「怖くないわ、でも…悪くない気分よ」  
ようやく気付いた、この素直な気持ち、私…この人がスキだって事、  
それをようやく、この誕生日の夜に認めました。  
あんなに怖かった時計台上からの景色を、二人でなら見る事ができている。  
ううん、今も怖い、そしてこうしてこの人をスキになる事も…  
でも、そう…悪くないわね。  
 
「せっかくだからこれ、頂くわね」  
中に戻ると、さっそく私はハヤテ君の作ってくれた、  
誕生日プレゼントのクッキーに手をつけます。  
うん、いい香りで美味しそう、ハヤテ君らしく妙に凝っているし、あれ?  
「あら、黒いクッキーが一つ混じってるわね?」  
失敗…じゃなくて、元々こんな色のようね、でも一つだけ入ってるなんて、  
何か意味があるのかしら?  
そう思い、私は最初にそれを手につけました。  
 
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黒のクッキー?  
あれ?僕はそんな色のクッキーなんて作った覚えないのですが…  
思い出しても、そんな色がつく材料は使ってない筈でした、  
もしかして包装する時に何かが混じったのだろうか?  
「ヒナギクさん、ちょっと待って下さい!その黒いのは…」  
「え?」  
 
パキッ  
 
時すでに遅しでしょうか、もうその怪しいクッキーをヒナギクさんは口に付けていたのです。  
すると…  
「あ…あれ?」  
急に全身が痺れるかのように体を震わせていくヒナギクさん…ん?あれ??  
何だろう、この光景…どこかで見た事があるような…  
ヒナギクさんの顔は上気し赤くなっていく…息も荒い…そうこんな感じだったけ。  
これってデジャブという現象なのだろうか、でも確かに見覚えがある…  
黒クッキー…そしてヒナギクさんの変貌、これって…え?  
 
ふと何かの光景が浮かんでくる、まるで思い出していくみたいに…な、何だこれ!?  
 
僕が伊澄さんを襲ってる!そして咲夜さんにも…  
その上にサキさんにまで!お嬢様やマリアさんにも…って、クラウスさんやタマまで僕を!!?  
うわぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜!!!何だこの記憶…  
こんな事は今まで体験した事ない筈なのに、  
これはいわゆるどこが別の世界の記憶なのか!?  
罪滅ぼしの奇跡というのかぁぁ!?  
何にせよ、その記憶はこの後に起こる事を僕に知らせていたのです、そう…  
それを食べたヒナギクさんが、この後にどんな風になってしまうのかという事を。  
 
「ハ、ハヤテ君…」  
「ヒナギクさん…!?あの…大丈夫ですか?」  
「全然大丈夫じゃないの…熱くてたまらない、そして切ないのよ!」  
「へ?」  
 
この表情…やっぱり見た事がある、瞳を潤ませて切なげに…  
そして艶っぽい吐息を吹きかけられ、誘惑してくるのです…男の本能に…  
「ねぇ…この疼き止めて…」  
「え?」  
「抱いてほしいの、ハヤテ君」  
耳元で囁かれたヒナギクさんの言葉に、僕の心臓は破裂するかもしれない、  
それくらいに激しく胸が鼓動させられてました。  
 
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やだ、どうして私…こんな事を言ってるのよ!  
「お願い…このままじゃ私、おかしくなっちゃう!」  
もうおかしくなってるわよ、こんな恥ずかしい事を躊躇わず言っちゃうなんて!  
しかもこんなにハヤテ君に密着して…恥ずかしくて心臓が飛び出しちゃいそう、  
大胆すぎるわ…もぉ〜〜!!  
「わかりましたヒナギクさん…僕なんかで良ければ」  
へ?何を言ってるの!?本気なのハヤテ君!!  
「嬉しい…激しくして、いいからね」  
って、私も何を言ってるの!あ…そんな、近づいてきてる…  
私の顔にハヤテ君の顔…目と鼻の先にまで、  
 
そして唇が…重なった。  
 
「んっ!んんんん〜〜〜!!」  
柔らかく温かな感触が唇に感じてるのよ、  
キスしてる…ハヤテ君に、好きな人にキスしちゃった!  
 
