「どうして… 今までこんな簡単な想いに気付かなかったのかしら…」  
「人は… 自分の素直な気持ちを認めるのがなかなか難しい。  
しかし… それが恋心という……」  
 
「リビドーが溜まっていたからよ。」  
 
アウターストーリーin第93話  
「せいよくもの」  
 
「そう。あの彼女との一対一の個人授業… あの誘惑を堪えて終わった個人授業の  
欲求不満… あの欲求不満が解消されてないから、きっと私はモヤモヤして」  
「欲求不満の解消なら他を当たれー!!」  
 ナギは突然訪れたヒナギクに自室の床に押し倒されてしまった。  
「ほら今学年末試験前でしょ。私はいいんだけど、他の子の勉強の邪魔をしちゃあ  
悪いじゃない。そこいくとナギならテスト勉強に追われてないし、そういえば  
ナギとは御無沙汰だったわねーと思って…」  
「この好色エロ生徒会長がー!!」  
 じたばたと抵抗しながらナギはヒナギクをののしる。ナギの体は仰向けにされ、  
両手は床に押し広げられ、腰から下は競り負けてしまっていた。ヒナギクは楽々と  
抵抗を封じながら、真剣な顔で反論した。  
「失礼ね。勉強を教わりに来た子にえっちな個人授業をするのを我慢したんだから、  
むしろ健全と言って欲しいわね。」  
「発想がムッツリスケベだろーが!!」  
「理沙がこれはこのあたりで一番運のない者に恐るべき呪いがふりかかる前兆だと  
言うほどなのよ!?」  
「だからそりゃ不健全の評価だろ!!」  
「どーみても誘ってるようなのを我慢したのよ?もう少し、評価して欲しいわ…」  
 ヒナギクはナギの顔の上で、同意をねだるように囁いた。  
「評価して欲しければとっとと離せー!!」  
「でもまずナギにその気になってもらえるように、十分評価してもらわないと…」  
「何をだー!!」  
 
「何をだ、とおっしゃりますればー、ね、んむっ…」  
「むー!!ーー!!」  
 ヒナギクはナギの唇を濃厚な口付けで塞いだ。閉ざされた口元をねぶるように、  
ヒナギクの唇と舌がうごめく。  
「ん、ん…」  
「ーーっ…!!」  
 休みなくヒナギクはナギの唇に悩ましい感触と刺激を与え続けた。柔らかく、  
熱く、じっとりと、くすぐったげに。熱心な口付けを繰り返し、ナギの態度を  
拒否から否定、反抗から忍耐へと微妙にずらす。  
「んん……」  
「……」  
 ヒナギクは愛しさを伝えるような優しい口付けを段々と増やす。行為の当否から、  
感情の当否へと、ナギの心理を無言の内に誘導していった。  
「……ナギ……ん……」  
 ヒナギクは小さく囁いて、ナギの唇の間を舌で叩く。  
「……」  
「ん……」  
「ん……ふ…」  
 ヒナギクの舌とナギの舌、ナギの唇とヒナギクの唇が絡み合った。お互いにその  
存在を確かめ合い、接触の悦びを分かち合う。  
「は……む…!?」  
 ナギを馴らしたところで、ヒナギクは強く口を絡ませ、主導権を握る。軽い愛撫の  
ような動きから始め、攻守の立場を確定してから、どんどんとテクニックを  
エスカレートさせた。  
「むんっ、んんっ、んっうんっ……!!」  
「ん……んん……」  
 淫靡な音を立てながら、ヒナギクの大胆な口付けがナギに与えられる。ナギの  
割り開かれた可憐な口を、ヒナギクは紅い唇と舌で隅々までくすぐっていく。  
ナギはむずがりながらも、決定的に拒めないまま翻弄されていった。  
「むんんー…………………」  
「んんん……くんっっ!!」  
 そして、ヒナギクはとどめとばかりに吸い尽くすような接吻を長々と交わす。  
「んっ!!……っ…………ぅ……ん…………」  
 
「ぅ………………………………………」  
「……………………………」  
「……………………………………」  
「……………………………」  
「………………………………」  
「……………………………」  
「…………………………」  
「……………………………」  
「……………………」  
「……………………………」  
「………………」  
「……………………………」  
「…………」  
「……………………………」  
「……」  
「……………………ぷは。」  
 
「…………は!」  
 ナギは正気に返った。手首を押さえていたヒナギクの腕が無いのに気付く。急いで  
立ち上がろうと身を起こし、  
「なにをしてるかーー!!」ブン!!  
「おっとっと。」ぱし。  
 倒れていたナギのショーツを足首まで引き降ろしているヒナギクを発見し、両足を  
揃えて跳ね上げた。ヒナギクはひょいと顔を引いてナギの足先を避け、宙に浮いた  
足を片手で捕まえた。  
「うお、離せヒナギク!!」  
「足ちっちゃいわねー。何センチ?」  
「十六文だ!!」  
 ナギはなんとかキックを一発お見舞いしてやろうともがくが、しっかりと足を  
掴まれている上に、ショーツが両足首に絡まっているため、無駄な努力に終わる。  
「ちゃんとサイズの合った靴を履かないとだめよー?」  
 ヒナギクはナギの靴を放り捨てて、ショーツを片足から引き抜く。ショーツが  
残った足を持ち上げて、先に引き抜いたナギの足を床の上に伸ばし、太腿の上に  
腰を跨いで座った。  
「!! ちょ、ヒナギクおまえっ、パ…」  
「んんっ……なにぃ?」  
 ヒナギクは腰を揺すり、鼻にかかった声で返事をする。  
「パ…ノーパンで人の足に股を擦り付けるなーー!!」  
「べつにへいきよー?したすぱっつだしー。」  
 スカートをめくってナギに中を見せる。丸見えだった。  
「はいてねー!!」  
 ナギが叫びを上げる。ヒナギクはスカートを持ち上げたまま、再びナギの足に  
陰部を擦りつけ出した。  
「このすぱっつは特製なのよー。んん…お利口さんにしか見えないのー。」  
「あそこに丸まってるのは何だー!!」  
 ナギが指差す先には白皇学院高等部女子体操服の一部が脱ぎ散らかされていた。  
「ナギー、脱いだらちゃんと畳みなさいってマリアさんに言われてるでしょ?」  
 めっ、という調子でヒナギクは言う。  
「ヒナギクのだろ!! 一緒にお前のぱんつが見えてるじゃないか!!」  
「ん……よく御存知ねー。よく御存知、よねー?」  
「う゛。」  
 ヒナギクは、にやっと笑みを浮かべてナギを見下ろした。  
「けど、実は裸と分かってもここで止めるわけにはいかないの。ふぁっ、んっ……  
上に立つ者の、つらいとこよねー。」  
「止めろよ生徒会長!!」  
「はーい、はいてない生徒会長が通るわよー。」  
「んぁ!!っんっ!!」  
 ヒナギクはナギの内股に手を滑らせて、スカートの中の剥き出しにされた部分に  
優しく触れた。  
 
