「う……うーん…、マリア、トイレ…って、ハムスター…?…あっ、そうか…そう言えば最近スレが荒れてて…  
 それで思わず家を飛び出したけど、行くあてがなくてハムスターの家に来たんだった…。」  
 
深夜、歩の家で目を覚ましたナギは、皆にわかりやすく現在の状況を説明した。  
しかしそんな事言った所で迫りくる尿意が収まる訳も無く、結局歩を起こす事にするのだった。  
「…ぉい、ハムスター、起きろ!…起きろってば!!」  
「…えへへ、もう食べれないょ……あ、いや、…食べます……いただきま…むにゃむにゃ…。」  
「何を訳の分からん寝言を言っている!起きろと言っているだろ!」  
力いっぱい歩の体を揺さぶるナギ。そして歩はようやく目を覚ました。  
 
「…ん?ナギちゃん?…どうしてこんな所に?」  
「何を言っている、昨日からずっといたではないか。」  
「…はれ?そうらっけ?……う〜ん…そう言われれば…そんな気も……むにゃ…」  
「お、おい!寝るな!!」  
ナギがそう言って歩の背中を押すと、歩は勢いよくベッドから転がり落ちてゆく。  
「イテテテテッ……もぅ、酷い事するなぁ……それでこんな夜中にどうしたの?」  
「その……ト、トイレに行きたいのだが………ば、場所が分からんのだ。だからハムスターも着い…」  
「トイレなら部屋を出て左に行った所にあるよ。」  
「バ、バカ者!そんな……はじめての家で道に迷ったらどうするのだ!」  
「迷うって……うちはナギちゃんちみたいに広くない…って言うか、左に扉は1つしかないから迷ったりしないよ。」  
そう言ってベッドに潜り込んだ歩だったが、ナギは再びベッドの下へ突き落とした。  
 
「イテテッ…今度はいったい何なの?!」  
「えっと、…べ、別に怖いとかそう言うのじゃないんだけど……ただ、えっと……  
 そ、その…ハムスターがどうしてもって言うなら一緒に連れて行ってやってもいいぞ!」  
「……もしかしてナギちゃん怖いの?」  
歩のこの一言に、ナギは分かりやすい程に動揺してしまう。  
そしてそれをみた歩は、なにやら悪戯な笑顔を浮かべている。  
 
「あっ、図星なんでしょー?…フフフッ、ナギちゃんも案外可愛いところあるじゃない。  
 いいよ、お姉さんが連れて行ってあげる。」  
「な、な…なっ!!…と、とにかくトイレに案内しろ!」  
そう言ってナギは歩に前を行かせ、トイレに着くと扉の前で待つように言った。  
 
「…えっと、その……音とか恥ずかしいからちょっとあっち行ってろ…。」  
「…それじゃあ私、先に部屋に戻ってるね。」  
そう言って部屋へ戻ろうとする歩。  
「お、おい待て!誰も部屋に戻れとは言ってないだろ!…私を一人にするな!」  
ナギはそう言いながら大慌てでおしっこを済まし、トイレを飛び出した。  
するとそこには、何やらニヤニヤと笑みを浮かべている歩が立っている。  
 
「やーっぱり、…怖いんでしょー?」  
「ち、違うって言ってるだろ!バーカ!バーカ!!」  
「あははっ、もう分かったから部屋に戻ろう。風邪ひいちゃうよ。」  
そう言って部屋に戻ろうとする歩。…しかしその手をナギが掴み引き止めた。  
「……のど、かわいた。」  
「えぇー?…もぅ、しかたないなぁ…。」  
結局飲み物を求めて1階へ降りて行く二人。  
歩が冷蔵庫を開けると、中にはほとんど何も無く、お茶だけがポツンと入っていた。  
 
「えっと…お茶でも良いよね?」  
「私はレモンティーで良いぞ。皇室御用達のやつだ。」  
ナギのその言葉に歩はあきれた顔をして、ため息をついている。  
「…はぁ、…一般庶民の家にそんなものあるわけ無いでしょ?」  
すると今度は歩のその言葉にナギがあきれた顔をする。  
「なんだ、無いのか。……じゃあ普通のレモンティーでいいよ。」  
「…あのねぇ、家にはお茶しかないの!それが嫌だったら我慢しなさい。」  
「…えー……じゃあお茶でいいよ。…その代りあったかい奴を頼む。」  
明らかに不満そうな顔をするナギ…だが居候の身でもあるため、ここはナギなりに遠慮をしたつもりらしい。  
結局、歩は冷蔵庫から取り出したお茶を戻し、棚からお茶っぱを取り、暖かいお茶をナギに出した。  
 
