放課後、白皇学院生徒会室に二人の生徒がいた。
「はい、これ?」
「…………ヒナ」
「?」
「なに、これは?」
「なにって、あなたのクラスの報告書よ」
そこには「報告書」とわかりやすく書いてある本があった。
「そんなの見ればわかる!!だからなんで私に報告書をわたすんだ!?」
「なんでもなにも、あなた副委員長でしょう?」
「うっ」
なんでこうなったかいうと、クラスのいいんちょさんこと瀬川 泉がかぜで
お休みだからである。ついでにいうと風紀委員ブラックこと朝風 理沙は
サボタージュである。
「それじゃ、報告書よろしくね?美希」
「…………」
「ハイは?」
「……はい」
とりあえず美希はこうして報告書をかくことになった。
教室には報告書とにらめっこの美希。このまま帰ろうかとも思ったが
生徒会長に成敗されてはいけないのでまだ放棄はしてない。
「書くことなんてそう簡単に見つかるわけないではないか……ん?外から声が…」
外から聞こえたのは他でもない、不運王子とそのご主人であった。
「すみませんお嬢様。僕が教科書を忘れたせいでこんな事につき合わせてしまって……」
「別に構わん。ハヤテと放課後の学校を二人きりで歩けるのだからな!あとハヤテ、教室に入るときは……」
「WAWAWAは言いませんよ?」
「読めていたか…ハムスターもびっくりの普通加減だからな」
「ハハ…あ、着きました。では手短に取って来ますからそこで待っててください」
「うむ。わかった」
『ハハーン…これはいいネタが舞い込んできたようだ』
何を思ったか、目を光らせる美希。
ガラガラガラガラ・・・
「うぃーっす! じゃなくて…教科書はっと…って花菱さん?何してるんですか?」
「おお、ハヤ太君。丁度いいところにきてくれたな。これから課外授業を始めようと思う」
「……はい?」
白皇学院の一日は、まだまだ終わらない…