その日、花菱美希は校舎裏に足を運んでいた、
それは何者かによるメールを受け取った為だ。
謎の呼び出し…そんな内容に、彼女がわざわざ付き合うのには理由があった、
それは…添付されていた画像だ。
「来たわよ…居るんでしょ」
「へへ…よく来てくれたね」
美希は思った、思ったとおりに下種な輩だと…
女をこんな手で呼び出すなど、最低の輩のする事だ、
当然にこの後も、美希は予想していた通りに、
下種な要求を現れた男子は口に言うのだ。
「画像は見てくれたよね?」
「…見た、あんなのよく撮れたわね」
「隠しカメラを取り付けといたんだよ、校内中の女子トイレの中にね」
「…最低」
侮辱の言葉を呟かれても、その男子は下品な笑みを浮かべたままだった、
美希は自分の持つ携帯をもう一度見る、そこにはその男子から送られたメール内容が映ってる。
一人の少女がトイレで用を足す現場が写された画像も一緒に…
「これを…どうする気?」
「決まってるだろう、学校中…いや全国の彼女のファンに送信してあげるんだよ」
「やめて…なんて願いは聞いてくれないのかな?」
「それは君の態度次第かな?」
「くっ…」
美希の携帯を握る手の握力が強くなる、その意味を理解してるからだ、
この画像の少女は美希では無い…その少女は、
この学校の生徒会長である桂ヒナギクという少女のであった…
それを何故当人でなく、美希に脅迫内容として見せたのか、
自分でないのなら脅迫材料にならない…筈だった、
しかし美希には十分に脅迫材料になっている、
それは自分の恥ずかしい写真よりも効果的な程だった。
「…私が貴方の要求を呑めば、その画像は消去してくれるとでも」
「そういう事、いいだろう…愛しの会長様を守る為ならさ」
「……わかった、好きにすればいい、その代わり…」
「わかってるよ、約束は守るさ…へへ」
「すまない…ヒナ」
『続きは脳内でお楽しみください』