しかしこのお茶をナギはひどく気に入ったのか、なんと3杯も飲み部屋へ戻って行った。  
「いやー、まさかハムスターの家にあんな美味しいお茶があるとは思わなかったぞ!」  
「でしょ?あのお茶は田舎のおじいちゃんが送ってくれたの!…でも美味しいからってあんなに飲んで…お腹こわさないでよ?」  
「安心しろ!こう見えて私はお腹は丈夫に出来ているのだ!えっへん!」  
相変わらずやりたい放題で我ままのナギだったが、歩は少し安心している。  
最初家の前にいたナギは、元気も無く何を聞いても答えてくれ無かった。  
もしかして今なら…そう思った歩は、突然家にやってきた理由を聞く事にした。  
 
「…ねぇ、ナギちゃんはどうして突然私の家に来たりしたの?」  
「…………。」  
やはり何も答えないナギ。しかし歩が諦めて寝ようとした時、ようやくナギが話し始めた。  
「……スレが荒れておるのだ。何日も…」  
「スレ…?」  
 
「うむ、…それぞれ言い分はあるのは分かるのだが、エロパロ板はそんな事を議論する様な場所ではないのだ。  
 匿名ばかりの板でそんな事しても、スレは荒れるばかり…いや、このままではスレ自体無くなってしまうかもしれん。」  
 
「……よく分からないけど、エロパロ…とか言うんだから…Hなんでしょ?……そんなのいっそ無くなればいいんじゃないの?」  
 
「確かにそうかもしれん…でも、『ハヤテのごとく!』と言う題を使っている限り、すべて私の子供同然ではないか!  
 みんな私やハヤテ達が好きで集まっているはずなのに……それなのに喧嘩ばっかり…ヒック……私は耐えられんのだ…。」  
「…ナギちゃん、…泣いてるの?」  
「な…っ!泣いてなどおらん!…これは……その、…こ、心の汗だ!…うん、涙は心の汗なのだ!!」  
何とか意地を張り続けるナギだったが、目からは大粒の涙がポロポロと流れている。  
歩はナギの頭をギュッと抱きしめ、頭を優しく撫で続けた。  
 
「私はナギちゃんの言ってる意味がよく分からないけど……でもナギちゃんが優しい子だって事は伝わったよ。」  
「う…ぅっ、…グッ……ハ、ハムスターのクセに生意気言うな…っ!」  
「はいはぃ、…本当にナギちゃんは意地っ張りなんだから…。……意地っ張りで我がままで…  
 でも可愛くて優しくて……どこか放っておけない…アハハッ、なんだか妹みたい。」  
「……ハムスター…。」  
「…歩お姉ちゃん……って呼んでもいいよ?」  
優しく微笑みながらナギにそう言った歩……そしてその笑顔を見つめるナギ。  
…すべては丸く収まり、ハッピーエンドかと思われた。……その時、  
 
「…でも、私には過去に姉と呼んだ従姉妹がいるが、そいつはトイレにもすぐ付いて来てくれたし、紅茶も用意してくれた。  
 料理だって上手だし…ハムスターより年下だが、子供の面倒見も良くてずっとしっかり者だぞ?」  
「!!!…もぉ〜!ほんっ…とーに可愛くないんだから!!」  
笑顔は無残にも崩れ落ち、歩はそう言ってナギに背中を向けて眠り始める。  
「ん?…ハムスター?……怒ってるのか?」  
「…知らないっ!」  
「おい、ハムスター?…ハムスターってば!!」  
「…………。」  
ナギの問いかけに答えず、歩は寝た振りしていた。  
 
「(…まったく、ひとがちょっと優しくしたらすぐコレなんだから…。ナギちゃんはちょっと頭を冷やさないとダメなんだよ。)」  
「ハムスター………おしっこ。」  
「えぇ?!」  
ナギのその言葉に歩はつい起き上がってしまった。  
「なんだ、やっぱり起きてたんじゃないか。」  
「いや、だってさっきトイレ行ったばかりじゃない。」  
「…お前が3杯もお茶飲ますから……」  
それを聞いて再び呆れた顔をする歩。  
 
「それはナギちゃんが勝手に飲んだんでしょ?!…それにさっき行ったから場所分かるでしょ?」  
「でも…っ、…ハムスターは私の姉になりたいのだろ。…だからトイレに連れて行くのは義務と言うか……」  
「…はぁ、本当にこんな時だけちょうし良いんだから。……ほら、行くよ。」  
「え…っ、…あ、……うん。」  
そう言って差し出された手を、恥ずかしそうに握るナギ。  
少しの間スレは荒れてしまったが、二人の仲は少し良くなったらしい。  
 
 
「ありがと……歩お姉ちゃ……」  
「ん?…何か言った?」  
「なっ、…何でも無いよ!バーカバーカ!!」  
 
 

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