ピピピッ!ピピピッ!ピピピッ!  
 
「んッ、ん〜ん…」  
 
布団の中で、朝一番の伸びをする。  
 
ヒューーーーン…  
 
店の方から掃除機をかける音がする。  
サキだ。  
 
「お、おはよ」  
「あ!お、お、おはようございます…、若…」  
すげえ、ぎこちない。  
昨日の夜のこと…  
なかったことにしたいけど、十中八九、バレちまってるよなぁ…  
 
昨日の夜中。  
寝苦しくて目が覚めちまった俺は、台所で冷たいジュースをちょっと飲んで、部屋に帰って、  
エアコンの設定を調節して、寝なおそうと思ったんだけど…  
俺の布団の横で寝ていたサキが妙に気になって…  
それまで、眼鏡を外したサキの顔をよく見たことなんてなかったから…  
サキの寝顔を、しばらくの間、じっと見て…  
そんで…  
 
キスをしちまった…  
 
キスだけだっつの!  
他ん所には触ってねーから!ホントだって!!  
 
そんで、サキのやつ、キスしたのに気がついたみたいで、寝返り打って向こう側を向いちまった。  
 
あーあ、何でキスなんてしちまったのかなぁ…  
 
「あのさ、サキ、昨日の…」  
「あ!早く行かないと学校に遅れますよ!若!」  
「お、おう…」  
こりゃ、なるべく早めに何とかしねぇと…  
 
学校から帰ったって「お帰りなさい」の挨拶だけで、サキは逃げ回るようにして俺を避け続けた。  
 
今日は、すぐ隣にサキが居ない。俺は、凄く寂しい。  
ああ、そうか…。そうなんだ…。サキって、いつも俺のすぐ側にいてくれてたんだ…  
 
夕方、寂しさに耐え切れなくなった俺は、思い切ってサキに話しかけた。  
 
「サキ!」  
「へっ!?なんですか?若…」  
「あのさ、話があるんだ」  
「でも、私これからお店の片付けが…」  
「今じゃないと駄目なんだ!」  
俺は真剣に訴えた。サキはそんな俺を見て小さくため息をつくと、俯きながら言った。  
「私も…、お話、あるかも…」  
 
でも、このままじゃ間が持たないし、ちょうど腹も空いてきてたから、  
取り敢えず一緒に夕食を作ることにする。  
いつもは食事の支度なんかサキに任せっぱなしだけど、  
今は、話しかける機会を窺うためにそうすることが必要だったし、  
何より、サキと一緒に台所に立ちたかった。  
でも、俺たちは何にも話せなかった。  
俺たちの気持ちを置き去りにして、料理だけが順調に進んでいった。  
 
「巧くできましたね!」  
「おう!二人がかりだと、やっぱ、早いな…」  
「はい!では、どうぞ!」  
サキが、美味しそうな焼き目がついたハンバーグと瑞々しいサラダ、  
そして、市販のものに一工夫したコンソメのスープをテーブルに並べてくれる。  
「いただきます!」  
二人して、向かい合ってハンバーグをパクつく。  
サキの作る料理は、いつものとおり、本当に美味しかった。  
 
空腹が満たされていくにつれて、気持ちも落ち着いてきた。  
自然と二人の会話もスムーズになる。  
 
「ごちそうさまでした!」  
 
食器洗いも、二人で。  
俺の隣で一生懸命に洗い物をするサキの横顔、ちょっとまぶしいかも…  
 
「若が手伝ってくださったので、早く終わりました。ありがとうございます」  
「お、おう!」  
 
居間で、二人並んでテレビを見ながら、明日の朝のメニューを話し合う。  
サキとの何気ない会話がこんなにも楽しいものだって、今、初めて気がついた。  
あ!いけね…。あの話、しなけりゃ…  
 
「どうなさったのですか?若」  
「いや、あ、その…」  
「あ、あのッ…、その…、昨日の夜…、私に、キスを…、なさいましたよね?」  
「ああ…、そうだ…。ごめん…」  
「ちょっと、びっくりしましたよ…」  
「悪りい…」  
「でも、びっくりはしましたけど、嫌ではありませんでした…」  
 
