと大きく息を吐き気って、
そして、一気に腹筋を外側へ膨らませながら肋間をぐっと広げて、鼻から新しい空気を思いっ切り吸い込みました。
「むあ…ッ!!」
普段なら絶対に嗅ぐことのできないマリアさんの女の中心の生々しい匂いが、
瞬く間に僕の脳味噌を熱く滾るマグマのようにドロドロに溶かしていきます。
この、仄かな酸っぱさと塩っぱさが絶妙に調和した生臭いような匂いは、
どう考えたって決して“いい匂い”だとはいえないんでしょうけど、
男なら、一度でもこれを嗅いだら病み付きになってしまう、本当に不思議な魅力のある匂いです。
身体全体が、あっという間に燃え上がりそうなほど熱なっていきます…
「ああッ…!」
マリアさんの匂い…
マリアさんの、女の、大切なところの匂い…
僕が気が付いた時には、分身の茎に添えていただけの僕の指達は、僕の意識の命令を待たずに、
更に太い青筋が何本も浮き出してカチカチに硬くなったその赤褐色の表皮を、もう既に激しく擦りたてていました。
「…ッ、ん…ッ、くうッ…!」
シュシュシュシュ…と小刻みに擦るのに合わせて、
鈴口からじくじくと湧いてくる透明な粘液が糸を引きながら振り回されるように亀頭全体から茎の一部に飛び散りかかって、
そのヌルヌルが指の動きを滑らかにします。
「もっと…、もっと…!」
最初は腰の辺りにだけ蟠っていた切なさが、軽快になった指の動きの煽られるようにだんだん背中全体に広がっていきます。
「まだ…。まだ、ダメだ…ッ!まだ…、まだ…ッ!まだ!!」
呪文のように分身に言い聞かせながら、指先の動かし方や力の入れ具合を微妙に加減して、“擦る”から“扱く”に変えます。
「くッ…、あ…ッ!」
さっさと出させろ!という分身からの怒号が、早くイキたい…という哀願に変わり、
とうとうそれが、もう、だめだ…、という悲鳴になりましたが、
それでも僕は、ただひたすらに、朦朧とし始めた脳裏にマリアさんの優しい笑顔を思い描いて、
マリアさんの女の匂いが染み込んだパンティーを通した空気を肺に吸い込み続けて、
もう自分の身体の一部とは思えないほどにまで熱く硬くなり切った分身を、
その中に赤黒く滞っている血液を搾り出すようにグイッグイッと力を入れて扱き続けて…
「ああ…ッ!!も…!もう…ッ!!」
肩と膝がほんの僅かに震えだし、もう耐えられないと分かった僕は、
うっかりイカないようにと分身の付け根に必死にギュウッと力を入れてから、
それまで鼻に押し付けていたパンティーを素早く広げて、
薄い黄色の染みがある股布で、透明な粘液でヌラヌラと光っている怪物の頭のような亀頭を覆うように包むと、
それをそのまま片方の掌でギュウッと強く握り締めながら、
熱く焼けた鉄のようになっている茎の部分を、もう片方の手指で磨り潰すようにして強く強く扱き上げました。
パンティーを使っての、間接セックス…
グロテスクな宇宙生物に寄生されたように膨れ上がって先端から透明な粘液の糸を垂らしながら猛り狂う僕の分身に、
首から上を綺麗な桜色に染め上げたマリアさんが、
厭らしい雌の匂いと淫蜜に塗れて真っ赤に熱く熟れきっている女の部分の真ん中を何度も何度も激しく突き上げられて、
耐え切れないほどの快感に蕩けた顔をポロポロと零れる涙とダラダラと溢れる唾液で濡らしながら、
まるで、肉欲に狂う今の自分自身を否定したいかのように激しく首を横へ振り立てます。
「はあッ…、あ…ッ!あ…、ああ…ッッ!!」
石のように硬直した僕の全身のうち、
ただ、茎を扱きたてる腕だけがクチャクチャという軽い音と共に激しく動き続けています…
「マッ…、マリア…ッ!マリアァッ…!マリアさんッッ!!」
そして…
腰が、ガクン!と一回大きく痙攣し、それと同時に、僕は全く無意識のまま、
まるで鳩尾に当て身を食らったように思わず目をギュッと強く瞑って奥歯をギリッと噛み締め、背中をグイッと丸めました。