「もう、ん、十分かしら…?」  
「ああっ、んああ、ああっんんっ!!」  
 ヒナギクの指の愛撫でナギの秘所はすっかり潤っていた。ナギを濡らしている間、  
ヒナギクも自分の秘唇や陰核をナギの肌に撫で付け、ほころんだ花弁からナギの足に  
蜜を塗り付けてしまっていた。  
「も、待てないから…ナギ、いくわね……」  
「あうっ、ヒナギクぅっ…」  
 ヒナギクは指を抜いてナギのスカートを跳ね上げる。片手で持ち上げていたナギの  
片足に、股間から抜いた手を添えて、ぐっと抱え上げた。あらわになったナギの  
花弁に向けて、ずずっと腰を進めて、そこに自分の肌を接触させる。  
「んんんっっ……!!」  
「あ……んっ、あっっ!!」  
 ヒナギクが体を揺すると、ナギは快感の声を上げて喉を震わせた。ヒナギクは足を  
前方に進め、ナギと互いに相手の股間を自分の股間で挟むような体勢にする。  
もちろん、ナギの片足を持ち上げもう片足を組み敷いているヒナギクが一方的に  
主導権を握っている。  
「ん、あ、ナギ……」  
「あっ!!ああっ!!あっあっあっ!!」  
「ナギ……気持ちいいわ……んんっ…」  
「あんっ!!」  
 ヒナギクが動く。ナギの秘唇がヒナギクの瑞々しい内股で、色付いた花弁で、  
激しく蹂躙される。  
「ひ!!あああ!!」  
 敏感な陰核に強すぎる接触が起きて、ナギは悲鳴を上げた。  
「ヒナギクぅ、も、やさ、あああ、く、しく、してぇ……」  
「んあん、ごめんね、ナギ…」  
 欲求を満たそうとはやる体の興奮を抑え、ヒナギクはいくらか慎重さを取り戻す。  
「ナギ、も、気持ちよく、なって、ね…」  
「あああっ!!あああ!!んあああ!!」  
 我を忘れかけていなければ、ヒナギクの体捌きには技術の裏打ちがある。自分の  
秘裂と陰核をナギの肌と粘膜で擦り快楽に浸りながら、ナギにも絶え間なく効果的な  
摩擦を加え、その肉体を慰めてやる。  
「んあ、あ、いい、ナギ、これ、いいっ…」  
 体を駆け巡る快感の波をもっともっと欲しいと、ヒナギクは行為に熱中する。  
「あぁ!!はぁああんっ!!ああ!!ヒナッ、ギクッッ…!!」  
 ナギは快感の虜になって、淫らな刺激によがり声を上げた。  
 触れる相手の体で快感を貪り、時にその貪欲な場所同士を絡み合わせ、愛液と  
淫らな声を撒き散らしながら、ヒナギクとナギは追い詰めながら追い詰められ、  
追い詰められながら追い詰めていく。  
「あはんっ!!ヒナッ、や、いっちゃう、ああっ、やめてっ!!」  
「あんんっ、ナギ、いっちゃうの、えっちになって、いっちゃうの?」  
「ああっ、やだ、いわないで、んんあっ!! いっちゃう、いっちゃう…!!」  
「ん、あは、わたしも、いっちゃうわ、ナギをいかせて、いっちゃうのっ!!」  
 ヒナギクは興奮を高めて、体を激しくナギにぶつけた。ナギは快楽に悩む表情で  
その最後の突進を受け止める。  
「あん!!あんあんっ!!ああっ!!」  
「ああ、ナギ、ナギ、いっちゃう…!!」  
「あああぁあっっっっっ!!」  
 ナギが悲鳴を上げて絶頂に達した。ヒナギクは最後の蹂躙をナギの体に加えて、  
自分も高みに登りつめていく。  
「ナギ、わたしも、いっちゃうっ…!!」  
「あ……うぁ……」  
「あ!!あああ!!あああああああ………………!!」  
 ヒナギクはナギの足を抱き締めて、最後まで達した余韻に浸った。  
 
「ナギ、気持ち良かったわ。ありがとうね…」  
 ヒナギクは横たわるナギに軽くキスして微笑んだ。  
「うー……この狼め……」  
 ナギは真っ当な評価を下した。  
「恐悦至極…」  
「褒めてない!! 女を襲って欲求不満を解消するな!!」  
 さらに真っ当な要求をする。  
「欲求不満の解消は大切よ。そりゃナギは毎晩マリアさんと寝てるから、欲求不満に  
ならないかもしれないけど…」  
「だから手段が問題だと言ってるんだ!!」  
「メイドさんと寝るのは問題ない手段なのかしら?」  
「そもそも手段じゃない!!」  
「ということはナギは何で欲求不満を解消してるのかしら?」  
「う゛。」  
 言葉に詰まったナギに、ヒナギクがさらに勝手な解釈を加えていく。  
「そっかそっか。ナギも欲求不満が解消できてなかったから、私にえっちされて  
あんなに感じちゃったのね。」  
「だから私は別にだな!!」  
「気持ちよくなかった?」  
「いや、だからそれは、その…」  
「そっかー。感じてるように見えてあんまり気持ちよくなかったのね。それは私の  
プライドが…もとい、申し訳ないから、もう一度ナギが気持ちよくなるまで…」  
「話を捻じ曲げるなー!!」  
「私も一度じゃ解消しきってないし…」  
 ヒナギクが再びナギの片足を持ち上げる。足首に引っ掛かったままのショーツが  
ゆらゆらと揺れた。  
「さて、人を待たせてるから最初から飛ばしていくわね。」  
「さっさと帰れー!!」  
 
