「おめでとー!おめでとー!」  
大勢の人から祝福の声をかけられて教会へと続く道を歩む一組の男女がいた  
(ついに…ついに…俺達は結ばれるんだな!!)  
男は長年思い続けた女性と、ついに夫婦の関係になれる事に歓喜していたのであった  
彼の名は橘ワタル…今、まさに彼は人生の最高の舞台へと足を運んだのであった  
平和の象徴たる白い鳥達も彼の人生の門出を祝福するように飛び立っていく…ように彼には見えた  
「おめでとー!おめでとー!!」  
「あなたは神を信じ…もとい、あなた方はお互いの愛を誓い合えますか?」  
(ふふふ…色々と会ったがついに…ついに…あの馬鹿女との縁を切って、俺は…伊澄と!)  
「当然だ、なぁ…ワタル!」  
「ああ!い……っ!!!?」  
誓いを言葉にしようとしたワタルだが、横にいる花嫁の顔を見て絶句する  
なぜなら、それはワタルがそこに居ると思っていた女性の顔では無かったからだ  
「なんで…なんでお前がここにいる、ナギ!!」  
「当然だろが、許婚なのだからな私とお前は」  
そう確かにこの少女ナギはワタルの婚約者であった、だがワタルの好きな女性は彼女ではない  
「そういう事じゃない…伊澄はどうした!俺の結婚相手は伊澄のはずだろ!!」  
「ああ、伊澄か…伊澄ならそこに居るぞ」  
「!?」  
するとブレーカが落ちたようにあたりの照明が落ち、観客の声も消え静寂の暗闇に包まれる  
そして再び一箇所に照明が点り集中して照らした、そこにはベットが置かれている  
その上には一組の男女が一糸も纏わない姿でお互いの身体を抱き合っていた  
「あぁぁ…あんっ…」  
「い…伊澄!?」  
その顔を真っ赤にさせ喘ぎ声をあげてる女性を見て愕然とするワタル…そう、その女性こそ  
彼の最愛の人である伊澄なのであった  
だがその女性は彼の傍には居らず、あろうことに別の男に抱かれている最中だったのである  
「あ…いけません…ハヤテさま…あぁんっ…」  
 
背後から体を抱かれその胸の乳首を転がすようにいじられ、伊澄は敏感に震え吐息を荒げて  
反応する、男のその行為を嫌がることなくむしろ喜んで、伊澄は男の責めを受け入れているのであった  
その相手の男性はワタルもよく知っている者である  
「な、なんで…あのバカ執事と…!?」  
その男こそ婚約者ナギの執事ハヤテであった  
「く…くそっ…伊澄をよくも!離れろバカ野郎!!!」  
怒りの感情のままに、ハヤテに飛び掛ろうとするワタル、だが何かにぶつかってしまう  
何故か二人とワタルの間に透明な壁があり、遮られていたのであった  
「三千院製の特性防弾防ミサイル防核ガラスだから貴様程度では割れんぞ」  
「何ていう余計なものを開発してるんだ!」  
「ちなみに都合よく防音性はないと言っておこうか」  
そんなワタルらをよそに二人の性行為は続けられていく  
「あん…ハヤテさま…そこは汚いですよ」  
自分の女として大切な場所であり排泄物を出す箇所を口で愛撫されて、表情を赤らめながら恥らう伊澄…  
「大丈夫、伊澄さんの素肌に汚いとこなんてありませんよ…んっ」  
「はう…ハヤテさま…あぁぁぁ…」  
しかしハヤテはお構いなしに、そこに口を舌を付けしゃぶるようにいじり愛撫していく  
敏感な場所を触れいじられ伊澄も激しく反応する  
 