「くう…ッ!あッ…、はあ…ッ!!ああッ!!」
腰の痙攣はグッ!グウッ!!と一回毎にその強さを増していき、
その度に、僕は下腹部がパンパンに張り詰めるほど一杯に溜まりきっていた牡の淫欲が溶け込んだ熱湯のような白濁液を、
マリアさんの熱くヒクつく淫穴の奥に潜んでいる最後の関門である慎ましやかに閉じられた子宮口を激しくノックするように、
キリキリと細く絞った鈴口から何度も何度も容赦なく叩き付けるようにして吹き付けます。
分身の付け根がリズミカルなポンプのように送り出してくる精液の濃さや熱さや圧力が尿道の内壁を刺激する度に、
そのザワザワするような気持ち良さが更にそのポンプの働きをより一層強く激しくしていきます。
そんな中、強く瞑っているはずの目から一粒熱い涙が零れて、それが頬をくすぐるように伝い下っていきました…
「うッ!う…ッッ!!クッ…!あ…ッ!はァ…ッ」
亀頭を覆っている小さくて薄いマリアさんのパンティーが
僕自身も驚くくらいの量と勢いで噴き出した精液を全て漏らさずに受け止められるはずも無く、
白く濁った熱く生臭いそれは、パンティーの布地からジクジクと染み出したり、指の間からドロドロと溢れ漏れて、
まだ生暖かいまま、クリーニング室のクリーム色のリノリウム張りの床にボタボタと滴り落ちていきました。
「…、ああ…、…、はァ…、ッ…、…」
暫くすると、腰のビクつきは漸く何とか収まりましたが、でも、もう僕は疲れ果ててしまって、
精液に塗れたパンティーに包まれたまま大人しく萎んでいく分身を両掌でしっかりと抑えながら、
その場にガクッと両膝をついてへたり込んでしまいました。
ついた膝のあたりには、ついさっき滴り落ちたばかりの精液がダラリと広がって溜まっていましたけど、
そこから立ち上ってくる匂いは、いくらそれがほんのついさっきまで股間の精の貯蔵庫の中に溜めてあったものとはいえ、
激しい牡の欲望を満たした直後の脱力感の中にいる今の僕にとっては生臭過ぎて、少し胸がむかつきました。
ですが、僕は暫くそこでそのままの格好で呼吸が落ち着くのを待つしかありませんでした。
「…、ああ…、くたびれた…」
声の調子も言葉の内容も情けないですけど、本当にくたびれて、どうしようもないんです。
でも、楽しんだ後はきちんと片付けなければいけません。
僕は「よっこらしょ…」とまた情けない掛け声をかけて立ち上がり、
まず、タプンと精液が溜まっているパンティーを股間から剥がしとって、
その、精液で汚れていない所を使ってベタ付く手指と萎び切った分身をできるだけ綺麗に拭くと、
まだベタ付きが残る分身をズボンの中へと慎重に納め、シンクでパンティーを濯ぎながら手指を綺麗に洗い流しました。
そして、『お世話になりました。またよろしくお願いします』と心の中で手を合わせながら、それを洗濯機の中へと戻して、
これでパンティーについては一件落着。
床の方は、トイレからトイレットロールを一つ外して持ってきて、それで綺麗に拭き取り、
その拭き取り屑は、トイレにロールを返しに行くときに一緒に持って行って、流してしまいました。
では、久しぶりに心も身体もスッキリしたところで、
昨日の夕方、自分で抜いた洗濯機の電源プラグを元の通りに壁のコンセントに差し込んで、と…
はい!機能チェックのパイロットランプが点滅してから消灯しましたから、準備OK。
正面の樹脂製のハッチを閉めて、それから、
中の留め金が磨り減ってきたのか、この頃少し掛けるのにコツがいるようになった安全ロックをしっかりと掛けて、
この『START』のボタンをポン!と…
うん!上手く動いてますね。
もっとも、最初から故障なんてしてなかったんですから、当然ですけど。
おや?
こっちの、『外出着用』の全自動式洗濯機の中、汚れ物が入ってますね…
“罪滅ぼし”って訳じゃないですけど、ついでにこっちも仕上げてしまいますか!