「ナギ、ハヤテ君の件は、ヒナ祭り祭りまで温い目で見て見ぬふりを…あら?」  
「マリア、一応言い訳を聞こうか…」  
 床に倒れ伏したナギが顔を起こさぬまま問いかけた。  
「ヒナギクさんからナギで遊びたいというメールが来たので、部屋に一人にしてます  
ので遊んでやってくださいと…」  
「マ リ ア ー !!」  
 
「………斬新な結論だな。」  
 ほっぽり出されて女子学生ウオッチングをしていた神父は、律儀に戻ってきて  
気付いた想いの続きを語ったヒナギクに対し、そう呟いた。  
「そっかそっか。おかしいと思ったのよね。綾崎君に遠慮して、歩に手を  
出しあぐねているから、悶々としてたのね。うん。」  
「あ… あの…」  
 ヒナギクは掛けられた声に振り返る。  
「ん? あなたはたしか…」  
「えっと… ハヤテさまからこれを…」がし。  
 ヒナギクは手紙を差し出した伊澄の手を掴んだ。  
「……えっと、生徒会長さん?」  
「そういえば鷺ノ宮さんも飛び級だったわね。」  
「え、はい、いちおう…あの…?」ずるずる  
 伊澄は訳の分からぬままヒナギクに手を引かれていく。  
「テストの点もいいわよね。試験勉強とか根を詰めてやる方?」  
「いえ、あまり…あの、どちらへ…?」ずるずる  
「あなたのことはナギからいろいろ聞いてるけど、せっかく同学年なのにあまり  
お付き合いがなかったなぁと思って。鷺ノ宮さんとも、もう少し親しくなりたいわ。  
だから、ちょっとこれから時計塔に遊びに来てくれないかしら?」  
「その、えっと、嬉しいお話ですけど、あの、お手紙を…」ずるずる  
「部屋に着いて落ち着いてから読ませてもらうわ。鷺ノ宮さんは飲み物は日本茶が  
いいかしら?玉露とかはないけれど…」  
「あ、おかまいなく…」ずるずる  
 伊澄はオロオロしながらヒナギクに引かれていく。  
「……」  
 ひゅるるるる〜〜〜……  
 後に神父が一人取り残された。  
「うん、たしかにキレイ事は取り去ったようだ…」  
 
〜Fin〜  
 
 
〜CM〜  
 
旧作は2chエロパロ板SS保管庫等で御覧いただけます。  
 
〜CM〜  
 
 
「ありがとう… 大事にする。」  
「ふん。どうせすぐ壊すに決まっている。」  
「な!! そんなことないわよ!!」  
「どうだか…」  
 
「ヒナギクさん。私からの誕生日プレゼントも受けとってもらえますか?」  
「え?ホントですか?」  
「マリアも?」  
「ええ、喜んでいただけるといいんですけど…」  
 そういってマリアはSPから紙袋を受け取って、リボンの付いたプレゼントを、  
 
ナギの頭に乗せた。  
 
アウターストーリーin第94話  
「ナギめ〜わく」  
 
「………」  
「……ふ。」ビシッ  
「うふ。」ビシッ  
 ヒナギクが親指を立てて賞賛の意を示す。マリアもそれに応えて、親指を立てた  
手をヒナギクに向けて伸ばした。  
「っておい!!」  
 頭のリボン付きネコミミを外そうとするナギの手をを阻止しながら、マリアは  
ヒナギクにプレゼントを引き渡した。  
「さっそく使っていいでしょうか?」  
「お時間はいいんですか?」  
「もうしばらくは。マリアさんもお暇なら御一緒に…」  
「そうですね。どのみちナギが帰ってくるまでは暇になりますから、お言葉に  
甘えて…」  
「じゃあ、S108のベンチのあたりで…」  
「ああ、そこなら人払いもできますしいいですね。」  
「むー!!むー!!」  
「ではSPの皆さん、よろしくお願いしますね。」  
 
