「あー、ねーちゃん」  
「どうしたの?」  
「好きなんだ」  
「あら、私もよ」  
「(ん?冷静だ…ばれてんのかな?)」  
「じゃあ恋人同士、お茶でもしましょ?」  
「あ?ああ(ボ…ボロ出さねぇ…相手間違ったな…しかも奢らなきゃいけなくなっちまった…)」  
 
「ワタル君がデート中で、愛歌さんと楽しそうに語らいを…」  
「本当か!?本当なのか伊澄!?」  
「若…そんな…」  
「ええ〜!?ちょっと聞いてよみんな!」  
「どうした泉…何ぃ!」  
「…(愛歌さん、年下趣味とは見かけによらず…まあ私が言えた事ではありませんか)」  
 
「けど今日ってエイプリルフールよね?」  
「…いや、それはないなヒナギク。あいつはああ見えて義理堅い。嘘の愛の告白をするとも思えんし、ガチと見てよかろう」  
「愛歌さんの方から持ちかけたとかは?」  
「…そういうタイプかしら?違うと思うけど…じゃあ本当なのかしらね」  
 
「ほら、私の嘘だったって明日ちゃんとみんなに言ってあげるから、元気出しなさい」  
「…ああ、あんがと…てゆーか悪い、こんな嘘に巻き込んじまって…」  
「気にしないでいいわ。恋人気分で楽しかったのは本当よ?」  
「え…」  
「嘘よ」  
 

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