『外出着』っていうのは、夏用の執事服やメイド服、
それにお嬢さまの服のうち、漫画の執筆をなさるときにお召しになるジャージなど、
水洗いはできるけど下着と一緒に洗うのが憚られるものを指します。
夏用の執事服やメイド服は、デザイン自体は冬用のそれと全く一緒なんですが、
その素材は厚手のウール100%じゃなく、
水洗いできるウォッシャブル仕様の生地を使ってる上に型崩れ防止の形状記憶加工がしてあって、
仕立ても風通しが良いように工夫されているんですよ。形状記憶加工は熱に弱いので、
洗い上がったら熱風乾燥はさせずに、ハンガーを兼ねた整形型に着せて、そのまま自然乾燥させるって訳です。
さて、入っている汚れ物は何でしょう?
素材や汚れ具合によって洗剤を使い分ける必要がありますから、まずはそれを確認しないとね。
透明なウインドウがある洗濯機の蓋をパカッと開けると、またも、夏独特の饐えて塩辛い汚れ物の臭いがストレートに鼻を突きます。
「うえぇ〜…」
この酷い臭いの主な原因は僕の執事服なんです。
昨日はお使いで山○線に乗ったんですけど、集中豪雨で電車が止まった挙げ句に落雷が原因の停電で車輌のエアコンが切れて、
ようやくお屋敷に帰り着いたときにはもう、汗と雨で全身びしょ濡れでしたから。
息を止めながら他の汚れ物を確認すると、まず、お嬢さまのジャージの上下、次にマリアさんのメイド服の上下…
ええッ!?
このレオタードとスクール水着とチアリーダーのユニフォームの上下と紺色のブルマは、一体全体誰のなんですか!?
あ!思い出しましたよ!!昨日、お嬢さまが、
『マジカル☆デストロイ』の新キャラのコスチュームの設定をするから、絶対に私の書斎に入ってはならん!って仰ってましたね…
まあ何でも良いですけど、このレオタード、股のところに何か染みがありますよ。
ちょっと、これ…。あ〜あ…、布地がゴワゴワになっちゃってるじゃないですか!
どうせ又、これをお召しになりながらジュースか何かをお飲みになって、零してしまわれたんでしょうね。
ま、これくらいの範囲でしたら何とか落ちるとは思いますけど、
特に色の濃い飲み物などを零されたなら直ぐにそこを水で濯いでくださらないと、落ちるものも落ちなくなってしまいますよ、全く…
あーッ!チアのスカートにも染みがあるじゃないですか!こっちもゴワゴワですよ!!
まさか…。ああ…、ブルマの股のところもやっぱりゴワゴワですね…
お嬢さまったら、3枚が3枚とも揃いも揃って一体何をお零しになったんでしょうかね!
この調子じゃ、そのうち、漫画の原稿の上にジュースをバァーッ、なんてことになりますよ!
でもまあ、それも自業自得ってことで…
じゃあ、このブルマとチアのスカートは、先ず水で揉み出してみましょうか。
で、レオタードは、そもそも染みがあろうとなかろうと手洗い必須ですから、後でゆっくりやることにしましょう。
あと、このジャージの上下は、ま、どうでもいいですね。
さて、マリアさんのメイド服なんですが、素材は僕の執事服と殆ど同じはずですから、
僕の服とお嬢さまのジャージと一緒にザブザブ洗っちゃっても構わないはずですよね。
でもこの際ですから、一応、タグの素材表示を確認しておきましょうか。
僕は、洗濯槽の中からひょいとメイド服の上着を掴み出して、
タグを見るために、それを腕に抱えるようにしながら腰の辺りの裏地の縫い目を探しました。
「あ…」
腕に抱いたその上着から、マリアさんの何時ものいい匂いがしてきます。
落ち着いてよく思い出してみると、マリアさんは何時でも本当にいい匂いを漂わせてますよね。
ちょっと身体が近付いたり、廊下ですれ違ったり、そんな何気ない瞬間にふんわりと漂ってくる、
マリアさんの、とても優しくてほんのりと甘い、とってもとってもいい匂い…
それに、今日みたいな蒸し暑い日の外仕事の後だって、
その髪が少しだけお陽様の匂いになるくらいで、身体からは全然汗の匂いなんかしてこないし。
ひょっとして、マリアさんは汗をあんまりかかない体質なんでしょうか?
う〜ん、不思議ですねぇ…
じゃあ、せっかく目の前にマリアさんのメイド服の上着があるんですから、確かめてみましょう。
マリアさんが「これはもう洗濯した方がいい」と判定した服は、どんな匂いがするのか!
