夜。咲夜も帰ったので今度はマリアがハヤテの勉強を見ていた。  
「結局爆発してしまいましたね〜」  
 ハヤテが昼間に爆発した自分に似たロボ執事を思い出す。  
「そうですねぇ。せっかく良い執事さんでしたのに…」  
「あ、あはははは……そりゃないですよ〜 う……」  
 捨てられそうな子犬のような哀しげな瞳でマリアを見るハヤテ。  
(く……さすが天然ジゴロですわ……)  
「っと…。とくに肩もみなんかも絶品でしたし、また牧村さんに頼んでみても  
いいかもしれないですね……」  
 ハヤテのくぅ〜ん攻撃に負けまいと意地悪を繰り出す。自分の優位性をみせつけて  
おかなくてはならない。特に意味はないのだけど。  
「ぼ、僕だって肩もみくらいっ!」  
「きゃっ! ちょっ! ハヤテ君!? あっ痛いですよ! ハヤテ君っ!」  
「あっごめんなさい!」  
ドサっ  
 勢い余ってもつれて隣のベッドに倒れ込んでしまう。  
「あのその……すみません……」  
 謝りながらもどかないハヤテにマリアは顔を真っ赤にして視線をそらしている。  
(謝るならまずどいて欲しいんですけど……)  
 と思いながらもふと昔のことを思い出す。  
「以前にもこんなことありましたね……」  
 生徒会室のエレベーターの中で。あのときもまぁ不可抗力ではあった。  
ドキドキドキドキドキドキ  
 自分の鼓動が何故か意識されるほどに大きくなっているのをマリアは感じた。  
あのときとの違いと言えばなんだろう。第三者が居ない? なんだかわからないけど  
夜更けのテンションみたいなもの?  
 とにもかくにも何かが違っていた。  
 こんな夜更けにベッドに押し倒されているのである。そんなシチュエーションなど  
もちろん今までにない。  
 
「あ、あのこれはその……」  
 真っ赤な顔でマリアを見下ろしてるハヤテ。さっさとどけばいいものをなにかしら  
フォローを入れようとして思い浮かばずに固まってしまっている。  
 不意に昨日自分が聞いた質問を思い出す。  
「ハヤテ君は……」  
 ドキドキしながらもマリアの手がハヤテの首にまわされる。  
(何してるんだろう私……)  
 そう思いながらも高揚感と耳元でなるドラムの様な鼓動が思考をはっきりさせない。  
「女の子に興味はないんですか?」  
 再び発せられた同じ質問。同じ質問ではあるが聞いた方も聞かれた方も昨日とは  
シチュエーションが違いすぎていた。  
「えと……その……そりゃ…あります……」  
 潤みきった瞳で見上げるマリアにどこかしら違和感を感じながらも昨日とは違い素直に  
答えてしまう。  
 首にまわされた手の力が入りマリアの顔が近づく。  
首筋にそのまま抱きついてくるマリア。  
 顎から頬にかけてに伝わるマリアの柔らかい髪の毛。  
それ以上に首筋に伝わる熱い吐息と顔の温度。  
「あの……マリアさ……ん?」  
 呼びかけるハヤテに応じて顔をあげるとその唇が思いのほか近く。  
喋ったら唇がついてしまうんじゃないかと思うほどに。  
「あ……う……」  
 ここに来てハヤテの方も理性のたがが外れる。可愛らしい唇に自分の口を押しつけた。  
「ん……」  
 唇の柔らかさとリップのぬめり、ぎゅっと抱きしめてくるマリアの胸の膨らみとそこから  
伝わる鼓動。全ての感触が我先にとハヤテの脳へと刺激情報を送ってくる。  
それらの情報にショートしかけの本陣営はただただマリアに唇をおしつけるのみであった。  
「ん……ちゅ……んふ……」  
 キスの合間に漏れる吐息が口元にかかる。それすら甘いような感覚に襲われる。  
徐々に落ち着きを取り戻し始めた脳内対策本部はあわてふためく段階ですでに股間へと  
密使を送っていたようで痛いほどに勃起をはじめていた。  
 長いキスがようやく終わり二人の唇が離れる。  
「ぷは……なんだか……変です……」  
「マリアさん……」  
 マリアの瞳は潤んでおり今し方キスしていた唇も相変わらずかわいらしい。  
どうしろというのだろう。百人が百人自分と同じ行動をするはずだ。  
確信をもってハヤテの手がマリアの胸に延びる。  
 