「まずは清潔にして温めてあげないと…」  
「服を脱がすなー!!寒いだろー!!」  
 噴水のほとりのベンチに、ナギを抱えてマリアが座る。その正面に立つ  
ヒナギクが、ナギの胸をはだけさせた。  
「はーいナギ、おっぱいをキレイキレイするわよー。」  
「や、やめろヒナギ……ひゃん!!」  
「ん……」  
 ナギの薄い胸にヒナギクの舌が這わされる。ちろちろとくすぐるように舐め回し、  
ナギにむず痒い感触を与えていった。  
「ん…ナギ、お風呂入ってきたの?石鹸の香り…」  
「は、入ってきたから、キレイだから、やめろって…」  
「ええ、私が、しっかり磨いてきましたから…」  
「風呂入ってから行けってのはこういうことだったのかマリアー!!」  
「じゃあキレイにするのはいらないかしら?」  
「はぅん!!」  
 ヒナギクが乳首を甘噛みして訊ねる。ナギは反応して声を上げてしまった。  
「いえいえ、続けてください。お風呂では落せない、ぐうたら菌やわがまま自己虫が  
付いているかも…」  
「ああそれは大変……」  
「おまえらー!!」  
「体温を上げて抵抗力を上げないとね…」  
「ふあ、ひゃん!!」  
 ナギのもう片方の乳首をヒナギクの指が摘む。両乳首を責められてナギの呼吸が  
乱れていく。  
「それに女の子は、体液が溢れやすいですからね……」  
「んんっ……」  
 マリアはナギの目端に溜まった涙を指ですくって舐め取った。  
「お風呂でキレイにした所も、大事な所が大変なことになってるかもしれません。  
確かめないといけません。このあとで。」  
「そーですね。む…んん。このあとで。」  
「だったらそもそもっ…!!こんなことするなぁ…!!」  
「こんなこと?」  
「ああっ!!」  
 ヒナギクが乳首を指で捏ねる。  
「ほーら、子猫ちゃんなのにおっぱい立っちゃったわ…」  
「やぁ…」  
「私もお手伝いしますね…」  
「んあ!!」  
 マリアがナギの耳たぶに噛み付いて、舌と唇で愛撫する。ナギは喉を仰け反らせ、  
短い声を上げてわなないた。  
「ナギは耳が弱いですねー。」  
 マリアは口を離して、耳元で囁く。  
「あれ?マリアさん、ナギの耳はその頭の上ですよー。」  
「ああ、これは私としたことが。でもそうすると、ナギのこのとっても感じやすい  
ぷにぷにはなんでしょう?」  
「ん…!!」  
 マリアがナギのヒト耳を指でつついた。  
「神農は実際に舐めてみることで毒と薬を知ったという伝説が…」  
「確かにもっと舐めてみればなにか分かるかもしれませんね。」  
「こらマリアやめ…んんんっ!!」  
 ナギの耳裏をマリアは優しく舐め上げる。  
「そうすると、このおっぱいだと思っていた所も、おっぱい以外の何かかも…  
小さいし…ていうか無いし…」  
「あんんっ!! ……ヒナギクは胸あるからいいよな!!男のがな!!」  
「……これも舐めて確かめなくっちゃね。徹底的に。」  
「あああんんんっっっ!!」  
 
 ………………  
「…ヒナギクさん、分かりました。」  
「マリアさんもですか、私もです。」  
「「性感帯ですね。」」  
「……はあ、はあっ、……散々なぶってそれかよ……」  
 
「ズボンぬぎぬぎー。ナギがズボンって珍しいわねー。」  
「うるさいっ。私にも都合というものがていうか脱がすなー!!」  
 噴水のほとりのベンチに、ナギを抱えてマリアが座る。その正面にしゃがむ  
ヒナギクが、ナギのズボンを脱がしていく。  
「ズボンはここ、と…」  
 ヒナギクはベンチの上に脱がしたズボンを畳んで置いた。  
「ではいよいよ、子猫ちゃんの子猫ちゃんに御対面ですねー。」  
「だからもうやめろー!!」  
「ナギももう覚悟なさい…」  
 ヒナギクはナギの前に戻り、ナギのショーツに手を掛けた。  
「わ、駄目っ、ヒナギク、やめて…!!」  
「ぱんつぬぎぬぎー。おや…?」  
 ヒナギクのショーツを引き降ろす手が途中で止まる。ナギの花弁のあたりから、  
ショーツの内側に光る筋が見えた。  
「ナギ、糸引いてる…」  
「やああああっっ…!!」  
 ナギはめちゃくちゃに暴れて身を捩る。愛液の糸はそのはずみで切れてしまった。  
ヒナギクは愉しげにショーツを脱がして、指の間で広げて見せた。  
「ナギったらやっぱり濡れちゃってたのね…ぱんつを汚して、糸を引いちゃう  
くらい…」  
「やあ、言うなぁっ……」  
 ぐずり泣くナギをマリアがなだめる。  
「私たちはナギの体が心を込めた愛撫に反応してくれて嬉しいんですよ。だから、  
いくらでもえっちなとこ、見せてください。絶対に軽蔑したりしませんから。ね?」  
「そうよ、ナギ。いくらでも…」  
 ヒナギクがナギの頭をぎゅっと抱き締めた。  
「ヒナギク…」  
「いくらでも…キレイに舐めてあげるから…」  
「ヒナギクぅっ!!」  
「はい、あんよを開きましょうねー。」  
 ナギの前に再びしゃがみ込み、ヒナギクは足を割り開いてナギの濡れた秘裂に  
顔を近づけていく。  
「馬鹿っ、やめろっ!!」  
「ん、かわいいわよ、子猫ちゃん…」  
「んんあああっっ!!」  
 ヒナギクの口がナギの花弁に吸い付いた。割れ目の下側から、舌を押し広げて  
ゆっくりと舐め上げていく。ナギは足を懸命に閉じようとするが、ヒナギクの腕に  
阻まれ、生まれ出る快楽に只々恥らう他なかった。  
「あうんっ、あんんっっ…!!」  
「ナギ、ヒナギクさんにしてもらって、気持ちいいですか?」  
 マリアが尋ねる。  
「やぁっ、マリアのばかぁっ…」  
「ほら、ナギの為にしてくれているヒナギクさんを、見てあげて…」  
「ああっ、んあっ!!」  
 マリアに促され、ナギは股間に目をやった。ヒナギクは口元を深く埋めて、  
精力的にナギを愛撫している。その光景は淫猥なのに、それでいてヒナギクの  
清らかな美しさは失われていない。その奉仕を極上のものと感じ、ナギは鼓動と  
歓喜を高鳴らせた。  
「あ、はんっっ、ヒナ、ヒナギクッッ!!」  
「ん、あん、む…」  
 ナギの喜声にヒナギクは心を強くし、さらに舌でナギを愛していく。存分に外から  
淫裂をなぞった後、ぬかるんだ襞の奥に侵入させた。いくらか怯えるナギの体の  
反応を、強烈な快感を与える舌技でふきとばす。こぼれる愛液を、時折すくって  
飲み下した。  
「んああ!!あんっああぁん!!あっ、あっ!!」  
「むぐ、ん、んぁむ、んんん…」  
 