僕は、その上着をパサパサと2、3回軽く振って、その生地に新しい空気を通しました。
これで僕の執事服やお嬢さまのジャージからの移り香が払われて、
布地に染み込んでいる本来の匂い、そう、マリアさんの匂いを嗅げるはずです。
では、小さく畳んで、さっきのパンティーみたいに鼻に当てて、息を吸い込んで…
ああ…、なるほど…
マリアさんも、汗臭くなるんですね…
そう、いつも僕が感じている優しくて柔らかないい匂いに混じってるこの薄い潮風のような匂いは、確かに汗の匂いです。
ですが、僕は全然これを“汗臭い”とは感じないんです。
つまり、マリアさんも汗臭くなるんだけど、その匂いを僕が嫌だと感じていないというわけなんですね。
それはそうですよね。
たった5分間ただ何もせずに立っているだけでも全身から汗が噴き出すような季節の真っ只中でも、
マリアさんは汗をかかないんじゃないかなんて考えてた僕の方がおかしかったんですね。
それに、『人間は、自分の免疫機能を司る遺伝子の構成と全く違った構成を持つ人の体臭を好ましく感じる』って、
どこかで聞いたことがあります。
遺伝子ですか…。遺伝→生殖活動→H!ムフフ…
あ!いや、それはそれとして…
僕は、そのメイド服の上着を中表に裏返しにして、その腋の下に当たる所に、そっと鼻を寄せてみました。
予想通り、そこには、腋の汗独特のツーンとくるけどねっとりと甘いとても複雑で濃い匂いがありました。
ここだって普段は絶対に直接鼻をくっ付けて匂いを嗅ぐことなんて出来ない所なんですから、
もしかするとこの匂いは、いろんな意味で、あそこの匂いと同じなのかも知れません。
僕の目の前で、薄桃色に上気した裸の上半身一面にきらきらと美しく光る汗粒を纏ったマリアさんが、
グッと上げた両腕の肘から先を頭の後ろで組んで、
汗でしっとりと妖しく濡れている柔らかそうに一段窪んだ両腋の腋窩を見せつけながら、甘い声で囁きます。
「汗、びっしょりかいちゃったんですけど、シャワー浴びたほうがいいでしょうか…?」
僕は、マリアさんに近付きながら、答えます。
「どうでしょうねぇ…。浴びないと気持ち悪いなら、浴びたほうがいいですよ…」
マリアさんは誘うような熱っぽい表情で、両肘の先を更に後ろにぐっと引いて、僕の目の前に、
手入れが行き届いてはいるけれど、今は汗が玉になって次から次に滴り落ちていく腋を突きつけるように晒します。
「ハヤテ君がどう思うか、聞いているんですよ…」
「じゃあ、調べてみましょうか…。シャワーを浴びたほうがいいか、どうか…」
僕はマリアさんの肘先に手を添えてから、その、たっぷりと汗を含んだ腋窩に鼻先をそっと差し入れました。
「イヤッ…!恥ずかしいです…」
「汗をかくと一番匂いが濃くなるのは、ここでしょう?」
「でも…。やっぱり、イヤ…」
汗塗れの上半身を艶かしくクネクネと動かして抵抗するマリアさんの肘先を押さえつけながら、
僕はそのまま鼻から息をスゥーッと吸い込みます。
「大丈夫ですよ…。さあ…、肩の力を抜いて…」
僕の肺いっぱいに満ちていく、あそこの匂いとはまた別なマリアさんの雌の匂い…
僕は舌を伸ばして、マリアさんの腋の汗が滲み込んでいるメイド服の腋の裏地をぺろりと嘗めました。
「ああん!ダメですッ…!!そんなところ…、嘗めては…」
「よく確かめなくちゃ、ね…」
ほんの少しの苦味を含んだコクのある塩味が、舌全体にふわっと広がって行きます。
「うん…。やっぱりここは、綺麗にしなくちゃいけないみたいですね…」
「じゃあ…、ハヤテ君が、綺麗にしてください…」
「はい…、では…」
僕は裏地のその部分に、まず舌でたっぷりと唾液を塗り付けて少し待ちました。
そして、唾液を吸って柔らかくなりきった生地を、思い切りチュウッと吸いたてました。
「ああんッ!そんなに強く吸ったら…、ダメッ…」
「辛抱して下さい…。毛穴の奥の汗も…、全部、吸い出さないといけません…」
マリアさんの腋の毛穴の一つ一つを舌先で穿り返すように、僕は、
汗が染みた裏地の生地のその目地の一つ一つを舌先でつついてはなぞりながら、
唾液でふやけたその場所をしつこくしつこくチュウチュウと啜り続けます。
「はァ…、そんなに…、そんなに、私のそこ…、汚いですか…」
「大丈夫です…、もうすぐ…、全部…、綺麗になりますよ…」
その少しツンとする独特の匂いが鼻へ抜け、その深くて濃い味わいに思わず僕の喉が鳴ります。
こうして片方の腋の裏地を啜り立てて雌の汗の旨みを味わい尽くした僕は、とてもいいことを思い付きました。
分身をマリアさんのスカートで包んで擦りながら、もう片方の腋を嘗めよう!