「あ……ロボ執事さんは肩だったのに本人はエッチですね……んっ」  
 そう言いながらその手をはねのけようとすることはなく。ハヤテの指はゆっくりと  
マリアの乳房を揉む。  
「んっ……あっ……あふっ……」  
 昼間の凛とした表情とはまったくちがうマリアのソレに激しく劣情を覚えた。  
(マリアさんほんとにどうしたんだろう……)  
 そういう自分もいつも以上に大胆にはなっているのだがやっぱりこれはマリアの影響で  
あると思わざるをえなかった。しかし今はその事を考えるのももどかしく。  
「マリアさん……」  
「ハヤテ君……んっ……んむっ」  
 再びキス。今度は舌を差し込む。口内をさまよいマリアの舌を見つけ出した。  
ノックのようにつつくとひっこんでいくのが可愛らしかった。しかしそれも数度繰り返すと  
おずおずと舌が絡められていく。  
「んちゅ……れろ……んっ」  
 二人の唾液が絡まる音はそれほど大木買う内のにことさら大きく聞こえる。  
「ちゅぷ……れろ……んふ……んぁ…そこは……」  
 ハヤテの手は胸からおりてスカートの中に入ろうとしていた。  
「ん……っ」  
 太ももの内側の部分にハヤテの手が触れる。その手が目指すところはもっと上で  
あることを知っている。  
 はしたないと思いつつもそっとハヤテが動かしやすいように足を開く。  
ハヤテは気付いてないかも知れなかったが自分がそうやってまるで自分から  
期待してるかのような動作をすることがマリア自身の羞恥の心に火をつけたのごとくに  
体温をあげた。  
「ぁ……」  
 上がった体温の中でもさらにことさら熱い部分をハヤテの指が下着越しに触れる。  
熱くなってるそこはしとどに濡れていた。  
「すごい濡れてます……」  
「う……そんなこと言わないでください……デリカシーに欠けますよ?」  
「あぅ……すいません……でもほんとに……」  
「んぁっ……あっ……んんっ!」  
 濡れてる下着の上から秘裂にそってさする。そうすることによって上質な布地に  
染みこんだ水分がにちゅっとにじんでハヤテの指に付着していく。マリアの方も  
その動きによって身もだえして声をもらす。  
 矢も楯もたまらず下着に手を差し込む。想像通りの薄くて柔らかい茂みがまず  
出迎えてくる。そのまま手をすすめると逆に今度はこんな人でもやはりついてるのだと  
思わせる肉ヒダが出迎えた。柔らかく潤ったその柔肉を手のひらにつつみこむ。  
マリアの秘部が中指あたりに秘裂がそってる感じでおおわれている。  
 
「ん……あっ……」  
 手をあてがいながらマリアを見ると潤んでた瞳はすでにもう泣いてるといった体であった。  
それが嫌悪等によるネガティブな涙ではないとハヤテにもわかった。  
そのまま上下にさするとねじれるように指にともなってこすれる。  
「んぁっ……あっあっ……」  
(なんか固い部分がある……これがクリトリスかな……?)  
 秘裂の上部のつなぎ目のあたりをさすってみる。  
「ひぁっ! ああン! あぁぁっ!!」  
 極上の反応に確信を得た。指をおしつけるようにしてこねる。  
「やぁっ! あっ……ひゃぅん! あくぅ!」  
 マリアの感じっぷりにもういてもたってもいられなくなったハヤテが痛いほどに勃起した  
それを取り出す。  
「もう僕……その……いいですか?」  
「あ……」  
 男性自身を目の当たりにして一瞬固まってしまうマリアであったがそれ以上に好奇心と  
体の疼きがその行為を欲していた。  
「あの……やさしくしてくださいね…?」  
「そ、それはもう!」  
 よろこびいさんで屹立を濡れそぼる秘裂にあてがった。  
「ん……」  
 熱い屹立が触れるとマリアが体をふるわせる。そして期待と不安の伴った挿入が  
その直後にくるかと思われたがなかなか来ず。  
 急な角度をともなった屹立はうまく角度が合わずに何度か秘唇の上をすべった。  
それはそれで気持ちよかったのだが肩すかしされた気分になる。  
「えと……あのごめんなさい……」  
 あせりまくるハヤテ。その間中もつるつるにゅるにゅるとクレヴァスに亀頭を  
すべらせている。その困った表情にこの上ないかわいらしさを感じる。  
(やっぱり天然ジゴロなのかしら……)  
「落ち着いて……ここ…ですよ……」  
 ハヤテの屹立に手をのばして自分の秘部にあてがう。自分も初めてであるのに  
リードしてることに羞じらいはあったが、ハヤテの狼狽をなんとかしてあげたかった。  
「そう……そのまま……んっ!」  
 狭い膣内をハヤテの陰茎が入っていく。今までにない圧迫を感じていた。  
(これがマリアさんの中……)  
 中は熱くてキツくて気持ちよく。ぎゅうぎゅうっと断続的に柔らかい圧力を  
かけてきてるのがマリアなのであると思うと否が応でもより興奮が増した。  
「んくっ……くはっ!」  
 