嫌じゃない?  
俺は、寝込みを襲ったみたいなことしたんだぞ!?  
それって、俺のことを男だと思ってないってことじゃねぇのか…  
そういえばコイツは俺に対して何かと姉さんぶるけど、  
夜とか、俺の隣に寝てて、身の危険というものを感じたことはねぇのか…?  
サキは…、その…、なんだ…、まあまあ、そこそこ、いい女だし…、  
お、俺だって一応、思春期真っ盛りの健康な男子なんだ。  
だから、隙あらば!なんて考えたこともないわけじゃねぇけど、  
でも、それにしたって今のサキの言葉はあんまりにも無防備すぎじゃねぇ?  
それってつまり、俺のことを異性として見てない、見れないっつうことだろ?  
なんか、俺の男としてのプライド、すげえ傷ついた感じ…  
 
「おい、それマジでかよ?」  
「え、だって…、私と若だし…」  
「何だよそれ、意味分かんねぇよ!」  
「えっ!?ちょ!きゃ!」  
 
気づいたときには、俺はサキを床に押し倒していた。  
 
サキの頭がボンと音を立てて畳に打ち付けられる。  
サキは頭をさすりながら俺を見上げると、顔をポッと赤くした。  
「わ…、若?」  
俺の下腹に、得体の知れない力が宿る感覚。  
 
サキのことが、もの凄く愛しい。どうしようもなく猛烈に、コイツが欲しい。  
 
何なんだ…、この感覚は…?  
 
圧倒的な気持ちのままにサキを押し倒したけど、これからどうすりゃいい…?  
「あの…とりあえず、私を起こしていただけませんか…?」  
「え…!…、いや、だめだ!」  
「どうしてですか?」  
「…俺にも、わかんねぇ…」  
 
俺がサキの顔の横に両手を付いて、腰の辺りを跨いだ状態。  
そのまま一分くらい、二人はその体勢のまま見詰め合った。  
サキの両手は自由なんだから、俺を突き飛ばすなりして逃げようと思えば逃げられるはずだ。  
だけど、サキはぜんぜんそんな素振りを見せずに、逆に、しっかりと俺の瞳を見詰め返してくる。  
 
「眼鏡…、外せよ…」  
「若が…、外して下さいませんか…」  
俺は、サキの顔から出来る限り慎重に眼鏡を取ると、それをテーブルの上にそっと置いた。  
 
「目…、つぶれ…!」  
「はい…」  
 
力の加減がよく分からない俺は、  
サキが目を閉じるか閉じないかで俺は勢いよくサキの唇に自分の唇を合わせた。  
 
ゴキッ!!  
 
「くあっ!」  
「痛ぁーい…」  
 
俺たちの歯と歯が激しくぶつかって、キスどころじゃなくなる。  
俺はいったんサキの身体から降りて、その横に情けなくへたり込む。  
その後、サキもゆっくりと身体を起こした。  
 
「サ、サキ…。だいじょぶか?」  
「はい…」  
サキは、可愛い大きなつり目をぱちくりさせながら上下の唇をちょっと動かしてる。  
「大丈夫みたいです」  
「そんなら、よかった…」  
俺の唇にも異常はないみたいだ。  
なんにしても、サキに怪我がなくてよかったぜ…  
 
「ご…、ごめん」  
この肝心なときに、ホント情けねぇなぁ…、俺…  
「いえ…、少しびっくりしただけです…」  
「そうか…」  
 
サキは、眼鏡を外したままの顔で俺の顔を覗き込むと、優しく話しかけてきた。  
「あの…、若…、私のこと、好きですか?」  
「えッ!?」  
「い、いえ!もし違ってたらごめんなさい!でも、私、男の人にこんなことをされたのは初めてですし…」  
 
サキのその言葉に、俺は心底慌てた。いや、こりゃ、明らかなパニック状態だ!  
でも、なんで俺はパニックなんかに陥ってんだ…?  
 
俺がサキを押し倒したのは、  
コイツのこと、すげー愛しくて、そんで、コイツのこと、欲しいって思ったから…  
つまり…、サキのことが好きだから…  
だけどサキは、俺に「私のことが好きか?」とか、「もし違ってたらごめんなさい」とか言ってる…  
 
サキに、俺のホントの気持ちを言ってやらなきゃ!そんで、サキを安心させてやらなきゃ!!  
 