「い…伊澄〜〜〜〜〜〜〜!!!!!く…くそ…」  
好きな女性のそんな姿を見たワタルは激しくショックを受けていた  
「あ…ワタルくんだ…」  
「伊澄…」  
ようやくワタルの姿に気付いたのか、顔を上げて涙を流し悔しがる彼の顔を見る  
「…ナギと結婚おめでとう」  
「あぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ちがーーーーーーーーーーーーーーーーーうっ!!」  
だが今の姿に恥らうでもなく、彼の表情の意味を理解することもなく、純粋無垢な祝辞を伊澄は口にし  
ワタルは愕然と吼えた  
「伊澄さん、せっかくワタルくんが見ているのですから、彼の前で繋がるとこを見てもらいましょう」  
「…そうですね、ハヤテさま」  
 
ハヤテの股間に起つ男の性器を見てポッと頬を赤く染め、ワタルの方から繋がる様子が丸見えになるように  
後ろからハヤテのもとに腰を下ろし、濡れた秘所で迎え入れようとしていく  
「なっ…やめ…やめろ〜〜〜〜!!!」  
「よく見ててね、ワタルくん…んっ…」  
ワタルの声も空しく、伊澄のその秘所の中にハヤテのがズブズブと挿入されていく…  
「…んあっ…ハヤテさまのが…入ってくる…」  
「うぅぅ…あぁぁ…」  
透明な壁の一枚向こうで好きな女の子が自分とは違う別の男によって、女にされようとしている…その悔しさに  
身を震えさせつつも、その淫らな情景に目を離せないワタル…そして  
「全部…挿入できたよ伊澄さん…んっ」  
「んっ…ハヤテさまの熱さを感じます…」  
ハヤテの全てをその身に収めた伊澄…そして唇を重ね次のステップに進もうとする  
「うっ…んあっ…どう気持ちいい、伊澄さん」  
腰を動かして背後から伊澄の中へ何度も何度も突き立て出し入れさせていく  
「んあ…あぁぁ…気持ちいいです…ハヤテさま…」  
その性の快楽を表情にしながら自ら腰を動かし、ハヤテのを迎える伊澄…その行為は少しずつペースを上げていく  
繋がってる箇所が丸見えとなってるので、出し入れされる所とそのたびにに膣で分泌された愛液が漏れ垂れているのが  
ワタルによく見えていた…  
「…ワタルくん…気持ちいいの…あんっ…見て…私のここ…すごい事になってます…あぁぁんっ」  
「伊澄…うっ」  
今のワタルには、どんな悲しみや怒りが沸こうと、ただそれを見てるしかできないのであった…  
「はぁはぁ…んっ…いくよ!」  
ハヤテは自らの限界を口にした  
「んあ…っ…わたしも…もうっ…どうぞ中で…膣の中で出してください…」  
そして伊澄も同じく達しようとしていた、二人はラストスパートといわんばかりに思いっきり激しくペースをあげた  
そして…  
「んっ…イク!!」  
 
ドクッ…ハヤテは伊澄の膣奥へ突き立てると、そのまま一気に射精した  
そのまま胎内の奥へ流し込むように体を密着させたまま一滴残さずその体内に精液を放出していく  
「んぁぁぁ〜〜〜…イちゃっう…あぁぁぁぁ…っ!!」  
その膣内に熱いドロドロの粘液が流れ入ってくる感触に、伊澄もまたイったのであった  
 