「あふっ!!ひぁ!!あ!!やああんんんっ!!ひふっ!!」  
「る、りゅ、んっ、ふ…」  
 ヒナギクの責めはついにクリトリスに向かう。優しく絶え間ない刺激に、ナギは  
反応をエスカレートさせていった。  
「ナギ、いっちゃいますか?」  
「あんあああっ、あっ!!あん、んっ、んっ!!」  
 マリアの問いにがくがくと首を縦に振る。両手をヒナギクの頭に乗せて、揺れる  
腰と共にせわしなく動かす。ヒナギクは頭の周囲のナギの活動に動じることなく、  
着実に口唇と舌の愛撫を続けて、ナギの限界点へと迫っていった。  
「ん、ん、ん…」  
「あっあっあっ!!あんあっ!!あああ!!」  
 ナギは高まり速くなる快楽のリズムにつれて、切羽詰った叫びを上げる。絶頂への  
ステージに乗ったことの分かる鳴き声が、周囲に響いた。容赦なく、ヒナギクの  
責めが終幕へと追い込んでいく。  
「んああ!!あ、あ!!」  
「む、んんん……」  
「あああ!!」  
「んっ…」  
「あ!!ああ!!」  
「んん……」  
「あっ!!あっ!!あ!!あぁあっあああああああぁぁあぁ!!!!!」  
 そして、振り切れるような叫びを上げて、ナギは悦びに屈した。  
 
「ん、ナギ、いっぱい舐めたのに、えっちなお汁が無くならないわ…」  
「あ、んぁ……や、ヒナギク、も、や…やめ……」  
 達したナギの振り撒いた蜜を、ヒナギクが優しく味わう。ナギは敏感になった体に  
触れられて、切なげな声を漏らした。  
「そうですね。ヒナギクさん、それくらいにしてやってくれませんか?」  
「あ、マリア…」  
「ん、はい…」  
 マリアが抱えたナギの体を少し引き寄せて、ヒナギクと引き離す。ヒナギクは  
立ち上がってハンカチを取り出し、口元を拭いた。  
「ナギ、いっぱい気持ちよくしてもらって良かったですね。」  
「うーっ……」  
 恨めしそうにナギが拗ねる。  
「ほら、子猫ちゃん、ヒナギクさんにお礼をしましょうね…」  
「あ…」  
 マリアがナギの脇を抱えて立ち上がる。そしてヒナギクの前に子猫を見せるように  
ぶら下げた。  
「ん、ナギ…」  
 ヒナギクの顔が少し屈んでナギの顔に近付く。ナギは少し逡巡し、ゆっくりと  
唇をヒナギクと触れ合わせた。  
「ん…」  
「んっ…」  
 二人は目を閉じて優しく口付けを交わす。ヒナギクの誘導で、ナギは積極的に  
自分を悦ばせた唇を求めた。やがてどちらからともなく交わりが解かれる。  
「はっ…」  
「あ…んん……」  
「はい、よくできました。」  
 マリアはナギを抱えたままその足を地面に降ろした。ナギはむずがる。  
「あう……もーいーだろ、離せよ……これも取れよ……」  
「いえ、まだここが…」  
「んあっ!!」  
 マリアはナギの秘所をまさぐった。  
「キレイになっていませんから、キレイにしないと…」  
「お前ヒナギクにもういいって言ったじゃないかよ!!」  
「ですから、今度は私がするんです。」  
「おいっ!!」  
「じゃあ今度は私が抱いていましょうか。」  
「お願いしていいですか?」  
 ヒナギクとマリアはベンチへナギを引き摺っていく。  
「ええ、もちろんです。」  
「ありがとうございます。ナギも喜びま」  
「喜ぶかぁーっ!!」  
「きっとお礼に今度はナギがヒナギクさんのを気持ちよく」  
「するかーっ!!」  
「ああそれは楽しみで」  
「話を聞けーーーーーーーーーーーーーっ!!」  
 ナギの叫びが闇に消えていった。  
 
「ナギもちゃんと学校来なさいよ。」  
 ヒナギクはネコミミを手に取り、投げキスをして帰って行った。  
「とりあえず用もすみましたし、帰りましょうかナギ…あら?」  
「昨日に続いてこれかよ…マリア……」  
 ベンチに倒れ伏したナギが呻く。  
「主人も執事もプレゼントを渡すのに、メイドが渡さないわけには…」  
「どういう理屈だよ!!」  
「ほんの30万くらいですから、大した出費では…」  
「そういう問題じゃない!!」  
「3サイズセットで、なんとおまけに鈴もつけてお値段一緒だったんですよ。」  
「だから人をプレゼントに仕立てるな!!自分で買ったんなら自分でやれよ自分で!!」  
「えー、だって…」  
 まくしたてるナギに、マリアは不服の声を上げた。  
「だって何だよ!!」  
「だってあの格好…恥ずかしいじゃないですか。ねえ?」  
「マ リ ア ー !!」  
 
〜Fin〜  
 
 
〜CM〜  
 
非攻略キャラ、ハヤテのHシーンを描いた当SSシリーズの外伝・HAPPYシリーズは、  
2chエロパロ板SS保管庫等で御覧いただけます。  
 
〜CM〜  
 
 
「おっはよ!!」バン  
「ヒ…ヒナギクさん。」  
「あいかわらず朝からさえない顔してるわね〜。  
朝からそんな景気の悪い顔してたら、いい事ないわよハヤテ君! じゃ!またね。」  
「「………」」  
「ね?僕のことなんか好きなわけないでしょ?」  
「ま…そうだな…」  
 