僕は丁寧にメイド服の上着を畳んで作業台の上に置いてから、再び洗濯槽を覗き込みました。
ええと、マリアさんのスカート、スカート…
そう、このロングのスカートの中に、マリアさんの、あの細くて綺麗な足が包まれているんですよねぇ…
こりゃ、『間接足コキ』ですか…
僕は、再び完全に元気を取り戻した分身をズボンの外へ連れ出すと、
上着の時と同じく、マリアさんのスカートを一回バサッと払って布地に含まれてる空気を入れ替えてから、
たとえパンティー越しでもマリアさんのお尻かあの部分が触れていたはずの内側の上のほうで、そっと分身を包んで…
「な〜に洗濯機の中漁ってやがるんだ?このエロ借金執事!」
突然、後ろから何の前触れも無くタマの声が!
なあっ!!タ、タマッ!!!
何でお前がここに!つか、何で既に僕に向けてデジタルビデオカメラ構えてファインダー覗いてるんだよ!!
「タマ!お前、何時からそこに!つか、そのカメラは何だ!!」
「昨日の夕方よ、俺、見ちまったんだ。お前が、あの洗濯機のコンセント抜くの…。
で、何かあるなと思って見張ってたら、面白れぇもんが見られたってわけだ」
マリアさん!いや、姉さん!僕は今、大ピンチです!!
「ふぅん…。ハヤテ、お前、マリアさんが好きなのか?」
「な!いきなり何言って…」
「さっきからずっと撮ってたんだ。『動かぬ証拠』どころか、凄く分かりやすい『動く証拠』がここにあるんだぜ。
今更違うとは言わせねぇ」
「うー…」
マリアさんの匂いを貪るのに夢中になってて、盗撮変態虎の存在に気付かなかったのは一生の不覚です。
ですが、普段、人語を解する能力があることを巧妙に惚けている狡賢いタマのことです。
何か目的があるはずですが…
「これ、お嬢たちが見たら、なんて言うだろうなぁ…」
なるほど、強請りですか…
よし、それなら!
「ちょっ、ちょっと待て!そんなのがお嬢さまやマリアさんにばれたら、絶対クビになっちゃうだろ!!」
如何にも『弱みを握られちゃって、もう、大変!』みたいに、大袈裟に慌てて見せて、と…
「じゃあ、俺の言うこと、何でも聞くか?」
そらきた!よしよし…
「わかった…。何をすればいいんだよ…?」
タマは、これまで見たことがないほど嫌らしくニヤけながら僕に近寄ってくると、
凄く気持ち悪いことに、僕の肩へ腕を回しながら、フンフンと荒い鼻息を抑えもせずに耳元で囁きました。
「猫耳女のコスプレ、してくれねぇかなぁ…」
『猫耳女』って、僕がお屋敷に勤め始めて直ぐにお嬢さまたちに無理やり着せられた、
あの、水色のワンピースみたいのにピンクの大きなリボンが付いた、あれですか!!
ええい!この巨大変態トラ縞猫がぁーーッ!!
「わかった…。確か、あれはお嬢さまの部屋のクローゼットにあるはずだから、とってくるよ」
「いや、俺も行く!」
「何で?」
「着替えてるところ、撮らせろ」
この野郎…!覚えて置けよ…
「ちょっと待てよ。お前、撮影しながら僕を襲う気だろ?」
「うへへへ…。よくわかったな」
絶対、○すッ!
「お嬢さまの部屋を荒らしたり汚したりしたら、バレちゃうだろ?