「うぅぅ…あぁぁぁ…」  
その性行為を見届けたワタルは放心したようになっていた  
「うむ〜…さすが私のハヤテ、凄いもんだな」  
そのナギの声にハッと我にかえるワタル、そういえばナギはあの執事の事をあきらかに意識してた事を思い出したのであった  
「ナギ!お前はいいのかよ、あの執事はお前の…!!?」  
ふり返りナギを見ようとしたワタルであったが、その視界に飛び込んできたナギの姿に驚き固まる  
なぜなら彼女は透明の壁の向こうに居たのだからだ  
「な、ナギ!?なんでそっちに?」  
「ん、横に設置してあったドアから中に入ったのだが?」  
ワタルは透明の壁の横のほうにドアが設置されてる事に気づき唖然とする  
「ちなみに中から鍵をかけたから入ってはこれんぞ」  
「なっ…そうだ、ナギ!お前もあのアホ執事の事が気に入っていたんだろが、いいのか!?」  
「ん?何を言っている私はすでに…」  
するとナギはぐったりした伊澄を抱えたハヤテに身を任せ抱きついた  
「ハヤテの物になっているのだぞ、んっ…」  
そう言ってワタルの目の前で見せ付けるようにハヤテと唇を重ねる  
「な…だってお前は俺と結婚を…」  
「ああ、戸籍上はそうなるな…だが私の身も心もすでにハヤテのモノだ…子も宿してるし…」  
そう言ってナギは頬を赤らめる、思いもよらぬ一言にワタルは言葉を失う  
「な…な…っ!?」  
「ワタルくん…実は私も…」  
 
そして伊澄も頬を赤らめ衝撃の告白を…  
「う…嘘だぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!」  
 
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「うわぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」  
ガバッ!ワタルは大声と共に身を起こした  
「はぁはぁ……夢か?」  
辺りをキョロキョロと見回して安堵の息をつくと再びベットの中に横たわる  
「なんつー悪夢を見たんだ俺は…しかもよりによってNTRなんて趣味悪りぃぜ」  
再び悪夢の内容を思い出し、青筋を立てるワタルであった  
「しかも…出てるし…」  
さらに夢精してる事にも気づき愕然とした  
「ちくしょぉぉ…これもすべてあのアホ執事が悪い!…寝直しだ…ちくしょう…」  
こうして少年は再び夢の世界へと旅立った…  
 
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「おめでとー!おめでとー!」  
大勢の人から祝福の声をかけられて教会へと続く道を歩む一組の男女がいた  
(このパターン…まさか…)  
平和の象徴たる白い鳥達も彼の人生の門出を祝福するように飛び立っていく…  
「おめでとー!おめでとー!!」  
(ちょっと待て!まさかまたなのか!?)  
ワタルは祝福の声を送る観客の方を眺めた、するとそこに居るのは咲夜にマリアにサキ…そしてナギの姿がいた  
「うむっ、私との婚約を蹴って結ばれたのだからな、幸せにならんと承知せんぞ」  
(ナギがあそこに居る…という事はついに!!)  
 
ワタルは歓喜した、ついに…ついに夢とはいえ好きな女性と結ばれると…  
「ワタルくん…お幸せにね」  
「へっ!?」  
その聞き覚えのある声にキョトンと目を丸くするワタル、そう振り返って観客席を見るとそこに居たのは…伊澄であった  
「な…ななな…伊澄がそこに居るという事は…ここにいるのは一体…」  
すると花嫁の顔を隠したフェイスヴェールが上げられる…そこから見えたのは  
「ワタルくんのお嫁さんになれるなんて…嬉しいです僕」  
ハヤテであった…  
「ぬわにぃぃぃぃぃぃぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!」  
「私を差し置いてハヤテの花婿になるのだから、幸せにするのだぞワタル!」  
「花嫁のウェディング姿…とっても綺麗ですハヤテさま…」  
「ありがとう…皆さん…僕、幸せになりますね」  
固まるワタルを他所に盛り上がるその他の連中である  
「では誓いの口付けを…」  
何故かサンタ姿の爺神父にうながされ、いつの間にか進行してた婚姻の儀式  
「ワタルくん…いきますよ…んっ」  
「ん…えっ!?」  
我にかえったワタルの目の前に…ハヤテの唇が近づいてきていたのであった…  
 
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「うぎゃあぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!」  
「若っ!?若ぁぁぁっ!!?どうしたのですか!!!!?」  
 
メイドのサキに起された後、ワタルは夢の内容を全て忘れていたのであった…  
だが何故かその後一晩中、寝つくことなく顔を青ざめてベットの上で震え続けていたらしい…  
 
【おわり】  
 

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