 一方のマリアはというといままでにない異物感がまるで体を縦に割こうとしてるかのよ  
うであった。痛みだけであるなら耐えられなかったかもしれない。  
「あの……大丈夫ですか?」  
 心配げにハヤテが聞いてくる。  
「ん…大丈夫ですよ……痛いですけど……すごくドキドキしてるのと……」  
 そこで涙目のままにこりと微笑む。  
「ハヤテ君がかわいいのとで帳消しです」  
(うわ。この笑顔は反則だ……)  
 俗に言う萌えるという表現がふさわしい表情でも興奮度をアップする事を知る。  
屹立に血が入り硬度と膨張がましたような気がした。その反則を責めるかのように  
抱きしめてキスをする。  
「んむ……ちゅ……」  
 痛みを紛らわすためかマリアの方から熱心に唇を求めてきた。  
「ん…ちゅる……ちゅぷ……れろ……ぷは……」  
 挿入したペニスは抽送しなくてもマリアから断続的な刺激をうけていた。  
ぎゅっぎゅっと締め付けてきてる感触がじれったくも気持ちいい。  
(しかもこれはぎゅっの後にハートマークが付いてる! 漫画表現的に!)  
 どうでもいいことを思いながら膣内を堪能する。それでもさらなる要求にかられてしまう。  
「ぷぁ……マリアさん……動きますね……」  
「ん……はい……あっ」  
 ゆっくりと腰を引くとまるで吸い付いてるかのように中の膣肉がひきづられ亀頭を擦る。  
「んふ…ん……ふぅ……んっ」  
 動きにあわせて呼吸するマリアがいじましい。しかし徐々に腰の動きはハヤテ自身には  
とめられなくなっていった。  
「くっ…」  
「んっ……あっ……あっだめっ」  
 くちゅくちゅと蜜壺をかき回す音をたててなされる抽送が激しさを含みはじめる。  
「ハヤテくっん! ちょっと激しいっ あンっ!」  
 マリアの手がハヤテの服をぎゅっと掴み中止を求める。  
「ごめっ…マリアさん! …ぼ、僕……止まらなくて……んっ」  
 ハヤテの自制システムは崩壊し、ただただマリアから与えられる快感を貪る。  
 
「やぁ! んはっ! くぅっ!」  
 ともすれば苦悶のその表情すら快感に置き換わる。終わったあと後悔することは  
わかっていても止めることができなかった。  
「んっすみません……もう少しですから……くぅっ」  
「あっ…わかり…ました…んはっ! …はやく……んっ」  
「すみません……」  
 マリアの許可をとったことでいよいよ荒くなる突き上げにマリアの体がはかなげにたゆたう。  
「んぁっ! あっ あぁっ」  
 ぎしぎしとベッドの軋む音とマリアの苦悶の喘ぎ、そして控えめになる時計の音が  
室内を占めた。  
「あっ……あぁぁっ……んはっ! あっあっ」  
 そんな甘美な時はそう長くは続かずやがて終わりを迎える。  
「あっ……ぐぅ……あっ……あぁぁぁぁん!」  
「くぅ! 出ますっ……んっ」  
 さすがに膣内はまずいと思ったらしく射精寸前に引き抜く。  
「ふぁっ」  
 どびゅっ! びゅるるるっ! びゅぶぶっ! びゅくんびゅくん……。  
 勢いよく飛び出した精液の固まりがマリアの顔に届く。  
その後も脈打ちながら吐きだされていくそれはマリアのメイド服を汚していった。  
「はぁはぁ……んっ……」  
「ん……はぁ……はぁ……」  
 自分の眼下に息をあらげ顔とメイド服を精液に汚されたマリアがいた。  
その上屹立と秘裂に少しばかりの破瓜の血が愛液とまじって付着している。  
この光景がにわかには信じられなかった。  
「あ、あのすみません!」  
 先に我に返ったハヤテがティッシュをとってマリアに渡す。  
「あ……ありがと……。っていうかハヤテ君……」  
「はいっ」  
「やさしくしてっていったのに……」  
「あの……そのなんと言っていいやら……ははは……」  
(笑ってごまかせるものでもないよなぁ……)  
 テスト中の深夜過ぎ。執事の部屋での出来事であった。  
 
 
 
「あれ?爆発しちゃいましたか〜。かなりイイ出来だと思ったのになぁ…」  
 牧村先生が朗らかに笑う。  
「いやまぁ性能はすごかったのであやうくお役ゴメンになるところでしたけどね……」  
「でしょでしょ? ちゃーんと綾崎君をモデルにしていろんな機能をつけたんですから」  
「先生には僕があんな風に見えてるわけですね……」  
「ちゃんと押し倒し機能もつけたんだけどなー」  
「え?」  
「指先からさりげなく遅効性の催淫剤注射したりして徐々に体を変な気分にさせておいて……」  
「……なんで執事ロボにそんな機能が……」  
「だって桂先生が綾崎君が桂先生押し倒してたのも私のこと押し倒したのも  
執事だからだって……」  
 桂雪路の謀略で既成事実を作るための出来事を思いだしたようで牧村先生が  
真っ赤になっている。  
「ちがーーーーう! っていうか違うのは当の本人が知ってるでしょ!?」  
(ったく……。そういや肩揉まれたといってたなぁ……  
このことはマリアさんには黙っておこう……)  
 しかしいつ第2第3の天然メカジゴロが派遣されるとも限らない。  
 がんばれハヤテ。まけるなハヤテ。その都度期待に股間をふくらましながら!  
 
 

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