「またナギったら脱ぎっぱなしで…」  
いつものように散らばった服を手に取りながら私はふと思いました。  
ナギは一日に何回も着替えるだけの服がありますし、ハヤテ君には女装用のフリフリまであります。  
だけど私にはメイド服以外には最低限度のものしかありません…これでもピチピチの17歳、やっぱりおしゃれしたいです。  
「……」  
手物にあるナギの服を見てちょっと考えます。あの子は小さいけどこの服ならなんとか入るかも…  
ナギはハヤテ君を連れて伊澄さんの家に行ってるので屋敷内には私だけ…  
着ているメイド服を脱いで、ナギの服をちょっと強引に着てみました。  
 
「…これはちょっと危ないですねー」  
鏡に映った自分の姿を見てそう思いました。  
ナギサイズのミニスカートなので普通に立っていても下から下着が見えちゃってます。  
上も上でおへそが見えちゃってますし、胸がきつくてボタンが留められません。  
いつもの格好と比べて肌の露出が尋常ではありません。でもこれならピチピチに見えるかもしれませんね。  
そんなことを思いながら鏡の前でクルクル回ってみたりしていると…  
 
「マリアさん、ただいま戻りましたー」  
ハ、ハヤテ君が帰ってちゃいました!ナギと伊澄さんの家に行っていたはずでは…  
とにかくこんな格好を見られるわけには行きません。幸い広い屋敷、ハヤテ君がやってくるまでまだ余裕があります。  
「は、早いですね。伊澄さんの家で何かトラブルでもあったんですか?」  
「いえ、僕はお嬢さまを見送りに行っただけですぐに帰ってきただけですよ」  
ハヤテ君が廊下を歩いて私がいる部屋に近づいてきています。早く着替えようとする私ですがきつくてなかなか脱げません。  
「キャッ!ゴチン!」  
慌てすぎたのか、下ろしている途中のスカートで足をもつれさせてしまい、そのまま床に激突してしまいました。  
「ガチャ!なんか音がしましたけど大丈夫ですかマリアさ…」  
ドアを開けてハヤテ君が見た光景、それほぼ下着姿でハヤテ君にお尻を突き出している私でした…  
 

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