「ハヤテ君の、見せてください」
「え……?」
「ほら、その……Hになればなるほど硬くなる棒ですよ」
「あ、え、その……恥ずかしいですよ。あんまり長くないっていうか…」
「うふふ、いいじゃないですか。ほら」
「あ……っ」
「わぁ……ハヤテ君の可愛いですね。先のあたりなんか特に」
「う…恥ずかしいですからそんな風に言わないでくださいよぉ……」
「あ、でもここはちょっと……今、私が綺麗にしてあげますね」
「マっマリアさん!? いいですってマリアさんにそんなこと……あっ」
「恥ずかしがらなくてもいいですよ。私、こう見えて結構上手ですから」

            バタンッ

「ちょっと待てぇ!」
「わわわ……お、お嬢様!?」
「ハヤテ…! 私に内緒でマリアと何をしていたっ!!」
「何をって……鉛筆を見せてただけですけど…」
「は?」

「いえ、恥ずかしいんですよ。自分の鉛筆って。
 うち貧乏だったんで短くなっても無理して使ってるから短いし、大事に手入れして使ってるし。」
「私は普段万年筆しか使わないから、懐かしくてハヤテ君のを見せてもらってんですよ。
 そしたら先端が折れてるものが一本あったので、削ってあげようかなって」
「な……な… じゃ、じゃあHになればなるほど硬くなるって…」
「HBよりH、HよりH2のほうが硬いですよね?」
「ナギ……何を勘違いして怒鳴り込んで来たんですか?」
「えっ!? あ、いや……違う…違うんだ」
「えーと……何がどうなってるんでしょうか」
「うっうぅ……! ハヤテのバカぁぁー!!」
       バキィッ
「あべしっ な、なんで……」
「あー……逆ギレして逃げちゃいましたね…」
「なんで僕がぁ……」

やっぱりおませさんなナギであった。

        【終】

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