「サキッ!」  
「はッ、はい!」  
「俺は、お前のことが、好きだ…!」  
 
俺は、サキの大きくて綺麗な瞳をしっかりと見詰めながら答えた。  
俺の返事を聞いたサキは、とっても嬉しそうにモソモソとこっちへ近寄ってくる。  
 
「若…」  
「お、おう…」  
 
サキの手が、俺の肩をそっと押さえる。  
そしてそのまま俺を押し倒すと、今度はサキが俺の唇を強引に奪いにかかる。  
 
俺たちの唇が、今度はそっと触れ合う。  
 
「…んッ」  
「ふ…ッ」  
 
俺たちは、いったん顔を離した。  
 
「…キスって、難しいですね」  
「え!?ああ…」  
「私も、若のこと、好きですよ」  
「お前…」  
「昨日の夜、若にキスされて…」  
「…?」  
「びっくりしましたけど…、」  
「…けど…?」  
「それ以上に、とても幸せな気持ちになりました…」  
 
「サキ…」  
 
サキが俺の胸に擦り寄る。そんなサキを、俺はしっかりと抱きしめた。  
そして、サキを、今度はそっと優しく押し倒す。  
 
もう一度、ゆっくりとキス。  
 
サキの口の中に少しずつ舌を入れていき、それでサキの舌を絡めとりにかかる。  
サキの舌が、恥ずかしそうに逃げ回る。  
そうはいくかっての!ぜってー、逃がさねー!  
 
「ふあっ…。んぐ…ッ、…んっ」  
「く…ッ、はあッ、…んあッ…」  
 
サキの舌も口の中も、温かくて、ヌルヌルしてて、とっても甘い。  
 
俺は、それを味わうのに夢中になってて…  
 
気が付いたら、息がすっげえ苦しくなっちまってた…  
 
「ぷはあっ!」  
「だ、大丈夫ですか?若…」  
「お、おう!」  
 
サキの瞳が、すっかり甘く蕩けてる。  
へー…。サキって、こんなに色っぽい顔をするんだ…  
で、次は、どうすりゃいいんだ…?  
やっぱ、服か…  
 
俺はサキの胸元に手をかけると、  
縁取りのある襟と白いエプロンをはだけて、  
その下にあるメイド服のボタンをひとつひとつとりはずしていく。  
 
「優しくしてくださいね…」  
「わ、わかった…」  
 
サキは恥ずかしがって自分の手を俺の手にそっと添えるけど、  
ただそれだけで、少しも拒まない。頬が紅く火照っていて、とても色っぽかった。  
 
すべてのボタンをはずすと、ブラジャーに包まれたサキの白い胸が現れる。  
ちょうど手頃な、凄く可愛い胸。俺は、ちょっと感動して思わず溜息を漏らした。  
 
「ああ…」  
 
「すみません、若…。大きくなくて…」  
「いや、そうじゃねぇよ…」  
そんな、とっても可愛い胸に、ゆっくりと手のひらを当てる。  
「お、俺は、こんくらいの方が…、好みだ…!」  
「あんッ…!若ぁ…」  
ふわふわとして、凄くやわらかい。こんなにやわらかいものがこの世にあったのか…  
 
「こうか?」  
ブラジャーのはずし方がわからないので、サキにはずしてもらった。  
恥ずかしげにブラジャーの下から現れたサキの乳房は、  
ぷっくりと膨らんだ桃色の突起がとてもおいしそうだ。  
 
そんなサキの色っぽい胸を両手でつかみ、それに顔を近づけていく。  
 
俺は、夢中でサキの胸にむしゃぶり付いた。  
「んんッ、ああ…、若…ッ」  
「はぁ…、気持ちいいか…?サキ…」  
「は、はい…!や、そこは…ああんッ!」  
サキの可愛い声が部屋に響く。その声を聞くたびに俺の背中がゾクゾク、サワサワする。  
 
俺の下半身が、どうしようもなく疼き始める。  
 
「サキ…」  
「はい…」  
 
いったんサキの身体から離れると、自分の服を一息に脱ぎ捨てた。  
そして、サキのメイドキャップをひょいと外し、メイド服とエプロンを完全に剥ぎ取りにかかる。  
 
「あっ!いけません、これは…」  
「そ、そうか?」  
「はい。自分で脱がないと…」  
そう言うと、サキは慣れた手つきでエプロンを外し、メイド服を脱ぎ、  
そして、自分で下着の最後の一枚までを取り去って生まれたままの姿を俺に見せてくれた。  
 