それに、お嬢さまたちがお帰りになるまでに洗濯を仕上げておかなきゃならないから、
やるんなら、この部屋でなきゃダメだ」
「ま、しょうがねぇか。よし、猫耳コスプレの衣装、早くとって来いよ!」
ふん!威張っていられるのも、今のうちだけだ…
お嬢さまの部屋から衣装を取って戻ってきた僕は、タマがヘラヘラ笑いながら構えているビデオカメラの前で、
着替えを始めます。
下着まで全部脱いだところで、タマが「そこでぐるっと回ってみろ」と言うので、
僕は仕方なく、その場でくるりと回りました。
タマはそれを見ながら、ヒューッと口笛を吹いてはやし立てますが、別にいいんです。
下着は着けずに、素肌に直接衣装を着けていきます。
さっきまでと違って、タマは時々唾をゴクリと飲み下しながら、ただ黙って僕の様子を撮影してます。
あのなぁ、タマ。お前、手がデカイから、ズームボタン操作してるのバレバレなんだけど…
着替え終わった僕は、タマに「これでいいか?」と聞きましたが、
タマは返事もせずに作業台の上にビデオカメラをトン!と置くといきなり僕を押し倒しにかかりました。
重っ!約300kg!重っ!!
アハハハッ!くすぐったいって!
タマ!お前、男の腋なんか嘗めて、嬉しいのか!?
ああ、そういえばお前、僕の部屋に、そっち系の雑誌、隠してたんだよな…
あ!こら!!
衣装の胸のところ破いて、何する気だ…!?
って、またくすぐったいっつの!乳首をそんなに強く吸うなよ!!
…、でも、乳首吸われるのも、なかなか…、って、イカン、イカン…
あーッ!股のところ、盛大に破きやがって!!
捲り上げた中をあんまりじろじろ見るなよな。
なに?「勃ってない」だって!?
当たり前だろ!僕には獣姦ホモの趣味は無いんだよ!!
バカッ!爪で引っ掛けて起こそうとするなよ!
肉球でしつこくプニプニ押す…、のは、少し気持ちいいかも…。
って、だぁーーーーッ!ダメだーッ!
ちょっと待て…
お、おい…
それって、お前の、アレか!?
ちょっと待てッ!
肛門に入れるのは、嫌だし困るし…
こらっ!そんなに押し付けて腰振ったら!!
ええい!こうなったら、『素股』だッ!
仕方がないから、この如何にもチ○ポって感じの肉の棒を内股に挟んで、そのままぎゅっと圧迫して、
この巨大エロ猫の凄い力のピストン運動に、耐えて、耐えて、耐えて…
うわ〜…
イキやがりましたよ、タマさん…
僕の肛門のところ、なんか、ネバネバしたものが、こう、ねっとりダラダラと…
キモチワルーイ…
生臭ーい…
僕の上から横にごろんと降りてそのまま仰向けになったタマは呑気に「チョー気持ちイイ!」とか言ってますけど、
今から僕は反撃に移ります!
「なあ、タマ。もう気が済んだだろ?」
僕は、仰向けに寝転がったまま、わざと弱々しい声でタマに話しかけます。
「まだまだ!俺は絶倫なんでなぁ」
な〜にが“絶倫”だよ。カビの生えた靴下に卵入れたみたいなタマ袋ブラブラさせやがって!
丁度タイミングよく、洗濯乾燥機が一旦停止して乾燥モードに関するコマンドを待っています。
このまま約5分間何も操作しなければ、自動乾燥モードになるのですが…
僕は素早く身を起こすと、作業台の上に放り出してあったタマのビデオカメラを掴みました。
「こら、ハヤテ!俺のビデオ、返しやがれ!」
飛び掛ってくるタマをヒラリと避けた僕は、そのまま洗濯乾燥機に駆け寄って、安全ロックを外してハッチを開け、
ビデオカメラを洗濯槽の一番奥の方目掛けて放り込みました。
「ああああーーーッ!!!俺のビデオカメラ!湿っぽい洗濯物の中に放り込みやがって!」
タマはそう叫びながら僕を突き飛ばすように押し退けて、ハッチの中に大急ぎで潜り込みました。
ですが、ビデオカメラを拾うと、洗濯槽の中にデンと座り込んだまま、
ハッチから顔だけを出してさっきよりも更にニヤついた嫌らしい表情を僕へと向けました。
「ざ〜んねんでしたぁ〜!これはお嬢のお下がりでなぁ、防水仕様の特注品なのさ!
