「んっ……」
お互いに口を合わせる
身体を抱きしめた腕を更に強く抱き
それが愛の意思表示かのように彼女を求める
お互いむき出しの肌はちょっぴり赤く火照っていて
彼女と1つになりたいと思わんばかりに時が長く感じられる。
白いシーツの周りには
パジャマや下着といった衣類が散乱していて
ただ部屋の中心にはベッドと裸電球のみがあるという奇妙な部屋だったが
二人は気にならなかった。
誰にも邪魔されずに二人っきりになれる場所は
広い屋敷の中でも意外に少なかった
お互いの部屋に招待しても良かったが
もしもの時に備えて、もともと使用していなかった空き室にベッドを持ってきた。
その部屋を使用する条件は
夜、他の使用人たちやここの主人が寝静まって
二人っきりになった時である、勿論、内側から鍵をかけるのも忘れずに
そのこともあり、二人はこの部屋に居るときは
こっそりと逢引をしているみたいで妙な興奮状態に陥る。
「ふぅ……は…ぁ」
やや名残惜しげに唇を離し
おでこをコツン…とくっつけ「好きです」と聞き取れるか聞き取れないくらいの声で囁く。
この部屋の中では、普段の彼の性格からは到底考えられないような台詞が
度々でてくるので、少し新鮮である。
「あっ…」
どさっ…と両腕を軽く掴んで彼女を優しく押し倒す
倒れた拍子に、そのまま彼女の唇に自分の唇を重ねる
それが始まりの合図。
ハヤテはもうすっかりと膨張した自分の物を
マリアの中に優しく挿入して、腰を断続的に動かす
時には激しく動いて、時にはゆっくりと緩急をつけ
マリアのくぐもった声を堪能しながら、恍惚に浸る。
マリアはハヤテの行為に全く抵抗せずに彼の行為を受け入れていた
いつだって、マリアの身を案じてくれるから
嫌といえばすぐに止めてくれるし、何よりもその優しさが大好きだった。
ただ、たまにマリアが抵抗しないのをいいことに少し苛めてしまうこともあるが
それも彼の優しさだとマリアは考えていた。
「ん……んっ」
ビクッと一度ハヤテの物がわずかに痙攣し
それをきっかけにマリアの中に注ぎ込まれる
たっぷりと数十秒間、独特の官能を堪能してからマリアの中からソレを抜いた。
唇を開放し、多少息遣いが荒い
呼吸を整えるためにお互いに少し深呼吸をする
それが終わりの合図だった。
「ハヤテ君…」
語りかけ口調でマリアが艶を帯びた声でハヤテを呼ぶ
ハヤテは首をかしげ彼女の返答を待っていた。
「好き……ですよ」
真正面から言うのは恥ずかしかったのだろう
ハヤテから顔を逸らし、プイと顔を横に向けてしまう
「僕も…好きですよ」
ハヤテはマリアをしっかりと抱きしめた。