「サキ…。とっても綺麗だぜ…」  
「恥ずかしいです…。あんまり見ないでください…」  
 
両腕で乳房を軽く隠すようにしているサキをそっと抱き寄せて、  
モスグリーンの縮れ毛が恥ずかしそうに生えているアソコに触ってみた。  
「ひゃん!」  
そこは、もう、熱くヌメッている。  
「あ…、もう、濡れてんだな…」  
思わず言っちまった。  
「もう!若ったら…、言わないでください…!」  
叱られちまった。  
 
俺はここで重大なことを知らないことに気づいた。例の穴は、いったいどれなんだ?  
熱くてヌルヌルしている地帯一帯をしばらく指でまさぐっていたが、そうしているうちに、  
確かにサキの“顔色”はだんだん色っぽい桜色に染まって、溜息も熱くなってきたけど、  
表情は、なんとなく不満そうだ。  
そうだよ、肝心の穴は…、どこなんだよ…?  
 
よし!仕方ねえ!!  
しくじったらシャレにならねぇから、直にこの目でその穴を探すために、サキの脚をグッと開いた。  
「え!ちょっと、若、ご覧になるのですか?」  
「ああ、じゃないと分かんねぇし…」  
「あ。そ、そうですか…。でも…」  
「ん?」  
「すごく…、恥ずかしいです…」  
 
熱っぽく瞳を潤ませながら顔を真っ赤にして恥ずかしがるサキの様子がめちゃくちゃ色っぽくて、  
俺は、甘酸っぱい濃い匂いのするサキのアソコに大喜びで顔を埋めると『穴探し』を始めた。  
 
これが、サキの“オンナ”なんだ…  
 
目の前にあるのは、モスグリーンの縮れ毛が控えめに縁取る大きな花弁と、  
その内側の熱く赤く熟れた小さな花弁。  
その合わさり目にある、ぷっくりと濃い赤に腫れ上がった一粒のサクランボ。  
そんで、前の方の小さい穴は『尿道』で、ずっと後ろにある皺っぽい穴が肛門、と…  
 
じゃ、この、真ん中にある、ゆっくりと透明なヌルヌルが湧き出してる縦に細長い穴が…  
 
ははーん、これが、例の穴か…!  
 
「そりゃ…!」  
俺はその穴にいきなり指を入れてみた。  
「ひッ!わ、若ッ!!」  
動かすとクチュクチュといやらしい音がした。  
「あッ…、ああんッ!や…ッ、奥はぁッ…!」  
サキは、必死に腰をくねらせて俺の指から逃げようとする。  
そうはいかねぇぜ!!  
 
女のアソコを見るのは今が初めてだけど、  
俺の本能が、赤く腫れ上がってるサクランボをいじれって言ってる。  
「じゃ、ココはどうだ?」  
「ひゃあん!!そ、そこはッ…」  
それをクイッと摘んでコリコリと揉むと、サキが色っぽい悲鳴を上げた。  
その声がとても可愛いから、もっと強く、しつこく揉んでやる。  
「あぁ…、わ、若ッ…。もう…、もう…ッ、そんなにしちゃ、ダメですよぉ…」  
サキはさっきより激しく腰を何度も何度もグイグイといやらしくくねらせる。  
例の穴からは凄い量のいやらしい汁が溢れて、ポタポタと畳に落ちて染みを作っていく。  
ホントにやめて欲しいのか、このまま続けて欲しいのか、サキの手が、  
アソコをいじる俺の手首をしっかりと掴んだ。  
 
「若ッ…!ダメッ!…ああッ…!あああ…ッッ!!」  
「…」  
「ほ…、ホントに…、も…、もう…、許して…ください…。若ぁ…」  
「…」  
 
腰をグリグリうねらせながら半ベソをかくサキに構わず、俺は穴とサクランボをいじり続ける。  
 
「くううッッ…!!」  
いきなりサキの身体が強張って、アソコがヒクヒクと痙攣を始める。  
 
まだだ!もっとだ!!  
 