おい、借金執事。テメェ、この俺に、なかなか面白いことしてくれたじゃ…」
「そのビデオカメラは、防水仕様かも知れませんが…」
タマの台詞を遮った僕は、ハッチに手を掛けながらそのまま自分の言葉を続けます。
「タマ、お前自身は、防水仕様なのですか?」
「え…?」
僕は、タマの鼻面を押し込むようにグッと力を入れてハッチを閉めて安全ロックをカチャリと下ろし、
運転状態をリセットして『激しい汚れ』モードに設定し直すと、注水量を手動で『FULL』に設定しました。
ドンドンドン!ドンドンドン!!
『…ヤテ!こ…、開け…!お…、冗談…、止め…』
洗濯機の中からドンドンと激しくハッチを叩きながら何事か叫ぶタマに、僕は小さく手を振って、
『START』のボタンをピッと押しました。
それから僕は、ドスン、バタンと時々大きな鈍い音を立てながら稼動する洗濯乾燥機の方を見ないようにしながら、
床にベチャリと広がっているタマの精液を、やはりタマの精液で汚れた衣装のままで掃除して、
その後、床に脱ぎ散らかしたままだった執事服を纏めて大浴場へと急ぎました。
だって、こんな生臭い獣の精液なんて、一刻も早く洗い流したいじゃないですか!
脱衣所でボロボロ、ヌルヌルになっている衣装を脱いでサニタリーバッグに放り込んで封をし、
洗い場で、体中に纏わり付いているタマの唾液や精液をしっかりと洗い流しました。
ああ、これでさっぱりしました…
脱衣所で身体を拭き上げていると、執事服の上着のポケットで携帯が鳴りました。
この着信音は、マリアさんです。
「はい、綾崎です」
『マリアです。後、一時間位でお屋敷に着けそうです』
「了解です。帝お爺さまのお具合はいかがでしたか?」
「ええ、もう熱も完全に下がっていて…」
帝お爺さまは順調にご回復のようで、僕としても一安心です。
何事もなかったかのように再び執事服を着込んでからちょっと一休みして、
もうそろそろかなと冷たいお絞りと飲み物を用意して待つうちに、玄関のチャイムが鳴りました。
お嬢様とマリアさんのお帰りです。
「お帰りなさいませ、お嬢さま、マリアさん」
「うむ。ジジイはピンピンしていたぞ、全く!」
「それが何よりですよ、お嬢さま」
「お留守番、ご苦労様でした」
「はい!マリアさんも、お疲れ様でした」
居間で一頻り帝お爺さまのお加減の話をした後、僕はおもむろに切り出しました。
「マリアさん、お出かけになるときに頼まれた、洗濯機の修理なのですが…」
「どうなりましたか?ハヤテ君の手に負えなければ、ゼネラルエ○クトリックの本社から修理技師さんを呼ぶか、
買い換えるしかないかもしれませんね…」
「実は今日、タマが電源コードにじゃれついているのを見たものですから、もしかしたらと思って確認したら、
プラグが完全に抜けていたんですよ。普段からじゃれていて、おそらく昨日の夕方あたり、抜いてしまったんでしょうね」
「まあ!それじゃあ、うんともすんとも言わないはずですね!」
「はい。タマには僕からきつく注意しておきました。今回はプラグが抜けたからいいようなものの、
もしコードに噛り付いて傷でも付けたら、感電してしまう可能性がありますから」
「うむ!あんなに形(なり)がでかくても、猫は猫なのだ。危ないことは危ないと、きちんと躾てやらんとな。
つまらん不注意で死ぬようなことになったら、可哀想だからな」
「はい、お嬢さま。
ところでマリアさん。あの洗濯機なんですが、やはり専門の修理技師さんに一度来て診て頂いた方がいいかも知れません」
「何故ですか?」
「ええ、洗濯物を投入するハッチの安全ロックの掛かりが時々悪くなることって、ありませんか?」
「ああ…、そう言われれば、この頃ちょっと…。そうですね、じゃあ、週明けにでも手配することにしましょうか」
「はい、お願いします」
お屋敷全体に響き渡るほどのマリアさんの悲鳴がクリーニング室から聞こえてきたのは、この日の夕方のことでした。
すぐに獣医さんが呼ばれて、その暫く後から夜半にかけて、
洗濯機の中から掻き集められたタマの身体がストレッチャーに乗せられて何往復分も獣医さんのワゴン車に運び込まれました。
そして、週明けには、内部が綺麗に洗浄された今までの洗濯乾燥機が業者に引き取られて、
その後に新しい大型の洗濯乾燥機が運び込まれ、据え付けられました。