「ん?ハヤテ、背中に葉っぱが…」  
 
アウターストーリーin第98話  
「図乗の支配者」  
 
「まあそれよりお客さまよ、ヒナ。」  
 美希がヒナギクに来客を伝える。放課後午後四時の時計塔・生徒会室。  
「人を呼んでおいて何遊んでいる。こっちは色々忙しいんだ。」  
「あー、いらっしゃい、ナギ。」  
 テラスと部屋の境でへたり込んでいたヒナギクはすくっと立ち上がって、足早に  
小さな友人に歩み寄った。  
「一人で来てくれたのね。ハヤテ君は?」  
「模擬テストをやらせてる。」  
「へえ、熱心ね。」  
 ナギにソファーを勧め、ヒナギクは紅茶の支度をする。  
「ホントは屋敷に帰ってからやらせる予定だったんだがな。まったく、こんなもので  
呼び付けおって……」  
 ナギはポケットから葉っぱを取り出し、ピンと飛ばした。机の上に落ちた葉を、  
美希が拾い上げて眺める。  
「なにこれ?」  
「招待状よ。」  
 ヒナギクが当然のように言うが、もちろん美希は疑問を挟む。  
「……読めないわよ。」  
「書いてあるだろ?  
『ナギへ。放課後四時、生徒会室へいらしてください。  
 あなたのヒナギクより P.S.一人で来てね。』と……」  
「いやこの模様みたいなのがそうだとしても読めないから。」  
「そんなことじゃ東八番県方面で生きていけないわよ?」  
「どこよそこ。自慢じゃないけど地理も苦手なのよ?」  
「ホントに自慢じゃないな。」  
「まあここより田舎だから行くこともないかもしれないけど…」  
「だからどこよそこ。」  
 
「さあ、どうぞ。」  
 ヒナギクは紅茶を配った。  
「…私もいていいのかしら?」  
 自分の分も配られているのを見て、美希が尋ねる。  
「私はかまわないけど。ナギは嫌かしら?」  
「べ、べつに…」  
「…ま、そう言うなら。」  
 美希も席に着いた。全員が紅茶に口をつけてから、ナギが訊ねる。  
「秘密の話でないなら、何で私だけ呼んだのだ?ハヤテが居ると困るのか?」  
「ん?何でナギは学校に来ないの?って話を、執事君と生徒会長に二人がかりで  
 されるのは、ちょっとナギがかわいそうかなーって思ってね。」  
「なんだよ、お節介だなヒナギクは。」  
 ナギは嫌そうな顔をして紅茶を飲んだ。  
「まー、昨日あれからちょっと思うところがあって…ね。」  
 ヒナギクも紅茶を飲みつつ話を進める。  
「そんなに学校嫌い?」  
「そもそも行く意義を見出し難いのだ。」  
「勉強だけが意義じゃないわよ?こんなに大勢の女の子と生活する時間は、人生の  
中でそうそうないのよ?」  
「そんな視点で学校生活語るなよ!!」  
「もう少し狭い、友人と呼べる範囲の話でもいいわ。せっかく鷺ノ宮さんが一緒に  
飛び級してくれたんでしょう?」  
「屋敷によく遊びに来るし、クラス違うし…フルに学校通ったとしても、多分他で  
会う時間の方が長いよ。今ので不満はないなあ。」  
「じゃあ友達に会いに学校に行きたくはならないの?」  
「悪かったな友達少なくて。伊澄とかサクとか大体屋敷で会えるから…」  
 そこまで言って、ナギはヒナギクの寂しげな表情に気付いた。  
「ヒ、ヒナギクももっと遊びに来いよ。変なことしなければ歓迎してやる。」  
 取り繕うように言って、紅茶をすする。  
「ありがとう、ナギ。でもけっこう忙しくてね。」  
 ヒナギクは微笑んでカップを置いた。  
「だから、こんな風に会いに来てくれたら、そのために学校に来るようになって  
くれたら、もっと嬉しいんだけど、私じゃ駄目かしらね…」  
「や、そんなことはないが…」  
 ナギは困ったようにカップを指で叩いた。  
「ねえナギ、今日はどうして来てくれたの?」  
「え?や、と、登校した日にはそれなりの友達付き合いというものをだな…」  
「ハヤテ君に勉強教える予定だったんでしょう?」  
「あ、や、それは…」  
「ひょっとして…」  
 そわそわし出したナギの急所を、ヒナギクが突く。  
「期待してた?」  
「ヒ、ヒナギク!!」  
 
「そうだったら…嬉しいわ。」  
 ヒナギクは立ち上がってゆっくりとナギの後ろへ回る。  
「いやそんなんじゃ…」  
「美希を同席させて、ホントはがっかりさせたかしら?」  
「だから違うって…!!」  
「ナギが自分から私を求めてくれるなら…もっと優しくしてあげられると思うわ。」  
 ヒナギクはナギの肩にそっと手を置いた。  
「あ…」  
「ね、ナギ。私たち、もっと仲良くなれるか、今から確かめてみない?ナギに  
登校の楽しみを、作ってあげられるかもしれないわ…」  
 熱く耳元で囁く。ナギはうつむいて困惑の声であがらった。  
「や、ヒナギク、花菱が見てるっ…」  
「あ、おかまいなく。」  
 美希はマイペースで紅茶を飲みつつ答えた。  
「見てなければいいの?大丈夫よ、休憩室が空いてるから…」  
「んっ…」  
 ナギのうなじをヒナギクの指が撫でる。  
「ねっ、ナギ……私のこと、嫌いかしら?」  
「だめっ…!!」  
 ヒナギクは顔をナギの肩越しにせり出した。片手でナギの頭を抱え込み、僅かに  
横を向かせて視線をぶつける。  
「あっ…!!」  
「私は、ナギのこと…スキよ……」  
「ヒナギクっ…!!」  
「ん…」  
 ナギは逸らすことの出来るはずの視線を、ヒナギクの目に向けたまま、どんどん  
紅潮していった。ヒナギクはやさしくナギの髪を撫でながら、じりじりと顔をナギの  
顔に寄せていく。僅かな距離に迫って、ナギの瞳をしっかりと見詰めた。そして、  
ナギの目が潤んでいくのに応じて瞼を閉じる。  
「あ…」  
「ナギ……」  
「んっ…」  
 ヒナギクが囁き、頭を抱く腕にかすかに力を込めた。ナギは眠りに落ちるように  
瞼を閉ざす。最後の距離を縮め、ヒナギクの唇がナギの待ち受ける唇と触れ合った。  
 