本能に言われるままに、俺は、穴とサクランボをいじる指の速度と強さをどんどん増す。  
 
「…ッ!くああッッ…!!」  
 
綺麗な桃色に染まったサキの身体がグイイッと反り返る。  
 
「ひゃあァッッ!!わ…、わ…、若ッ!若ッ!若ァッ!若ァァ…ッッッ!!!」  
 
サキの全身が、ちょっと心配になるくらいの物凄い勢いで、ビクンッビクンッと跳ね上がった。  
 
イッたんだな…  
 
片方のひざを曲げ、片腕を胸の上に置いてぐったりと横たわったまま、ボーっと天井を見上げて、  
まだ桜色に染まったままの胸元をはぁはぁと荒く上下させているサキの姿は、  
めちゃくちゃに色っぽい。  
 
俺はそんなサキの身体に覆いかぶさると、  
トロンと熱く潤んでいる目を見つめながら意地悪を言ってやった。  
 
「イッたのか?サキだけ、ずりぃぞ!」  
「じゃ、次は…、一緒に、イキましょう…!」  
 
サキは、まだ収まりきらない息で答えてくれた。  
ちくしょう!こんなときまでお姉さんぶりやがって!  
可愛いぜ!サキ!!  
 
サキのその言葉は、俺の心だけじゃなく、俺のモノにも渇を入れた。  
 
「よ、よし!今から、する!!」  
「へ?」  
「サキと…、やるッ!!」  
「私と…」  
「おう…!サキを、俺のものにするぜッ!!」  
「若ッ!!」  
サキはパッと起き上がって、俺にキュッと抱きついた。  
俺も、サキをギュッと抱き締め返す。  
 
サキの匂い…。すげえ、いい匂いだ…  
 
俺は、今から、コイツを抱く。  
そんで、コイツの心も身体も全部、俺のものにする。  
 
「いくぜ…。いいな…?」  
「はい…、若とだったら…」  
 
俺はサキをそっと押し倒して寝かせると、ヌルヌルになっているその穴を見ながら、  
自分の腰を誘導してさっきからコチコチでビンビンになってるモノの先っちょをクイッと入れた。  
 
「くッ…!」  
「うッ!」  
 
そのままサキの身体を支えながら、ゆっくりと慎重に腰を押し付けるように沈めていく。  
 
「あ痛ッ!若ッ…!痛い…、です…ッ!!」  
「ええッ!?マジでか!?」  
 
サキが痛がらないように静かにやったつもりだったけど、やっぱり痛いのか…  
どうすりゃいい?  
別に、今日すぐここで決めなきゃってわけでもねぇんだし、  
何より、サキが苦しむのは見たくねぇからな…  
じゃ、今日はこの辺で止めといて、後は、サキに頼んで、手か口で…  
 
「若…。どうなさったんですか…?」  
「いや、あんまり痛ぇようなら、続きはこの次ってことで…」  
「いえ…、私、がんばりますから…」  
「でもよ…」  
「大丈夫です!一気に、一息に来てくだされば…!」  
「そう…なのか…?」  
「はい!その…、と、友達が、そう言ってましたから…!」  
 
“友達が言った”って、どんなフォローだよ…  
だけど、  
そんなことを言ってまで俺を受け入れてくれようと努力してくれるサキの気持ちが、  
すげえ、嬉しい…  
 
「わかった…。続けるぜ…!」  
「はい!」  
 
「いくぜッッ!!」  
俺は、一瞬の間を置いて、モノを一気に根元までサキの穴に突き入れた。  
 
「くあッッ…!!」  
短い悲鳴と同時に、サキの身体がビクンと強張る。  
ぎゅっと瞑った瞼から、涙が一粒、頬っぺたをツーッと降りてくる。  
やっぱ、相当痛そうだ…  
 
「サキッ!」  
俺は反射的にサキの身体に覆いかぶさって、ギュッと抱きしめた。  
サキの身体は、小刻みに頼りなく震えている。  
 
「しばらく、このままで…。な?」  
「はい…」  
「痛い思いをさせちまって、すまねえ…」  
「若…」  
「ん?」  
「ありがとう、ございます…」  
 
サキのことが、どうしようもなく愛しい。  
俺のために激痛に耐えてくれているサキの身体を抱きしめる腕に、俺は、もっと力を込めた。  
俺はこのとき、なんとなくだけど、女と『ヤリたい』ってことと、  
その女のことが『好きだ』ってこととは微妙に違うんだってことがわかったような気がした。  
 
「若…」  
「どうした…?」  
「おかげさまで、だいぶ楽になりました…」  
「そっか…。よかった…」  
「続きを…」  
「わかった…」  
 
俺は、腕の中にいる大事な女に負担がかからないように注意しながら、  
腰を少しずつ動かし始める。  
 
「あッ…」  
「だいじょぶか?」  
「はい…!」  
「辛かったら、すぐ言えよ」  
「はい!」  
 
サキがにっこり微笑み返してくれる。  
よし!決めてやるぜッ!!  
 
