・・・あらすじ、原作のサウナ回。以上。
「ま・・・まあ僕は、マリアさんみたいなキレーな人に暗闇で押し倒されても悪い気はしないと
いうか・・・」
「ハヤテ君!!」
「は・・・!はい!」
「ハヤテ君は女の子みたいな顔をしていますが、一応男の子なんですよ!!」
「・・・」
「ですから、そういう不適切な発言を ナギの前だけでなくどこにいようと・・・」
「なぜでしょう」
「・・・え?」
「マリアさんに女性を感じてはなぜいけないのでしょう?」
「ハ・・・ハヤテ君?」
「あなたはご自分の女性としての魅力をもっと自覚するべきです・・・。
このような状況なら、健全な男子が・・・たとえ僕であろうと、マリアさんほどの綺麗な女性に
どれほどに不埒なことをしたいなどと思ってしまうか、あなたはわかっていますか?」
「な・・・何を言って?」
「そんなときに、説教なんてして相手の男性を怒らせたりなんかしたら、どういうことになるか、
・・・あなたは知るべきです」
ハヤテの腕がマリアの腰と背中に回される。その動作と不穏なハヤテの言葉に身の危険を感じた
マリアだったが、もう遅い。
「これから僕が、教えてあげます」
ハヤテがマリアの身体を引き寄せた。ハヤテの上に乗りかかっていたマリアの身体は、ハヤテの
身体に引き付けられ、抱きしめられる。
「きゃっ!」
ハヤテは抱きしめたマリアの首筋に顔を埋めた。マリアの柔らかな髪が鼻をくすぐり、いい香り
がする。
そのまま首筋に口づけする。
「やっ!ハヤテ君っ!?」
ハヤテに下からしっかりと抱きしめられ、スカートの裾が引っかかって固定されているので、
マリアは身動きをすることもできない。腰に回されたハヤテの手がおしりも触っている。
「やっ!ちょっ!ハヤテ君!やめて下さいっ!」
「・・・スカートが引っかかったなら」
そう言いながら、ハヤテの顔がマリアの首筋から離される。おしりを触っていた手が今度は、
エプロンの腰ひもにかけられる。
「脱げばいいんです!」
ハヤテの手が紐を引き、腰の結び目が解かれる。
「えっ!?」
エプロンの腰ひもを解かれたのを感じたマリア。さらにハヤテはエプロンの肩ひもをマリアの腕から
強引に外すと、エプロンをマリアの身体から外してしまった。
マリアはこの状況で身に着けているものを解かれることの意味を察し、ハヤテに対して、貞操の危機
を感じた。
「いやっ!ハヤテ君っ!!」
マリアはハヤテから逃れようとしてもがいたが、身動きの取れないこの状況で成すすべもない。
ハヤテの手はマリアのスカートのベルト部分に伸ばされ、ウエストのホックとボタンを外した。
マリアはスカートまで脱がされようとしていることに恐れを感じた。が、それと同時に、スカートが
緩められたことで下半身の拘束が無くなったことに気付く。
なんとか身動きは取れるようになり、もがいてハヤテの腕から逃げようとした。
だが、そこで、逆にハヤテに身体をひっくり返されてしまう。
「きゃぁっ」
背を床に付けられ、ハヤテに馬乗りになられてしまった。
と、そのとき、周囲が明るくなる。電気が回復したらしい。
「ふふっ、ちょうど、いいところで明るくなりましたね」
ハヤテは自分の身体の下にいる、ずいぶんと色っぽい姿となったマリアの両腕を握りながら言う。
「や・・・ハヤテ君、やめて下さいっ」
マリアは握られた腕を振りほどこうとするが、もはや、あまりの暑さで頭がぼーっとして、力が
入らなくなっていた。
ハヤテはマリアの両腕を手首で合わせて、片手で床に押さえつけて拘束すると、空いたほうの手で
マリアの胸元に手を伸ばし、メイド服の上着のリボンとブローチを外した。
そのまま胸のボタンに手をかける。
「やっ!だめですっ」
上着のボタンを外していき、合わせを開いた。
「いやぁっ」
マリアの白い肌があらわになり、可愛らしい下着に包まれたふくよかな胸があらわれた。
ブラはフチにリボンを通した白い可愛いものだった。よく見ると下の下着もおそろいのものである。