そう…したの、顔に…そして唇を近づけたのは、私の方だったから…  
「んっ…ハヤテ君、次はこっち…」  
「え!ちょ…まさかヒナギクさん!?」  
とてつもなく長いようで、実は短かった唇を重ねた時間は終わり、  
互いの顔は離されていく…そうキスは終わったのよ。  
だけど、今度は私はしゃがんで、彼の下半身の股のとこに顔を近づけてたわ。  
何してるの…へ?な…何…このハヤテ君の膨らみは!?  
しかも私はその膨らみを解き放とうとしていきます、  
そう…膨らみの先を封じてる、このズボンのファスナーを口で下ろしていたのよ。  
「だ、駄目ですってば!ヒナギクさん…そこを開けたら!」  
わ、私だって自分の破廉恥な行動を止めたいわよ!  
でも止めれない…だから開かれるの、そして出てくる…  
この中にあった塊が外気に触れてしまったの!  
 
「!?こ…これが…」  
ビンッと鼻先に先が触れ、目の前に飛び出てきたのは、  
ハヤテ君の…その、おちんちんでした。  
そう…これがハヤテ君の…  
「凄い…いただきます」  
「え゙っ?あっ…あぁぁ──────!!!」  
凄く驚いたのは当然よね、でも更に驚く事態が発生しちゃったの、  
その勃起してる彼の性器を、まるでアイスキャンディでもしゃぶるように、  
この口で…銜えちゃったわ、もちろん私から進んで…。  
「んっ…んんん!んんん〜〜〜…」  
凄まじい変な味覚と衝撃が、口から走り抜けていく。  
こ、これがおちんちんの味なの?男の子の味…  
凄い匂い、でもしょうがない…だってここは汚い場所だから。  
でもそこを躊躇せずに、私は銜えて舌を這わせていたのよ。  
嘘!こんなとこ…根っこや玉袋にまで、丁重に口で銜えちゃうなんて。  
ビクビクして…ハヤテ君のおちんちん…凄い。  
この感触、そして匂いに味…知ってしまう、こんなとこまで知ってしまっていくの。  
この好きになった男の子の事を知り尽くしていくのでした…  
 
「んっ…ハヤテ君…」  
「はぁ…あぁ…は、はい?」  
「次は…こっちに入れて」  
「はい!?」  
ちょ、私…何を言ったの?  
こっちて…何処を示してるの!  
それってまさか…この勝手に動く手が向かってる場所?  
そこって…アレじゃないの!アレ…アソコ…私の大切な場所。  
 
「ほら…こんなに濡れて疼いてるわ、お願い…これで貫いて…」  
だ〜か〜ら!!こんな凄まじく破廉恥な言葉を言わないで!  
しかも…自分からスカートを捲って、下着も下ろして見せちゃうなんて…  
その一番恥ずかしい場所を、晒してるのよ私は…男の子に見せる為にね。  
 
「ヒナギクさん…いいのですね?」  
「うん…ハヤテ君にしてほしい…一つになりたいわ」  
ちょ…待って、ハヤテ君も何やる気になってるの!  
何より私自身、何を…え?やだ…嘘!  
入れちゃうつもり?その大きいのを…こんな小さな入り口に!  
そんなの怖いわ…でも。  
 
「きて…ハヤテ君…」  
「ヒナギクさん…んっ」  
ニュプッ…って、あ…入っていく…  
このぐっしょりと濡れた女性器の入り口に、歪ませ拡げながらに、  
大きく硬い、そんな異物が入り込んでいくのを感じていく。  
「んっ!あぁぁ!!入ってきた…奥にズブズブきてるわ!」  
「うっ!凄い…締めつけですよ!!」  
ひっ!感じる…激しい嵐にあったような衝撃感を!  
奥に入り込むと同時に沸き上がってくる、この感覚…  
私をますますおかしくしていく、そう…快楽感でした。  
あ…奥に当たってる。  
 