最初はゆっくりだった腰の動きが、少しずつ早くなる。  
サキも、俺の動きに合わせて、腰を使い始める。  
 
「ど、どうだッ、サキ…」  
「はい…ッ、いい、いいです…、若ッ」  
 
俺たちの腰の動きのタイミングが、ピッタリと合うようになる。  
弾む熱い息が交じり合う。  
 
「うッ…、くッ…、んんッ…、うあッ…!」  
「はぁッ…、あッ…、あんッ…、ああッ…!」  
 
サキが俺の背中に回している腕に、少しずつ力がこもり始める。  
ゴールが、近いのか…?  
 
「若ッ、若ッ、若ァッ!」  
サキが俺に掻きついて背中に爪を立てた。ちょっと痛いけど、でもそんなのはどうでもいい。  
俺は全神経を下半身に集中させると、熱く火照るサキの身体を支えて、力を込めて腰を打ち付ける。  
「ああッ!あッ!ああん!感じますッ!若ッ!とってもッ、とっても気持ちいいですッ!!」  
「俺も…!サキ…、サキッ、すげぇいい!すげぇいいよ!!」  
サキのアソコが俺をキュウキュウと締め上げる。  
俺はドロドロに溶けている穴の奥の奥まで届くぐらいにガンガンとモノを突き入れる。  
サキは、いい匂いのするモスグリーンの髪を激しく振り乱して狂ったように悶える。  
俺はたまらなくなってフヨフヨと揺れる乳房を両手で鷲掴みにすると、  
半開きになってよだれが流れ出ているサキの唇に吸い付いた。  
 
俺たちの腰がぶつかり合うパンパンという音の強さと速度がどんどん大きくなる。  
 
「ああッ!若ッ!若ァッ!!もうッ!だめッ…!!」  
「お…ッ、俺もッ…!くゥ…ッ、うあ…ッッ!」  
「若ッ!若ッ…!あああッッ!!」  
「サキ…ッ!サキッ!くうッッ!!」  
 
互いの身体に絡めた腕が、相手をギリギリと締め付ける。  
もう…、だめだ…  
 
「くああ…ッッ!!」  
「ひッ…!!」  
 
腰から脳味噌まで、背骨を伝って電流が駆け上がる。  
俺はサキの中に激しくすべてを吐き出す。  
サキが身体を大きくガクガクと振るわせながら、声にならない悲鳴を上げる。  
 
俺たちは、お互いにお互いのものになった…  
 
はぁはぁと息が上がったまま、俺たちは、お互いの顔を見つめあう。  
 
「サキ…、だいじょぶか…?」  
「はい…、若…」  
 
サキは俺にクタリともたれ掛かるみたいに抱きついてきた。  
それを支えるようにそっと抱きしめてやる。  
 
「ん…」  
「サキ…」  
「…」  
「おい、サキ。おいって…」  
 
サキは、そのまま俺の胸の中でスースーと小さな寝息を立て始めた。  
 
その寝顔がとっても可愛くて、キスしてやろうかと思ったけど、やっぱ、やめた。  
今は、キスよりも、ただこうしていたほうが気持ちいいから…  
 
俺は、サキの身体を抱き締めながら、目を閉じた。  
 
 
数日後  
 
三千院邸  
 
「へぇ、ワタル君がサキさんと…、ですか」  
 
「ああ。でも、あの見合いの一件でのワタルの取り乱し様を見れば、  
想定の範囲内の結果ではあるけどな…」  
 
「ええ。やっぱり、お互いが好きだっていう気持ちが一番大事ですから」  
 
「なあ、ナギ」  
 
「どうした、咲夜?」  
 
「まあ、伊澄さんはワタルの気持ちに気付いとらんようやったからええとしてもやな、  
アイツの許婚のお前と、アイツに白皇の編入枠譲ってやったウチの立場は、どないなんねん…」  
 
「うーむ…。そうだ!おい、ハヤテ!」  
 
「は、はい!なんでしょうか、お嬢さま?」  
 
「お前がまとめて責任を取るのだ!」  
 
「ええーーーっ!?」  
 
「まあ、ナギったら」  
 
 
 
おしまい  
 

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