 とさ…  
「あ…」  
 休憩室のベッドの上に裸のナギが横たえられる。ヒナギクは自分も一糸纏わぬ姿で  
その横に寝転んだ。  
「ナギ…」  
「あ、ヒナギク…」  
 ヒナギクが小さなナギの体を抱きすくめ、自分の方に向かせる。ナギは  
くすぐったげに身をくねって、ヒナギクの顔をすがるように見詰めた。  
「ん。」  
 ヒナギクは目を閉じ、顎の角度をわずかに動かす。  
「あ…ぁ…」  
 意味のない呟きを漏らしながら、ナギは恐る恐る口をヒナギクの顔に近づけた。  
そして、目をつむりながら、神聖なものに触れるように、その唇に口付けをする。  
「ん…」  
「ふ…」  
 柔らかく触れる唇を、ヒナギクはそっと口を開いて受け入れる。ナギの体を抱く  
腕に力を込め、より積極的なキスを待ち受けた。ナギは教師に当てられて真剣に  
答える生徒のごとく、唇と舌を懸命に働かせる。  
「ん…ふ…」  
「あ……んん……」  
「ふ…」  
「ん!!」  
 互いの唇を愛し合い、頬が赤く染まったころ、ヒナギクは次の手に移った。ナギを  
抱く手をさわさわと動かし、背や脇や首や腰を愛撫する。  
「ん!!んっ、はっ、あ!!」  
 ナギは堪らず口を離す。ヒナギクは片手で愛撫を続けながら、もう片手でナギの  
手を自分の内股に導いた。  
「あっ?」  
「ほらっ、ナギ…」  
「んっ…」  
 ヒナギクは誘うように腰をくねらす。ナギは意を決して手のひらでヒナギクの  
太腿をなぞった。  
「んっ、そう…どこでも、触っていいからね…」  
「あっ、ふんっ…!!」  
 ヒナギクはそういってさらに愛撫をナギの肌の敏感な場所に加えていく。すらりと  
伸びた足もナギの足に擦り合わせる。胸と胸を触れ合わせて体温と鼓動を感じ、  
時折舌を伸ばしてナギの顔に悪戯を仕掛けた。  
「あぁあ!!」  
 ナギはヒナギクに揺さぶられる一方だった。対抗して内股を愛撫するも、揺さぶり  
返すほどの効果はない。焦れたナギの手が、条件反射的にヒナギクの花芯に指を  
掛けた。刺激を受けたヒナギクが跳ね上がる。  
「んあ!!」  
「あ、ごめ、ヒナギク…」  
「ん、いい、そこ、していいの、よ…」  
「ヒナギク…」  
「ん…んんっ!!」  
 ナギのひるんだ手が秘唇に戻って、ゆっくりと慎重に愛撫を始める。ヒナギクは  
快感の呻きを上げながら、中断したナギへの愛撫を再開した。今までほどあちこちに  
触れるのではなく、いくつかの性感帯に絞って責めていく。体の動きも控えたので、  
ナギの秘所への責めがツボを突いた時の反応がはっきりと示されることになった。  
「んん…ヒナギクぅ……」  
「んあっ、ん、ナギッ…」  
 二人とも段々と息を荒くする。特にナギは、巧みなヒナギクの愛撫の心地よさと、  
ヒナギクの大事な部分を侵略する興奮と、次は自分があの場所を触られるんだという  
期待とで、コントロールできないほど呼吸と感情を乱していた。それが段々苦しく  
なって、ナギはヒナギクに叫んだ。  
「ねえっ、ヒナギクっ、私に、私に…!!」  
 
「あっ!?」  
 切なげにねだるナギを抱いたまま、ヒナギクは九十度回転して仰向けになった。  
当然ナギが体の上に覆い被さる。  
「ん、ナギ…!!」  
「んむ…!!」  
 ヒナギクはナギの唇をやや強引に奪った。そしてそのまま、ナギの秘裂に指を  
伸ばす。  
「んんん!!」  
「ん、ん……!!」  
 すでに湿りを帯びたナギの花弁に、優しい指使いでヒナギクは刺激を与えた。  
待ち望んだ刺激に、そこは急速に潤いを増す。  
「ん、は…」  
「はんっ、あっ、あああっ!!」  
 ヒナギクはナギの口を解放した。ナギの喉の奥から出る声が性の衝撃を物語る。  
一方ヒナギクは一呼吸つく。ナギの手はヒナギクの秘所にかかってはいるが、  
一連の場面転換の内に目標を見失ってしまっていた。  
「ナギ、気持ちいい?」  
「んあ、ん、うんっっ、んっっ!!」  
 ナギはなんとか返事をする。ヒナギクは少し愛撫を弱めて、余裕を与えた。  
「ん、このまま、いっちゃう?」  
「ああぁ、あ、ヒナギク、ヒナギク…」  
「それとも、私を、犯してしまう?」  
「あ、んああ、いっしょにぃ、ヒナギクぅ、いっしょ、にっ…!!」  
「ん、じゃあ、いっしょに…ナギも、好きなように、触ってぇ…」  
「んんんっ、ヒナギクっ……!!」  
「んっ、んぁっ…!!」  
 ねだるようなヒナギクの声に、ナギは奮い立って、再び指を秘裂に滑らせた。  
最大の快楽を与えようと、ヒナギクのぬかるんだ襞を目いっぱい蹂躙する。  
「あんんっ!!ナギっ!!あうんんっ!!」  
「んあん!!あ!!ああん!!」  
 ヒナギクもナギの花弁を指でほころばせていく。技巧を備えた指の愛撫に、  
ナギは痺れるような快楽を感じた。  
「ああっ!!ヒナギクっ!!ああぁんっ!!」  
「ん!!あっんっ!!うぅんっ!!」  
「んあ!!いい、んっ!!あっあっ!!」  
「あん!!あ!!…ナギ……!!」  
 ヒナギクの指はナギの膣口や陰核を適度な強さで刺激する。その甘美な悦びに  
ナギの体はどんどん溺れていく。その中でもナギの指は休みなくヒナギクの割れ目を  
前後する。むしろ一層激しいものになる。  
「んあああ!!あ!!あぅ!!」  
「んっ、んっ…」  
「ああ!!あっあっあっ!!  
「あっ!!ひっ!!」  
 しかしナギがいよいよ登り詰め始めると、ヒナギクを道連れにする為に、もっと  
激しい行為をと、ヒナギクの陰核に指が押し当てられた。受ける快感と衝撃が  
跳ね上がったヒナギクも、一段の高みへと押し上げられる。  
「あっあっあっ!!ああっあっ!!」  
「ひあん!!あぅ!!んんあっ!!」  
 もはやお互いに相手の指の虜になり、最後の瞬間に向けて駆け抜けていく。ナギを  
乗せてヒナギクが喘ぎ、ヒナギクに止まってナギが啼いた。そのデュエットが部屋の  
中に響き渡る。  
「ああ、あああ!!い!!いっちゃう!!」  
「んあっ!!ああ!!んんっ!!ナギっ!!」  
「あああっ!!あ!!ああ!!あ!!ああああぁぁぁああああ!!」  
「ん、ああああ………!!」  
 そして、絶頂を高らかに謳い上げた。  
 