「マリアさん、意外と可愛い下着付けてるんですね」
−意外と。マリアはこんな状況にもかかわらず、その一言が気に障った。
ハヤテとしては、普段は大人っぽく見えるけれど、メイド服の下は年齢相応におしゃれしていて
可愛いな、という意味合いで言ったのだが、マリアは、老けて見えるのに若作りしているんですね、
という意味として受け取った。
「ハ、ハヤテ君!怒りますよっ!」
ついカチンときて思わずハヤテに抗議してしまう。
「へえ、こんな状況なのに、そんな口を利けるんですね。マリアさん」
ハヤテはマリアの顔を怪しい笑みを浮かべて見据える。
マリアは、ハヤテを怒らせてしまったとハッとした。身の危険を肌に感じる。
「や・・・」
ハヤテの空いているほうの手がマリアの身体に伸ばされる。その手をマリアの身体の胸の横あたりに
添え、顔を胸元に近づけると、胸元へ軽く口付けした。
「いや!」
マリアが思わず目をつぶって身をすくめる。
その隙をついて、ハヤテはマリアの両腕を拘束している手を離すと、素早く両手でマリアの上体を
抱えて背中を浮かせる。そして背中に回した両手でマリアのブラのホックを外した。
「!!」
顔を胸元から離し、再び両手でマリアの両腕を素早く掴むと、再び片手で拘束する。
マリアのブラは胸の上で乗っかっているだけとなってしまっていた。
「やっ!!・・・ハヤテ君、お願い、やめてくださいっ」
マリアが涙目になって懇願する。もうハヤテが空いているほうの手を使うだけで、胸が露わにされて
しまう。そしてその先に待っているであろう展開に、マリアは恐怖した。
だが、ハヤテは聞く耳を持たず、マリアの顔を見て怪しく笑うと、ブラに手を掛けた。
「ハヤテ君っ!!やっ!だめえっ!」
ハヤテの手が、静かにブラを持ち上げ上にずらしていく。マリアの胸の膨らみがあらわになっていく。
「やぁー!!!」
マリアはあまりの恥ずかしさで真っ赤になりぎゅっと目をつぶった。目から涙が零れる。
・・・・・・・・・・・・
・・・だが、それから胸を露わにされる感覚が、いつまでたってもしないでいる。
不思議に思ったマリアがおそるおそる目を開けると、そこには顔を覗き込むハヤテの顔があった。
「ね。わかりましたか?」
そう言いながら、ハヤテはマリアの上体を抱き起こし、手を取って胸元の緩んだブラを押さえさせると、
乱れたメイド服の上着を整え肌を隠す。
状況が飲み込めず、涙目のままできょとんとするマリア。
「男はみんな羊の皮を被った狼なんです。これに懲りたら、少しは男の人に対して警戒心を持ってですね
・・・・」
そう言いながら指を立てて、説教らしきものをしてくるハヤテ。
・・・ようやくマリアは状況を理解した。
ハヤテは血迷ったとか理性のタガが外れたとか、そういうわけではなく、理性的に自分を襲い辱めるよう
な行動を取ったのだと。
男の怖さを教えるためという意味合いで、年頃の女の子に強姦まがいの行動で恥辱と恐怖を与え、17歳の
少女の心に、ともすれば深い傷を残してしまうような真似をしでかしてくれたのだ。
『・・・怖かったのにっ・・・、すっごく、怖かったのに・・・っ!!』
羞恥と恐怖から開放され、今しがたのハヤテのあんまりな仕打ちに涙がこぼれ落ちるマリア。
にもかかわらず目の前で悪びれる様子も無く平然としている男の子に、殺意ともいえる激しい怒りが
込み上げる。
「・・・ハ、ハヤテ君の・・・ッ」
「って、聞いてます?マリアさん」
「ハヤテ君の、馬鹿ーーーーーっ!!!!!!!」
マリアの渾身の一撃がハヤテの顔面に炸裂した。
「・・・あれ?ハヤテは?」
お屋敷でナギが筋肉痛に苦しみながら問う。
「知りません!! あんな人!死んでしまえばいいんですっ!!」
マリアが叫ぶように言い放つ。
「?? マリア?? ハヤテと何かあったのか??」
「なんにもありませんっ!!!!」
お屋敷の牢獄に、ハヤテは全身ボコボコにされた姿で転がっていた。
「・・・ゴメンナサイ・・・マリアさん・・・ゴメンナサイ」
終わり。