「もっと!もっと犯して…ハヤテ君!!」  
「あっ!あぁぁ!!ヒナギクさん…うっ!!」  
エッチしてる…結ばれてる!  
こんな卑猥な事を学園の神聖な場所でしてるなんて…生徒会長失格よね。  
あ…動いてる、ハヤテ君もだけども…私も腰を激しく動かしているのよ!  
しかも…この中、膣内も意識して締めてるし…  
「あっ…絡んできますよヒナギクさんの胎内…」  
「うふ…気持ちいい?」  
「はい、とっても…うっ!」  
「私も…あぁ!!だって上手だから…あぁぁ!!イっちゃいそう…」  
何度も何度も挿し込まれ、内部を掻き回されていき、  
私達は確実に絶頂へと向かってたの…  
 
「あの…今日は大丈夫なんですか?」  
すると、唐突にハヤテ君は耳元でそう囁く…  
大丈夫って何?何のこと…って、まさか!  
そう…絶頂に達するという事は、つまりそういう事よね。  
だ、駄目…今日は危ない、すご〜〜く危ない日なの!!  
こんな日に膣内で射精されたら、私…きっと!  
 
「ええ…大丈夫、だから出して…」  
って分かってるのに、この私の口からはそんな逆の言葉が飛び出てしまう。  
そんな事をハヤテ君に言ったら、彼はきっと…  
駄目よ駄目!それしたら…まだ学生なのに…  
 
「はぁはぁ…いきます、ヒナギクさん…うっ!!」  
「あ…あぁぁ!!イ…イっちゃうぅ───!!!」  
 
ドブゥゥゥゥゥ!!!!!  
 
「あぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!あ、熱い…」  
だ、出されちゃった、本当に…私の危ない膣内に、ハヤテ君は射精しちゃったの。  
もお〜〜!!…しかもこんなにたくさん出すなんて、  
中で激しい激流となって子宮へと流れ込んでいくようでした。  
熱い…お腹の中が、でも…気持ちいいわ。  
 
できちゃうのは怖い、でも…悪くない気分よ、  
た、多分…  
 
そう思うと、何だかある事を思っていく…もしかしてさっきからの私、  
素直になっていたんじゃないの?  
身体が勝手にって思ってたけど、実は私の本心が素で肉体を動かしてただけじゃ…  
今だからそう思えるかもしれない、だって…こんな風にされたかった、  
きっと…そんな欲求が心のどこかに確かにあったもの。  
 
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してしまった…幾ら合意とはいえ、あのヒナギクさんとエッチしちゃったなんて!  
しかも出してしまった、ヒナギクさんの中に…  
でも平気ですよね、だって…大丈夫って言ってたし。  
だけど、別世界の記憶が何か大切な事を告げてるようだった。  
そういえば、この黒クッキーに関わうと、必ずあるオチに辿り着いていたような気がする。  
 
「どうしたハヤテ、青ざめた顔をしおって」  
 
ちなみに時間は経過し、今は翌日です。  
昨晩の事を思い出してしまい、考え事が表情に出てたようでして…  
それをお嬢様は不機嫌そうに察してしまったようです。  
「まさか…ヒナギクと何かあったのか?」  
「またまたお嬢様ったら…そんな事、あるわけが…」  
「あの…おはようございます、ナギ、ハヤテ様」  
「あっ、おはようございます伊澄さん…どうかしましたか?」  
伊澄さんに出会ったので、朝の挨拶をする僕ですが、  
どうやら伊澄さんは時計台の周辺で、何かを探しているご様子でした。  
「あの…何かお探しですか?」  
「ええ、実は昨晩に、この辺で誰かがとっても恥ずかしい台詞を連発した為に空間が歪み、  
 別世界から強力な秘術が込められた何かが召喚されたようなのですよ」  
「え゙、あれが再登場したのを、そんなファンタジーな理由で説明するつもりですか!?」  
「はい?」  
 
ちなみに二ヵ月後…生徒会室にて  
 
「ふぅ…」  
「何、ため息ついてるの?」  
「いや…やっぱり来ないなって思って…」  
 
【 おわり 】  
 

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