「あっ、あの、愛歌さん、お願いがあるんですけど・・・いいですか?」  
「願い事にもよるけど・・・・・・何かしら?」  
 
ハヤテは背後のナギをちらっと見る。  
ナギはもじもじしながら早く言え、と目で訴えた。  
さらに彼女の横では千桜が仏頂面で立っていた。  
良く言えばクールなたたずまい。  
 
「・・・・・・たいへん言いにくいお願いなんですけど、  
お嬢様から一言ずつ言っていくので、僕が○○○○○と言ったら  
×××××と言ってくれませんか?」  
「ええ、いいけど・・・・・・」  
 
愛歌の快い返事かどうかはいささか疑問があるが、  
ナギの目がらんらんと輝いた。  
 
「それじゃあ、お嬢様どうぞ」  
 
ナギは軽く咳払いをして・・・・・・・・・・、以下ナギ、千桜、ハヤテの順。  
 
「さぁ、はじまるざますよ」  
「いくでがんす」  
「ふんがー」  
 
三人は愛歌を見る。愛歌は少しためらいを覚えたが、  
 
「まともに始めなさいよ!」  
 
 
 
ナギは感動のあまりしばらく震えていたが、  
教室の窓枠に足をかけ身を乗り出し絶叫。  
 
「かがみは俺の嫁ぇぇえええーーー!」  
 
「ちょっ、お嬢様ぁあっ!」  
 
執事とそのお嬢様を見ていた千桜がぼそっとつぶやく。  
 
「・・・ツンデレ愛歌さん」  
「なにか?」  
 
愛歌がジャポニカ弱点帳を取り出して微笑んだ。  
・・・・・・あろうことか目は笑っていなかった。  
 
「いっいえ、何でもありません・・・」  
 
 
 

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