「ん、ヒナギクぅ…」  
「ナギ、大好きよ…」  
 じゃれついてくるナギを撫でながら、ヒナギクは囁いた。  
「楽しんでくれた?」  
「ん…」  
 ナギが恥ずかしげに頷く。  
「ヒナギク…わりと優しかったし…」  
「私はいつも優しいわよ?」  
「JAROに訴えるぞ……」  
「…ナギ。今日は、ナギに謝りたいことがあるの。」  
 ヒナギクはわずかに目を伏せて、心を痛めている風に語った。  
「ヒナギク?」  
「経緯は、プライベートなことだから秘密にさせて欲しいんだけど……気付かされた  
ことがあるの。私はバカだったって…」  
 聡明な生徒会長の告白に、ナギは黙って耳を傾ける。  
「スキになると…いなくなってしまう気がする。そんな想いが…どこか怖くて…」  
 ヒナギクは遠い目をして言った。  
「そんな恐怖心が、やがては失ってもかまわないかのような刹那的な愛に、私を  
駆り立てていたんだと…」  
「……女と見れば襲うのを、刹那的な愛で済ませるなよ…」  
「こんな自分勝手な女に好かれて、ナギが嫌になるのも当然よね……」  
「いやヒナギク、確かにお前はちょっとアレだがな、私は…」  
 ナギは努めて冷静に対応を試みるが、ヒナギクの口振りはさらに思い詰めたものに  
なっていく。  
「昨日はちゃんと学校に来いなんて、偉そうに言ったけど、こんな女がいる学校に  
来たくないのは当たり前よね……私は、自分のせいだとも気付かずに、なんて  
バカなことを…」  
「いや私が学校行かないのはだな、そもそも行く意義を見出し難いからであって…」  
「ごめんなさいね、ナギ…もう遅いかもしれないけど、せめて謝りたかったの…」  
 ヒナギクは涙ぐんで目をそらす。  
「おい聞けってばヒナギク!!」  
 ナギはヒナギクの体を揺すった。  
「いいのよ、嫌いだって言ってくれても…」  
「いやだから、ヒナギクはカンペキでカッコいいし、え、えっちなことも上手いし、  
その、私はヒナギクのこと、ス、スキだってばっ……」  
「ホントに…?」  
「あ、ああ。その、だから、たまにはヒナギクの顔を見に、学校に来てやっても  
いいぞ。」  
「うん、ありがとう…ナギ。」  
 ヒナギクは涙を拭いてナギを抱き締めた。  
「ヒナギク…」  
「ね、ナギ…まだ、時間いいかしら?」  
「ん、ああ、まだ余裕が…」  
 時計を見てナギが答え終わるのを待たず、ヒナギクはナギの上に覆い被さった。  
「ヒ、ヒナギク?」  
「ナギがもっと学校に来たくなるように…もっと楽しみを見つけましょ?」  
「あ、ヒナ…んっ…………」  
 
「引きこもりもいいけれど…今いるここは…それほど悪くはないでしょ?…あら?」  
「………………う゛〜〜〜……」  
 ベッドに倒れ伏したナギが唸った。  
「学校にちゃんと来てくれるなら、毎日でもこんな生活が」  
「ヒナギクのバカ――ッ!!」  
 ナギは泣き叫びながら服を掴んで部屋を飛び出した。  
「あら?」  
「……なんか、ょぅι゛ょが裸で駆けていったけど、どうしたの?」  
 入れ替わりに美希が部屋に入ってくる。  
「なんでかしらね?受け売りだけど結構いいセリフで決まったと思ったんだけど。」  
「……セリフ以前に問題がありそうね。」  
「最初は上手く行ってたと思うのよ。その後も何度も何度も悦んでくれてたし…」  
「愛が重すぎたのね。」  
 美希はやれやれという仕草をして壁にもたれた。  
「そうか…ナギの不登校の悪癖が直せればと思ったんだけど、私には荷が重すぎた  
かしらね…善意だけでは上手く行かないものね。」  
 ベッドに座ってヒナギクは頭を掻く。  
「でも何でまたこんなことを思いついたの?」  
「んー?今私は刹那的でない愛の特売セール実施中なのよ。白皇学院に御来校の  
女性に限り、数量限定無しで…」  
「そりゃまた刹那的ね。」  
「美希もどう?」  
 ヒナギクが手招きする。  
「……勝ち目のない勝負はしない主義なのよ。」  
「もー、私が何でも勝負にすると思わないでよ。」  
 ヒナギクは膨れてみせた。美希は手を横に振りながら、聞こえないように呟く。  
「……ま、当分は安心かな……」  
「ん?何か言った?」  
「いいえ?ほらそれよりヒナ、学年末試験のヤマを聞きたいんだけど……」  
 
〜Fin〜  
 

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